小池百合子 悩む、解決する、自信に繋がる。失敗してもいい。出来る事からやろう。

<プロフィール>
小池百合子(こいけゆりこ)
衆議院議員。内閣総理大臣補佐官(国家安全保障問題担当)。前環境大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)。
1952年兵庫県生まれ。関西学院大学中退後、エジプト国立カイロ大学に留学。1976年同大学を卒業後、フリーのジャーナリストとして活躍。「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)の初代キャスターとしても知られる。1992年政界に身を投じ、現在まで参議院議員1期、衆議院議員5期連続当選。著書に「環境ビジネスウィメン」(日経BP社)、「永田町ブロードキャスター」(朝日新聞社)などがある。

国民投票法案が成立した歴史的な日に、東京・永田町の衆議院会館で取材を行った。エコバックを片手に颯爽と現れた小池百合子氏の姿は、「さすがは元環境大臣!」と思わせるものだった。

日本の「空気」を変える!

ジャケットとネクタイを脱いで仕事をするビジネスマンを生み出し、すっかり定着させたクールビズ。小泉純一郎元総理大臣が「かりゆしウェア」で涼しげに登場した2005年6月1日を皮切りに、社会現象となった。「クールビズ」は2005年度の流行語大賞を受賞し、その動きは中国や南米チリにまで飛び火するなど、日本だけでなく海外にも大きな影響を与えている。何を隠そう、このクールビズの仕掛人こそが当時の環境大臣、小池百合子氏なのだ。
「ネクタイを外して下さい」「冷房は28℃にして下さい」と政府をあげて国民に呼び掛けた。しかし、「働く男はネクタイとジャケットを着用しなければいけない」という「空気」を変えられた事が、クールビズ成功の大きな要因だと小池氏は語る。

「女はこうあるべし」?

小池氏によると、日本の男女観にも同じ事が言えるという。例えば、独身女性への「まだ結婚しないの」という周囲からの見えないプレッシャー。男性が育児休業制度を活用しにくい職場の「空気」。女はこうあるべし、男はこうあるべしという「空気」が支配しているのだ。制度自体に満足するのではなく、そういった「空気」や意識こそ変えていかなければならない。「まだまだ日本は男社会ですよね。それは日本の基本的な構造、戦前からの男女の役割分担の結果なんです。でも女性は特別視される傾向が強く、女だから上手くいけば当たり前、失敗すれば『やっぱりな』と言われる。下手打つ例が多ければ出来ないレッテルをはられてしまう。それって悔しいじゃない?だから結果的に女性は男性の10倍位働かなければならないと思ってるんです」。

大切なのは知恵

また、自身のエジプトでの学生時代をこう振り返る。「日本の大学では出来ないような体験をたくさんしました。例えば、戦争。世界の火薬庫と言われている中東で、エジプトの人達は残念ながら『戦争慣れ』をしていた。ちょうど日本人が地震の時は机の下に避難する、といったようにね。食料が無くなったら大変になると気がついてスーパーに行ったら時すでに遅しで、長靴とタワシしか残っていないこともありました」。
パソコンとコピー機も無かった時代。今の学生と自身の学生時代の違いについてはどう感じるのだろうか。「当時は調べ物といえば本で探すか人に聞くしかない。相当な努力をしていたわけです。これなけ便利な情報化社会の時代だからこそ、物事の記号や単体で覚えるだけじゃなく、ストーリーとして体系的に理解していないと意味がない。わたしはそう思います。
それから、学校で学ぶ知識ってCDロムで言えば1枚位なんじゃないかしら。あと必要なのは知恵だと思います。それは学校では教えてくれないけれど、苦労を重ねて解決策を見出す事で、自分のノウハウになっていくんです。その為には自身で経験する、人を見て学ぶ。知恵についての試験はないけれど毎日が試験の繰り返しなんですよね」。

一歩ずつ進もう

「目標は高く、実行はこまめに!」小池氏がインタビューでも、著書『小池式 コンセプト・ノート』でも一貫して話す事だ。そんな小池氏から学生へメッセージをいただいた。
「悩んでいたって改善しない。だからどうしたら解決出来るか、自分なりの方法を見つけてクリアする。失敗したって良いからやってみる、一歩ずつ前に進んでみる。それが自信にも繋がるんです。私自身、自分の原動力にもなっています。そして学生時代を『二度と来ない貴重な時間』だと認識して行動すれば、とても良い時間の使い方ができると思いますよ」。

学生新聞2007年7月号より

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