井上苑子 「言葉」は最高の自己表現ツール。だからこそ言葉に愛を込めて発したい
■プロフィール
シンガーソングライター。神戸市出身の23歳。小学6年より作詞・作曲と路上ライブを始める。ミュージックビデオの総再生回数は1億回を突破。また、歌手としてだけでなく、映画・ドラマ・CM・YouTubeなどマルチに活動する次世代のシンガーソングライター。
■学生時代はどう過ごされていましたか
小学校・中学校のときは、大勢でワイワイ言いながら過ごし、学校行事にも積極的に参加するような学生でした。女子校だったこともあり、無意識のうちに集団行動をしていました。一人で行動するような大人っぽい人を羨ましく思っていたときもありました。
小さい頃から歌うこと、人前でパフォーマンスをすることが大好きでした。小学5年生から今の事務所に所属し、「歌手になる」という夢に向けてひたすら走り続けていました。高校生になって東京に出てきたのですが、そのとき上京を決意できたのは少しでも夢に近づける気がしたからです。
■歌と言葉についてお聞かせください
歌はこの上なく楽しいものです。もちろん、趣味から仕事に変わる中で苦しい思いもしましたが、それ以上に歌には「人生そのものを考えさせる力がある」と感じています。私は歌を通して「誰かに何かを思ってもらいたいし、刺激となればうれしい」と思っているので、自分自身も周りから刺激を受け続け、現状に甘えないように心がけています。そして言葉は私にとって自己表現にもっとも適したツールなのではないかと思っています。自分の考えを相手にきちんと言葉で伝えたいですし、伝えて理解してもらえるととてもうれしいです。だからこそ言葉をたくさん愛し、自分が発する言葉に最後まで責任を持ちたいと思っています。
■大学生へのメッセージをお願いします
大学生はたくさん悩みや葛藤を抱えていると思いますし、実際皆さんと年齢が近い私も悩みはあります。しかし、苦しいときでも自分が好きなことをしているときは最高に面白いと信じ、それに対する知識量は誰にも負けないと自慢できるくらい突き詰めていってほしいと思います。
■取材を終えて
井上さんの楽曲は歌詞に力強さがあり、どうしてこれほど心に響くのだろうかと考えていたのですが、お話を伺う中で、「ことばを愛しているから」だと気づかされました。社会がデジタル化される中で、言葉へのこだわりが薄くなってきているように思います。だからこそ楽曲を通して言葉と向き合う姿勢を学びたいと思いました。
学生新聞2021年4月号 日本女子大学2年 神田理苑
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