ジャパンセブンズ2024
公益財団法人日本ラグビーフットボール協会(会長:土田雅人、東京都港区)は、「ジャパンセブンズ2024」を7月15日(月・祝)、東京・秩父宮ラグビー場で開催しました。
今回、サムライセブンの吉田監督、選手のみなさんに話を伺った。
『サムライセブン』は、日本初の7人制ラグビー専門チームとして2014年3月に誕生したクラブチーム。元日本代表の吉田義人が、2016年リオデジャネイロオリンピックから正式種目に決定した7人制ラグビーの伝道師として、2013年から普及活動をスタートし、12月にトライアウトを実施させ「日本を代表する人財育成」を目指し立ちあげた。
■監督インタビュー
ラグビー元日本代表・世界選抜 吉田義人(よしだよしひと)
7人制ラグビーは世界的に大変メジャーなスポーツになってきています。1976年から続いている香港セブンズは、世界中からラグビーファンが押し寄せるような大会となっています。そんな本競技の魅力は、大きく2つあります。1つ目は、なんと言っても攻防のスピード感です。15人制に比べスペースができやすいため、ダイナミックにボールと人が動きます。華麗に敵を抜き去るプレイはやはり見ていて気分が高揚します。2つ目の魅力は、怪我が少ないことです。15人制は壁を壊しに行く肉弾戦のスポーツですが、7人制は壁を抜きに行く俊敏さが大事なスポーツです。そのため、接触が少なく怪我も少ないです。これはラグビーを始めさせたい親御さんからすると安心なのではないでしょうか。現在、ラグビーの競技人口は人気種目のサッカーや野球と比べると桁が2つくらい違います。今後、ラグビーの競技人口を増やすためにも、7人制ラグビーの存在はプラスに働くと考えています。
現在の日本代表であるサムライセブンは2014年結成されました。15人制には100メートルを10秒台で走り切れる選手はあまりいません。そこで、他競技出身者も参加可能なトライアウトを開催し、まだ見ぬスターを探し出しました。今日のスターティングメンバーの中でも、7人中2人は他の競技から競技転向した選手です。今でもサムライセブンは身体能力が高い方を受け入れているので、足の速さや俊敏性に自信のある方はぜひトライアウトを受けてみてください。

■選手インタビュー
二宮流星(にのみやりゅうせい)
小学3年生の時にラグビースクールを運営していた叔父から誘われたのが、ラグビーを始めたきっかけです。7人制ラグビーは15人制ラグビーと同じコートで、半分以下の人数でプレイします。だからこそ、スピード感のある攻防が繰り広げられ、そこが魅力です。7人制ラグビーは他の競技から転向してきた人が多いです。実際、僕らのチームも半分くらいは他種目からの転向です。スピードに自信がある方やラグビーに興味がある方は、ぜひトライしてみて欲しいなと思います。
荒井僚太(あらいりょうた)
小学校一年生から父の影響でラグビーを始めました。当時は色々なスポーツをやっていたのですが、ラグビーは他のスポーツより活躍できたため、現在まで続けることが出来ました。7人制ラグビーではチームをファミリーと呼ぶのですが、それぐらいチームの結束力が鍵を握るスポーツです。少ない人数だからこそチームワークを大事にして、スピーディーな展開に対応していきます。今年はパリオリンピックで7人制ラグビーが観られると思うので、一度見たら面白くてハマるのでぜひ観てくれたら嬉しいです!
佐竹克基(さたけかつき)
ラグビーは兄と一緒に幼稚園の頃に始めました。その後、ずっと部活でラグビーを続け、高校の時には日本一を達成することもできました。7人制ラグビーは高校3年制の時にアシックスカップで優勝したことをきっかけに本格的始めました。7人制ラグビーは人数が少ないため、一人一人の選手にフォーカスされることが魅力です。各々が広いスペースでボールを持って動けるので、いろんな特徴を持った選手がダイナミックにプレイすることができます。
佐藤顕亮(さとうけんすけ)
もともと大学でアメフトをプレイしており、ラグビーは社会人1年目から始めました。転向した理由は、7人制ラグビーが自分の武器であるスピードとアジリティを最大限活かせる競技だと思ったからです。15人制ラグビーをプレイしている学生で、体のサイズが足りなくて諦めている子もいると思います。そんな子こそ7人制ラグビーに挑戦して欲しいです。僕みたいにサイズが小さくても、スピードやアジリティがあれば上のレベルにチャレンジできます。

■応援者の声
株式会社バルニバービ 代表取締役会長 佐藤裕久(さとうひろひさ)
スピーディーな展開に惹かれました。15人制と7人制は同じボールを使いますが全く違うスポーツです。7人制ラグビーでは試合時間が短く、点を取り返すことが難しいため、1つのミスが勝敗に大きく影響します。だからこそ、7人制ラグビーは面白いのです!
一般社団法人日本スポーツ教育アカデミー 理事 喜多埜裕明(きたのひろあき)
吉田監督という人物に惹かれました。選手として体格がそれほど大きくないが世界選抜に抜擢される程努力をしていた姿、監督として7人制ラグビーを盛り上げるために1人で駆けずり回って頑張っている姿に共感し応援したいと思いました。
学生新聞オンライン2024年7月15日取材 法政大学4年 鈴木悠介/青山学院大学4年 北嶋里奈子
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