自由民主党北海道第六選挙区支部長 衆議院議員 東国幹
やりたいこと突き詰め、心地よく、“あずましい、国づくり”へ
自由民主党北海道第六選挙区支部長 衆議院議員 東国幹(あずまくによし)
■プロフィール
衆議院:法務委員会 委員、農林水産委員会 委員、災害対策特別委員会 委員、沖縄及び北方問題に関する特別委員会 委員
自由民主党:国会対策委員会 委員、北海道総合開発特別委員会 事務局次長、組織運動本部 団体総局(農林水産関係団体委員会 副委員長・厚生労働関係団体委員会 副委員長)、地方組織・議員総局 次長、広報本部 新聞出版局 次長
東くによりチャンネル You Tube:https://www.youtube.com/channel/UCk0mGdVNPeG6TvXqOcnWJmA?si=dxqNfx1IjRpJ_-fY
「あずましい、国づくりへ」をモットーに、心地よく住みやすい国をつくろうと日々奮闘する衆議院議員の東国幹さん。現在、主軸として携わる農林業にはじまり、その取り組みは多岐にわたる。「かつては自衛隊を目指していた」という東議員は、なぜ政治の世界へ足を踏み入れたのか。政治への思いとともに、今後の展望について伺った。
中学から高校卒業までは、自衛隊への加入を希望していました。理由は、ヒエラルキーがはっきりしている社会が好きだったからです。しかし、高校教師である父親に相談すると、自衛隊に入ること自体は反対されなかったものの、「まずは普通校に進学してはどうか」と強く勧められ、大学進学を決めました。その際、東海大学法学部を選択したのは、「法学部に行けば、弁護士や司法書士にならなくても、社会の常識を学ぶことができる」と祖父から言われたのがきっかけでした。
大学入学後はスキーに熱中し、インストラクターとしても働いていました。入学した当初は、卒業後はいずれ自衛隊に入ろうと考えていたのですが、ひとつの転機があり、政治家を目指すことを決めたのです。その転機とは、旭川、盛岡、長岡、長野市の4都市で行われた冬季オリンピックの誘致競争でした。旭川は50票中4票しか獲得できず、トップだった長野に大差で負けました。このとき、「政治の力があれば旭川に誘致できたのでは?」と強く思いました。この悔しい気持ちが、政治家を志す大きな原動力となりました。
しかし、政治家を目指したものの、その道は決して平らではありませんでした。政治家を目指したとき、自由民主党に入ろうとしましたが、いざ党に所属する政治家を見てみると、両親が政治家であるパターンが非常に多かったのです。また、一流大学を卒業後、省庁に入って官僚になり、政治家になる人も多かったので、自分もその道を目指すべきなのか悩みました。しかし、結局は、ご縁があって、元環境大臣である原田義昭先生の書生として、横須賀事務所で働くことになったのです。
大学卒業後、北海道に帰郷したのは、「政治家になるには北海道でなければならない」と強く思ったからです。本来自民党は農村政党であり、土着性を基本とし、生まれ故郷をとても大切にしていました。そこで、原田先生から3人の議員さんの事務所を紹介され、北海道の選挙区に所属していた国会議員の佐藤静雄先生の秘書として活動することになりました。その後、27歳で旭川市議会議員に就任し、青年会議所で活動しました。元気のよい会で、お祭り実行委員会にも1年間入りました。そして、北海道議会へ進み、自由民主党北海道第六選挙区支部長としての活動を通じて、地域社会に貢献したいという思いを強く持つようになったのです。
■若者が農業にアプローチしやすい土壌を作る
現在、私が主軸としている取り組みは食料安全保障の強化です。その取り組みのひとつとして、今年2月、「食料・農業・農村基本法」を25年ぶりに可決しました。これは、「農政の憲法」とも呼ばれ、農政の基本理念や政策の方向性を定めた法律です。この法律の可決により、農業や林業の基盤を強化し、食料安全保障を確保するための法的枠組みを整備することができます。
同時に行っているのが、生産者の持続可能な経営や人材不足などの課題解決です。現在の、農業界における人材不足の解決の糸口は、若者が農業に従事する上でのアプローチを見直すことだと考えます。農業や林業は、国家が成り立つ上では欠かせないものですから、人材不足はなんとしてでも解消しなければなりません。現代の若者は潜在的に農業に興味を持っている方が多いので、いかにその想いを実現化し、支援できるかが重要です。興味のある新規就農者をサポートし、農業に取り組む機会を提供することが私たちの役割となっています。自然の中で食べ物を作ることには大きな達成感がありますし、人と接することが苦手な方でも活躍できる場ですので、たくさんの若者に取り組んで欲しいです。
私自身、政治家としての取り組みには大きなやりがいを感じています。法律の改定や予算案の提案で、地方都市と大都市との格差を縮めることも可能です。地域社会に貢献できるという感覚は素晴らしいものです。提案が実現した際には、生まれ故郷の方々からの感謝の言葉をいただけることもあり、やりがいのひとつになっています。
■安全安心な食糧を、きちんと提供し続ける国を作る
今後、力をいれていきたいのが食料安全保障の確立です。世界の人口が80億人を超え、耕地面積や水資源が減少している中で、日本の食料自給率は一つの問題になっています。私たちの国の食料自給率は63%と低い。その理由は貿易市場主義にあるのではないかと考えています。今後、日本は、1億人の日本人に食べさせることを確保するべきだと思っています。現在、米は供給過多で市場に余り気味なのに対して、小麦や大豆の自給率は10%前後とかなり低いです。この自給率を向上させるためには、畑作の構築を増やす必要があります。米の生産を減らす必要はありませんが、畑作の自給率を高めることが重要です。さらに、食料保証を向上させるために消費を増やしたり、国産品のブランド力や価値を高めたりすることが必須です。
また、食料安全保障は環境問題とも関連しています。有機農法や化学肥料を使わない安全な食品への需要が高まっている現在、安心・安全な国産食品の美味しさをPRすることも重要だと考えています。これらの取り組みを通じて、食料安全保障を確立し、国民の健康と幸福を守っていきたいと考えています。
■大学生に向けてメッセージ
学生の皆さん、あなたたちが将来どんな職業を選択するかは、個人の自由です。どのような選択をしても構いませんが、自分の好きな仕事に就くことができれば、より幸せだと思いませんか? 私の場合、自分がやりたいことを追求することに幸せがありました。また、「趣味と実益を兼ねる」というフレーズの通りに、好きなことで収入を得ることができれば、専門家になることも夢ではありません。給与は、やりがいを持って仕事をすることによって後からついてくるものですから、自分の夢や希望を早く見つけて、突き詰めてみてください。
学生新聞オンライン2024年4月18日取材 津田塾大学2年 石松果林
京都芸術大学1 年 猪本玲菜 / 津田塾大学2 年 石松果林
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