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俳優 山本かりん

努力を積み上げ、確かな実力に! 魅せたい姿と目指す舞台とは

俳優 山本かりん(やまもと・かりん)

■プロフィール
2003年3月24日生まれ、熊本県出身。2024年に「bijoux AUDITION 2024」で廣木隆一賞。同年、『3年C組は不倫してます。』でドラマ初出演。『恋愛革命』、『スティンガース』、『量産型ルカ』などに出演。『ナオキマンの都市伝説ワイドショー season2』(ABEMA/火曜配信)に出演中。

連続ドラマ『量産型ルカ』の妹役で話題を呼ぶ、期待の新人 山本かりんさん。そんな彼女がオーディションに合格するまでの道のりや、自身の夢、そのために目指している俳優としてのあり方を教えてもらいました。

■ふとした思いがいつの間にか夢に

私が芸能の世界に興味を持ったのは、2011年の連続ドラマ『マルモのおきて』がきっかけです。子役として活躍していた芦田愛菜さんや鈴木福さんを見て、「ドラマの世界で輝きたいな〜」と思いました。その時は、単純に「憧れ」でしかありませんでした。芸能の世界に入るためにオーディションを受けようとしたのですが、家族の反対もあり、高校卒業まではオーディションを受けず、いつか“芸能界に入れたらいいな〜”くらいで止まっていました。

高校卒業後、一度は美容学校に入ったものの、あの時心で感じた思いやトキメキを捨てきれずオーディション活動を始めました。bijouxと出会うまで、延べ100社以上のオーディションに応募しました。書類審査の段階で落とされることもあり、悔しい経験もしました。ただ、数々のオーディションを受けていく中で、私の中にあった“こうなったらいいな”が“こうなりたい”に変化したのを強く感じました。それは私の中で“俳優”という職業が「憧れから夢に」変わった大きな転換点でした。

芸能界に入れた現在、一番の「ありがとう」を伝えたいのは飼い猫のシェリーです。事務所に所属するための最終オーディションの2日前一度実家に帰りました。その時、シェリーは危篤状態だったのですが、私は自分のためにもシェリーのためにも絶対に最終オーディションを受かってやると決心しました。最終オーディションで名前が呼ばれた時、真っ先にシェリーに報告したいと思いました。私が緊張でいっぱいの最終オーディションを乗り越えられたのは、もちろん家族の応援あってこそですが、こんな私を待ってくれているシェリーの支えが大きかったかもしれません。そこから、私の俳優としてのキャリアが始まり、やっとあの時憧れていた芸能の世界でスタートラインをきることができました。

■思い切ってやってみる!いつか私もメインキャストに

俳優業を始めたころは、監督から何度も指導を受け、なかなか前に進まず、時間だけがただただ流れていくということがありました。せっかくいただいたお仕事で、悔しがってばかりでは意味がない。そんな思いが強くあり、なんとか自分を成長させたいと必死でした。

その成長の一歩を踏み出すうえで大事だったことが、「思いっきり演じてみる」ことでした。監督さんやマネージャーさんから投げかけられる「もうちょっと〇〇してほしい」というアドバイスを聞いて、最初は、「もうやってるのに」「何でダメなんだろう」と落ち込んでいました。でも、一度思いっきり演じてみると、どこか殻を破ったような感覚を感じました。その後、「いい演技だね」と言われることも増えていきました。

私は自分でも意志が固いタイプだと思っています。苦手なことでもどんな役でも常に忠実に真剣に向き合っていくつもりです。これからもっと沢山の作品で役を演じるためにも、身近なことから挑戦と進化を重ねて今より更に上の自分を目指して頑張りたいです。今は作品の “メインキャスト”を目指して、日々のワークショップやレッスンを通じて演技やトークなどあらゆる方面で精進していきたいと思います。

■今までもこれからも追い続けていく

今年の夏、将来について真剣に向き合う時間がありました。その中で、自分が本当になりたい姿を初めて丁寧に考え、「今いちばん大切なのは、私らしく生きることだ」と気づくことができました。

これからも挑戦を重ねて成長していきたいです。まずは「山本かりん」を知ってもらえるように努力して、“妹や後輩役といえば山本かりん”などと思っていただける俳優になれたら嬉しいです。俳優業を意識するきっかけになったのは、ドラマ『リッチマン、プアウーマン』で観た石原さとみさん。いつか憧れの方と共演できるよう、これからも頑張り続けます。

■大学生へのメッセージ

最後に学生の皆さんにこれだけは伝えておきたいことがあります。それは「全然焦らなくても大丈夫だよ!」ということ。現時点で夢のある方もない方もいると思います。でも、出会いやきっかけは本当にどこからやってくるかわかりません。美容学校に通っていた私が、今こうして憧れだった芸能活動を現実として追いかけることができているのも、あの時残っていた憧れやトキメキのおかげです。いつどこから、どんなタイミングでチャンスやきっかけが訪れるのか、私たちにはわかりません。諦めずオーディションを受け続けたことで夢へのチャンスの扉が開いたように、思いがけない形で夢が見つかることもあります。だから、焦らないで。これからも、沢山のかけがえのない出会いと経験を大切に、青春を謳歌してください!

学生新聞オンライン2025年10月23日取材 上智大学2年 張芸那

武蔵野美術大学1年 石井生成/上智大学2年 張芸那

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