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大磯町長 池田東一郎

熱中が人を育てる。人にやさしいまち大磯をめざして。

大磯町 町長 池田 東一郎(いけだ とういちろう)

学歴
開成中学卒業
開成高校卒業
東京大学医学部保健学科卒業(疫学教室)
※東京大学硬式野球部卒(東京六大学野球リーグ戦出場)

略歴
1986年 労働省(現厚生労働省)入省
1991年 外務省出向
1993年 大蔵省出向
2015年 神奈川県議会議員(2期務める)
2022年 大磯町長就任

好きなことに夢中になれる人は、どこにいても輝ける。そんな人を応援してくれる町が、神奈川県にある大磯町だ。「日本一住みたいまち・大磯の創造」を掲げ、大磯町長として若者を応援する池田東一郎様にお話を伺った。

■学生時代について

私は東京大学野球部で、文字通り野球一色の大学生活を送りました。開成高校時代に都予選でコールド負けを喫した悔しさを晴らすため東大に進学し、365日、朝から晩まで練習に励みました。理科系の医学部保健学科に所属し、教養課程では体育の授業だけは出席しなければならず、練習の合間に駒場へ通うような野球づけの学生生活でした。授業に出られない分、試験期は膨大なノートをコピーしますが、当然覚えきれないので、おまじないに、それを枕に眠りました。リーグ戦と試験が重なり、土日に試合、月曜に試験ということもありました。冬は千葉・君津での合宿から大学へ通い、練習と学業を両立。今振り返ると、苦労よりも野球に没頭できた充実した時間が心に残っています。そんな私が政治の世界へ興味を持ったのは、社会に出てからでした。
難関と言われている国家公務員試験に合格し、厚生労働省へ入省した際、予算や資料の作成を業務としてこなしていた時に国会議員のことがだんだんとわかって、政治家を心指すようになったのです。

■子育て世代や高齢者への政策に尽力

私が今、町政の中で最も重視しているのは、大磯町の人口減少への対応です。教育や福祉、地域振興といった各分野の施策を総合的に進めながら、その進み具合を確認して、次にどんな一手を打つべきかを常に考えています。具体的には、☆小学校給食費の無償化や、☆18歳までのこども医療費無償化、☆町立中学校の昼食費補助(毎日1人300円)など、子育て世代をしっかり支える仕組みづくりに力を入れてきました。同時に、65歳以上の介護保険料は神奈川県内最低額に抑えており、ご高齢の方の暮らしも守っていきたいと思っています。
一方、住んでわくわくと楽しいまちづくりにもかなり力を入れています。花火大会や水鉄砲を使った水遊びイベントなど、子どもから大人までわくわくの催しを積み重ねてきました。また、大磯プリンスホテルの駐車場を会場にした「大磯まつり」には、今年は18,500人の参加者がありました(町の人口は3万人)。こうした取り組みの成果もあって、大東建託の「住み続けたい街(駅)ランキング」では、大磯駅が神奈川県内で第1位となり、首都圏でも第4位になりました。ただ、それでも人口減少という流れは簡単には変えられませんから、空き家の活用による住宅供給の促進など、「住み続けられる環境」をどう整えていくかが、これからの大きなテーマだと感じています。
教育の分野も、いま大きく見直しているところです。英語教育をもっと充実させるために、ALT(外国語指導助手)の配置の在り方を見直し、従来の枠組みにとらわれない雇用の仕組みや、海外出身の人材をどう生かしていくか、といったことも検討しています。

町の取り組みを象徴するキャッチコピーは以下の三つです。
☆ 子育て支援「子育てするなら大磯」
☆ 健康長寿「住めば健康大磯」
☆ 楽しいまちづくり「みんなわくわく大磯」

■大学生へのメッセージ

大学の4年間でぜひ熱中できるものを見つけてください。熱中できるものがあると、努力は楽しいものとなり、自分の力を伸ばし、人生を豊かにしてくれます。スポーツでも音楽でも構いません。仲間ができ、社会に出てからの大きな力になります。そして、そんな成長を支えてくれる場所として――ぜひ大磯へ! お魚も野菜もとれたてで美味しく、教育費も安く、通勤時には大磯駅からなら座れる快適さもあります。「(食べものが)うまい、(教育費が)やすい、(電車に)すわれる」魅力が三拍子でそろったまち、大磯で新しい一歩を踏み出してください。

学生新聞オンライン2025年11月5日取材 情報経営イノベーション専門職大学2年 山田千遥

京都芸術大学1年 猪本玲菜

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