「学生×経営者」で日本の生産性を変える 株式会社FCE Alx
学生のAI力を、企業の成長力へ
全国のAI系学生団体約20団体と提携

株式会社FCE AIx 執行役員 桑田慎仁(くわたしんじ)
2023年に新卒でFCEへ入社。営業を経てAI新規事業の立ち上げに参画し、インサイドセールスとマーケティング領域をチームリーダーとして牽引。2026年10月よりFCE AIx執行役員に就任。AIを活用した企業の生産性向上と組織変革を推進している。
株式会社FCE AIx 執行役員 尾藤成(びとうあきら)
慶應義塾大学体育会硬式野球部出身。新卒1年目にして東証上場企業FCEグループの執行役員に就任。AI時代に求められる希少な行動力と推進力を武器に、若手AI人材の代表として企業のAI活用を日々前進させている。
学生起業家 小林葵(こばやしあおい)
東京都出身。トリクル株式会社代表取締役。国内最大級の生成AI研究団体「早稲田AI研究会」を設立し、生成AI×開発領域で多くのフォロワーを持つ。現在は企業向けに生成AIの開発支援や研修を提供している。
AIを学び、最先端の知識や活用力を持つ学生と、AIを経営に生かしたい経営者をつなぐ「AIコミュニティ構想」。学生の柔軟な発想と行動力に、経営者が持つ事業経験やリアルな経営課題を掛け合わせ、企業の生産性向上や新規事業の創出、組織変革を後押しする。世代や立場を越えた共創によって、日本企業の成長を加速させる構想の背景と可能性を、3人に伺った。
■3人の役割について教えてください
桑田 現在は株式会社FCEのAIソリューション事業本部でインサイドセールスとマーケティングのチームリーダーを務めています。10月1日からは、株式会社FCE AIxの執行役員として新規事業に携わります。
尾藤 私も10月1日付でFCEAIxの執行役員に就任します。執行役員5名のうち4名が20代という体制は、一般企業では珍しいと思います。AIに特化した会社で、このような経験を若いうちから積めることは非常に貴重だと思います。
小林 私はトリクル株式会社で、生成AIの活用方法を教える研修事業を行っています。もともとAIが好きで、学生団体「早稲田AI研究会」を立ち上げていたことや、周囲に起業する仲間がいたこともあり、生成AI研修の事業を始めました。企業の悩みや業務内容を伺い、生成AIで効率化できる部分を提案しています。
■AIコミュニティ構想のきっかけは
尾藤 AIを普段からよく活用している友人と話す中で、学生にはスキルがあっても、社会で力を試したり、成果をアウトプットしたりする機会が限られていると感じました。
一方で、経営者の方からは「立場上、社員にAIのことを聞きづらい」「自社でどう活用すればよいか分からない」という声を多く聞きます。先輩方も同じようなご相談を多くいただくと言っています。ということはつまり、「AIスキルを持つ学生」と「AIを学びたい経営者」をつなげたら、面白い化学反応が起きるのではないかと、私が発案したのが始まりです。新人の提案が実際に事業化され、私自身も驚きました。
■小林さんは、この構想を初めて聞いたとき、どう感じましたか
小林 AIを通じて学生と経営者がつながることは双方にメリットがあります。AIは新しい分野で、社会人は学ぶ時間を確保しづらい。一方で学生は時間があり、AIという“飛び級できる分野”で活躍できます。
■学生と経営者がつながることで、どのような価値が生まれますか
桑田 経営者には、「若い世代を応援したい」「挑戦する学生の力になりたい」と考える方が多くいらっしゃいます。一方、学生にとって、普段会えない経営者から実際の経営課題や事業への思いを直接聞けることは、貴重な経験です。
両者の出会いで期待できるのは、人手不足を補うAI活用と、経営者だけでは思いつかない活用方法の創出です。
経営者が挑戦の機会を提供し、学生が最新のAI活用で企業の成長に貢献する。教える側と教わる側を固定せず、互いに学び合えることが、この構想の大きな価値です。
尾藤 学生からのサービス提供に不安を感じる経営者もいると思いますが、知るほどに質の高さに驚かされます。学生が開発したサービスが大手企業に採用されるケースも少なくありません。
さらに、学生起業家は大規模な設備や組織を持たないため、柔軟かつスピーディーで、価格競争力もあります。経営者とAIに強い学生・学生起業家の組み合わせは、双方に大きなメリットがあると確信しました。
ただ、これまで両者を継続的につなぐ仕組みはありませんでした。だからこそ、私たちがその接点をつくろうと考えました。
小林 学生は時間を使って「好き」を追求できます。新しいAIモデルが出るたびに活用事例を探すには試行錯誤が必要で、学生が見つけた新しい事例を社会人に提供できるのも価値だと思います。
■経営者と学生へのメッセージをお願いします
桑田 学生は、経営者の想像以上にAIを使いこなし、新しい発想を持っています。一方、経営者の経験や事業への思いは、学生にとって何物にも代えがたい学びです。
学生と経営者が強みを持ち寄り、企業の未来を共につくる。そうした共創を全国に広げ、日本企業の生産性と成長力を高めたいと思っています。
尾藤 AIネイティブの学生は、企業の想像を超える活用を始めています。
AIへの適応の早さは、企業の生産性だけでなく、採用力や競争力にも直結します。この取り組みを通じて、経営者の皆さんに「今の若手はすごい」「一緒に取り組めば、ここまで変えられる」と実感していただきたいです。
小林 学生から「面白いことをしたいけど、何から始めればいいか分からない」という相談は多いです。まずは生成AIなどのトレンドに乗ってみるのも良いと思います。最初から専門性がある必要はありません。頑張ってみる、経営者と関わる場に参加してみることで、自分の興味の領域が見つかるはずです。
学生新聞2026年10月号 城西国際大学3年 渡部優理絵

日本大学2年 原田達司/京都芸術大学1年 猪本玲菜/城西国際大学3年 渡部優理絵
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