アーティスト/音楽作家 小池竜暉

「好き」を突き詰め世界へ解き放つ ゼロから始まる音楽の可能性

アーティスト/音楽作家 小池竜暉 (こいけりゅうき)

■プロフィール
2000年8月11日生まれ、群馬県出身。
男女7人組ダンス&ボーカルグループ「GENIC」のメンバー。透明感のある声と歌唱力の高さが光り、グループではリードボーカルも担当。
グループ楽曲30曲以上の作詞・作曲・編曲を手がけるほか、外部アーティストへの楽曲提供も多数手がけマルチクリエイターとして活動する。

男女7人組ダンス&ボーカルグループ・GENICのメンバーであり、数々のアーティストへ楽曲提供を行う作詞家・作曲家としても活躍する小池竜暉さん。1stソロアルバム『CIPHER』のリリースを迎えた小池さんに、音楽の原点や制作の裏側、そして自分らしく進むための思いを伺いました。

歌うことは2歳の頃から好きでした。田舎ということもあって祖父母の家にカラオケがあり、片方の家はカラオケ愛好会の会長をやっていたこともあって、幼少期から歌う環境が近くにあったんです。ただ、当時は将来の夢として料理人を目指していて、歌手になろうとは考えていませんでした。転機となったのは小学4、5年生の頃で、2010年に三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEさんが結成された際、ボーカルの今市隆二さんに強い憧れを抱き、目標にするようになったことです。元々avexに入るきっかけもEXILEさんだったのですが、そこから音楽の道を意識し始めました。そして中学生の時にavex主催のオーディションに親の推薦で挑戦したことがきっかけとなり、avexに所属しました。
高校1年生までは地元の群馬の高校に通いながら週1回東京のレッスンに通っていました。高校2年生で上京して通信制高校へ編入してからは、アルバイトをしながら夢を追う日々でした。初めて働いた松屋のバイト代を握りしめてパソコンを購入し、そこから曲作りを始めたことが僕のクリエイターとしての原点です。

■音楽作家としてのやりがいと「これよりもっといい曲を作ればいい」という自信

普段の楽曲制作は、六畳くらいの狭い部屋で一人向き合う孤独な作業です。ハンガーにかかった洋服が吸音材になって防音の空間が生まれるような、本当にミニマムな場所でずっと作ってきました。だからこそ、その狭い部屋から生まれた音楽がリリースされ、ライブ会場で何万人ものファンの方に届いて愛されているのを実感できた瞬間に、一番のやりがいを感じます。アイデアは夢の中で降ってくるタイプではないので、シャワー中や車の運転中などに常日頃から耳なじみが良く前衛的なメロディーを模索し、ボイスメモを回して形にしています。
GENICの曲を作るときは、自分たちの思いを描くことを意識しています。一方で外部提供の場合は、それぞれのアーティストさんやアイドルさんに憑依して、どんな曲が欲しいか、リファレンスやテーマなどの指標に忠実に作りつつも、そこにどれだけ僕のエッセンスや時代の流れを汲んだ音やメロディーを入れられるかを考えて作っています。コンペに勝つためには発注書に対してお利口すぎてもダメなので、僕らしさや強いサビの突き抜け感を意識してエッセンスを加えるようにしています。
周囲から「自分で歌った方がいいのにもったいない」と言われることもありますが、自分の作品作りに変な自信過剰さがあって、「あれよりいい曲を自分がまた作ればいいじゃないか」と思っています。なのでストックして取っておくようなこともなく、出し惜しみせずに常に一番良いものを全力で書き下ろしています。

■夢であるソロアルバム『CIPHER』への情熱

エイベックスに入って約10年、グループ活動も続けてきた中で、密かに抱いていたソロアルバムという夢が形になり、素直に嬉しいです。タイトル曲の「CIPHER」は、2018年頃に曲を作り始めて1年経った際、出来上がった12曲のワンコーラスをティザームービーにまとめた時に僕自身が勝手にそのタイトルを「CIPHER」と付けていた過去もあります。「ゼロからやってきた」という自我の表れだったのだと思いますが、実は制作に没頭する中でその名前を付けていたこと自体、記憶からすっかり抜けてしまっていました。今回アルバムを作るにあたってそれを回顧し、「ゼロから」という原点の思いを込めて、当時の自分を超えなければいけないという覚悟で制作しました。僕の中ではこの曲は実質「CIPHER 2」のような位置づけの、とても思い入れの強い特別な1曲です。
アルバムのオリジナル楽曲やセルフカバー楽曲には、僕自身のルーツや試行錯誤が詰まっています。書き下ろしの「ばーかっ!」は、実体験をもとに女性目線で描いた曲で、僕の中のドロドロした怨念や切ない気持ちをポップで可愛らしく昇華させました。共感しながら聴いてもらえたら嬉しいです。「ハグ」は小説好きな一面を生かし、綺麗だと感じたメロディーに合わせて一冊の本を読み終えたような満足感や受け取った人それぞれが解釈を楽しめる世界観に仕上げました。さらにLiella!さんの「シェキラ☆☆☆」などのセルフカバーでは、本家様の多幸感あふれる雰囲気から大人っぽいアレンジへ変えたりと、歌い手や、キー設定、編曲でこんなにも音楽の味が変わるのかという奥深さを表現しています。音楽本来の楽しさを感じていただける作品になりました。本当に全員の方に聴いていただきたいです。
今後は僕個人の表現の幅を広げつつ、ソロライブの開催や、アイドルさんやバンドさんの総合プロデュース業といった新たな挑戦もしていきたいです。音楽を通して世界に通じる仕掛けを作りつつ、個人で得た経験をGENICに還元して、アリーナツアーやドームツアーといったさらに大きな夢を目指して全力で走り続けます。

■大学生へのメッセージ

「CIPHER」の歌詞でも書いているように、誰かの言葉に左右されずに、まずは自分自身を愛して、自分なりの生き方で「らしく」生きていってほしいです。何に対しても周りと比べて遅すぎるなんてことはありません。周りが早く始めていても気にせず、自分らしく「好き」を突き詰めた先に自分だけの見えるものがあると信じて、僕もその途中ですので、一緒に頑張っていきましょう。

学生新聞オンライン2026年9月25日取材 昭和女子大学3年 阿部瑠璃香

初のソロ作品「CIPHER」(サイファー)を9月30日にリリース!

アルバムタイトルは「ゼロ(0)」を意味する「CIPHER」(読み:サイファー)

YouTubeにてMusicVideo3000万回再生を突破しロングヒットとなった=LOVEの17thシングル「絶対アイドル辞めないで」をはじめ、アイドル・アニメ界ほかこれまでに提供したヒット楽曲の数々を完全録りおろしのセルフカバー収録!

早稲田大学3年 中澤京平/城西国際大学3年 渡部優理絵/武蔵野大学4年 吉松明優奈/昭和女子大学3年 阿部瑠璃香

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