動画クリエイター ISSEI / GIVER株式会社 代表取締役 角南仁基

自分の心と向き合うことが、動画制作のヒントになる

動画クリエイター ISSEI(いっせい)

■プロフィール
言語の垣根を超えて全世界に笑顔を届けるとショート動画クリエイター。
Youtube・TikTok・LINE BOOMを中心に活動。2022年のYoutube再生ランキングでは56億回再生で再生数日本一位を獲得。TikTokのフォロワーも1000万人突破した。最終目標は、世界の英雄になること。

TikTok1000万人フォロワー達成、そして2022年YouTubeチャンネル総再生数ランキングでは見事日本一に輝いたISSEIさん。その回数はなんと、驚異の56億5,732万回再生と信じがたい数字である。そして現在はShort動画中心にグローバルに活躍するISSEIさんだが、この成功の裏には徹底的なリサーチと弛まぬチャレンジがあった。そんな彼が、今目指している先はどこなのか、熱く語っていただいた。

幼少期から人前に立って目指すことが大好きでした。お遊戯会の主役、体育祭の応援団長、委員会の委員長など、とにかく目立つポジションを自ら率先して担当していましたね。
そのため、学生の頃からの夢は、とにかく有名になること。周りの友人には「将来ビッグになる」と宣言しまくっていました(笑)。父親が俳優業をしていたこともあり、自分も役者というお仕事にずっと憧れがありました。もちろん俳優のお仕事は演じることがメインになりますが、バラエティ番組やアーティスト活動など、色んな方向性で活躍できるのが魅力的だなと思ったんです。
その後、事務所に所属し俳優活動をスタートさせたのですが、なかなかお仕事がいただけない日々が続き……。その時、「お仕事をいただく」という受け身の姿勢ではなく、もっと自分から仕事を取りに行くぞという、攻めの姿勢で活動しなければということを感じました。そんな時に自身の興味を引いたのが、TikTokです。2019年当時は、YouTubeが既に多くの動画クリエイターによって飽和状態となっていました。編集技術など、既にプロフェッショナルと言われるようなクリエイターがチャンネル登録数・再生回数ともに伸ばしているフェーズにあって、アマチュアはなかなか活躍しづらそうだと感じたんです。一方、TikTokはまだまだ認知度も低く、撮影も現在主流のカメラを置く方法ではなく、自撮り形式が一般的でした。「この手段なら自分も有名になれるのでは」、そのような感覚を持って、すぐにTikTokでの活動をスタートさせました。

■“想い”が自身の背中を押す

正直、SNSの仕事で広告案件が多くもらえるようになるまでは、苦しいことが多かったです。当時は大学に通いながら俳優のレッスンも受けていたので、収入がマイナスの時期が長く、経済的に厳しい生活が続きましたが、それでも辞めようと思ったことは一度もありませんでした。とにかく目の前のことに向き合い、感覚的ではありますが何度も投稿を繰り返す中で、自分の中にノウハウを蓄積していきました。また、どんな動画が伸びていて、こうしたら成果が出るのではと、リサーチしながら思考を巡らせていました。人の動画を視聴する上でも、自分がどんな時にスワイプしたくなるのか、どんな瞬間に心が動かされたかなど、自分の心と向き合うことが動画制作のヒントになったこともしばしば。
こうした地道な作業は、多くの人にとって面倒な活動かもしれません。ですが、自分の理想に少しでも近づくためのこの行動は、ずっとプラス思考な僕にとってはワクワクでしかないんです。動画を制作することは、あくまでも僕にとって手段に過ぎない。根底にある目的、そして想いが燃え尽きない限り、人間はどこまでも頑張れるのだと思いますね。

■ワクワクすることは何でも挑戦

今後は、音楽制作にチャレンジしてみたいという野望があります。以前とあるフリー音源を使った自身の動画がバズって、世界中のクリエイターがその音源を真似して動画を作っていたことがあったんです。当時、ありがたいことに、多くのユーザーに「その音源=ISSEIの動画」というイメージを持っていただけて。大きな影響を世界に与えられたのは素直に嬉しかったのですが、もしこの音源が自身で制作した曲だったら、さらにハッピーだったなと。他にもこういった妄想は日々たくさん膨らませているので、今後の目標はたくさんあります。そして自分がステップアップしていくことで仕事の幅は広がっていくと思うので、今後もワクワクすることには何でも挑戦していきたいです。

■大学生へのメッセージ

「わがままに生きてください。」何か成し遂げたいことがある人は、まずは結果が出るまで自分に100%フォーカスしてほしいです。僕自身も、大学生活やアルバイトなどを並行しながらSNS活動をしていたので、とにかく時間とお金の使い方が重要でした。そして「ビッグになる」と周りに宣言した以上、妥協は一切したくなかった。だからこそ、当時はSNS活動に全集中して、遠回りになることは一切しませんでした。周りに迷惑をかけてしまったこともありますが、いつかしっかりとお返しをすれば大丈夫。とにかく、まずは自分にわがままに生きてください。

学生新聞オンライン2023年1月15日取材 慶應義塾大学3年 伊東美優

自分の可能性を見つける旅へ、一歩踏み出す勇気を持とう

GIVER株式会社 代表取締役 角南仁基(すなみじんき)

■プロフィール
大学1年生の頃からボート競技に所属しており昨年の11月に引退・休学。休学中に映像制作やインフルエンサーマネジメントを行う。休学中に出会った美容液に魅了されRenzo合同会社に携わるようになる。インフルエンサーのISSEIと共に、企業とインフルエンサーを繋ぎ企画や構成まで行う、インフルエンサーマーケティングを主としたGIVER株式会社を設立。最終目標は、ISSEI含め多くのクリエイターが、やりたいことにチャレンジできるような環境を創り上げること。

コミュニケーションが自分の源流である。そう語るのはインフルエンサーマーケティング事業を行う角南さん。多くの人に喜んでもらうコンテンツを提供したいという思いが社名の「GIVER」に反映されている。大学生という立場でありながら二つの会社の経営に携わっている角南さんに話を伺った。

ボートレースで日本一になった兄に憧れ、高校生からボートレースをはじめ、その流れで明治大学に入学しました。ボート競技を引退したと同時に大学を休学。そして、マイナースポーツのボートレースを広める活動の一環として、動画制作をはじめました。
さらに、自分の世界を広げるために、いろいろな人と会いはじめたことで、ISEEIに出会いました。ちょうど彼のTik Tokの登録者が1000万人を超え、新しいプロフィール写真に変えたいとお願いされて手伝うことになったのが、出会いのきっかけでした。彼と出会ったことで、自分の中の意識が大きく変わったと思います。例えるなら、私が富士山の頂上を目指しているとすれば、ISSEIはエベレストの頂上を目指すような男。さらなる高みを共に目指し、新しい景色を見たくなりました。その後も彼とコミュニケーションを取っていく中で、意気投合し、一緒にインフルエンサー事業をする流れになりました。

■「ありがとう」の連鎖を作りたい

私は幼い時から、「ワクワク」と「ありがとう」を生きる指針にしています。人から「ありがとう」をもらうには、まず自分からGIVEすることから始まります。ワクワクするコンテンツを提供して人の心を動かし、「ありがとう」をもらう。この連鎖を実現できるのが映像制作であり、インフルエンサーのマネジメントやマーケティングであると考えています。また、最初に請け負った映像制作の仕事も人とのご縁によるものでした。人との繋がりによって今の自分があるので、上手くコミュニケーションを取るように意識しています。初対面の人に対してこちらから壁を作らず、相手が壁を無くせば、いつでも意気投合できる状態。それを実現するために、しっかりと対話し、相手の素敵な部分を見つけること。それによって自然と仲間が増えていきます。

■個人の強みを最大限生かすには

自分の使命は、クリエイターがやりたいことをチャレンジしやすい環境作りです。目の前のことに集中できるように、企業に企画を提案し、サポートに専念すること。それによって再生数やフォロワーも伸びると思います。私は提案やコミュニケーションが得意で、ISSEIはリサーチや発信が得意。不得意なことは、他の人に任せ、自分の得意なことに専念した方が結果に出やすいです。それでも再生数が伸び悩むときもありますが、それも大事な経験。失敗から学び、次にどう生かすか考えることが大切だと思います。また、私には将来的に達成したい大きな目標があります。それは今の事業をさらに大きくし、より多くの人に感謝されるビジネスを構築し、SNS業界を変える事です。SNS業界はトレンドが常に変化し、コンサルティングやリサーチが難しくなってきています。コンサルティングに強い企業はありますが、トレンドに関しては、企業よりもクリエイターの方が詳しいです。同業の会社同士を繋ぎ、クリエイターの力も借りることで、できない部分を補い合っていく。そうすればきっとSNS業界に革命を起こせるはずです。

大学生へのメッセージ

私から言えることは、とにかく一歩踏み出して行動することです。休学を決意したことで、動画制作に出会い、インフルエンサーのマネジメントへの道が開けました。また、人生は経験の積み重ねで、より重厚になっていくと思います。まず行動し、失敗から学び、経験を積んでいく。それらを繰り返していくことで本質的にやりたいことが見えてきて、自分の不得意な部分をサポートしてくれる仲間も集まってきます。そして、是非いろんな人とコミュニケーションをとってみてください。自分の世界を広げ、新しい価値感や考え方を吸収出来れば、きっと役に立つはずです。

学生新聞オンライン2023年1月15日取材 明治大学4年 酒井躍

中央大学1年 前田蓮峰 /  武蔵野大学3年  西山流生 / 明治大学4年 酒井躍 / 立教大学4年  須藤覚斗 / 中央学院大学4年     田根颯人 / 慶應義塾大学3年 伊東美優 / 東海大学4年  大塚美咲 / 川村学園女子大学4年  岡﨑美諭 / 青山学院大学2年  河野希里香 

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