俳優 鈴木 福
“全盛期は未来にある” 挑戦を続ける20歳の覚悟
俳優 鈴木福 (すずきふく)
■プロフィール
東京都出身。TVドラマ「マルモのおきて」(CX)に出演し、同年NHK紅白歌合戦に7歳で出場。主な出演作に、TV「妖怪人間ベム」(NTV)、「コドモ警察」(TBS)、『決算!忠臣蔵』など。近年では、「仮面ライダーギーツ」(EX)、ミュージカル「儚き光のラプソディ」(地球ゴージャス)などに出演。
1歳で芸能界入りし、今年20歳という節目を迎えた鈴木福さん。数々の作品に出演し、その愛らしさと確かな演技力で多くの人々を魅了してきた。映画『野生の島のロズ』では雁のキラリ役で声優出演。学生生活と芸能活動を両立させながら未来を追い求める彼に、その思いを伺った。
学生時代を振り返ると、とにかく「やるべきことはすべて全力でやる」という姿勢を大切にしてきたと思います。小学校の頃から野球が好きで地域の野球チームにも所属していました。ですが仕事で行けない日もあったので悔しい思いをすることも。ただ、芸能活動で得られる貴重な経験はとても大きな財産になっています。
友達から「テレビで見たよ」と声をかけられたりすることが僕にとって大きな力になり、日々の励み・原動力になっていました。大変でしたが「やらない」という選択肢は自分の中にはありませんでした。
■俳優として成長を追い求める日々
これまでの芸能活動の中で、僕の仕事に対するマインドは少しずつ変化してきました。子役時代は「楽しいからやる」というシンプルな思いで仕事に向き合っていましたが、中学2年生のとき、自分は俳優として生きていくと決意し、それを機に、役者としての自覚が芽生え、努力を重ねてきました。
仕事に対するモチベーションは、今が最も高いかもしれません。全盛期は常に未来にあると考えているので俳優として一つの作品に関わるたびに、自分の新しい側面を発見できるため、毎回の挑戦が楽しみです。
■映画『野生の島のロズ』 声優としての挑戦と新たな発見
今回の映画『野生の島のロズ』では、渡り鳥(雁)のキラリを演じさせていただきました。キャラクターの若さや可愛らしさ、そして大人へと成長していく過程を声だけで表現する必要があり、キャラクターの変化や感情を伝えるのはとても難しかったです。俳優としての演技とは異なるので、改めて発声や声の作り方を学び直す貴重な機会となりました。
これまでも声優の経験は何度かありましたが、今回の作品を通じてその奥深さを改めて実感しました。キャラクターの可愛らしさや内面の変化を表現する中で、俳優としての自分の幅を広げていただいたと感じています。
完成した作品を観たときには、「この素敵な作品に参加できて本当に良かった!」と心から思いました。
今回演じたキラリは、親子の絆や自然と人間の共存をテーマにした作品の中で重要な役割を担っていると思うので、このキラリを通じて皆さんに作品の魅力やメッセージを届けることができれば嬉しいです。
■自分らしさを大切に
子役から俳優に移行する中で、肩書きの重要性を強く意識するようになりました。以前は「子役」として楽しく取り組んでいた仕事ですが、「俳優」として活動するようになると、同世代や先輩俳優との比較や、自分に何ができるのかを考える機会が増えました。中学2年生の時に「俳優として名乗る」と決意してからは、どんな場面でも自分を「俳優・鈴木福」として見てもらえることを目指しています。
「子役時代の延長」ではなく、「今の自分が輝く」存在でありたいという思いがあるのでこれからも多くのことに挑戦し、自分の可能性を広げていきたいです。
俳優としての今後については、漠然とした目標ながらも、「出ていたら観たいと思ってもらえる俳優になること」を目指しています。それが、どんなジャンルの作品でも皆さんに期待される存在になりたいという思いにつながっています。
■人とのつながりを大切にする時間
僕は人と一緒にいるのが好きで、仲の良い人たちと話したり、楽しい時間を共有したりすることがエネルギーの源になっています。何気ない日常が、僕にとっては自分自身を整える大切な時間です。
映画『野生の島のロズ』で描かれている親子愛や友情、自然と人間の共存といったテーマは、僕自身が大切にしていることと重なる部分がありました。作品を通じて、そういったメッセージが皆さんに伝われば嬉しく思います。動物たちの可愛らしい仕草や、キャラクターの成長物語にも注目してほしいです。
■大学生へのメッセージ
今回の映画では、周りと違うことに悩むキャラクターたちが描かれていますが、それは僕たち一人ひとりも同じです。他人と違うからこそ、個性が輝くのだと僕は信じています。この映画を通じて、勇気や新しい視点を得ていただけたら嬉しいです。
僕自身も現在大学生として、仕事と両立を頑張りながら成長できるよう頑張っています。学生生活では、自分の興味や好きなことに全力で取り組むことが大切だと思います。失敗を恐れずに新しい挑戦を続けることがきっと未来につながります。僕も挑戦を続けていくので、お互いに頑張りましょう!
学生新聞オンライン2024年12月12日取材 津田塾大学2年 石松果林
2025年2月7日(金)TOHOシネマズ 日比谷他全国ロードショー
配給: 東宝東和、ギャガ
監督・脚本:クリス・サンダース
日本語吹替えキャスト:
綾瀬はるか(ロズ)、柄本 佑(チャッカリ)、鈴木 福(キラリ)、いとうまい子(ピンクシッポ)、
千葉 繁(クビナガ)、種﨑敦美(ヴォントラ)、山本高広(パドラー)、滝 知史(サンダーボルト)、
田中美央(ソーン)、濱﨑 司(赤ちゃんキラリ)
コピーライト: Ⓒ2024 DREAMWORKS ANIMATION LLC.
城西国際大学1年 渡部優理絵/津田塾大学2年 石松果林/東洋大学2年 越山凛乃
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