株式会社ツクルバ 代表取締役CEO 村上浩輝
いつかやろうと思っていることはすぐやれ 〜幸福度の上がる家に〜

株式会社ツクルバ 代表取締役CEO 村上浩輝(むらかみ ひろき)
■プロフィール
2011年8月にツクルバを創業、デザインファームとして事業を拡大。2015年に中古・リノベ住宅流通プラットフォームのカウカモをローンチ。サービス開始から成長を続け、4年後の2019年に不動産業界最年少で東証マザーズ上場を果たす(現役の業界最年少社長)。『住まいの「もつ」を自由に。「かえる」を何度でも。』を掲げ、カウカモは会員登録数50万人を超えて成長中。
学生時代のダンスイベント運営やリクルート系企業での経験を経て、不動産業界に革新をもたらすIT企業「ツクルバ」を創業。日本の住宅市場に新たな選択肢を生み出し、業界の変革を推進する村上浩輝氏に、これまでのキャリアや学生時代の経験、そして大学生へのメッセージを伺いました。
■NIKEも注目したダンスイベントの主催
学生時代はダンスに打ち込んでいました。小学生の時にロックバンドが好きになり、中学生から楽器をやり始めて、高校生の時はバンドをやるだけではなく、バンドをやっている仲間を集めてライブハウスを貸し切ってイベントをする。お祭り好きでしたね。高校生の時にこのままバンドを続けてもプロにはなれないと挫折し、鬱屈としていた時にストリートダンスに出会いました。実際にダンスをやってみると、学生ダンサーにはプロ並に上手い人もいるのですが、プロのダンサーとの交わりがない。そこで、プロのダンサーと学生ダンサーを混ぜるようなイベントをやってみたら、世に羽ばたく学生ダンサーが増えるのではないかと考え、自分でイベントを主催しました。すると規模がどんどん大きくなっていき、最終的には1000人規模のイベントとなり、NIKEから協賛を受けるまでに成長しました。
■リーマンショックと震災を経て見出した起業への道
学生時代にイベントの企画運営はしていましたが、起業の真似事に過ぎないのではと感じるようになりました。今まで自分がやってきたものより、たくさんの人が使ったり、多くの人に影響を与えたりするようなサービスで、もっと大きく社会に貢献するような事業を作りたいと思いました。そのためには、まずは自分より優秀な人がたくさんいるところに行って修業して、さらに将来の仲間を見つけられたらいいなと考えたのです。面接時に「3年で起業します」と伝え、それを面白がってくれる会社を探しました。そしてリクルート系の会社に就職が決まりました。ただ、最初に入社した会社はリーマンショックで潰れかかってしまい、新卒50人ほどがリストラに。元々起業するつもりでしたが、やはりどこに行っても通用する人材にならないと生き残れないということを改めて強く実感しました。
その後、IT企業に転職活動し、休みなくがむしゃらに働きました。そして2011年の東日本大震災をきっかけに、「いつか起業しようと思っていたけれど、 自分もいつか死ぬ、だったら早くやろう」と感じ、起業に至りました。
■どんな人と一緒に働きたいか
僕たちが求める人材には、「STO」という3つの要素を大事にしています。
S:素直
柔軟に考えを変え、成長のために他者から学ぶ姿勢がある人。
T:チームワーク
仕事は個人戦ではなく、チームで成果を出すものだと理解できる人。
O:オーナーシップ
「やらされている」ではなく「自分が決めたこと」として責任を持てる人。
採用の際は面接のときに目を見て、その人の纏う空気で直感的にこの人と働きたいかを判断します。
採用するのが難しいのは、自信過剰で素直になれない人。また、「自分に自信がなくて、会社に入っていっぱい働いて、自分を変えたいんです」とアピールする人も採用しにくいです。他人の圧力によって自分を変えたい人は”向上心がある人に憧れている”。もしくは”向上心がある自分に憧れている”だけだと思います。また、「会社の理念に共感しています」とは言うものの、その理念を叶えるために努力する覚悟がない人も厳しいですね。
■ツクルバが目指す「住まいの新しい選択肢」
現在ツクルバは、中古マンションのリノベーション市場に注目し、リノベーション物件の売買プラットフォームを提供しています。
転勤族ではない限り、多くの人は親と一緒に10年、20年、1〜2軒の家に住むと思います。次に、学生になって初めて1人暮らしするとなると、とりあえず賃貸に住むことになります。その場合、壁も床もいじれないような、 横の部屋と何も変わらない賃貸マンションに住むことになります。そこには、「家を楽しむ」という概念はありませんよね。その後、社会に出たら結婚するか、もしくは結婚はしばらく先だから単身で家を買うかというタイミングで、初めて自分の家を考えますね。そこで「はい、家を好きにしていいよ」と言われても、”家は楽しいもの”という感覚はありません。でも、僕らのサービスを使ってくれる人は、「家を持ったことで人生がもっと楽しくなりました」と言ってくれる方が多くいらっしゃいます。これからも、さらにスムーズにたくさんの物件の売り買いができるサービスを目指します。さらに、その先に自分らしい暮らしを手に入れて、少しでも幸福度が上がる方が増える世の中にしたいと思います。
この事業は、この国のインフラとなるサービスなので、 規模的にも5倍、10倍と責任を持って大きくしていきたいと思っています。
また、自分の代だけで事業を考えるのではなく、しっかり次の世代にバトンを繋ぎ、自分たちがこの世を去る時になっても、この会社が世の中に貢献しているという状態にできたらいいなと思っています。
■大学生へのメッセージ
僕が学生時代にやってよかったと思ったことは、「何かを突き詰めること」です。趣味でもアルバイトでも、とにかく夢中になれるものを見つけて、それに全力で取り組んでください。
中途半端に「なんとなく授業を受けて」「なんとなくバイトして」「なんとなく就活して」と過ごすよりも、何か一つに没頭する経験をした方が、必ず人生の糧になります。
若いと、未来は無限に思えてしまうのですが、例えば、毎日、24時間で無くなる1万円をもらえてその日のうちに使い切らなければ消えてしまうとしたら、きっとみんな必死に使いますよね。皆さんの命というのはそういうものです。
人生は短いので、いつかやろうと思っていることは、すぐやったほうがいいです。全力で取り組んで生き切ってください。
学生新聞オンライン2025年1月29日取材 城西国際大学1年 渡部優理絵

法政大学 3年 佐伯桜優 / 城西国際大学 1年 渡部優理絵
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