4年ぶりの再演!一人の高校生が夢に向かって突き進む!ミュージカル『ジェイミー』


英国の公共放送局、BBCで放送された、ドキュメンタリー番組を基に制作された『ジェイミー』。2017年、英国のシェフィールド劇場で開幕するや大ヒットを記録し、ニューヨーク・ブロードウェイと並ぶミュージカルの聖地、ロンドン・ウェストエンドへ進出。さらには英国最高峰の演劇賞であるローレンス・オリヴィエ賞に5部門でノミネートされ一大旋風を巻き起こしました。
2021年にはAmazon Prime videoで映画版も世界配信され、英国アカデミー賞優秀英国映画賞ノミネート。その後も世界各地で上演され続け、大好評を博しています。
2021年の日本初演では、疾走感あるポップなメロディ、パッションとエネルギーに溢れたダンス等ミュージカルの魅力は十分に、ジェイミーと母マーガレットの絆、親友プリティとの友情、宿敵ディーンや父親、先生との確執、憧れのドラァグクイーンたちとの邂逅…そうした中でジェイミーが成長していく様が大きな感動を呼びました。
初演でセンセーショナルな感動を届けた素晴らしいキャスト陣に加え、エネルギッシュで才能溢れる新キャストも合流し、待望の再演が決定。
2025年7月8日東京建物 Brillia HALLにて行われたプレスコール、囲み取材、ゲネプロ(キャスト ジェイミー:三浦宏規、プリティ:唯月ふうか、ディーン:神里優希、ミス・ヘッジ:かなで)、7月9日同場所で行われたゲネプロ(キャスト ジェイミー:髙橋颯、プリティ:遥海、ディーン:吉高志音、ミス・ヘッジ:栗山絵美)を取材させていただきました。
ついに幕が上がる!観劇が楽しみになる情報満載の囲み取材
■ジェイミー・ニュー役(Wキャスト) 三浦宏規さん
通し稽古を8回行いましたが、やはり初日前は不安を感じると学びました。まだソワソワ感が残っていますが、沢山の方々に支えられていて、カンパニーの絆が強いんです。何かが起きても誰かがカバーしてくれるような一致団結感があるため、皆さんを信じて進んでいけば怖くないという自信に繋がると感じています。
ピンヒールの爪先立ちにはもう慣れました。(笑) バレエの経験が活きているシーンもあります!
■ジェイミー・ニュー役(Wキャスト) 髙橋颯さん(WATWING)
皆さんと一丸となって舞台に立つことが出来たのは、一人ひとりの力があってこそで、この「ジェイミー」という作品を前に進めることが出来たように思います。これからどのように物語が進化していくかワクワクドキドキです。
4年ぶりに演じる上で自分自身が余裕を持って、周りを見ながら取り組めているなと思えるようになりました。そこでお芝居の楽しさやみんなで作り上げる素晴らしさに気がつきやりがいを感じるようになりました。僕もパワーアップして別人のようになっているので見ててくださいね!
■マーガレット・ニュー役 安蘭けいさん
稽古場では色んな挑戦を行ってきました。お客様の反応で、この作品がいかに成長していくのかが楽しみです。Wキャストだとどちらの公演を見にいけば良いかと聞かれることがありますが、三浦さんと髙橋さんのジェイミーは役が同じでも演じると全然違うんです。ふたりのそれぞれの良さが出ていて、どちらも凄いので両方の公演を観ていただきたいと思ってます。
■ヒューゴ / ロコ・シャネル役 石川禅さん
4年ぶりの再演となり、再度共演出来ること、そして初共演の皆さんと作品を作り上げていくことがとにかく楽しみでしかないです。ぜひ劇場に足を運んで頂きたいです。ドラァグクイーンの格好は4年前に初めてしましたけど、不思議なもので衣装を着るとキャラクターが出てきてしまうんですよね。普通の生活の中では出てこないですけどね。(笑)
■ミス・ヘッジ役 かなで(3時のヒロイン)さん
初めてのミュージカル出演でこのプレ公演が私にとっては初の本番で緊張しました。みんなで円陣を組んで「Go Jamie!」と言った時に泣きそうになりました。実は私もクラシックバレエを10年間やってたんです。皆さんには今ここで初めてお話ししましたけど。(笑) 今回バレエ経験が活きる場面もあります!また、ミュージカルに出演している先輩芸人さんの舞台を見学したりして少しでも近づけるようにと思っています。芸人としてミュージカル界への進出を目指していきたいです!



©ホリプロステージ
©ホリプロステージ©ホリプロステージ
心を動かす歌と物語!〜学生の観劇レポート〜
ジェイミーというひとりの男の子の希望と葛藤が交錯しており深く心に打ち付けられるものがありました。家族との関係、学校という社会から向けられる目に紆余曲折しながらも立ち向かい、自分自身の魅力で周りをHappyにする姿勢が美しくて励まされました。パワフルそして繊細な歌唱と身体表現に魅了されました。エンタメ要素のある演出、豪華な生バンド隊による演奏も『JAMIE』を彩っていて愛を感じる作品でした。
国立音楽大学大学院 修士1年 岡部満里阿
この作品から、人生で起こる辛いことや悲しいことは何一つ無駄ではなく、全てが自分を強くする力になるのだと感じました。
「普通」とは誰が決めたのでしょうか。みんな違っていることが当たり前で、自分が人生の主役だからこそ、夢に正直に自分だけの舞台を作って良いのだと背中を押してもらえた気がします。
自分を貫くことの怖さに共感しながらも、悩み、迷い、ぶつかりながらもありのままを実現していくジェイミーの強さと、それを包み込む母の愛情や理解ある人たちの存在に、涙なしでは見られない作品でした。
武蔵野大学3年 吉松明優奈
初めて生で観るミュージカルでしたが、キャストの方々の演技とバンドの生演奏に圧倒されました。
まさに、笑いあり涙ありの、心の底から楽しめる舞台でした!
特に印象的だったのは、涙するシーンが多かったことです。ジェイミーを支える母親の愛情、 そしてジェイミー自身の葛藤が、私自身の悩みと重なり、深く共感しました。
また、彼の悩みながらも成長していく姿からは目が離せませんでした。
「普通とは何か」 「自分らしさとは何か」深く考えさせられる舞台であったように感じます。所々に散りばめられた思わずクスッと笑ってしまうジョークも、作品の良いアクセントになっていました!
もう一度観たいと強く思えるほど感動的な舞台で、忘れられない日になりました。
昭和女子大学2年 阿部瑠璃香
プレスコールで髙橋さんの歌声を聴いた瞬間に「4年前のジェイミーが帰ってきた!」と胸が熱くなり、視界がぼやけてしまいました。
たった一曲『誰も知らない』で心を動かす楽曲の力強さ、そしてジェイミーだけでなく、全てのキャラクターが輝く演出の素晴らしさを実感しました。
新キャストの三浦さん演じるジェイミーは、長年のバレエ経験からの高い身体能力、美しい所作、シルエットだけでも伝わる華やかさに、思わず息を呑むような美しさがあるジェイミーでした。
そして4年ぶりにジェイミー役を演じる髙橋さんは、秘密を抱えながら“普通”の高校生を演じるジェイミーが少しずつ周囲を変えていく様子を丁寧に描いており、その姿に私たち観客もジェイミーの同級生かのように心を動かされてしまう、人を巻き込む力のあるジェイミーだったように感じます。
「普通って何?」「自分の将来はどうなっていくの?」
そんな、誰もが一度は抱いたことのある問いを、ジェイミーというキャラクターを通して考えることができる今作。きっとあなたの心にささるセリフがあります!観終わったあとには、少し背筋を伸ばして歩きたくなるような、自分のやってみたいことに素直に生きてみようと思える、前向きな力をくれる作品でした。
この素晴らしい『ジェイミー』が、たくさん悩みながら成長しようと日々を生きている学生をはじめ、多くの方々に届きますよう、そして、東京・大阪・愛知、すべての公演が無事に、誰一人欠けることなく千秋楽を迎えられるよう、心から願っています。
城西国際大学2年 渡部優理絵
■公演概要
公演名:ミュージカル『ジェイミー』
音楽:ダン・ギレスピー・セルズ
作:トム・マックレー
日本版演出・振付:ジェフリー・ペイジ
出演:
ジェイミー・ニュー(Wキャスト):三浦宏規/髙橋颯(WATWING)
マーガレット・ニュー:安蘭けい
プリティ(Wキャスト):唯月ふうか/遥海
ディーン・パクストン(Wキャスト):神里優希/吉高志音
ライカ・バージン:泉見洋平
トレイ・ソフィスティケイ:渡辺大輔
ミス・ヘッジ(Wキャスト):かなで(3時のヒロイン)栗山絵美
ジェイミー父/サンドラ・ボロック:岸祐二
レイ:保坂知寿
ヒューゴ/ロコ・シャネル:石川禅
ベックス:小向なる
サイード:里中将道
ファティマ:澤田真里愛
ミッキー:東間一貴
サイ:星野勇太
リーバイ:MAOTO
ベッカ:元榮菜摘
ヴィッキー:リコ(HUNNY BEE)
【東京公演】
公演日程:2025年7月9日(水)~7月27日(日)
会場:東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)
【大阪公演】
期間:2025年8月1日(金)~3日(日)
会場:新歌舞伎座
【愛知公演】
公演日程:2025年8月9日(土)~11日(月祝)
会場:愛知県芸術劇場 大ホール
公式サイト https://horipro-stage.jp/stage/jamie2025/
学生新聞オンライン2025年7月8日・9日取材 国立音楽大学大学院修士1年 岡部満里阿/城西国際大学2年 渡部優理絵


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