舞台『日本三國』ゲネプロレポート “さあ幕が上がる 新しいこれからの話をしよう”

2025年7月25日(金)から東京・シアターHにて舞台『日本三國』が開幕しました。
『日本三國』は、マンガアプリ「マンガワン」&WEBコミックサイト「裏サンデー」(ともに小学館)で2021年より連載されている、松木いっかさんによる漫画作品です。
文明が崩壊した近未来、三つの国に分裂した日本を舞台に日本再統一を目指す青年・三角青輝の活躍を描いた架空戦記。その独特の設定とリアリティある描写が話題を呼び、歴史や架空戦記好きからも高い評価を受け支持されています。
脚本・演出は、歴史ものや群像劇を巧みに描き、重厚な人間ドラマとスタイリッシュな演出でも高く評価される西田大輔さん。
主演・三角青輝役は橋本祥平さんが務めるほか、実力派俳優たちが集結。
今回は、2025年7月25日にシアターHで行われたゲネプロを取材させていただきました。

■圧巻の世界観!〜学生の観劇レポート〜

歴史のすべてが凝縮されたような、圧巻の舞台でした。想像を絶するような出来事が次々と目の前で展開されていき、まるでその時代の渦中に放り込まれたかのような衝撃の連続でした。善と悪の境界線が曖昧になる中で、登場人物たちがそれぞれの正義を掲げぶつかり合う姿に、何が本当の正義なのかという重い問いを考えさせられる作品でした。さらに印象的だったのは、激動の時代を生きる登場人物たちが、個性や強みを最大限に活かして、必死に生き抜こうとする姿でした。己の信念を貫き、持ちうるすべてをかけて時代を駆け抜けていました。人間味あふれる葛藤と、それでも未来へと進もうとする強い意志が、この壮大な物語に深い奥行きと感動を与えていたのだと思います。
東京都立大学3年 坂倉彩月

舞台『日本三國』の、スタッフ・キャストが解禁された3月から大きな期待を寄せていました。
開演直後から、西田さんならではの演出によって描かれる舞台『日本三國』の世界観に強く惹き込まれました。特に印象的だったのは、西田さん作品の特色で、何度観ても圧巻の現在と過去が交錯する構成を、照明演出によって描き分けている点です。そして、西田さんの作品に登場する女性たちは、どの作品でも共通して、強さの中に気品と美しさをあわせ持っているのが魅力ですが、輪島桜虎という女性キャラクターとの在り方にも自然と重なって見える点にぜひ注目していただきたいです。
今作の中でも特筆したいのは、橋本祥平さん演じる三角青輝の弁論シーンです。冷静さの中にも熱い信念が垣間見える台詞が、観客である私たちにも語りかけているようで、緊張感と没入感がありました。
“世を、変えるために。” 立ち上がる主人公の三角青輝は、武力ではなく「言葉の力」で戦います。その姿に胸を打たれると同時に、私自身も”この一歩から始めよう”という気持ちになりました。
舞台が好きな方、出演キャストを応援している方はもちろんのこと、原作が好きな方にもぜひ観劇してほしいです!誰一人欠けることなく千秋楽を迎えられるよう、心から願っています!
城西国際大学2年 渡部優理絵

■公演概要

舞台『日本三國』
【原作】松木いっか『日本三國』(小学館「マンガワン」連載)
【脚本・演出】西田大輔
【出演】
三角青輝 役:橋本祥平、阿佐馬芳経 役:赤澤 燈
賀来泰明 役:平野 良、菅生 強 役:山本一慶、長嶺士遼 役:宇野結也、
平 殿継 役(Wキャスト):松原 大/田中暖真、東町小紀 役:田野優花

輪島桜虎 役:佐藤日向
閉伊弥々吉 役:吉満寛人、長尾武兎惇 役:安藤夢叶、九羅亜輝威 役:青柳塁斗
龍門光英 役:松田賢二
平 殿器 役:宮下雄也
書川勇輝、本間健大、田上健太、白崎誠也、田中 廉、
若林佑太、宮﨑聡美、宮原理子

<公演日程>
2025年7月25日(金)- 8月3日(日) 東京・シアターH

<チケット料金(税込/全席指定)>
S席:12,000円/A席:9,500円
https://l-tike.com/nsangoku-stage/

公式HP https://www.marv.jp/special/nsangoku-stage/
公式X  @nsangoku_stage

©松本いっか/小学館 ©舞台『日本三國』製作委員会

学生新聞オンライン2025年7月25日取材 東京都立大学3年 坂倉彩月/城西国際大学2年 渡部優理絵

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