ザ・ぼんち 里見まさと
協働とは同じになることではなく、違いを活かして同じ舞台に立つこと

ザ・ぼんち 里見まさと
■プロフィール
漫才ブームの絶頂と転落。異なるコンビで3度の「上方漫才大賞」受賞。70代でフジテレビ『THE SECOND』ファイナルへ。2026年も芸道55周年挑戦ツアー開催中。
■監督の指導が厳しく退部する
高校生のころは野球漬けの毎日を送っていたのですが、監督の指導が厳しく次々と部員が辞めていき、気が付けば192人もいた部員が12人にまで減っていました。結局、私も途中で退部してしまいました。私の代は甲子園のベスト16まで進んでいたので、最後まで辞めずにいれば「自分がいたらどうなっていたのか」という思いが今も心に残っています。
「途中で辞めると、こんなに後悔するんや」と、歳を重ねた今でも思います。この経験があるからこそ、今の私は「もうあかんと思うまで、辞めない」と自分に言い聞かせながら仕事を続けています。
高校を卒業したら役者になるつもりでしたが、役者では稼げないと思い、当時、漫才師の西川きよしさんが22歳で家を建てたという話を聞き、芸人の世界に入りました。正直、漫才師になるとは夢にも思っていませんでしたが、ご縁に導かれるようにこの道を選びました。
■コンビを続けていくために大切なこと
コンビで一番大切なのは、相手を変えようとしないことです。おさむさんは台本通りに進まず、すぐに脱線しますが、そこから思いがけない笑いが生まれることがあります。彼は私にはないものを持っています。性格も考え方も正反対で、衝突もたくさんありましたが、互いに信頼しリスペクトし合うことで続けてこられました。協働とは「無理に同じになることではなく、違いを活かして同じ舞台に立つこと」だと思っています。
ブームも挫折も経験し、天国も地獄も見てきましたが、それでも続けられたのは、何もしなければ自分はダメになるという恐怖があったからです。
■「品」を大切にするということ
仕事をする上で私が最も大切にしているのは「品ひん」です。お笑いだからといって何をやってもよいわけではありません。「泣かせる・笑わせる・感心させる・怒らせる」の中で、一番簡単なのは怒らせることです。笑わせることが最も難しいからこそ私はそこにこだわりたいです。どんなにウケても品がないと思われたら、その先はありません。歳を重ねるほど笑いには人柄や生き方が表れると感じます。普段の言動も含めて「品」を大切にしたいと思っています。
■学生へのメッセージ
今年、本を出版しましたが、そのきっかけは偶然の出会いでした。この本を通じて迷っている学生や「このままでええんかな」と思っている人が、もう一歩踏み出してみようと思ってもらえたら嬉しいです。将来の夢は、再び武道館に立つことです。
思っているより、4年間は早いよ。もっともっと楽しみを増やしてください!
You can do it !

書籍『漫才の一滴 笑吉が教えてくれた「 念、縁、運」』
発行:ヨシモトブックス/発売:株式会社ワニブックス
定価:1,800円(税込)/判型:四六判ソフトカバー 304P

武蔵野大学3年 吉松明優奈/昭和女子大学2年 阿部瑠璃香


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