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Archive for 運営スタッフ

DX・WEBマーケティング

大塚製薬株式会社 ニュートラシューティカルズ事業部 eコマース部 金澤...

苦もなく続けられることを仕事にして会社と健康に貢献する 大塚製薬株式会社 ニュートラシューティカルズ事業部 eコマース部 金澤慎太郎(かなざわしんたろう) ■プロフィール 1987年生まれ。新潟県出身。米国ネバダ州立大学ラスベガス校教育学部卒業。2010年4月、大塚製薬株式会社入社。ニュートラシューティカルズ事業部福岡支店、MBA留学(米国ワシントン大学)、事業戦略室を経て、2017年3月から現職。 ポカリスエットやカロリーメイトなどの誰もが知る人気商品のほか、医療用医薬品を展開し、世界の人々の健康に貢献する大塚製薬。なかでもeコマース部はデジタルマーケティングを行い、仮説を基に大塚製薬の売り上げを支えている。そんなeコマース部の金澤係長に、同部署の具体的な取り組みや、仕事の魅力・やりがいなどを伺った。 私は、アメリカの大学に進学したのですが、現地の医療費はとても高い印象があり、高額請求が怖くて病院には一度も行きませんでした。とはいえ、当然具合が悪くなることもあり、そんなときはいつも、日本から持参したポカリスエットの粉末に助けられていました。アメリカでの就職も考えましたが、現地で知り合った日本人のビジネスマンの方に「日本企業はビジネスの基礎を新卒社員に丁寧に教えてくれるから、まずは日本の企業に入ったほうが良い。」とアドバイスをいただきました。就職活動の時期になり、ボストンキャリアフォーラムという留学生向けの就職イベントに参加したところ、大塚製薬がブースを出していました。いつもポカリスエットの粉末に助けられているお礼を言いたいという思いでブースに行ったところ、まだ面接の募集をしており、運良くその場で面接をすることになりました。ポカリスエットに何度も助けられたエピソードを熱く語ったのが良かったのか、縁あって内定することができました。入社して4年間は、佐賀県で営業を担当しました。ドラックストアやスーパーに赴き、自社商品の陳列場所やスペースの拡大、新商品の提案などをおこなっていました。通常の営業活動に加えて、様々な経験をすることができました。たとえば、高齢者の割合が高い佐賀県では老人会や高齢者大学などの組織が活発に活動しており、健康に関する勉強会を実施する機会を頻繁にいただきました。目の前にお客様がいて、正直なフィードバックを日々いただいたこの経験は今の仕事にも生きています。その後、幸いなことに社内のMBA留学の選抜に選ばれました。シアトルのワシントン大学で学んだ後、日本に戻ってきてからは品川の事業戦略室で市場調査の仕事を約1年行いました。その後、今のeコマース部に異動しました。佐賀、シアトル、品川と様々な場所で幅広い仕事の機会をいただけたことは、本当に良い経験になったと思っています。 ■結びついた新たな習慣と仕事 もともとデータを元にした根拠づくりが好きなので、今のeコマース部の仕事はとても楽しいです。根拠づくりが好きになったきっかけは、MBA留学で学んだ「人の行動の背景には全て理由があり、それをデータとして分析する」という統計学的なマーケティングの考え方に面白さを感じたからです。それ以降、日々の自身の行動を振り返り、「なぜ商品Aではなく、商品Bを選んだのか…」など、自分の行動を振り返る習慣がつきました。例えば、社内のメンバーと行くランチの場所や天候、メンバー構成などを日々Excelに入力し、自分たちのランチの選択にどの様な傾向があるのかをデータを基に分析したりしてみました。この習慣は、今の仕事に結びついていると感じます。eコマース部では、自社通販サイト「オオツカ・プラスワン」の管理運営を行なっています。サイトへの集客のためのweb広告や新聞の折り込み広告などのプロモーションや、メールやDMを送って商品を購入して頂いた方との関係を構築するCRM(顧客管理システム)なども、仕事の一部です。それ以外に各ブランドのデジタルマーケティングのサポートも行っています。 ■返ってくる仕事に感じるやりがい Webのマーケティングを組み立てるときに、まず初めに仮説を立てます。データを分析した上で「こういう人にこういうことを訴求したら買ってもらえるのでは」と仮説を立てるのですが、デジタルの場合、全て結果が数字で返ってきます。仮説通りに商品が売れて、会社の売り上げに貢献できた時は本当に嬉しいですし、やりがいになります。また、アンケートやメールでお客様から喜びの声を頂くと、自分の仕事が誰かのためになり良かったと感じます。仮説を立てることに加えて、社外の様々なパートナーから最新のテクノロジーや潮流の話を伺い、新たな施策を試しています。日々テクノロジーが進化していますし、お客様へのメッセージのより良い伝え方は変わっているからです。成長を感じるのは、仕事をしていて、関わる人がどんどん増えているときです。あとは、責任の範囲が広がると、自然と「成長しなきゃ」と感じますね。 ■大学生へのメッセージ 自分が「何が好きなのか?」を見つけることです。私の場合は、たまたまMBA留学で見つけることができましたが、もっと早い時期に見つけていたら、キャリアが違っていたかもしれません。苦もなく楽しんで続けられることは、キャリアを考えていく上で基準になっていくのではないでしょうか。色々なことに挑戦できる大学生時代に、好きなことを見つけられたら素敵だと思います。他の人から見たら変わっていたり苦痛なことだとしても、自分なら夢中になってできることを探して、それが仕事に結びつけられれば、きっと人生はもっと楽しくなるはずです。 学生新聞オンライン2024年1月11日取材 津田塾大学4年 大川知

イベント・企業紹介

全方位美人Beauty Festival 2024トークショー

2月11日(日)に野村コンファレンスプラザ日本橋(東京都中央区日本橋室町2-4-3)にて、『全方位美人BeautyFestival2024』が開催されました。歳を重ねるごとに、おしゃれをする機会が少なくなり、元気がなくなる大人の女性も少なくありません。こうした女性の方々のために「参加するだけで外見も内面も美しく元気になる!」をコンセプトに、美容のプロのブース出展やセミナーを通して、文字通り「全方位美人」を目指せるイベントとなりました。今回のテーマは「美の冒険」。“新しい自分に出会う旅。”美の魔法で始まる冒険”をテーマに、本イベントの主催であり、MAKEUPプロデューサー兼YouTuberとして活躍の場を広げ、一般社団法人・美意識コンシェルジュ協会代表理事も務めるSHOKOさんが、全方位から綺麗になれる秘訣について語りました。またスペシャルゲストとして、俳優の石野真子さんと奥菜恵さんが登壇し、本イベントに華を添えました。 主催者:MAKEUPプロデューサー・一般社団法人美意識コンシェルジュ協会 代表理事SHOKOさん 私は長年ヘアメイクアップアーティスト活動してきました。現在は講演会など美容を通じて、「綺麗になりながら生涯現役で活躍できる女性」の育成に力を入れ、社会貢献を目指しています。遅咲き人生何度でも。老いゆく自分に嘆くのではなく、人生経験が豊富になった今だからこそ活躍できるチャンスがあるということを女性に知っていただきたいです。このイベントで美しくなりたい女性が増えるきっかけになれば嬉しいです。 捨て活マスター 山崎悦子さん 私たちがよりよい人生を送りたいと思ったときに、多くの方が「何かを足していく」という大きな勘違いをしがちです。しかし、それは本当の人生を豊かにすることとはかけ離れてしまいます。本当の意味で人生を豊かにするということは、99%の無駄なものを排除し、本当に大事なたった1%にフォーカスをあてることです。今までの古い価値観、概念、信念をリリースして本当の新しい自分や、新しい未来を獲得していただきたいです。 石野真子さん 康・美容の情報は現場でメイクさんに聞いたり、雑誌を読んだり、YouTubeでSHOKOさんの動画を見たりしています。SHOKOさんが傍にいて教えてくださる感じなのでいろいろとチェックして楽しませていただいています。日々の生活で気を付けていることは、体を動かすことや、アマニ油やナッツなど、体に良い食事を意識しています。あまりルールは決めず、体に聞いてみて好きな時に好きなものを食べていますね。毎日ごきげんでいられるように、口角を上げて頑張っていきましょう。 奥菜恵さん SHOKOさんのチャンネルが目から鱗で、自分が今まで真逆のことをやってしまっていたのだなと。(笑)説明も分かりやすいので、実践しやすいです。日々の生活では、元々アレルギー体質で食べるものに気を使っていたのですが、数年前からピラティスなど運動を始めたことで調子が良くなりました。前向きな気持ちにもなれたので、これからも続けていきたいなと思います。今回のイベントを通して、年齢に限りはないのだなと感じました。一人ひとりが自分の内側にある感情を大切に楽しんで生きられたら最高だなと思います。 学生新聞オンライン2024年2月11日取材 共立女子短期大学2年 猪本玲菜/上智大学短期大学部2年 大野詩織

コラム

テリー伊藤 コラムVol.18 今年のジャイアンツは!

日本のプロ野球、いよいよ春季キャンプに突入!各球団がそれぞれのキャンプ地で4月の開幕、10月の優勝、を目標に連日熱い練習を行っている。ファンにとってこの時期が一番楽しい季節かもしれない。勝ち負けの心配をする必要がないからだ。聞こえてくるマスコミ報道から、好きな球団の今シーズンのポジティブ戦力分析をすれば良い。私はもちろんジャイアンツに注目。去年はクライマックス・シリーズにも残れず、残念の4位。原監督も辞めて落ち込んでいたが、年が明けて阿部新監督のもと、気を引き締めて応援することに。 ドラフト1位で獲得した西舘勇陽投手(中大)が相当良いらしい。YouTubeを見ると、素早いクイックから投じる球の速いこと。衝撃の速さだ。(クイックボールとは投手が投球動作を小さく素早くすることで盗塁を防ぐ投法)おそらく今のプロ野球で1番ではないか。更に凄いのは、ダルビッシュ有(パドレス)や山本由伸(ドジャース)張りの強力カッターを投げることだ。(カッターとは、直球と大きく変わらないスピードで打者の手元で小さく、鋭く変化するのが特徴)新人離れした西舘投手のピッチングを見て、最年長の長野外野手もゲージの後ろで驚きの表情をしていた。公式戦では先発で行ってもらいたいが、守護神大勢が打ち込まれた時は西舘の抑えも考えられる。去年は12球団ワーストの防御率、救援陣の再建が急務だ。阪神から補強したケラーと馬場の二選手にも大いに期待。 打撃陣は、右翼のレギュラー候補にメジャー通算178本塁打のルーグネット・オドーア(パドレス)が加入したが、昨シーズンの打率が2割少しなので、コントロールの良い日本の投手の球に翻弄されるかも。早くもチームのリーダー的な存在になっている2年目の門脇選手には期待したい。去年まで打撃コーチを担当していたデーブ大久保に先日話を聞いたところ「巨人の主力選手、岡本、坂本は学生時代にキャプテン経験がないのでマイペース。その点門脇は高校、大学とキャプテンをやっていて、団体行動の中で率先して練習している。」と高く評価していた。負けが続く時もある。その時こそ門脇が必要になってくる。秋広は昨シーズン後半失速したが2割7分3厘。10本塁打、41打点は立派な数字。今季は25本塁打は行ける。それにはミスの多かった外野の守備力をもっと付けないと。。。いけない!シーズン始まっていないのに早くもジャイアンツを心配している。 テリー伊藤(演出家) 1949年、東京築地出身。早稲田実業中等部、高等部を経て日本大学経済学部を卒業。2023年3月、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了。テレビ番組制作会社IVSテレビに入社し、「天才たけしの元気が出るテレビ」「ねるとん紅鯨団」などのバラエティ番組を手がける。その後独立し、テレビ東京「浅草橋ヤング洋品店」など数々のテレビ番組の企画・総合演出を手掛ける。著書「お笑い北朝鮮」がベストセラーとなり、その後、テリー伊藤としてメディアに多数出演。演出業のほか、プロデューサー、タレント、コメンテーターとしてマルチに活躍している。YouTubeチャンネル「テリー伊藤のお笑いバックドロップ」LALALA USAでコラム連載中https://lalalausa.com/archives/category/column/terry

学生新聞インターン

株式会社クラダシ 代表取締役社長 関藤 竜也 

ブランドイメージをつけ、フードロス問題の解決へ繋げる  株式会社クラダシ 代表取締役社長 関藤 竜也 (せきとう たつや) ■プロフィール 1971年大阪生まれ。1995年総合商社入社。高度経済成長期の中国駐在を経て独立。戦略的コンサルティング会社取締役副社長を経て、2014年フードロス問題を解決するため、株式会社クラダシを設立。「EYアントレプレナー・オブ・ザ・イヤー 2021 ジャパン」関東地区代表選出。国連WFP協会評議員。食品ロス・廃棄に関する国際標準化対応国内委員会メンバー及び国際委員会メンバー。 フードロスによって起こった社会問題を目の当たりにし、「この社会課題を解決したいと感じた」という株式会社クラダシの関藤竜也社長。戦略的コンサルタント会社を経て、2014年に同社を設立。フードロスに対する社会風潮の変化や仕組みを作るまでの軌跡を伺った。  高校1年生の時から、将来は商社マンになりたいと考えていました。普通は就職活動といえば大学3年生の夏くらいからリサーチを始める人が多いと思うのですが、なりたいものがはっきりしていたので、僕は大学1年生のときから動いていました。就活は、無料でいろんな業界を見ることができるし、様々な社会人の方にお話を聞ける絶好のチャンスだと感じていたからです。様々な業界の考え方や社風、また、自分がなりたいイメージと重なるかどうかも確認していました。たとえば、ホテル業界のセミナーに行った時、接客業は何か一つのことに秀でている人の方が向いているように感じました。僕自身は、何かひとつに秀でているというよりは、なんでもそつなくこなせるタイプだったので、「接客は合ってないな」と判断したりしていましたね。そして、結果的には、高校時代からの夢だった商社に入社したのですが、就活している間も「いつか機会があれば、起業したいな」とずっと考えていました。 ■社会風潮は一人でなくてみんなで仕組み化するもの 商社に入社した後、中国へ駐在する機会をいただきました。そのとき、フードロスが生まれる社会問題の原型を見て、大きな衝撃を受けました。中国は労働人口が安いのが最大の魅力なので、世界の工場がより安くより良いものを探して、中国で大量生産を行っていました。その例にもれず、僕の中国での仕事も、アパレル工場での生産管理でした。ただ、大量生産を行うと、規格外品などがどうしても発生してしまいます。まだ着ることのできる服を大量に廃棄しなければならないという実情があったのです。これは、フードロスと同じような構造です。食べ物を大量生産するものの、消費しきれず、食べられるものも廃棄しなければならない。こうした構造をなんとか変えられないかと思うようになりました。最初はまったく相手にされませんでしたが、次第にSDGsなどの考えも広がるにつれて、声に耳を傾けてくれる人も少しずつ増えていきました。そこで、「いまが起業のタイミングではないか」と思い、会社を創業しました。 ■クラダシだから良いよね!という信用にブランドイメージをつける 皆さんは、食品の流通における「3分の1ルール」はご存知ですか? 食べ物には製造日と賞味期限が書かれていると思いますが、賞味期限のその3分の1の期間が過ぎたら小売店などに納品できないという商慣習(ルール)です。このルールがあると、通常の販路では販売する場所がなく、まだ食べられる商品を捨てなければならない可能性があるので、フードロスに繋がります。そこでクラダシでは、「1.5次流通」という通常の流通ルートを毀損しない新しいマーケットをつくり、ソーシャルグッドマーケット「Kuradashi」で、フードロスの危機にある商品を販売をしています。例えば、ワインには賞味期限がありません。でも、次の年には大体処分されてしまいます。その原因は、パッケージの変更や保管料がかかるからです。Kuradashiではそうした商品を事業者側から買い取り、お得な価格で販売しています。また売り上げの一部を社会貢献活動団体への寄付や支援に充てています。、事業者側にとっても廃棄することなく社会的な貢献活動に繋がり、付加価値を高めることができます。双方に利益があることに加え、フードロス削減への活動に賛同しているというブランドイメージを高めることができます。もちろん、在庫の量や賞味期限の短さによっては、売れ行きが怪しい時もあるのですが、その時にもフードロスが絶対に起きないように価格を下げたりし早い段階でメールマガジンに掲載するなどしロスがないようににしています。 今後も世の中に山積するフードロスをはじめとした社会課題解決を目的に、続け、社会性、環境性、経済性に優れた活動をしていきたいですね。 ■大学生へのメッセージ 自分の可能性を信じて、型にハマらない行動をしてほしいなと思います。様々な意味で多様な時代になってきています。情報社会に溺れるような感覚があるかもしれませんが、本質を知ること、見ることが大切です。見えている部分だけでなく、中で動いているような仕組みを知ることが大切だと思います。物事の判断は自分の知見の中でしかできないので、調べた情報からではなく自分の興味がある方向でアクションやチャレンジをして、失敗したことから学んで成長していってください。 学生新聞オンライン2023年10月4日取材 立教大学 4年 須藤覚斗  

学生新聞インターン

株式会社西武・プリンスホテルズワールドワイド
代表取締役社長 社長...

世界中の人に選ばれる、グローバルホテルチェーンをめざして 株式会社西武・プリンスホテルズワールドワイド 代表取締役社長 社長執行役員 金田佳季 (かねだ よしき) ■プロフィール 1961年生まれ。コーネル大学ホテル経営学部修士課程修了。㈱東急ホテルズ・インターナショナル、パン パシフィック ホテルズ アンド リゾーツ㈱(シンガポール本社)財務部長、パン パシフィック ホテルズ アンド リゾーツ アメリカ㈱取締役副社長執行役員などを歴任し、2010年㈱西武ホールディングスに入社、23年西武ホールディングス 取締役、西武・プリンスホテルズワールドワイド 代表取締役社長 社長執行役員(いずれも現任)。座右の銘は「挑戦なくして前進なし」。趣味は、スポーツ観戦と旅行。 業界で最大級の事業規模を誇るホテル運営会社㈱西武・プリンスホテルズワールドワイド。お客様の生涯に寄り添うホテルとして、たくさんの人に愛され続けている。代表取締役社長の金田佳季さんに、これまでのグローバルな経験、そして同社の多彩なビジネス展開や、今後目指していく姿についてお話を伺った。 学生の頃から旅行が大好きで、アルバイトでお金を貯めては、外国に旅行していましたね。大学3年生の時に、海外で勉強してみたいと思い、休学してマレーシアに留学しました。マレーシアの大学では、異文化間コミュニケーションを学んでいました。将来は海外で仕事をしたいという思いがあったので、就職活動では、海外で働ける仕事を探しました。その当時、海外勤務が多いイメージがあったのはメーカー企業だったのですが、「他の人とは違った仕事がしたい」「ホスピタリティに携わる仕事がしたい」と思い、ホテルに就職しました。初めの一年は、日本でマネジメントの基礎について学びました。二年目からは海外のホテルで実務経験を積みました。そこから20年ほど、いろんな国で働きましたね。新しいことに挑戦することや、知らない環境での毎日はとても刺激的でした。もちろん大変なことも沢山ありました。日本語でも、相手の思っていることが分からなかったり、こちらの気持ちが伝わらなかったりしますよね。外国語だと、円滑なコミュニケーションをとるのはさらに難しいです。国の文化に合わせたコミュニケーションが大切だということを、身をもって学びましたね。これらの経験から、どんなに大変な時でも諦めないという気持ちを常に持つようにしています。相手との交渉が上手くいかない時でも決して諦めない。相手の言葉の裏まで読み取り、常に相手の立場になって考えてみることを大切にしています。 ■ブランド力を活かした多彩な経営展開 ㈱西武・プリンスホテルズワールドワイドは、国内で運営するプリンスホテルブランドにおいてラグジュアリー層をターゲットにしたフラッグシップブランド「ザ・プリンス」をはじめ、「グランドプリンスホテル」「プリンスホテル」、宿泊特化型の「プリンス スマート イン」、また海外ではプリンスホテルブランドのほかラグジュアリーブランドの「The Prince Akatoki」をはじめ、「Policy」「Park Regis by Prince」「Park Proxi」「Leisure Inn」とマルチブランドで展開しています。お客様のあらゆるニーズに合わせて、最適なおもてなしを提供できるのは、当社ならではの魅力だと思います。また、国際的なビジネスイベントを中心とするMICEビジネスにも注力しています。これまで日本で開催される大きな国際会議はいくつかのホテルが協力して行っていたのですが、2023年5月の先進国首脳会議(G7)については広島サミットをはじめ、札幌の気候・エネルギー環境大臣会合や長野県軽井沢の外務大臣会合などを当社が単独で運営しました。チェーンという強みを生かしたホスピタリティや運営ノウハウは、外務省の方からも好評をいただきました。そのほか、海外研修や、将来の総支配人育成プログラムなど、経験を積むためのプログラムにも力を入れています。サービスを提供するホテル業では、「人」がとても重要な資源です。人が成長するには、たくさんの経験を積むことが必要ですし、刺激的な環境に身をおかれると、次第に適応力が身について、人は成長できます。当社には様々な経験に挑戦できる環境があるので、いろんな事に興味がある人にはぴったりの環境だと思います。チャレンジなくして成功はありません。ポジティブ思考を常に持ち、新しいことにチャレンジすることに前向きな人を採用したいですね。ホテル事業以外に、アミューズメント施設を数多く運営しているのも、当社の強みです。スノーリゾートやゴルフ場など、宿泊ビジネスと多彩な経営資源を融合させ、固有な体験価値を提供できるかを追求しています。それにより、お客様の満足度をあげ、リピートにつなげたいと考えています。 ■日本発のグローバルチェーンを確立したい! 将来的には、日本発のグローバルホテルチェーンを目指していきたいです。当社は、2017年から積極的に海外展開を始めました。オーストラリアを中心にホテルを展開しているステイウェルの事業を取得し、10エリアに28店舗を展開しています。(2024年1月現在)。2024年度には、タイ、エジプト、ドバイなどに新しくホテルを開業予定です。今後も海外への積極的な展開は行っていきたいですね。インバウンドの観光客は、外資系のホテルへの宿泊が多いのが現状ですが、これからは当社が運営するホテルを海外のお客様にも喜んでいただけるホテルにしていきたいです。観光は、これからの日本の経済を支えていく重要な産業だと思っているので、インバウンド獲得に力をいれ、海外のお客様にも選ばれるホテルを目指します。 ■大学生へのメッセージ 学生のうちに、いろんな事に興味をもち、行動範囲を広げてください。国内外問わずいろいろな場所に旅行すると、新たな発見があったり、視野が広がったりします。近年、日本という国の存在感が薄れているように感じます。学生のうちにたくさんの学びを得て、尊敬と信頼ある日本人であると言うことに誇りを持ち、グローバルで活躍できる人材を目指してほしいです。 学生新聞オンライン2023年11月21日取材 立教大学3年 緒方成菜  

学生新聞インターン

株式会社ABABA 代表取締役CEO 久保駿貴

結果だけでなく、過程も評価される社会へ 株式会社ABABA 代表取締役CEO 久保駿貴 (くぼ しゅんき) ■プロフィール 兵庫県明石市出身。岡山大学理学部卒業。4年次に「就職活動のプロセスを評価する」をミッションに最終面接での「お祈りメール」を「エール」で応援し、他社の最終面接まで進んだ方を採用できるスカウト型サービスABABAを創業。教員免許保持。経済産業大臣賞、SDGs日本賞受賞。東京MX「堀潤モーニングFLAG」にてコメンテーターも務める。 最終面接まで進んだ就活生のみが登録できる新卒特化のダイレクトリクルーティングサービス「ABABA」を提供する株式会社ABABA。結果だけでなく、就職活動の過程が評価される社会の実現を目指す同社代表取締役CEOである久保駿貴さんに、創業の経緯や事業展開、そして将来の目標についてお伺いした。 ■見聞を広げるために英会話の勉強と海外でのバックパック生活 最初は関西大学に入学したのですが、2年間通った後、3年生から岡山大学に編入しました。以前から興味のあった気象や天気の勉強をしたいと思ったからです。大学ではE.S.Sの部活に入っていて、英語でのスピーチ大会に出場しました。他にも部活の先輩の話に影響されて、長期休みの期間は東南アジアでバックパッカーもしていました。 ■二度の失敗と友人の姿をみてABABAを創業 大学入学当時は会社を経営するビジョンは、強く持っていたわけではありませんでした。そんな中、大学2年生のときにオリンピックに向けて通訳ガイドの法律が改正されたんです。以前は有資格者だけしかガイドはできませんでしたが、資格なしでもできるようになりました。そこで「通訳ガイドのマッチングサービスを作ってみたら面白そうだな」と思って、チップ型の通訳ガイドのマッチングサービスを始めたのです。その後、コロナの影響で外国人観光客が全く来なくなってしまい、事業展開はできませんでしたが、よい経験になりました。その後は一般社団法人を立ち上げ、コロナで打撃を受けた飲食店向けのクラウドファンディングのサービスを提供しました。しかし、既存のサービスとの差別化がうまくできなかったこと、サービスのデザインが良くなかった影響などで、こちらもひっそりと閉鎖されました。そして、大学4年生の6月頃、仲の良い友人が希望していた企業の最終面接で落ちて、鬱病に近い状態になってしまいました。その友人の姿を見て、「最終面接まで行けたことを評価してくれるサービスがあると良いな」と思い、現在のABABAのサービスの開発をスタートしたんです。ABABAという名前はその友人が選考に落ちた際に、「あばばばば」と実際に言っていた(ラインで送られてきた)ことから困っている人の気持ちを忘れないようにとそのまま社名にしました(笑)。 ■「経過」を付加価値に変えて、人材のサイクルを生み出す ABABAは最終面接まで進んだ学生と企業をマッチングさせるサービスです。今までは企業の最終選考に落ちてしまうと「落選した」という結果だけしか残らなかった。しかし裏を返せば、最終選考まで残れるほど優秀な人とも捉えられます。つまり選考に落ちた際に送られるお祈りメールが、一種のお墨付きに変わるんです。選考した企業は学生への負担を減らせるし、他の企業側からすれば優秀な学生をすぐに見つけられるし、学生側は今までの努力や時間が無駄にならないというWIN-WIN-WINのサービスとなっています。また、このサービスは、長期的な人材の流動性を生み出すサービスにもなります。企業は新卒採用で送られてきたデータは個人情報になるので、最終的には破棄されます。データが破棄されれば、その人達との縁が途切れてしまいます。しかしABABAを通していただければ、データを一旦預かれるので縁が途切れません。企業側も新卒で別の会社に入った学生が、成長してその会社と再び縁に恵まれる可能性を作れますし、学生も最終選考まで残った思い入れのある企業とまた関われるという循環が作れるのです。現在の日本は少子高齢化ということもあり、人材不足が大きな問題となってきています。その問題をカバーするためにも、企業が退職者を大事にする文化が出てきており、ただ「会社を辞めた人」と認識するのではなく、またどこかで一緒に仕事をできるようにと縁を保てるような仕組み作りが進んでいます。ABABAはそういった時代の流れにもあったサービスになっているのではないでしょうか。 ■学生だからこそできるアピールを活用 ABABAのサービスを採用してもらうための営業は、全てTwitter上で行いました。困っている就活生を助けたいというサービスなので、メッセージを送る際には、テンプレの文章を送るのではなく、気持ちを込めて一人一人に合わせた文章を書きました。創業当時は自分自身も学生だったので、「自分も学生ですが、がんばってます!」というアピールをしたり、人事部の方のTwitterを1年分調べて、学生の熱意に答えてくれそうな人にアプローチするなどの取り組みも行いました。また、マネタイズに関しては成果報酬型で行なっています。導入の障壁を減らすため、利用料でお金をいただくというよりは、企業が学生を採用できたら報酬をもらう形を導入し、より多くの企業さんに使っていただければと思っています。 ■チームに来てほしいのは、何事もポジティブに物事を見られる人 ABABAとしては、苦しいことがあってもポジティブに変換できる人と一緒に働きたいです。私たちはベンチャー企業ですが、苦しくても頑張らなければならない状況もあります。ネガティブな発言や他人の悪口を言う人はチームの雰囲気を悪くしてしまうので、何事もポジティブに物事を考えられる人がほしいです。そういった人を見極めるためにもABABAでは面接のフローに「飲み会」があります。飲みの場だと「つい」の発言が多くなるので、見極めにはうまく使えますね。また、就活生には「最終面接に落ちても道があるよ」と伝えたいので、SNS運用や宣伝ができる人に来てほしいですね。 ■地方学生の起業先駆者として国に貢献できる企業を創る 株式会社ABABAは、将来的には1兆円企業を創ること目標にしています。日本を代表する企業であるTOYOTAが時価総額30兆円と言われる中、TOYOTAさんに続くくらいのグローバルで戦える企業を作りたいと思っています。自分は兵庫県の明石市出身で、両親は共に一般人で経営とは全く関係ありません。そんな起業とは無縁だった人でも起業ができるのは、日本に生まれたからでもありますし、これまでの先人の皆様が日本経済を支えてくれたからこそだと思います。自分が起業するチャンスを与えてくれた日本という国に貢献するためにも、時価数兆円を超える企業を自ら作って、税金を収めていきたいですね。それに加えて、地方の大学から起業する人の挑戦を潰さない環境を作りたいと常に考えています。学生起業をする人の中には、私のように岡山大学などの地方大学出身者が起業するケースは、ほとんどないと思います。ありがたいことに、地元では地方大学の学生起業家として僕をロールモデルにしてくれています。ただ、期待が高い一方で、失敗してしまうと次世代の地方からの挑戦者にも迷惑がかかってしまうので、今後も、失敗しないように最後までやり続けていきたいですね。 学生新聞オンライン2023年11月14日取材 武蔵野大学4年 西山流生

大野詩織

アップコン株式会社 代表取締役社長 松藤 展和

イチからウレタンを学び、無限大の可能性を切り拓く アップコン株式会社 代表取締役社長 松藤 展和 (まつどう のぶかず) ■プロフィール武蔵工業大学(現東京都市大学)卒業後、ニューヨークのプラット・インスティテュート大学院に入学。卒業後は、オーストラリア・シドニーの大手建築設計事務所に勤務。その後設計から施工を一貫して請け負う建築設計事務所を立ち上げる。現地でウレタンの沈下修正工法と出会い、外資系土木会社の日本法人を設立。その後、環境に影響を与えないウレタン樹脂を使用した独自の沈下修正工法アップコン工法を確立し、2003年6月アップコン有限会社を設立。翌2004年2月アップコン株式会社に組織変更。日本で初めてウレタン樹脂を使用して沈下修正を行った第一人者。 独自の工法を用いて、地震や地盤沈下で傾いてしまった建物構造物のコンクリート床の傾きを、独自に開発した硬質発泡ウレタン樹脂を使用して短工期で修正する「アップコン工法」の施工及び、ウレタンを使った新規応用分野への開発に取り組むアップコン株式会社は、スタッフは文系と理系が半々という建築業界には珍しい構成の中、新人への教育にも力を入れている。同社代表の松藤社長に、会社の魅力や手厚い教育システムについて伺った。 小さい頃から親の転勤の関係で引っ越しが多く、部屋の家具の配置を考えるのが好きな子どもでした。その延長で建築に興味を持ち、大学では建築学科で古建築を専門に学び、自宅の基本設計は自ら行いました。 実際に様々な経験をするなかで、設計に1年、建設に2年などと長期間かかる建設に関わるよりも、短期間でスピード感のある仕事のできるインテリアデザインに魅力を感じ、大学3年生の時には大学公認のインテリアデザインの研究会を設立しました。その中で、インテリアデザインについてアカデミックに説明できるようになりたいと思うようになったんです。でも、当時日本にはインテリアを学問として学べる学校がなかったため、世界のトップの学校を調べ、ニューヨークにあるプラット・インスティテュートに通いました。語学学校と大学院を両立した時期もあり、生涯で一番勉強した2年間だったと思います。大学時代は勉強以外では、テニス同好会に所属し、テニスコーチのアルバイトをしていましたね。 ■環境に安全な材料で沈下修正を アップコンは3社目の会社として20年前に作った会社となります。1社目はオーストラリアで建築の設計施工を一貫請負する設計事務所、2社目は外資の沈下修正(※地盤沈下によって傾いた建物を、水平に戻す作業)の会社。そして、3社目であるアップコンは、環境に安全なウレタン樹脂を使った沈下修正の技術を日本で発展させるために設立しました。インテリアデザインの設計から、土木の分野へ転換していますが、広い意味では建設業界なので、建築の知識が役に立っています。設計事務所では100点満点の設計、施工をすることは私にとっては当たり前でした。沈下修正の事業は、修正によって新築の状態まではいかずとも80点まで回復することで、とても喜んでいただけるのでこの道に進みました。 ■施工者兼研究開発者となる アップコン工法は、地震や軟弱地盤の影響で沈下したり傾いた建物を、「硬質発泡ウレタン」という特殊なウレタン樹脂を床下に注入するとすぐに化学反応で、ウレタンが発泡・膨張する力で傾きを修正する工法です。この工法は、傾いた建物の床下から床を壊すことなく押し上げ、コンクリート床をフラットに修正します。今までの方法では、建物を壊さないと修正できなかったり、商業施設などは営業の制限があったりというマイナス面があったために、沈下修正を躊躇する方が多かったのですが、アップコン工法ならば、既存の床を壊さずに短工期で修正できるので、よりお客様の喜びを引き出すことができます。また、新工法の研究開発も同時に行っています。一般的には開発は専任で行うと思いますが、当社の技術部員は施工者であり研究開発も行うことが特長です。 ■イチからの学びを手厚くサポート アップコンでは、特許も取得しており技術のノウハウもありますが、当社の一番の自慢は、技術部の新入社員の教育システムです。ウレタンについて教えている大学は世界にも無いため、文系理系問わず、会社に入社してから初めてウレタンについて学ぶことになります。そんな中、入社後3年間は基本から学べるマニュアルをはじめ、先輩のサポートや社長との面談など手厚く面倒を見てもらえる環境を整えています。だから、誰でもイチから学ぶことが可能です。入社2、3年目の社員を責任者などに抜擢することもあるし、4年目からは先輩たちと同列で競争できます。これらの経験を通して、新入社員が即戦力へと変わっていく瞬間が見られるのは面白いですね。社長の責任は、自分がいなくても未来永劫に成長し存続していくような、会社が回るシステム作りをすることだと考えています。 ■成長戦略 経営における今後の成長戦略として3つ挙げています。1つ目は、認知度を上げるをことです。特に中京・関西地域に対しては、昨年の12月名古屋証券取引所に上場したことをフックに、新規のお客様を開拓することで全国まんべんなく売上を上げようとしています。2つ目は、新しい市場を自ら作り、独占企業となることを目標とする研究開発に力を入れています。3つ目は、提携会社のあるベトナムを軸として、将来的には東南アジアだけでなく、先進国であるアメリカ、ヨーロッパ、オーストラリアなど、グローバル展開を考えています。 ■勉強して成長するサイクル  社員に対しては、「勉強する→成長する」というサイクルを大切にしています。なぜなら、お客様と同じ目線で接するためにも、絶えず進化し、絶えず勉強する必要があると考えているからです。大学を卒業したら勉強は終わりではなく、当社は卒業後が勉強のスタートとなります。アップコンでは、入社後10年で10個の資格を取ることを目標としています。日本では、35歳の時に10個以上の資格を持っている人は100万人中2000~5000人であるという統計があるため、社員には0.5%の人間になれるようサポートしています。社会人にとって仕事をすることは当たり前ですが、自由な時間の一部を勉強に使うなどメリハリも大切にしています。 ■メッセージ 学生時代は、将来の進路に迷う時期だと思います。そして、就職活動が始まったら、ぜひ悔いなくやってほしいと思います。その中で、私からひとつアドバイスがあります。せっかく就職活動をするならば、中途半端ではなく徹底的なリサーチを心がけてみてください。仮に面接などに行く時には、その会社のことを深く調べてみてほしいのです。もちろん事前に企業の下調べをして面接に臨む就活生がほとんどだと思いますが、そのリサーチ時間は5分や長くて10分ということが多いのです。電車に乗っている時間を使って30分ほどホームページを見ると、その会社がどんな会社なのか、何を大切にしているのかが見えてくると思います。その知識は、面接の受け答えひとつにも活きてくるので、就活において他の人と差別化する武器になるはずです。 学生新聞オンライン2023年11月17日取材 上智大学短期大学部2年 大野詩織

学生新聞インターン

株式会社神戸物産 代表取締役社長 沼田博和

どんなに遠くても行きたいと思わせる業務スーパーの秘訣 株式会社神戸物産 代表取締役社長 沼田博和(ぬまたひろかず) ■プロフィール 1980年兵庫県生まれ。2005年京都薬科大学大学院を修了後、同年大正製薬に入社。2009年神戸物産入社。2010年STB生産部門・部門長を経て2011年に取締役に就任。2012年から現職。2018年から外食事業推進本部の担当役員でもある。 日本全国に業務スーパーをフランチャイズ展開している神戸物産。業者や一般家庭はもちろん、学生の文化祭・学園祭での需要も高く、幅広い世代に愛される理由は、フランチャイズの仕組みを持ちながら、圧倒的な低価格とプライベートブランドで魅力あるスーパーに成長させているからこそ。株式会社神戸物産の沼田社長に、その経営方針や学生時代のお話を伺った。 大学生時代は薬剤師の資格を取るため、「人生で一番勉強した」と言えるくらい勉強をしました。大学院時代は実験が多くて自分自身でタイムスケジュールを組めたので、薬剤師の資格を取ってからは24時間営業の薬局で深夜アルバイトをして、昼間は大学院の実験に打ち込んでいました。薬剤師になろうと考えていたのですが、大学院の研究室で薬剤学の実験を楽しいと感じたことから思考の幅を広げようと就職活動をし、大正製薬に就職しました。そこから結婚を機に転職を考えました。2人とも地元が関西だったことと、大学生の時に業務スーパーを身近に感じていたことから、悩んだ結果、新しいことに挑戦しようと思い神戸物産に入社しました。4年間、社会人の経験をしたものの全くの異業種だったので、考え方の違いがあり、ゼロベースでやらないといけないので苦労しました。31歳で社長になったのですが、その時点では社長になるスキルは全く備わっていなかったと思います。経験しながら学ぶことで、危機感も感じながら、よりスピーディに成長出来たと思います。準備を整えてからではなく、一歩を踏み出したからこそ分かったこともあると強く感じました。 ■100m先の競合店を越えて1km先の業務スーパーに来てもらう 神戸物産のビジネスモデルは、小売業ではなく、主に卸売業と食品製造業です。プライベートブランドに位置付けている自社グループ工場で製造したオリジナル商品や自社輸入商品に加えて、メーカーが作るナショナルブランド商品をフランチャイズ運営している業務スーパーに卸しています。フランチャイズの仕組みを持っている点が特徴で、業務スーパーに加盟したいと思っていただけるように、魅力的なプライベートブランドの商品開発を行っています。また、日本にいる外国人の方々にも、日本にいながら自国の味を食べてほしいとの思いから、世界各国から直接輸入している商品の取り扱いも多いです。食品スーパー業界では、プライベートブランドの売上構成比率が約10%ですが、弊社では約30%ですので、他社と比較してもプライベートブランドの売上が突出しているといえますね。業務スーパーは安く買えることが、お客様にとってのメリットです。安く販売するために、弊社で注目しているのが販売管理費です。ちょっと難しい言葉かもしれませんが、これは売上原価以外の人件費や水光熱費などの費用を意味します。業務スーパーはダンボールのまま陳列されていることが多いのですが、ダンボールでの陳列を行うことで、バックヤードから商品を持ってくる手間をなくし、人件費も抑えられるようにしました。そのほか、生鮮食品より冷凍食品が多いことも販売管理費を抑える秘訣ですね。冷凍食品は賞味期限が長いので、食品ロスの対策も行いやすく、販売価格を抑えることができています。昔は交渉力がなかったので、ナショナルブランド商品はトップブランドの商品は高く買うしかなく、結果的に自分たちが満足できる価格でお客様に提供できず、取り扱いできないことも多かったです。でも、今は1,000店舗以上のスケールメリットにより交渉力もついて、一部のトップブランドをお客様に対して自信を持って出せる価格で提供できるようになりました。基本的に目指しているのは、100m先の競合店を越えて1km先の業務スーパーにお買い物に来ていただけるような店舗づくりです。そのためには、独自性のあるプライベートブランド商品の開発や商品の安さに徹底的にこだわり、業務スーパーでしか提供できない価値をお客様にお届けし、お客様の来店頻度を上げることも大事にしています。 ■日本だけでなく世界の人の胃袋を満たす 目指しているのは「食の総合企業」です。1億人の胃袋を満たすのはもちろん、海外の方にもっと日本の食材に興味を持ってもらえるよう、海外のニーズに応えたいです。今、日本食が注目されてきているので、海外ユーザーの方にも品質と価格をベストな状態で商品をお届けするための方法を突き詰めようと考えています。いまは海外に業務スーパーの店舗を少しずつ増やして、現地の方がどういうものを求めているかをリサーチしている状況です。新卒採用では、学業よりは内面的な点を重視しています。特に素直、真面目、謙虚、前向きという四つはとても大切ですね。神戸物産の業務スーパー自体が、業界でもだいぶ変わった考え方を持っている会社なので業界経験者でも即戦力にならないこともあります。だからこそ内面がちゃんと整っていて、素直に吸収できて前向きに知識経験を求めながら、一緒に成長できる人が良いですね。 ■大学生へのメッセージ 学生時代は社会に出る前の準備期間だと思います。もちろん学部での勉強はすごく大事だと思いますが、そこに留まらずこの今の時期だからこそできる経験とかをたくさんして欲しいと思っています。お金などの面もあるので好き勝手何でもできるわけじゃないと思いますが、遊びも含めていろんな経験ができる時期なので、アグレッシブに経験を重ね、その中でいろんな知識を得てほしいです。 学生新聞オンライン2023年11月30日取材 國學院大學1年 寺西詩音

コラム

テリー伊藤 コラムVol.17 去年よりずっときれいになった

私の2024年のテーマが決まった。ズバリ!「去年よりずっときれいになった」です。これで行くことにする。この言葉はイルカさんのヒット曲『なごり雪』(1975年・作詞作曲伊勢正三)に使われている。 なごり雪汽車を待つ君の横で僕は時計を気にしている季節はずれの雪が降っている東京で見る雪はこれが最後ねとさみしそうに君はつぶやくなごり雪も降る時を知りふざけすぎた季節のあとで今春が来て君はきれいになった去年よりずっときれいになった 東京での男女の別れの情景を切なく描いている。私は冬が来るたびにこの歌を思い出す。何と言っても「去年よりずっときれいになった」ここがいいのだ。1年間どう生きるか、どう暮らすか、立ち振る舞うかがポイントになる。もちろん容姿も含まれる。事業で大成功しても人相が悪いと、あの人悪い事して儲けているんじゃないかと思ってしまう。 そう言えば、中古車販売店で笑顔で対応しているが目が笑っていない社長を知っている。これではきれいとは思えない。真面目に1年間寝る間も惜しんで働き、会社の業績を上げて、課長に昇進し、家族の為に稼いでも、暴飲暴食で身体を壊してしまったら残念ながらきれいになったとは言われない。毎日の通勤途中「おはようございます!今日もご苦労様です。」と周りに爽やかな声で挨拶しても、猫背でうつむいて歩いてはきれいになったとは思われないだろう。後輩が人生に悩んだ時、的確なアドバイスをして感謝されても、相談中ずっとつばを飛ばして相手の顔に掛かっていたら、きれいではない。リストラになった親友からお金を工面して欲しいと言われ、返済日も聞かず貸す男気を見せても、虫歯だらけだったらきれいになったとは言われない。更に、涙目で礼を言う親友から颯爽と立ち去ろうとした後ろ姿のスラックスの上にお肉がたっぷり乗っていては…「去年より君はずっときれいになった」はとにかく大変なんです! 私、チャレンジします!「きれい」は自分が決めるものではなく他人が判定します。目標!・自分がどんな逆境におかれても面白いことしか言わない ・健康の自己管理 ・他人の悪口は言わない ・世間に迷惑をかけない ・高齢者に優しくする ・甘いものは控え目に(少しは食べますが) ・出来る範囲の社会貢献  出来るかな。2024年「テリー伊藤!去年よりずっときれいになった」と言ってもらえるかどうか分からないが、面白そうなのでやってみます。判定お願いします! テリー伊藤(演出家) 1949年、東京築地出身。早稲田実業中等部、高等部を経て日本大学経済学部を卒業。2023年3月、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了。テレビ番組制作会社IVSテレビに入社し、「天才たけしの元気が出るテレビ」「ねるとん紅鯨団」などのバラエティ番組を手がける。その後独立し、テレビ東京「浅草橋ヤング洋品店」など数々のテレビ番組の企画・総合演出を手掛ける。著書「お笑い北朝鮮」がベストセラーとなり、その後、テリー伊藤としてメディアに多数出演。演出業のほか、プロデューサー、タレント、コメンテーターとしてマルチに活躍している。YouTubeチャンネル「テリー伊藤のお笑いバックドロップ」LALALA USAでコラム連載中https://lalalausa.com/archives/category/column/terry

イベント・企業紹介

第60回ゴルフ日本シリーズJTカップ

大会名称:第60回ゴルフ日本シリーズJTカップ開催期間:2023年11月30日(木)~12月3日(日)開催場所:東京よみうりカントリークラブ東京都稲城市坂浜685競技方法:72ホール・ストロークプレー出場資格:出場総人数 30名主催:報知新聞社、読売新聞社、日本テレビ放送網主管:日本ゴルフツアー機構後援:日本ゴルフ協会、稲城市、よみうりランド、読売テレビ特別協賛:JT協賛:日産自動車、ブリヂストンスポーツ、二階堂酒造、エアトリ、アメリカン・エキスプレス運営協力:博報堂、博報堂DYメディアパートナーズ、博報堂DYスポーツマーケティング <ゴルフ日本シリーズ JTカップについて>1963年にスタートし、2023年で60回目の開催を迎えた「ゴルフ日本シリーズ JTカップ」(通称:JTカップ)。JTカップは国内男子ゴルフツアーの最終戦として、毎年12月第1週に名門「東京よみうりカントリークラブ」で開催され、これまで幾多の名勝負・名場面が生まれているメジャー大会です。その年の国内男子ゴルフツアー優勝者や賞金ランキング上位者など、本大会への参加条件は厳しく、選ばれたトッププレーヤー30名のみが、この最終戦の大舞台・JTカップでプレーすることができます。 2023年で60回目の開催を迎えた「ゴルフ日本シリーズ JTカップ」。12月2日(土)大会3日目に選手の皆様にゴルフを始めたきっかけや魅力についてお話を伺った。 ■選手インタビュー 7位タイ 石川 遼(いしかわ りょう) ■JTカップの魅力は?1年間のシーズンを通していいプレーをした人しか出場できないので、出場できたということが、今シーズンの誇りですね。30人しか出場できないという貴重な大会なので、他の大会とはまた違った雰囲気があります。 ■プロを目指したきっかけは?小学校6年生のときに観に行った大会で、憧れだった宮里藍選手に「頑張ってください」と伝えたら、目を見て「ありがとう」と言ってくださったんですよね。その出来事がとても嬉しくて、今でも鮮明に記憶に残っています。宮里藍選手の人柄やオーラは、ジュニアゴルファーの憧れでした。プロを目指したのは、そんな宮里藍選手やタイガー・ウッズ選手のようになりたいと思ったことがきっかけです。プロゴルファーになりたい、上手くなりたいというよりは、素敵な人になりたいという感覚でした。 ■ゴルフの魅力は?やっていることが如実に表れるというところですね。ゴルフを続けていくことは、必ずしも楽しいことだけではありません。自分の成長過程や、頭で考えたことに対して、トライ・アンド・エラーを繰り返していくことで少しずつ成長します。プレーにその人の根本的な性格が出てくるところも面白いと思います。ゴルフは、メンタルが試される瞬間がたくさんあるスポーツです。コントロールできない時も受け入れないといけないなど、人として試されている場面が多いと感じます。自分たちプロでも、上手くいかない瞬間が多いです。だからあえて楽しい!とは言いません。しかし、そういう部分も含めて面白いのだと思います。 ■困難の乗り越え方は?上手くいかない時は、原因を細分化し、自問を5回くらい繰り返します。考えられる原因の中で、自分が原因のものとそうでないところを分けて、その中で自分が悪かったことについて深掘りします。身ぐるみを剥がされていくようで恥ずかしい気持ちになりますが、克服するために、細かいステップを一歩一歩踏みたいと思っています。だからこそ、ほんの少しの成長でも満足することを大切にしています。自分の悪い部分を振り返る時間が長い分、少しでも上手くいったら、「この程度のこと」などと思わずに自分を思いっきり褒めてあげます。目標を達成するまでの階段を細かくしていき、1ミリの紙を重ねていくという感覚でゴルフをしています。一日単位でみると、ほぼ何も変わっていないのですが、それを毎日重ねていける人は、強いなと感じます。自分もそう思われるような、分厚くてしぶとい人になりたいです。一日に何枚も積み重ねていこうと思ってはいけません。確実に一枚を重ねていくことが、何よりも大切だと思っています。 ■大学生へのメッセージ自分が没頭できることを見つけてほしいです。それが人と違っても全く気にしないでください。好きなものは人と違って当たり前です。他人と過ごす時間が増えていく中で、他人に行動を制限されたり、他人によって行動が変わったりしますよね。だからこそ、自分のために使う時間が、いつか心のよりどころになります。自分のことだけを考えることは決して悪いことではありません。1分でもいいので、「自分のための時間」を守り続けると、きっとその時間の大切さに気づける時が来ると思います。 執筆者:立教大学 3年 緒方成菜 7位タイ 小木曽 喬 (おぎそ たかし) 選ばれた30人しか出ることのできないJTカップは誰もが目標にする場所なので、出場できてとても嬉しく思います。父の影響で小学1年生の時にゴルフを始めました。高校生になってから、ジュニアの大会で上位に入るようになりました。高校2年生の時にプロの大会に出たことがきっかけで、プロゴルファーになりたいという思いが強くなりました。今後は日本で初優勝を挙げ、何勝もできるようなプロゴルファーになりたいです。ゴルフの1番の魅力は年齢問わず誰でもプレーができ、世代を超えて交流ができることだと思います。大学生のみなさんには遊ぶ時間を持ちながらも、目標に向かって頑張って欲しいです。 執筆者:津田塾大学4年 大川知 15位 片岡 尚之(かたおか なおゆき) JTカップは出場人数が限られていて、上位の選手しかチャンスがない大会ということで、出場できてすごく嬉しいことですし、見ごたえのある試合だと思います。父がゴルフ関係の仕事をしていたことがきっかけで、僕は2歳のころからゴルフをやっていました。ゴルフの魅力は、きれいな景色の中スポーツができるところと小さい子からお年寄りの方まで楽しめるところにあると思います。どの世代でも関わりの多いスポーツです。大学生のみなさんにはぜひやりたいことを見つけてほしいですね。やりたいことを仕事にするのは難しいけれど、趣味や楽しめることを1つでも持って生活できることが人生を楽しむコツだと思います。 執筆者:上智大学2年 網江ひなた 12位タイ 阿久津 未来也(あくつ みきや) JTカップはその年の優勝者と賞金の上位者しか出られないということで良い意味で独特の雰囲気がありますし、プロゴルファー全員の目標になっている舞台だと思います。3歳になる前から家にあるゴルフのおもちゃを振り回していたのが始まりで、祖母と祖母のゴルフ仲間とゴルフをするようになり、その後マンツーマンでゴルフに打ち込むようになりました。子供とおじいちゃんおばあちゃんが一緒にできるスポーツは中々ないので幅広い世代が楽しめるところがゴルフの魅力です。日本だと四季を楽しめたり、土地によって違う景色を楽しめたりするのも大きな魅力です。課題でもテストでも何でもいいので「最後までやりきる!」ということを学生のうちにしっかり身につけてほしいです。 執筆者:上智大学2年 網江ひなた 18位タイ 杉浦 悠太(すぎうら ゆうた) JTカップは今年いい成績を残した30人しか出場できないという点で、出場を誇れる大会です。まさか今年出場出来るとは思っていませんでした。勢いのある選手の中でプレー出来ることが本当に嬉しかったです。ゴルフは、父に3歳の頃から打ちっぱなしなどに連れて行ってもらっていたことをきっかけに始めました。そこから、石川遼選手などの活躍する選手をみて格好いいと思い、小学校の頃からプロを目指し始めました。小さい子どもから大人まで、親子で楽しめるスポーツというところがゴルフの素敵なところだと思います。まだプロ1年目ですが、今後は上手いだけではなく、たくさんの人に応援される選手になりたいです。同じ大学生として、お互い夢に向かって頑張りましょう! 執筆者:立教大学 3年 緒方成菜 22位タイ 岩﨑 亜久竜 (いわさき あぐり) JTカップの魅力は、30人しか出ることのできない、今シーズン最後のメジャートーナメントという特別感です。ゴルフ好きな親の影響でゴルフを始め、小学生の時からプロゴルファーの存在を意識し始めました。本格的にプロゴルファーを目指し始めたのは大学生の時です。ゴルフの醍醐味は、同じ状況がほとんど起こり得ないところです。1つ1つの状況に臨機応変に対応しなければいけないのは難しくもありますが、楽しいです。大学生のみなさんには、ぜひゴルフをやってみて、その楽しさに気づいてもらいたいです。最初は好きなように思いっきり打ってみてください! 執筆者:津田塾大学4年 大川知 学生新聞オンライン2023年12月2日取材:津田塾大学4年 大川知 / 立教大学3年 緒方成菜 / 上智大学2年 網江ひなた 

コラム

テリー伊藤 コラムVol.16  宇宙人に会えなくても大谷選手には会える!

学生新聞読者の皆さんあけましておめでとうございます本年もよろしくお願いします 今年はいい年になりそうですね!なんたって大谷選手がドジャースに入団してくれたのですから。大谷選手は6年間在籍したエンゼルスに対する感謝の気持ちを語っていたように、ファンにとってもエンゼルス愛が生まれていたので、どこか残留して欲しい気持ちもあったが、笑顔のドジャース入団会見を見た時これで良かったと感じた。各球団が大谷選手の誘致合戦をしている間、もしかしたら東海岸に行ってしまうのでは・・・と気が気ではなかった。結局それは杞憂に。大谷選手にはやっぱりカリフォルニアの青い空が似合う。プロスポーツ史上最高の契約総額10年7億ドル(約1015億円)に世界中が驚愕した。日本のワイドショーでは1000億円で「東京ドーム3個建つ」「国民全員にうまい棒66本買える」などの下世話な話題で大盛り上がり。早くもドジャース入団の経済効果は絶大だ。 かつて日本プロ野球界は多くのスーパースターを輩出してきた。古くは川上哲治、金田正一、長嶋茂雄、王貞治、松井秀喜、イチローなど、いつの時代もこれ以上出て来ない不世出な選手と思っていたものだ。私にとって長嶋茂雄はまさにそうだ。青春を共に過ごしどれだけ勇気を貰ったことか。そして今、大谷選手こそ日本人にとって二度と出会うことのない圧倒的存在なのではないか。今シーズン、物凄く活躍するに決まっている。ドジャー・スタジアムでポカスカホームランを打ちまくるに決まっている。打って、走って、笑って、悔しがってのパフォーマンスを見せてくれる今世紀史上最高、100年に一人の存在。嬉しいニュースが続き、オリックス山本由伸選手のドジャース入団も決定した。まさに「盆と正月が一緒に来た」感じに成って来た。春から縁起が良すぎる。絶対に優勝だ。 私、考えました。宇宙人には会えないけれど大谷選手には会える!ドジャー・スタジアムに行けば会えるのだ!これって素晴らしいことじゃないですか。100年先になって身内に「家の爺ちゃん若い時に大谷選手のホームラン見たんだよ。」と伝説話になる。こうなったら私も伝説話に乗らなくては。私ロスに応援に行きます!心配なのはチケットが手に入るのか! テリー伊藤(演出家) 1949年、東京築地出身。早稲田実業中等部、高等部を経て日本大学経済学部を卒業。2023年3月、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了。テレビ番組制作会社IVSテレビに入社し、「天才たけしの元気が出るテレビ」「ねるとん紅鯨団」などのバラエティ番組を手がける。その後独立し、テレビ東京「浅草橋ヤング洋品店」など数々のテレビ番組の企画・総合演出を手掛ける。著書「お笑い北朝鮮」がベストセラーとなり、その後、テリー伊藤としてメディアに多数出演。演出業のほか、プロデューサー、タレント、コメンテーターとしてマルチに活躍している。YouTubeチャンネル「テリー伊藤のお笑いバックドロップ」LALALA USAでコラム連載中https://lalalausa.com/archives/category/column/terry

学生新聞インターン

株式会社キャスター 代表取締役 中川 祥太

私たちは決して、リモートワークをやめない。 株式会社キャスター 代表取締役 中川 祥太(なかがわ しょうた) ■プロフィールソウルドアウト株式会社にて営業を担当。その後、イー・ガーディアン株式会社にて事業企画を担当。当該部門でクラウドソーシングと出会う。日本市場におけるオンラインワーカーの発展途上な環境にもどかしさを覚え、28歳で起業を決意。2014年9月に株式会社キャスター創業。 「リモートワークを当たり前にする」をミッションに掲げ、フルリモートで組織を運営している株式会社キャスター。創業した2014年当時は、まだリモートワークが普及していない中で、なぜ会社を立ち上げたのか。リモートワークの意義やこれからのあり方について、中川 祥太さんにお話を伺った。 ■インターネットを学ぶきっかけ 学生の頃から起業を考えていたわけではありません。もともと音楽をするために東京に出てきたのですが、当時下北沢に住んでいたこともあって、大学2年生の時は古着店で働いていました。その時、店を閉店することになった知り合いのオーナーから声がかかり、店舗を借りて古着店をオープンすることになったんです。以前にテレアポのアルバイトで貯めた資金を元手に開業しました。夜中にバイクを走らせて仕入れたり、店内のレイアウトを決めたりととても充実していましたね。ところが、商品価格は安い上に、店舗が広すぎて商品で埋められない。そんな時、インターネットでシルバーアクセサリーを売っている人に出会いました。当時30代だった彼は、1個150万円ほどするシルバーアクセサリーを売り出してからものの数分で売ってしまう。これはなかなか悔しかったですね。自分がインターネットを活用できていないことを実感し、勉強することにしたんです。そこで、まずはIT関係の会社に就職しました。 ■働き方への疑問 就職したIT関係の職場ではアウトソーシングを担当していたのですが、当時、新しい働き方としてクラウドソーシングが注目されていました。これまでもリモートワークという働き方自体は世の中で模索されていましたが、実態としては、大企業で働く人が出産・子育て・介護などの一時的なタイミングで、福利厚生の一環として家で仕事をしていた程度でした。そんななか、クラウドソーシングという働き方が台頭してきたのです。しかし、クラウドソーシングでは単価が安すぎる案件が多いという問題がありました。クラウドワーカーは業務委託で仕事を得るわけですが、業務委託契約では労働法が適用されないので最低賃金は決められていません。時給換算すると時給100円で働くような案件もザラでした。もちろん、こんな単価で良い人が集まるわけはありません。次から次に働き手が変わってしまうので、働く環境は一向に整えられません。こうした状況を見て、「自分でリモートワークの会社を興そう」と決意したのが起業のきっかけでした。働き手としてはリモートワークの需要は高い上に、雇用側としてはITの分野では人手不足が進んでいました。需要と供給のバランスが成り立つことを根拠に、リモートワークを中心とした人材事業を進めることにしました。 ■リモートワークをやめない キャスターは、2022年以降ドイツやドバイにも事業を拡大しています。これらの地域は、社会環境と労働環境が日本と似ている所もあり、これまで培ってきたノウハウとスキームを活かせると判断し、最初の海外拠点として選定しました。近しい環境とはいえ、異なる国で弊社のビジネスがどの程度通用するかを検証する目的もあります。将来的には、ヨーロッパ諸国をはじめ、さらなるグローバル展開を計画しています。これまで約10年間にわたり、リモートワークを構築してきたキャスターだからこそできる業務支援を提供することで、日本だけではなく、世界でリモートワークが普及するように事業を拡大できればと思います。世の中では、リモートワークを廃止する企業も出てきていますが、キャスターは今後もリモートワークをやめません。これは私たちの信念であり、リモートワークで働ける環境を提供することが企業としての優位性を高めると考えているからです。 ■需要と供給をマッチさせる コロナ禍で多くの会社がリモートワークを始めたものの、一時的なものでした。リモートでコミュニケーションをとることは難しいというイメージがあるかもしれませんが、単に慣れていないだけです。例えば、表情や身ぶり手振りはリモートでもわかります。相手の気持ちを読み取りにくいという方もいますが、それはリアルでも同じことです。対面であっても、相手の気持ちを完全に理解するなんてことはできません。リモートワークは特別なわけではなく、リアルで行われていることをバーチャルで構築するだけのことなのです。実際に弊社ではフルリモートワークをしていますが、社内を見ても、困ったことは全くないですね。働く側のリモートワークの需要は高く、採用倍率は100倍にものぼります。年代は20代から50代、約9割が女性社員、約7割が地方在住です。日本は、地方に行けば行くほど賃金が低くなり、男女間における賃金の格差も大きい。事務職は女性に人気の職業ですが、その仕事のほとんどは東京にあります。地方に住んでいると、周りに何もなく畑仕事しかないという場合もあるので、リモートワークをせざるを得ない人が多いんです。日本では、女性が社会的に評価されにくいという問題もありますが、キャスターでは本人の実力を見極めた上で、チャレンジする機会を提供できるようにしています。 ■大学生へのメッセージ  今の若い人たちはとても有利です。人手不足が進み、どんな職業でも自分がリードできる時代が近づいてきています。業種自体が減少している場合を除いて、何でも好きな仕事につける時代です。あと先どうなるのか、失敗するのではないかと不安になっていては非常にもったいない。リスクを恐れるのではなく、どんなチャンスも掴み取るようにしてほしいです。 学生新聞オンライン2023年11月30日取材 上智大学2年 白坂日葵

学生新聞インターン

歌手 手島章斗

等身大の自分の想いを大切にする。 歌手 手島 章斗 (てしま あきと) ■プロフィール「avex audition MAX 2013」(1万6766⼈応募)のアーティスト部⾨でグランプリ受賞し、SOLIDEMOのメンバーとしてメジャーデビュー。同年に「第56回輝く!⽇本レコード⼤賞」新⼈賞を受賞。2022年SOLIDEMOの活動が終了し、本格的にソロアーティストとしての活動を開始。OHK岡山放送にて、冠番組「えっ!?ボクがプロデューサーですか?(仮)」を担当。ミュージカルや、舞台にも出演するなど、タレントに俳優にアーティストにとマルチに活動中。 「avex aution MAX 2013」にてグランプリを受賞し、2014年に男性ボーカルグループ「SOLIDEMO」のメンバーとしてデビューし、2014年12月に「第56回 輝く!日本レコード大賞」新人賞を受賞。人気漫画「マギ」初のミュージカル『ミュージカル「マギ」迷宮組曲』、『ワールドトリガー the Stage B級ランク戦開始編』へ出演するなど、アーティストだけでなく俳優、タレントとしても幅広く活躍中の手島章斗さん。歌手としてだけではなく、俳優や地元広島県の尾道観光大使を務めるなどマルチに活躍している。今回は、ご自身のこれまでの軌跡から、2024年1月24日リリースの初のフルアルバム『Life-size』や1月13日からスタートする全国ツアー「Are you ready?!」などについてお伺いした。 ■学生時代にアーティストを志すことを決意 アーティストに憧れを持ったのは、中学2〜3年生ごろです。それ以前は、いとこの影響で始めたサッカーに熱中していました。当時はSNSも全くない時代で、なおかつ広島県の尾道に住んでいたので、アーティストはテレビの中の世界という印象でした。そんな中、中学2年生の時に広島県でEXILEさんのコンサートが行われたんです。そのコンサートでアーティストや歌手としてのカッコ良さに触れたことがきっかけで、「自分も音楽・歌手の道に進もう!」と志すようになりましたね。 ■発展途上でも一生懸命にやれば評価をしてくれる 高校を卒業した後、歌手を目指すために大阪に引っ越しをしました。その際にavexのアカデミーでレッスンを受けていたのですが、そこに「avex audition MAX 2013」のポスターが貼ってあったんです。たまたまそれを見かけて「受けてみよう」とオーディションに臨んだところ、アーティスト部門でグランプリを受賞することができました。当時、自分は音楽活動を始めて半年ほどの状態でしたし、周りの方と比べても上手いとは言えなかったと思います。それでも、審査員の方々からは将来性や可能性を感じたからとおっしゃっていただきました。今思えば、荒削りの状態でも一生懸命に歌っていたことを評価してもらえたのかもと思います。 ■グループからソロへ 苦悩と喜び ソロでの活動を始める2022年以前は、「SOLIDEMO」というグループで活動していました。グループでの活動は、嬉しかったことや苦しかったことを仲間と分かち合えますし、一つの目標に対してメンバーみんなで目指せることがとても楽しかったです。一方、ソロ活動では、「感情」や「経験」をメンバーと分かち合うことはできません。ただ、今回のアルバムに関しては、作詞、作曲を自分一人で行ったので、自分の感情や思いをそのまま等身大で表現できます。表現した想いをお客様と、より色濃く共有してライブを作り上げていけるのは、ソロならではの喜びだと思います。 ■楽しむこと、そして余白を持ち続けること 歌手活動を続ける上で、大事にしているのは「楽しむこと」です。歌手はエンタメを通して楽しさを伝える仕事なので、届ける側の人間が楽しんでいなければ伝わらないと思います。どんなときでも「楽しむこと」を忘れないよう、心がけて臨んでいます。加えて、常に「疑問」を持ち続けるようにしています。歌手として「完成されたもの」を目指してはいるのですが、裏を返せば、完成するとそれ以上の成長がなくなるし、考え方が凝り固まってしまう。そうならないためには、いろんなことに疑問を持ち続けて、新しい知識を吸収できるよう「余白」を持つようにしています。「完成」を目指すけど「完成」はしないようにする。バランスが難しいですが、そのスタンスを心掛けていきたいです。 ■等身大の自分を作品にした新アルバム『Life-size』 今回のアルバム『Life-size』は全10曲の作詞作曲を僕自身が担当しました。初めての試みなので、無理に背伸びせずに等身大の自分を作品にしようと思い、『Life-size』というタイトルをつけました。すべての曲が自分の感情や考え方が詰まった作品にはなりますが、その中でもリード曲の「Just Smile」は、過去の自分と未来の理想の自分が描いた作品になっています。「金木犀」という曲は「ルーツ」がテーマとなっているのですが、このタイトルは実家の庭に生えていた金木犀が元となっているんです。小さい頃から身近にあった植物で、ある意味、手島家の原点とも言える存在です。この金木犀が咲く時期になると自分のルーツである実家を思い出すので、「ルーツを忘れない」=「初心を忘れない」ということを重ねて「金木犀」と名付けました。実は今回のアルバムの作詞作曲は2020年のコロナ禍からスタートしています。ライブなどもできない中で、試しに曲を作ってみようと思ったことがきっかけです。コロナ禍から作詞をしたり、舞台に出演する合間や移動の時間に作曲を続けた曲もありました。ここ数年間の楽しさや辛さといったものが詰まったアルバムなので、特別な思いがありますね。 ■初のホールライブ開催を含んだ全国ツアー「Are you ready?!」 1月13日からスタートするツアーは、ソロになってから初のツアーです。その中で全て作詞作曲をしたアルバムを引っ提げて周れるのは本当に楽しみです。コロナ禍でできなかったファンのみなさんとの交流も楽しみながら、ライブをできたらなと思います。やはりライブでは曲を聞いてほしいのはもちろんですが、みなさんと一緒にライブを作っていきたいなと考えています。僕の想いとみなさんの想いが重なったとき、さらに曲が進化する。だから、ライブ会場ではファンの方々とのキャッチボールができたらと思っています。今年度はファンクラブの立ち上げ、舞台出演、作詞作曲など挑戦に溢れた年でしたが、そのなかでも今回のツアーは今年度最後の最大の挑戦です。ファイナル公演は神田スクエアホールです。ホールライブはソロとして初めての挑戦なので、ぜひ、多くの方に見届けてほしいと思います。 ■挑戦を繰り返し、いつか武道館で 今後はこれまで挑戦してきたことのブラッシュアップをしていきたいです。作詞作曲や舞台出演はもちろん、次の挑戦に繋げていければなと考えています。最終的には武道館でのライブを目標に頑張りたいです。 ■遊びも勉強も全力で挑戦!必ずヒントやキッカケが見つかる 大学時代は、人生で一番自由が多い時期だと思います。明確な夢や目標がある人は恐れず一歩踏み出して突き進んでほしいですね。夢や目標に向かっての努力や時間は叶わなかったとしても、その時の感情や経験が財産になります。夢や目標がない人は、とにかくいろんなことに挑戦してみてください。友人と遊ぶ中で、自分の特技や本気で楽しめること、「こんな場所に住んでみたい」という想いなど、色んなことに気づくと思います。これらの体験も全て財産になるので、難しいことは考えずにいろんなことに挑戦してみてください。 学生新聞オンライン2023年12月14日取材 武蔵野大学4年 西山流生 NEWS ■2024年1月24日(水) 初のフルアルバム「Life-size」リリース 全曲、作詞作曲楽曲10曲収録https://teshima-akito.jp/ ■2nd Tour「Are you ready?!」開催▼日程1月13日(土) 会場/【広島】SIX ONE Live STAR広島県広島市中区流川町8-20 エイトビル1FOPEN/17:15START/18:00ADV/¥5,600 1月20日(土)会場/【福岡】福岡BEAT STATION福岡市中央区渡辺通4-11-4OPEN/17:15START/18:00ADV/¥5,600 1月28日(日)会場/【千葉】柏PALOOZA千葉県柏市柏3-2-22 林ビル 2FOPEN/17:15START/18:00ADV/¥5,600 2月4日(日)会場/【宮城】誰も知らない劇場宮城県仙台市青葉区中央2丁目5-10 桜井薬局ビル3FOPEN/17:15START/18:00ADV/¥5,600 2月14日(水)会場/【東京】SHIBUYA PLEASURE PLEASURE東京都渋谷区道玄坂2丁目29−5...

イベント・企業紹介

プロキャディ 特別インタビュー

キャディとは、プレーヤーと一緒にゴルフ場を回り、安心してプレーできるようサポートする仕事です。またゴルフ場でのマナーやエチケットを守ってもらうようプレーヤーに働きかける業務もあります。自身がプレーしたり、華々しく目立ったりする仕事ではありませんが、ゴルフに欠かせない仕事です。 その中でもプロキャディとは、特定のゴルフ場に雇われるのではなく、大会の際にプロ選手のプレーをサポートする方です。1人の選手と専属契約を結ぶケースと、大会ごとに異なる選手と契約するケースがあります。1人の選手と専属契約を結んだ場合、トーナメントの開催期間中は国内外を帯同することになります。選手のプレーを支える大事な存在です。 アース製薬株式会社主催「アース・モンダミンカップ2023」がカメリアヒルズカントリークラブ(千葉県袖ケ浦市大竹265)にて開催されました。2023年6月19日、予選・決勝前のプロアマトーナメントに帯同していたプロキャディにお仕事の様子ややりがいについて伺いました。 <プロキャディ インタビュー> 藤野 圭祐 ■キャディー歴:8年■過去に帯同したプロゴルファー:山下美夢有/渋野日向子/西村優菜/稲見萌寧/西郷真央 男子プロとラウンドした時に「キャディーをやらないか」と声をかけていただいたのがきっかけで、キャディーを始めることになりました。私たちキャディーは沢山の観客が見守る中、選手たちと同じように、良い緊張感を持ちながら仕事をさせていただいています。それがキャディーという仕事の一番の醍醐味ではないでしょうか。ありがたいことに、毎週とても楽しく働かせていただいています。(佛教大学3年 三浦藍生) 田子 元治 ■キャディー歴:18年■過去に帯同したプロゴルファー:山本景子/穴井詩/イナリ/天沼知恵子 契約先が同じであるゴルフ5の選手に頼まれたことが、キャディーを始めたきっかけです。普段のセルフチェックやメンタルチェックを、フィールドの中で選手と一緒に確認することで、より明確なアドバイスができることがキャディーの醍醐味ですね。(法政大学3年 鈴木悠介) 佐藤 亜衣理 ■キャディー歴:8年■過去に帯同したプロゴルファー:福山恵梨/キムハヌル/大江香織/金澤志奈/宮本勝昌/安田祐香 キャディーを始めるきっかけとなったのは大江香織さんとの出会いでした。元々別の仕事をしていたのですが、自分に合わず辞めようかと迷っているときに彼女に「私のキャディーやってみない?」と声をかけていただき、そこから今に至ります。選手に「一緒に戦ってくれてありがとう」や「楽しかった」と言ってもらえることに非常にやりがいを感じますし、自分の存在意義を感じます。(中央大学2年 前田蓮峰) 石井 恵可 ■キャディー歴:19年■過去に帯同したプロゴルファー:イ・ボミ/片山晋呉/谷口徹/谷原秀人/矢野東/今井克宗 キャディーの仕事を始めた理由は、ゴルフについてより深く勉強したいと思ったからです。特に男子プロを中心に帯同してきました。キャディーの醍醐味は、やはり選手が優勝したときに一緒に喜びを分かち合えることだと思います。キャディーをする上で心がけていることは、良い意味で何も考えないということです。選手と接するときは、なるべく自然体でいるようにしています。(佛教大学3年 三浦藍生) 東 勝年 ■キャディー歴:23年■過去に帯同したプロゴルファー:岩井千怜/岩井明愛/テレサルー/上田桃子/高山忠洋 ゴルフの研修生をしていましたが、その仲間の後輩がプロになったときにキャディーとして付いたことがきっかけとなり、キャディーの仕事を始めることになりました。キャディーをしていてやりがいを感じるのは、やはり選手が優勝した時ですね。私が付いた選手で、今まで4回ほど初優勝を経験したのですが、その時はとても気持ちがよかったですし、感慨深かったです。(佛教大学3年 三浦藍生) 新岡 隆三郎 ■キャディー歴:18年■過去に帯同したプロゴルファー:上田桃子/岩田寛/北田瑠衣/片山晋呉 もともとはプロを目指していたのですが、知り合いのプロから声をかけてもらったことをきっかけにキャディーを始めました。キャディーをしていく中で大切にしていることは、選手が試合中に嫌な気持ちにならないように気を配って、とにかく寄り添うことです。(法政大学3年 鈴木悠介) 山根 彰 ■キャディー歴:24年■過去に帯同したプロゴルファー:岩井明愛/S.K.ホ /谷口徹/全美貞 最初は経験として友達のキャディーを引き受けただけでした。その翌週も予定が空いていたのでキャディーを引き受けてというのを繰り返しているうちに、キャディー歴は24年にもなっていました。選手の調子がいい時も悪い時も選手から必要とされ、一緒に乗り越えていけることがキャディーの楽しいところですね。(法政大学3年 鈴木悠介) 清水 重憲 ■キャディー歴:27年■過去に帯同したプロゴルファー:セキユウティン/上田桃子/谷口徹/田中秀道 プロになった先輩に付いて行ったことがきっかけでキャディーを始めました。この仕事はとても楽しく、毎週ワクワクドキドキできるところに魅力を感じています。人間対人間の仕事なので、人と人との繋がりを大事にしながらコミュニケーションをとっています。(國學院大学3年 島田大輝) 山下 慶弘 ■キャディー歴:5年■過去に帯同したプロゴルファー:ささきしょうこ/秋吉翔太/出水田大二郎/香妻琴乃/ペヒギョン/ユンチェヨン 元々プロゴルファーでしたが、ささきしょうこ選手専属でキャディーを始めました。そこから5年が経ちます。選手を近くで見られたり、一緒に目標に向かって頑張っていけることが魅力だと思います。選手からの「ありがとう」や、良い成績が出たときにやりがいを感じます。(國學院大学3年 島田大輝) 串田 雅実 ■キャディー歴:18年■過去に帯同したプロゴルファー:川﨑春花/ジャンボ尾崎/尾崎三兄弟/谷原秀人/小田孔明/黄重坤/藤本佳則 知人の紹介でご縁があった方がプロゴルファーを目指していて、キャディーを引き受けたことがきっかけです。自分はキャディーが天職だと思っており、楽しく仕事させていただいています。気を遣うのは多分選手にだけですし、ほとんど結果が出ています(笑)。仕事に行きたくないなと思ったこともありません。(法政大学3年 鈴木悠介) ゲリージョンストン ■キャディー歴:17年■過去に帯同したプロゴルファー:鈴木愛/田島創志/髙橋竜彦/三塚優子/全美貞 もともとはオーストラリアでゴルフに携わっていました。友達から誘われて日本に来て、キャディー生活が始まりました。今でもアメリカや海外でキャディーをすることもありますし、海外の選手のキャディーをすることもあります。(法政大学3年 鈴木悠介) 河野 清子 ■キャディー歴:22年■過去に帯同したプロゴルファー:サイペイイン/島袋美幸 プロキャディーを始めるきっかけとなったのは島袋美幸さんのキャディーをしたことでした。5年ほど島袋さんのキャディーをしましたが、現在はサイペイイン選手のコーチ兼キャディーをしています。選手にとって非常に重要な立ち位置なので責任感を持ちつつ、日々仕事をしています。キャディーをしていると選手の判断やゲームの瞬間を一番近くで見ることができますし、ゲームが動く原点のような場所にいることができるのでとてもやりがいを感じています。(中央大学2年 前田蓮峰) 川口 大二 ■キャディー歴:13年■過去に帯同したプロゴルファー:菅沼菜々/イボミ/吉田弓美子/アンソンジュ/菊地絵理香 若い頃からゴルフをしており、ゴルフに携わる職業に就きたいという思いからキャディーを始めました。初めはバイト感覚で始め、ゴルフのレッスンなどの仕事と並行してやっていたのですが、選手とともに戦えるというキャディーの魅力に惹かれ、本格的に職業にしようと思いました。選手と二人三脚で試合に臨み、良い戦績が出たときは非常にやりがいを感じ、やっていて良かったと思えます。(中央大学2年 前田蓮峰) 渋谷 一英 ■キャディー歴:24年■過去に帯同したプロゴルファー:イミニョン/李知姫/三塚優子/服部道子/西郷真央 知人から紹介を頂き、その後は同伴競技者のプロの方々のお誘い等を受け、キャディ業が始まりました。ゴルフは毎日、風も選手のコンディションも何もかもが違います。だからこそ、臨機応変にそれぞれの状況に対応することが難しいですが、それがゴルフの醍醐味でもあります。(法政大学3年 鈴木悠介) 清家 充広 ■キャディー歴:25年■過去に帯同したプロゴルファー:後藤未有/加瀬秀樹/宮瀬博文/丸山大輔/小林正則/金亨成 元々プロゴルファーを目指していました。キャディーの大変さは知っていたので、できればなりたくはなかったのですが、気づけば足を踏み入れていました(笑)。ゴルフはとても難しいスポーツですし、ほとんどが上手くいきません。だからこそ、仮に優勝したとしても、予選通過だけでも、どちらでも良いのです。たとえどんな結果であったとしても、選手が納得して試合を終えることができれば私も嬉しく思います。(佛教大学3年 三浦藍生)...

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自由民主党 衆議院議員 (広島6 区/福山市) 小林史明

この国のルールを、私たちの時代に合ったものに。 自由民主党 衆議院議員 (広島6 区/福山市) 小林史明(こばやし ふみあき) ■プロフィール自由民主党新しい資本主義実行本部事務局長。現在はスタートアップ政策、労働市場の構造改革、競争政策、政治のダイバーシティを推進している。第1-2 次岸田内閣ではデジタル副大臣兼内閣府副大臣を務め、デジタル臨時行政調査会を創設。アナログ規制の一括法改正に向けた計画を提言した。菅内閣では内閣府大臣補佐官として、ワクチン接種促進事業を統括した。広島県福山市出身。 新卒で就職した民間企業で働く中で直面した「古い規制」。自分たちが、昔の人が作ったルールで生きていることに気づいて、「自分はルールを変える側になろう」と決意し、政治家へと転身した、小林史明衆議院議員。初当選以来12 年、初志貫徹、時代に合わなくなったルールを変えることに注力されている。現在の業務内容や政治家になった経緯や想い、学生へのメッセージについてお話を伺った。 私は、幼い頃から「ものづくり」をとても面白いと感じていました。地元の福山市は製造業が盛んで、実家も漁網メーカーですし、モノづくりの会社がたくさん身近にあったからかもしれません。幼稚園の頃は、駅前にあったもみじ饅頭を作る機械を、一日2 時間見ることが日課でした(笑)。「ものをつくるときに、最後に素材がすごく価値を生み出す」と感じ、大学は、上智大学理工学部化学科に進学しました。でも学生時代は、野球とスノーボードに没頭していました。 大学卒業後は、NTT ドコモに入社し、法人営業の仕事をしていました。しかし、壁にぶち当たることもありました。当時、NTT グループではやりたくても提案できない仕組みがあり、このルールのせいで、大事なお客さんを何度か失うことがありました。この経験は、非常に悔しかったですね。このルールは、NTT グループが数十年前に国内シェアで独占的な存在感を放っていた時代に作られたものでした。当時は通用したかもしれませんが、私が働いていた当時は、このルールがあるがゆえに、NTT の国際的な競争力は失われていくばかり。正直、時代遅れのルールを今でも残しているのはおかしくないと感じ、「このままこの仕事を続けていても、時代遅れなルールに阻まれてしまうのではないか」と焦りを感じました。そこで、浮かんだのが「自分がルールを変える側に回ろう」という想いです。学生時代に1 か月選挙を手伝ったことを思い出し、選挙というプロセスを踏めば、ルールを変える側に回れると気付いて、公募で手を上げることができました。 ■ルールを変えるということ 「テクノロジーの社会実装で、多様でフェアな社会を実現する」というミッションを掲げて活動しています。これは、先ほど話した悔しい体験から来ているんです。今の日本の制度は、明治維新か戦後に作られたものがベースとなっているものが多いのです。テクノロジーがこんなに進展している前提ではないし、インターネットもなかったし、社会も多様性が低く、特定の人しか知らないことやできないことがたくさんあった。つまり、技術や社会の進展に、制度が追いついていないのです。言い方を変えるとそういう時代に作ったルールを守りながら、私たちは生きている、ということです。この国がなんとなく息苦しい、成長を実感できない理由です。 しかも、戦後に作られたものは、経済も人口も右肩上がりで伸びていくことが前提です。でも今は人口減少化社会。前提も違うのです。 だから、ルールを変えて、今を生きる私たちが、意欲と能力を自由に発揮して活躍できるようにしなくてはいけない。使えるテクノロジーをちゃんと制度に落としこんで、性別とか年齢とか、住んでいるところとか、障害とか、そういう背景的なことは関係なく、どんな人でもフェアに評価される社会にしたいのです。ルールを変えると様々な社会変化が起こります。例えば、2020 年に行政手続きからの押印の廃止を行いました。以前は、行政からの書類にハンコを押すために多くの人が会社に行っていたという事実がありました。しかし、それはコロナ禍では現実的にできなくなったと同時に、多くの無駄を生んでいました。そこで、この現状を踏まえて、「押印」のある法律を、一回の委員会において全部一括で見直すことができました。 押印が消えると、電子契約のサービスが使えるようになり、市場規模は3年間で4倍に成長しました。たった一つの押印という言葉を消すだけで、経済成長が4倍になったのです。これと同様に、ほかにもアナログなルールがたくさんあるのではないかと気づきました。それらルールを見つけ、一気になくすことができないかと考え、岸田政権が誕生した時に、作ったのがデジタル臨時行政調査会という組織です。 ■やりがいや苦労 押印の廃止をする時、様々な企業の人事部や総務部の人たちと共に改正をめざしました。関わった人からは、「自分が制度変更に関われると思っていなかったが、実際やってみると、制度は変えることができるのだと思った」と言ってもらえました。この国のルールは変わらないと多くの人に思わせてきたのは、これまでの政治と行政だったと思います。もっと政治が一般の人たちと一緒になって、法律を作り、抱えている課題を一緒に解決すれば、みんながこの国のルールは変えられるはず。ルールが自分で変えられると思ったら、面白いし、希望を持てますし、そのように思ってもらえることが、私のやりがいの一つです。 ひとつのルールには、それぞれに生まれた背景があります。だから、作った人たちに、突然「ルール変更」といってしまうと、相手も自分たちを全否定された気持ちになります。だからこそ、新しいルールを作るときは、反対しそうな人や、既存のルールの中でビジネスをしている人達と、ゆっくり話すように心がけます。なぜそのルールを作ったのか、大事なポイントは何なのかということを、対話を通じて理解することも大切です。そしてその大事なポイントは守りつつ、「社会環境が変化したからここは変えなければならないですよね」とお互いのゴールを探りつつ、コミュニケーションを取るようにしています。 納得感を得るのは簡単ではありません。しかし、そこを丁寧に解いていくと、協力も得られて、一気に改正に向けて動き出すことができます。 ■人口減少化社会の国の形 この後、全力でやろうとしているのは、「国と地方のバラバラな状態を無くす」という取り組みです。「デジタル行財政改革」という言葉がメディアでも登場するようになるので、ぜひ注目してください。 人口減少による人手不足は役所も同じです。でも人口が増えていく=仕事の担い手も増えていく前提で、ずっと地方分権が進められてきて、同じ仕事が、自治体ごとにあります。役所が逼迫すると、様々な社会経済活動が滞ってしまうので、非効率になり、企業の人手不足に拍車をかけてしまいます。国がまとめてできることはまとめてやり、地域それぞれで必要なことに集中できるようにして、行政サービスのスピードやきめ細かさをあげるようにしたいのです。 ■学生へのメッセージ 自分ではどうしようもないものにぶつかった時は、何とも言えない悔しさや諦めが出てきてしまうもの。ただ、自分の周りの環境は何かアクションをすれば変えられると思って生きてほしいです。そう思ってみるといろんな可能性が見えてきます。自分の努力で自分の未来を切り開けるのだと自覚してください。今までは、政治や行政が皆さんに対して、ルールを変えられないと思わせてしまっていたかもしれません。しかし、これからは、リーダーシップを持って、積極的にルールを変えていくことで社会は変わるのだということを皆さんにお見せしたいと思っています。自分たちもルールは変えられるし、自分たちの環境を変えられると思ってもらえる日本に出来るように頑張りますので、ぜひ皆さんも目の前のルールに阻まれても諦めず、積極的に道を切り開いていってほしいと思います。 学生新聞オンライン2023年10月23日取材:学習院女子大学 3 年 小川莉実

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C.I.A. 井阪 郁巳 / 加藤 諒 / 川原 一馬 / 坂口 涼太郎

個性豊かなC.I.A.がつくるエンターテイメントの世界とは ■プロフィール井阪 郁巳(いさか いくみ)1996年2月3日生まれ。奈良県出身。近年の主な出演作として「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」2023、舞台「パタリロ!」~ファントム~、「南都銀行」web CM などがある。ミュージカル「東京リベンジャーズ」にてドラケン役で出演する。 加藤 諒(かとう りょう)1990年2月13日生まれ。静岡県出身。現在はドラマ「ONE DAY〜聖夜のから騒ぎ〜」(フジテレビ)に出演中。映画「翔んで埼玉〜琵琶湖より愛をこめて〜」の公開や、ミュージカル「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」への出演が控える。 川原 一馬(かわはら かずま)1990年12月26日生まれ。静岡県出身。近年の主な出演作としてハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」シリーズ、ミュージカル「りんご」、ミュージカル「シンデレラストーリー」などがある。今回のSUPERLIVEでは構成を務める。 坂口 涼太郎(さかぐち りょうたろう)1990年8月15日生まれ。兵庫県出身。近年の主な作品として、連続テレビ小説「らんまん」(NHK)、ドラマ「18/40〜ふたりなら夢も恋も〜」(TBS)、舞台「木ノ下歌舞伎『勧進帳』」など。24年夏に公開予定の映画「言えない秘密」に出演する。 C.I.A.(シーアイエー)は、芸能プロダクションの株式会社キューブに所属する俳優による、『Infinity (無限)』な可能性を秘めたアーティスト達のサポーターズクラブ。Cube Infinity Artistsを略して 『C.I.A.』。 メンバーがそれぞれ俳優として個人活動をすると同時に、C.I.A.メンバーとしてもイベントやライブなどを企画開催し、ファンと交流する場を積極的に設けていくために、2017年12月に発足。メンバーは、加藤諒・坂口涼太郎などの個性派の俳優から、TVや舞台を中心に活躍する永田崇人、木戸邑弥、川原一馬、そしてミュージカル『テニスの王子様』、ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!』、舞台『鬼滅の刃』などの、いわゆる2.5次元ミュージカルで活躍している阿久津仁愛、井阪郁巳まで、現在は総勢18名が所属している。 2023年12月28日(木)~29日(金)には、2018年から過去3回おこなってきた音楽とエンターテインメントが融合された歌ありダンスあり笑いありの大規模ライブ「SUPER LIVE」シリーズの集大成となる、C.I.A. presents「SUPER LIVE FINAL」が豊洲PITで行われる。 株式会社キューブに所属する人気若手俳優達が集まって生まれたC.I.A.のメンバーである井阪郁巳、加藤諒、川原一馬、そして坂口涼太郎の4名に芸能界で働く彼らならではの話や魅力、そして今年の12月に開催される「SUPER LIVE」に関するお話を伺った。 ■学生時代と芸能業について 井阪:学生業に専念していたように感じます。特に野球や生徒会に力を入れていましたね。もちろん放課後には、友達とカラオケに行くなど青春も満喫していました。幼少期から高校野球に強い憧れがあったのですが、中学三年生の時にした怪我で、夢を諦めることになってしまって。その当時はとても辛かったですが、『タンブリング』というドラマを見て、モチベーションがとても上がりました。見ている人の気持ちも変えることができるというお芝居の力にとても感動して、この世界に強い憧れを持ったことを今でも覚えています。その後、『ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト』に挑戦して、準グランプリを頂き、念願だった芸能界への道を切り開くことができました。 加藤:僕は、5歳の時にミュージカルスクールに通い始め、学生時代の頃からダンスやお芝居に熱中していました。小学生の時には、すでに子役としてお仕事をしていたのですが、学校には伝えていなかったので先生から呼び出されることも多々ありました。朝ドラに出演したことがきっかけで、芸能活動をしていることが先生たちにばれ、とても驚かれました(笑)長い間このお仕事を続けてきたので、時には自分は芸能界に向いていないのではないのかと悩むこともありました。大学進学の時にも、両親と衝突することもあり、辞め時なのではないかと感じていました。ですが、芸能界でのお仕事は、自分が唯一継続してくることができた上に、ありがたいことにお仕事もいただけていたので、この世界にまだいたいと思い、今もこうしてお仕事させていただいています。 川原:小学生の時に、幼馴染に誘われて、本山新之介さんのダンススクールの見学に行きました。当時はまだ、男の子がダンスをするという風潮がまだなかったのですが、本山さんのダンスに小学生ながら魅了され、ダンスを習うことを決めました。放課後に、週5でダンスのレッスンに通う日々でしたが、忙しいと感じることはなく日々が充実していると感じていましたね。小学校卒業後には、今までよりもダンスに力を入れるために東京に上京しました。中学3年生の時に受けたオーディションでミュージカル『テニスの王子様』に出演することが決まりました。その後も、有難いことに大河ドラマや舞台に出演するなどして、目の前のことを楽しむことができていたように感じます。高校は、芸能科ではなく普通科を選びました。というのも、芸能科に進んでしまったら学生生活までもが仕事のようになってしまうのではないかと感じていたのです。その選択によって、普通に友達と遊び、他愛のない話をするような学生生活をおくることができました。芸能のお仕事と学業の両立に難しさを感じることはありましたが、この選択をしてよかったと思っています。 坂口:小学生の時に、劇団四季の『キャッツ』を見て芸能界に入りたいと思うようになりました。アトピーや赤面症などのコンプレックスを抱えていたのですが、それまでもネタにして周りの人を楽しませるのがとても好きでした。幼少期は、神戸で過ごしていたのですが、周りもそのような子たちが多くて、お互いにいじり合って、笑い合うのが当たり前というような日々を過ごしていました。高校生の時に、芸能の道に進んでいきたいという思いが強くなり、東京に近い神奈川の高校に通うことを決めました。新天地でも、神戸で過ごしていた時のように、自分をネタにして盛り上げようとしたことがあったのですが、神奈川では通じなかった。そのことは、私にとってとてもカルチャーショックのように感じて、神戸に帰りたいと思うことが増えました。そのように感じていた時に、森山未來さん演出のオーデションを受ける機会を頂きました。見事オーディションに合格して、初めて舞台に立つことができました。その後も、高校3年生の時に今の事務所に入ることになるなど、高校3年間は、自分の夢に近づくために、自分自身と表現の分野に全力で向き合っていました。 ■俳優たちが感じる仕事でのやりがい 井阪:『あなたの番です』というテレビドラマで、ベトナム人の少年クオンを演じたときは特にやりがいを感じていたと思います。まさか自分自身の国籍を超えたお仕事をすることになるとは思っていなかったので、オファーを頂いたときはとても驚きました。この役を演じる中で、難しく感じることもありましたが、周りの方からとても反響をいただくことができて嬉しかったです。国籍を超えた演技ができるという期待に演技を通じて答えることができたのではないかと感じています。 加藤:たくさんの面白い人たちと出会えることですかね。僕自身、人と関わったり、会話をしたりすることがとても好きで。この仕事をしていると、個性豊かな方々と一緒に働くことができるのですが、そのお仕事がきっかけとなって仲良くなれることもあるので。そういった人との縁を広げることにつながることは、とてもやりがいを感じますね。 川原:前提として、私にとってお芝居をすることはとても楽しく、夢のようなものだと感じています。しかし、役者という仕事をする上での1番のやりがいは、見てくれている方までも楽しませることができるというところにあると考えています。特に、舞台はお客さまの反応を実際に体感することができますし、誰かの人生に作品が影響を与えることもあるかもしれませんし。この仕事を続けてくる中で、やりがいを感じたとしても大変に感じることもありましたが、楽しさと意地でここまで続けてきています。 坂口:この仕事のやりがいは、役を通じていろいろな人の気持ちがわかるところにあると思っています。また、そこで気づいたことを自分の人生にフィードバックすることもできる。このようなことができるのは、俳優の仕事ならではの魅力だと思っています。また、世界中の面白い人たちとコミュニケーションをとって、作品を作ることができることも、とても楽しいですし、やりがいを感じていますね。 ■ファン感謝イベントC.I.A. presents「SUPER LIVE」への想い 井阪:今回のライブは、C.I.A.を卒業するメンバーたちを送り出す側でもあるので。。。感謝の気持ちを持って、しっかりライブを成功させたいなと思いますね。個性豊かなC.I.A.メンバーたちと共に楽しいライブを作りたいなと思います。ソロコーナーでもしっかり盛り上げていきます!頑張ります!!! 加藤:俳優たちがライブをするってとても特殊なことだと思っています。バラエティ番組でダンスをすることはありますが、ライブというシチュエーションの中で踊ったり、歌ったりする機会は滅多にないので。このライブで、C.I.A.を卒業することになるので、こういった機会もそうですが、応援してくれている方々との交流も当分なくなってしまうと思うと悲しいですが、今までの感謝を伝えられるようなライブをしたいですね。最後の最後だからこそ、たくさんの人に見てもらいたいと思っています。 川原:C.I.A.ができて6年。若手俳優が、私と諒くんしかいなかった時代から、少しずつだんだん広がっていってこのようなライブができるくらいまでに成長しました。SUPER LIVEが始まった当初から、演出に携わらせていただいたりしていたのでSUPER LIVEにかける想いはとても大きいと思っています。俳優は、役がないと生きることのできない職業です。言い換えると、自分自身として前に立つ機会がほとんどない職業だと思います。このSUPER LIVEは自分の本来の姿をファンの方々に身近で見てもらえる貴重な機会です。今回も構成として、ライブに携わりますが、メンバー同士でアイデアを出し合い、それぞれの個性や魅力を発揮できるライブにしたいと思います! 坂口:自分の人生の中で、自分のブロマイドが売られ、ペンライトを振ってもらえることになるとは思ってもみませんでした(笑)このSUPER LIVEはとても楽しくて、C.I.A.のメンバーと仲良くはしゃぐことができる唯一の機会だったので、なくなってしまうと思うと少し寂しいです。ですが、そろそろ潮時のようにも感じていました。私達ではなくて、他のメンバーにスポットライトが当たるよう、C.I.Aの伝統や思いを託していきたいです。そもそも、ライブ自体二年ぶりなので、この期間でどれだけ成長してきたかというところを注目してみてほしいですね。とにかく、みなさんとお祭り騒ぎのような楽しい時間を共に過ごしたいと思っています! ■学生へのメッセージ 井阪:自分を信じて、夢を諦めずに自分の道を進んでいってください。人のご縁を大切に!!! 加藤:自分のペースでいろいろなことに挑戦してみてください。また、大学で出会う人々、目指しているものが近い人々との出会いは人生の中で価値のあるものになると思っています。出会いやご縁を大事にしてみてください。 川原:学生時代は、人と比べがちになってしまうと思います。ですが、そこで焦るのではなく、その時にできることをして、自分と向き合う方が人生豊かになると思うのです。ぜひ、今しかない時間を楽しんでください。 坂口:恥を捨てて適当にもがけ! 学生新聞オンライン2023年10月12日取材 国際基督教大学1年 渡邊和花 記事構成:上智大学2年 吉川みなみ

イベント・企業紹介

ぐるなび総研 2023年「今年の一皿®」記者発表会

食を主要テーマにさまざまな調査・研究を行い、その成果や提言を広く発信する株式会社ぐるなび総研。優れた日本の食文化を人々の共通の遺産として記録に残し、保護・継承するために、2014年から「今年の一皿®」の選出を始めた。選出条件は、①その年に流行または話題になり、②その年の社会の世相を反映し、③かつ食文化として受け継ぐ価値があること。「今年の一皿®」は今年で10回目となり、日本の食文化を国内外へ発信するとともに、そのさらなる発展が目指されている。 2023年「今年の一皿®」:ご馳走おにぎり 【選定理由】・具材のしるしが食欲をそそり、見た目の華やかさからSNSを中心に話題となった。・豊富な具材から選べる楽しみと飲食店で握りたてを味わうスタイルが消費者に受け、ご馳走へと進化した。・おにぎりの消費支出額が増加傾向にあり、専門店の新規開業が相次いで、中・外食の精米消費を後押しした。・海外でも”ONIGIRI”の名で販売し、日本の伝統的な食文化を浸透させつつある。 準大賞:米粉グルメ 輸入小麦の高騰が長期化する中、代替品として供給が安定している国産米粉への注目が集まった。近年の健康志向の高まりを受け、低グルテンメニューとしての広がりも期待できると評価された。 食のポシビリティ賞:陸上養殖魚 環境問題の影響を受けにくく、持続可能な水産支援となる。鮮度維持や輸送コストの削減、先端技術による品質向上が期待されると評価された。 ノミネート:ホタテ 諸外国での水産物禁輸措置を受けた余剰在庫に対し、大手外食チェーンでのメニュー展開・ふるさと納税の返礼品などを通じた支援が行われた。国内における販路拡大やメニュー提供など消費が高まる可能性があると評価された。 ※「今年の一皿®」が食べられるお店はこちら、過去の「今年の一皿®」はこちらから。 記事構成:上智大学2年 吉川みなみ

和田真帆

アニメーション監督 大塚隆史

作品を見てくれる人々に楽しい時間を提供したい アニメーション監督 大塚 隆史 (おおつか たかし) ■プロフィール1981年、大阪府出身。東映アニメーションにて『ふたりはプリキュアMax Heart』で演出家デビュー。『映画 プリキュアオール スターズDX1 ~ 3』『スマイルプリキュア!』を監督として手掛けた後フリーランスとなり、2019年に『劇場版 ONE PIECE STAMPEDE』、2021年にテレビアニメシリーズ『三代目 JSB キッズアニメ KICK&SLIDE』を脚本・監督。2022年には映画『ハケンアニメ』内の劇中アニメ『運命戦線リデルライト』の監督を務めた。 『ふたりはプリキュアMax Heart』や『劇場版ONE PIECE STAMPEDE』など日本を代表する数々のアニメの制作に携わってきた大塚隆史監督。今回、ディズニープラスが手掛けるファンタジーアドベンチャー超大作『ワンダーハッチ‐空飛ぶ竜の島‐』のアニメーションパートを監督した。<実写>と<アニメ>で一つの物語を描くという映像表現を用いる本作は監督にとっても新たな試みだ。作品への想い・見どころや仕事のやりがいについてお話を伺った。 幼い頃からアニメーション監督を目指していたわけではなく、ただ絵を描くことが好きという程度でした。現在に繋がる専門学校への進学を決めたのは高校3年生の時です。周りの人がみな当たり前に大学進学を選択する環境の中で、自分にはピンとくるものがなかった。そんな時、スタジオジブリ・宮崎駿監督の『もののけ姫』の誕生秘話に着目するドキュメンタリー作品に出会ったんです。それまで考えたこともなかったアニメにまつわるお仕事を知り、興味を持ちました。その後、専門学校の見学で自分の絵をアニメーションする体験をした時、非常に感銘を受けました。とても衝撃を受けて面白いなと思ったので、その専門学校に進学することにしました。卒業後、ご縁があって入社した東映アニメーションで様々な作品に関わっていく中で、その都度、目標を見つけていきました。その時々の目標に向かって進んでいくうちに、気づいたらアニメーション監督になっていたという感じです。 ■自分たちの生み出したものを楽しんでくれている人たちがいる 『プリキュア』シリーズの成功は、自分の中で非常に印象的な経験です。今でこそ定番化しているプリキュアですが、開始当初は世間にどう思われるか、いちスタッフとしてとても不安でした。原作もない、まっさらな状態からの制作だったからです。しかし、放送開始後、すぐに続編や映画上映が決定するなど、思っていた以上の良い評価に驚きました。街中でもコラボお菓子やグッズを身に着けた子どもたちを目にするようになって、「誰も見ていないと思っていた僕らの仕事が世間に注目されている」と実感して、素直に嬉しかったです。自分がプリキュアの映画を監督した際には、自ら映画館に行って一番前か後ろの席に座って、観客席全体を眺めては、観てくれている方々の反応を観察したりもしましたね。自分たちの生み出したものを楽しんでくれる、喜んでくれる人がいることが目に見えて分かったとき、改めてこの仕事にやりがいを感じました。常に放送や公開などの絶対的な締め切りがある仕事なので大変なときもありますが、好きでやっていることなので、仕事とプライベートの境界線が曖昧で、ずっと仕事と言うかアニメ作りに没頭していました。それが全部楽しいんですよね。そういう意味で、この仕事に自分は適性があったんだなと思います。 ■アニメと実写の2つの世界『ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-』を通しての挑戦 『ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-』のお話を頂いたとき、単純に面白そうだなと思いました。アニメのキャラクターが実写にやってきたという設定はありそうでなかったからです。僕自身、20年ほどこの仕事を続けてきてルーティン化してしまっていた部分もあり、いつもとは違う今回の企画にぜひ挑戦してみたいと思いました。実写の監督と1つの作品を作り上げていく今回の制作は新鮮でしたね。アニメの世界を作る際には、実写の監督、萩原さんの世界観を忠実に再現することを特に重要視しました。すでに練り込まれた世界観が存在していたので、アニメとしてもそうありたいという想いが強くあったんです。そのために実写チームと円滑なコミュニケーションを心がけました。本作では、空を飛ぶシーンやドラゴン、異世界の言語が登場します。こういった“異世界の常識”について、他のスタッフたちがどういったイメージで作り上げているのかを念入りに確認しました。さらに、作り上げられた世界観にコミットして、自分にできる+αを提案したりなどもしましたね。完成した作品を観て、素直に「面白いな」と思いました。普段は「もっとこうすればよかった」と思う部分にばかり目が行ってしまうのですが、今回はすごくフラットに観ることができたと思います。本作を御覧になる方には、今回の大きな挑戦である実写とアニメの融合感はもちろん、アニメの画にも着目してほしいです。ドラゴンのアクションシーンなども見応えがあると思います。最後までわくわくしながら観てもらえたら嬉しいですね。 ■反応をもとにブラッシュアップしていく 日頃は、「もらったフィードバックを活かす」ことを大切にしています。自分の特性としても、反応をその後に活かすことを日常的に行っているような気がします。自分では「いいな」と思った部分が意外とうけないことも多々あります。そんな時はなぜこのようなギャップが生まれてしまったのか、研究して次回に活かしてやろうという気持ちになります。実際、プリキュアの映画も3回連続で監督をするとその積み重ねで良くなっていったと実感していました。作品を作るにあたって、自己表現に完結しない、独りよがりにならないようにということを強く意識しています。なぜなら、人々に楽しんでもらえる作品でないと僕にとってはあまり意味がないからです。その意味で、今回の『ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-』では世界中の人々の反応が見られるのではないかという点でも、非常に期待しています。もしまたこういった作品に関わる機会があれば、今回の経験を活かしてよりよいものを作りたいですね。今後も見てくれる人に楽しんでもらうことを目標に据えた作品作りを行っていきたいと思います。 ■大学生へのメッセージ 目標や夢が定まっていない人へ。僕もまさか自分がアニメーション監督になるとは思っていませんでした。想定していたものと違う未来になることは全く悪いことではありません。今、興味があることに積極的にチャレンジしてほしいです。他人のことは気にせず、紆余曲折してもいいと思います。そうして進んでいく中で自分の適性ややりたいことが見つけられると思います。一生懸命動いていれば、きっとその先に良いご縁や出会いに巡り合えると思います。 学生新聞オンライン2023年11月15日取材 上智大学2年 池濱百花 / 日本大学4年 和田真帆 『ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-』■配信:ディズニープラス「スター」で12月20日(水)独占配信 ■監督:萩原健太郎■アニメーション監督:大塚隆史■脚本:藤本匡太、大江崇允、川原杏奈■原案: solo、日月舎■キャラクター原案・コンセプトアート:出水ぽすか■プロデューサー:山本晃久、伊藤整、涌田秀幸■制作プロダクション:C&Iエンタテインメント■アニメーション制作:Production I.G■キャスト:中島セナ、奥平大兼、エマニエル由人、SUMIRE津田健次郎、武内駿輔、嶋村侑、三宅健太、福山潤、土屋神葉、潘めぐみ、宮寺智子、大塚芳忠田中麗奈、三浦誠己、成海璃子/新田真剣佑(友情出演)、森田剛■話数:全8話■© 2023 Disney

コラム

テリー伊藤 コラムVol.15  2024年、時代はHappy富士山!

先日関越自動車道を軽井沢に向かって埼玉県の大宮辺りを走行中、突然目の前にビックリするほど大きな富士山が現れた。混雑を抜けて東京から北西に1時間走った地で、富士山がこんなに大きく見えるなんて!秩父の山々とは一線を画す雄大な佇まい、雪に包まれた姿は本当に美しい。浅間山を目指していたのに、嬉しい出会いだった。旅先で突然富士山に遭遇すると元気が出てくる。更には歌も歌いたくなる。そしてスマホで撮影したくなるのは私だけではないはず!富士山の見える街に住みたいというのは日本人の夢かもしれない。 そこで調べてみました。どれだけ遠く離れた街で富士山が見えるのか。ちなみに確認出来る最も遠い場所は和歌山県の色川富士見峠とされている。富士山からなんと322キロも離れている。北は福島県北郡、南は東京都の八丈島、南は千葉県銚子市のポートタワーからも見えるそうだ。冬になると中央線から丹沢、奥多摩、秩父越しにその姿がくっきり見えるという。日本各地から臨みたくなった!情けない事に私は一度も登頂したことはないが、富士景勝地巡りは今からでも出来そう。以前山梨県富士吉田市で間近で見た時の清々しい気分と高揚感をまた味わいたい。 それにしても富士山偉い!時代がどんなに移り変わっても常に人々の心を豊かにしてくれる。喜びも悲しみも受け止めてくれる。江戸時代、東海道を行き交う旅人がどんな思いで富士山を眺めて旅していたのか・・・想いを馳せるだけでも楽しくなってくる。 2024年の目標が出来ました!「富士山の見える街を旅する」こと。富士山を一望できる宿に泊まるも良し、日帰り旅行も良し、絶景温泉も楽しそうだ。静岡、山梨辺りでは富士山に便乗した名産品が沢山あるのでお土産に買いたい。先日食べた富士山型オムライスは微妙だったが、雪どけ湧水ミネラルウォーター、富士山の形のプリンや湯飲み等など…。河口湖で見たラベンダーの香り付フジヤマ石鹼は目に留まった。 話が逸れてしまったが、みんな富士山が好きなことに変わりはない。お正月にテレビ中継される箱根駅伝マラソンに登場する「新春の富士山」のカッコイイ姿には、しばし走る選手を忘れて画面を見入ってしまう。私、決めました!スタートはお約束の日本橋、そして目指すは箱根八里に行きます、車で。 厳しい寒さの冬、早起きをして見る富士山は美しく神々しい。「今年一年ご利益がある」と思えるに違いない。東京から近い湘南葉山でも江の島を従え夕日に染まる富士山を息を吞むほど綺麗に見ることができる。皆さんも地図を片手に富士見探索楽しんでください! テリー伊藤(演出家) 1949年、東京築地出身。早稲田実業中等部、高等部を経て日本大学経済学部を卒業。2023年3月、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了。テレビ番組制作会社IVSテレビに入社し、「天才たけしの元気が出るテレビ」「ねるとん紅鯨団」などのバラエティ番組を手がける。その後独立し、テレビ東京「浅草橋ヤング洋品店」など数々のテレビ番組の企画・総合演出を手掛ける。著書「お笑い北朝鮮」がベストセラーとなり、その後、テリー伊藤としてメディアに多数出演。演出業のほか、プロデューサー、タレント、コメンテーターとしてマルチに活躍している。YouTubeチャンネル「テリー伊藤のお笑いバックドロップ」LALALA USAでコラム連載中https://lalalausa.com/archives/category/column/terry

学生新聞インターン

デロイト トーマツ コンサルティング合同会社 執行役員 古高大輔

高い視座、広い視野を持ち、行動し続ける。 デロイト トーマツ コンサルティング合同会社 執行役員 古高大輔(コダカ ダイスケ) ■プロフィール 1998年に上智大学を卒業後、外資系コンサルティング会社やITベンチャーなどを経て現職。現在は業務オペレーション変革やテクノロジー戦略立案、DX人材の育成や社会課題対応など、西日本地域の産官学民の諸課題の解決に取り組んでいる。 日本で最大級のプロフェッショナルグループのひとつであるデロイト トーマツ グループにおいて、コンサルティングに取り組む。学生時代から社会課題への関心が強く、「自分に何ができるか」を常に意識してきたという古高大輔氏。そんな高い視座、広い視野を持ち続けてきた古高氏に、諸課題への向き合い方を伺った。 私の学生時代を振り返ると、バブル崩壊直後で、経済的に不透明な時代でした。また、政界再編 、阪神淡路大震災やオウム真理教事件など世間を揺るがす大きな事象が相次いだこともあり、社会やマクロな課題に自然と目がいきがちだったかと思います。また、塾講師など教育関連のアルバイトをやっていたのですが、様々なタイプの生徒に対してどのようにコミュニケーションを取るかに苦心をしつつ、工夫をしていました。社会課題への関心から、当時はマスコミ関係の道に進むのかな、と漠然と考えていました。それもあってサークルでは弁論部に属し、様々なトピックについて学びとディスカッションを重ねる日々を送っていました。いざ就職となり、景気の問題、また終身雇用の崩壊が始まった頃でもあったことから、大企業に勤めてゼネラリストとして成長するということではなく、専門性を磨いていくスペシャリストとしてのキャリアを考え始めました。そのタイミングで、発展途上にあり新卒の採用も目立ってきていたマネジメントコンサルティング業界に関心を持ち、志望、そして入社するに至りました。新卒で入社したコンサルティング会社では、業務改革やパッケージシステムの導入に伴う諸変革に関わるプロジェクトを多く経験しました。若手の時からリードロールを任せてもらえるなど充実した日々を過ごせたかと思います。 その後、ビジネスとして違う面を経験したいという思いから、Webコンテンツや商用の電子新聞を手がけるベンチャー企業で営業やプロジェクトマネジメントなど幅広に奔走する日々を過ごしました。全国津々浦々の顧客を訪問しつつ、コンテンツの発行、運用も担うなど、働き方としては今では大きな声で言えない日々が続きました(笑)。多くのことを学べたのですが、一方で、クライアントと話を重ねる中で、プロダクトやソリューションありきの提案に難しさも感じるようになってきました。そして、自己の中でのあるバランスを取ることが難しくなっていたのです。そのバランスとは「やりたいこと、やれること、やらなきゃいけないこと」でした。その思いから再びコンサルティングの世界に戻ろうと決意し、今に至ることになります。 ■なぜ現在のデロイト トーマツ コンサルティングへ? デロイト トーマツに入社した背景には、私の社会的な関心や価値観、地域に対して貢献したいという意識が影響していると考えています。学生時代から社会の事象に興味を抱き、社会的な価値にどう貢献できるかを考えていました。その中で、デロイト トーマツが他のファームより早くから地域に根ざして、地域の課題に目を向けつつ、価値提供をしていることに魅力と可能性を感じたのです。入社後は、主に西日本の担当として広く活動をしています。プロジェクトとしては、クライアントと伴走をさせていただき、構想から実現まで一貫して、また長期にわたって支援させていただくことが多いと考えています。 ■バイアスをかけないことの大切さ 仕事を進める上で大切にしているのが、バイアスをかけないことです。データや事例、また経験則から事象を捉える際にも、また様々な方々とコミュニケーションをする際にも、バイアスをかけずに、広い視点、視野を持つことが重要になってきます。 ■どんな人と働きたいですか? ご自身の想い、自分の意志を持っている方と働きたいです。「私はこういうことに関心があって、こういう想いを持っています、こういうことをやっていきたいです」と仰るとすると、それがご自身で考えられて、ご自身の言葉でお話ができる方、ということがまずものお話かと思っています。あとは、客観的、俯瞰的にものをみようとする方です。例えば就職時の面接のシーンを想像していただければと思いますが、「自分が面接官だったら自分をどう思うか?」「自分のエピソードを振り返った時に、どこに凄さがあるのだろうか。うまくイベントが成功したから?動員数が多かったから?お金を集めたから?」など、突き詰めて考えればもっと話せることもあるかと思います。 ■大学生へメッセージ 世の中、社会も、またご自身、周辺も変化をし続けています。そのなかで悩み、考え、上手くいくと思っていても挫折することもあれば、コントロールできない状況に陥ることもあるかと思います。しかし、「明けない夜はない」といわれるように、状況が好転するときは必ずやって来るはずです。どんな人と働きたいか、という点でも触れましたが、ご自身の考え、思いや言葉を意識し、不断の努力を持って何事にも取り組んで頂ければと思います。 学生新聞オンライン2023年8月14日取材 関西外国語大学4年 岡崎友哉