俳優 南沙良 映画『GROTESQQQUE-グロテスク-』 

夢を言葉に、憧れを形に。新たに挑む“声”の表現

俳優 南沙良(みなみさら)

■プロフィール
2002年6月11日生まれ。東京都出身。2017年、映画『幼な子われらに生まれ』で俳優デビュー。近年は、映画『愛されなくても別に』(2025年)、『万事快調〈オール・グリーンズ〉』(2026年)、『禍禍女』(2026年)などで主演を務める。
NHK10月期 ドラマ10「会社員」が現在放送中。
主な待機作は、映画『劇場版 虎に翼』(27年1月15日公開)、映画『カイジ 人生リベンジゲーム』(27年1月29日公開)など。

幼少期からの憧れだった俳優という夢を叶え、幅広く活躍している南沙良さん。映画『GROTESQQQUE-グロテスク-』の一篇、『夜露死駆★少女』では主人公ステラ役を務め、アニメーション声優という新たな挑戦にも臨んだ。作品の独特な世界観の見どころや、自身の経験を踏まえた学生へのメッセージを伺った。

家族が映画好きだったこともあり、幼少期から、漠然と俳優になりたいと思っていました。周りにずっと「俳優になりたい!」と言い続けていたら、小学校のときに叔父がオーディションを見つけてきて、「応募してみたら?」と言ってくれたんです。それがきっかけで、雑誌『nicola』の専属モデルになり、芸能界に入りました。昔から「やりたいこと」は積極的に言葉にするよう心掛けています。言霊の力を信じていますし、発信することで手を差し伸べてくださる方が現れるかもしれないからです。
また、小学生の時に辻村深月さんの『凍りのくじら』という作品を本屋さんで買って読んだときに、「物語ってこんなに面白いんだ!」とすごく衝撃を受けました。物語の力を強く感じた作品で、この作品をきっかけに本を読むことが好きになり、自分も表現することに挑戦したいと思うようになりました。移動中の電車内でもずっと本を開いていた経験が、今の想像力に繋がっているのかもしれません。

■憧れの世界で、自分以外の誰かになれる魅力

俳優業の魅力は、昔から大好きだった映画の世界に携われることや、自分以外の誰かになれる感覚の楽しさにあります。自分の中で「やりきった!」と心から思えるクランクアップを迎えたときが、一番やりがいを感じる瞬間ですね。
自分の理想に手が届いていなかったり、将来への漠然とした不安で辛くなったりしたときは、美味しいご飯を食べてぐっすり寝るに限ります。 仕事に一生懸命打ち込む一方で、心を休める時間も大切にしています。友達と会ってお喋りをしたり、家で何も考えずに過ごしたりと、仕事のことを考えない時間を意識して作るようにしていますね。最近の仕事の原動力は、自宅で飼っている2匹の愛犬です。帰宅して愛犬に癒やされることで、「明日からまた頑張ろう」と気持ちを新たにすることができます。

■映画『GROTESQQQUE-グロテスク-』の独特な世界観を楽しんでほしい

本作は『エリィアンズ』『夜露死駆★少女』『ノクターン~このグロテスクな夜に~』という三部作構成になっていて、普段アニメに触れてない方でもすごく見やすい作品だと思いますし、お気に入りの作品が見つかると思うので、いろんな方に楽しんでいただけるのではないでしょうか。
私が出演している『夜露死駆★少女』は、世界観がとにかくすごくて。ポップな映像なのに、その中で行われていることとのギャップがとても面白くてクセになる感じが刺さると思いました。アニメが好きな方からしたらたまらないんじゃないかなと思います(笑)。可愛い女の子たちによる戦闘シーンでしか得られない栄養素というのが絶対あると思うので。私も完成した映画を拝見したのですが、音楽や映像の迫力に引き込まれました。独特の疾走感があり、最後まで駆け抜けていくような感覚をぜひ楽しんでいただきたいです!
また、キャラクターがたくさん出てくるので、好きなキャラクターや推しも見つけられるのではないでしょうか。本作の主人公ステラは、人間関係や人との距離感に悩んでいて、自分の居場所を探している子なんだなという印象が強くて。繊細だけど、自分の芯はちゃんと通っているところが人間的で可愛らしいなと思ったので、その力強さを忘れずに進めることを心がけていました。

■声のお仕事に携わるのは「不思議な気持ち」

声優への挑戦に関しては、普段は映像なので声だけではない部分でも表現できるんですけど、今回のように声だけで表現するのってすごく難しいなと思いますし、改めて声優さんへのリスペクトを感じています。昔からアニメが大好きだったので、自分がこういう声のお仕事をするっていうのは畏れ多くて、不思議な気持ちですね。
私の声は結構細い方だと思うので、力強く演じなければならない場面や、声の強弱をつける表現は難しかったです。お話をいただいたときは不安だったのですが、錦織敦史監督から、「ちょっと語尾を伸ばした方が力強く聞こえるよ」といったアドバイスをいただいたり、「このキャラクターは今こういう感情だよね」と一緒に話し合いながら進めていきました

■メッセージ

私は学生らしい学生生活をあんまり送ってこなかったので、いま考えると、やっぱりもっと学生らしいことをしておけばよかったなとすごく思います。前提知識があるかないかだけでも、楽しめることは増えると思うので、勉強もしておいた方が良かったなと。今の俳優のお仕事でも、大河や時代劇などに出る時に、時代背景の知識がもっとあればもっと楽しみながらお芝居できたんじゃないかなと感じます。だから、学生時代に学生らしいことをしていろんなものを吸収することはすごく大事なんじゃないかなと思います。

学生新聞オンライン2026年9月26日取材 東京都立大学4年 坂倉彩月

映画『GROTESQQQUE-グロテスク-』
2026年11月6日(金)全国公開

アニメ監督・アニメーターの錦織敦史とアニメーション制作スタジオCloverWorksのタッグで贈る、2026年11月6日(金)に全国公開のオリジナルアニメーション映画『GROTESQQQUE-グロテスク-』。設定も舞台も異なる『エリィアンズ』、『夜露死駆★少女』(読み:よろしくしょうじょ)、『ノクターン~このグロテスクな夜に~』の3つの作品で構成される。

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東京都立大学4年 坂倉彩月/日本大学2年 原田達司/成城大学2年 小澤実桜

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