株式会社IDOM 人事チーム チームリーダー 木岡竜一
100年に1度の大変革の時代を、ビジネスチャンスに変える
■プロフィール
2004年に新卒で入社ののち店舗営業にて、店長まで経験。そののち本社へと異動しFC事業推進、海外事業部などを経て、現在は人事チームチームリーダー兼、経営戦略室メンバーとして従事。
ガリバーを始め、全国に約500店舗を展開する自動車販売業最大手のIDOM(いどむ)。2016年に現在の社名に変更して新たなステージを目指す同社に、業界の魅力と学生への期待を伺った。
■自動車販売業界の特徴と魅力をお聞かせください
現在、自動車業界に「100年に1度の大変革」が起きようとしています。車は購入するという「所有」の時代からカーシェアやサブスクリプションなど、「利用、共有」の時代に広がっていくことが特徴ですね。それは激動の荒波に直面することを意味しますから、そこに対応していくのが業界のこれからの面白さです。
また、この業界は参入企業数がたいへん多く、最大手の当社ですらシェアは一桁です。現状のビジネスにおいてもまだ伸びしろはあるでしょうし、いまはまだ見えていないビジネスの空白領域もあるでしょう。これからは社会、お客様に対して、車にまつわるさまざまな提案をして行きたい。そうすることで選択肢が増え、そこにビジネスチャンスが生まれると思っています。
このように明確な将来像が見えていないということは、つまり自分たちで新しい業界、仕事のあり方を創っていくことができるということです。ですから、働いている人全員が主役になりうるのです。
また販売、小売という仕事はお客様との関係性が深められるのも魅力で、何百万円も支払ったお客様から、逆に「ありがとう」と言われます。お客様に名前を覚えてもらえる、「あなたから買いたい、あなただから買った」と言われる。この嬉しさを知ってしまったらもうやめられません。
■どのような人材を求めていますか
自主性だけでなく「主体性」を持って、自ら物事に取り組もうとする人材を求めています。それから、自分の可能性を信じている人。
そういった人材になるためにも、大学生の皆さんには今のうちにさまざまなことを経験して欲しいと思います。いろいろなことを経験して、人と人には価値観の違いがあるということを知り、さまざまな価値観を受け止める準備をしておいてほしいと思います。そのことが、お客様への対応やコミュニケーションの質をあげることに繋がります。
当社では、入社時にどんな職種を希望していても、必ず店舗勤務を経験してもらいます。そこでお客様にどのように接したら喜ばれ、どんな提案に興味をもってもらえるか、あるいは何をしたらクレームにつながるのかを知ってもらうなど、まずは実態を捉える機会を提供しています。どんなサービスでも、お客様に受け入れられないものは先がない。店舗勤務を原体験として、次のフェーズに進んでもらいます。
また、社員に対しては「この会社の経営者であるという意識で仕事をしてください」と伝えています。会社は一人ひとりの社員にとって「、自分の場」であるということです。社内の文化として「議論の前では平等」という言葉があります。誰であろうとどんどん提案して、言わなければいけないことは言うといったことを推進するためです。
■大学生へのメッセージをいただけますか
受験を除けば、就活は初めて社会から諾否を出される難関ですが、就活に成功や失敗といった「結果」はありません。その後の就労あるいは転職など、人生を過ごしていく通過点に過ぎない。就活で何かが決まるとは思わないでください。当社のトップセールスは4年連続女性ですが、たとえば事務志望だった人が営業で大活躍している。自分の可能性を信じ、自分を肯定していただきたいと思います。
学生新聞2020年4月号 文教大学1年 北島麗音
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