森ビル株式会社 人事部部長 橋本茂一郎

街づくりを通して人と社会の幸せを創造する

森ビル株式会社 人事部部長 橋本茂一郎(はしもとしげいちろう)

■プロフィール

1991年森ビル株式会社入社。営業マーケティング部門、海外事業部門、上海駐在等を経て上海環球金融中心の開業、タウンマネジメントにも携わる。2011年より人事部に従事。

総合ディベロッパーとして、街づくりという規模の大きな事業を手がける森ビル。そこで求められるのはどのような人材か、伺ってきました。

■まず業界全体の現状や将来の方向性を教えてください

 現代は都市の時代です。人も企業も「磁力」ある都市に集まり、都市という舞台が新結合やイノベーションを促し、新しいアイディアやビジネスの源泉となっています。急激なグローバル化の中、国際都市間競争は熾烈化しており、日本経済のエンジンである首都・東京は、その競争に勝ち抜かなければなりません。

 また、人工知能、バイオなどの最先端技術の進歩により、都市とライフスタイルが大きく変わりつつあります。未来に向けて、あらゆる可能性を考慮して、あるべき都市の姿を提案していかなければならないと考えています。

■どのような人材を求めていらっしゃいますか?

 まずは熱意をもって粘り強く成し遂げた経験があるかどうか、次にテーマをもって種種のことに取り組んできたかどうか、そして多様性を受容する力があるかどうかです。

 2045年には、AIが全人類の知能を超えるとも言われています。もっと早くその時代はくるかもしれませんが、組織としては、どんな世の中になっても柔軟に対応できる力、変化し成長していく力が求められるので、多様な人材が必要になります。

 我々は毎年名前後の方を新卒で採用していますが、いろいろな個性を持った人色の方々に入っていただくことで、互いの多様性を尊重しながら森ビルの将来を担ってもらいたいと考えています。

■森ビルで働くことの魅力はどこにあるとお考えですか

 好きなこと、興味があることを仕事にできることです。森ビルといえば六本木ヒルズや虎ノ門ヒルズなどに関わる仕事がまず頭に浮かぶと思います。こういった一つの街をつくるためには、地道な地権者交渉や行政交渉から企画・設計、建築工事、営業というように、一部に関わるのではなくトータルなマネジメントが必要です。また、街ができあがった後も、街の魅力を維持するために、街の魅力や磁力を高めるべく、タウンマネジメントという独自の仕組みを生み出し、ヒルズを舞台に実践してきました。「都市を創り、都市を育む」という仕事を一気通貫で行ってきた森ビルの仕事は、関わる領域が非常に幅広い。だからこそ、森ビルの中には、必ず自分のやりたい仕事があります。視野を広げるため、また自分の可能性を広げるため、いろんな仕事を経験するジョブローテーション制度もあります。

 手掛けた街づくりが実際にお客様の人生に関わり、その方の人生の楽しいこと、うれしいことが展開されるのを目の当たりにできる、たまらなく幸せな仕事だと思います。

■大学生に対するメッセージをお聞かせください

 大規模複合再開発、街づくりの仕事は時間がかかります。焦らず粘り強く取り組むことが大切で、かついろいろな分野に関わるので、常にアンテナをはって取り組んでいくことが求められます。また不確実性の高い時代を乗り越えていけるような素養も必要になっていきます。人間の幅、人間力を身につけてほしいですね。人間力=個性かもしれません。個性とは特別なものを植え付けることではなく、何かに一生懸命取り組み、その中で自分を見つめ磨くことで身につくものだと思います。就職活動で必要だからという逆算の発想ではなくて、将来の自分にとって必要なことなんだと考えて取り組んでほしいです。きっとそういう方は社会に出ても活躍するだろうし、輝くと思います。

学生新聞2020年4月号 就活大作戦コーナー 日本大学 3年 向後 柊

日本大学3年 向後柊 / 駒沢大学3年 安齋英希

 

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