衆議院議員 前環境大臣 小泉進次郎
「自分の道は自分で決める」
決断により責任が生まれ、大きなエネルギーとなる
衆議院議員 前環境大臣 小泉進次郎(こいずみしんじろう)
■プロフィール
1981年神奈川県横須賀市生まれ。関東学院大学経済学部卒業後、2006年米国コロンビア大学院政治学部修士号取得。衆議院議員小泉純一郎氏秘書を務めた後、2009年8月衆議院議員初当選。2011年10月、自民党青年局長に就任。その後さまざまな要職を歴任し、2019年9月、環境大臣 兼 内閣府特命担当大臣(原子力防災)に就任。翌年再任。2021年3月、気候変動担当大臣を兼務。2021年11月、自民党総務会長代理に就任し、現在5期目を迎えて活躍中。
■政治家になろうとしたきっかけは何ですか
私が政治の道に進んだ理由は「世の中をよりよくする」という自分の決意でしたが、その決め手になったのはやはり父の存在です。私が大学生のとき、父である小泉純一郎が総裁選へ出馬しました。相手は当事の派閥トップであった橋本龍太郎先生で、父は選挙に負けると言われていました。しかし勝ちました。父の勝利は「国民の声で世の中が変わるんだ」と私に実感させてくれた出来事です。
また、父は親としても深い愛情を息子である私に注いでくれていて、家の中では優しい父親でした。父の職業が政治家だったから自分も政治家を目指したわけではなく、私に愛情を注いでくれた尊敬できる父の職業だったから政治家になる決意ができたのでしょう。
■選挙戦についてお聞かせください
13年前、28歳のときに初めて衆議院選挙に出馬しました。当時は自民党が野党に転落したときで、自民党の新人で選挙に勝った人は私を含めて4人だけでした。初選挙は勝利を手中に収めることができましたが、選挙活動中は人前に出るのが怖くなるような毎日で、正直、苦しかったことしか覚えていません。世襲だと叩かれて演説もろくに聞いてもらえず、名刺を受け取ってもらえないばかりか、ペットボトルを投げつけられたこともありました。また、選挙カーであいさつ回りをしていたら、こちらへ向かってくる人がいて、「握手を求めてくれるのだろうか?」と思っていたら、唾を吐かれたこともありました。
昨年は選挙活動でビラを配っていたら「くたばれ」と2回続けて罵倒されました。やはり罵倒されれば落ち込みますし、精神的にはきつい出来事でした。しかし、辛いことがあるのを承知で政界に飛び込むことを決意したのは自分だ、という想いが前を向いて歩んで行く力になっていると思います。「自己決定」をすることは大事ですね。
■大学生へのメッセージをお願いします
一番伝えたいことは、「自分の道は自分で決める」ということです。決断を他人に委ねてしまうと、失敗したときに自分で決めなかったことで、大きな後悔をすることになるでしょう。また、他人に責任転嫁してしまうかもしれません。自分で決めたことには責任が生まれますから、その責任は自分にとって必ずやエネルギーになるはずです。
学生新聞2022年4月1日号 津田塾大学2年 佐藤心咲
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