レジーナクリニックグループ 総院長 木村 真聡
一流の技術と経営手腕で世の中の人を美しく
レジーナクリニックグループ 総院長 木村 真聡(きむら まさと)
大阪大学医学部医学科卒業後、同大学附属病院・一般病院勤務を 経て美容医療に転身。2017年レジーナクリニック総院長に就任。 美容皮膚科医として10年以上のキャリアを持つ。現在はレジーナクリニックを始め、レジーナグループの総院長を務めている。医療 脱毛だけでなく、美肌治療やドクターズコスメの監修を通して、お肌のあらゆる悩みを解決するクリニックを目指している。
思春期に誰もが悩むであろうニキビ。木村医師もその一人だったそうだ。このような自分の体験から医療の道を志したという。そして脱毛の将来性を見抜いて独立開業。木村医師は「感動を与える医療」を多くの人に提供したいと考え、現在、レジーナグループ全体で全国に26院展開し、一流の技術とサービスを提供し続けている。その経営の秘訣を伺った。
美容業界に入る前は内科医をしておりました。やりがいはありましたが、自分が医者になると決めた動機からはかけ離れていました。中学時代、ニキビに悩まされていた私は、父親の勧める薬で綺麗に治すことができました。このことがきっかけで、医療というものに感動し、いつか自分も医者になり、患者様に同じ感動を味わってもらいたいと思うようになったのです。しかし、この感動は内科医でいる限り味わってもらえないのではないか、自分に合っているのは美容医療の方なのではないかと思い、4年目で転向しました。
しかし、やってみると同じ医療でも仕事の内容が全く異なり、解剖や生理などの知識や技術は活かすことができましたが、美容については一から勉強し直すことになりました。中でも1院目の仕組みを作るのが一番大変でした。日日問題点が出てくるのでその都度改善し、マニュアルに落とし込んでいきました。
◾️感動を与える医療を目指す
患者様の見た目がきれいになり、ポジティブになっていく姿を見るとやっていて良かったなと思います。コンプレックスがなくなっていくと患者様の表情が明るくなっていきます。そのような現場に立ち会えることが嬉しいです。しかし、常に感動を与えられるわけではありません。医療なので100パーセントの効果が期待できるなどと言い切れるものではなく、ごく稀に効果を感じてもらえない方がいます。そのような方とどう向き合い、どう効果を出していくか、工夫の連続です。たとえば、シミ取りであれば機械の設定や種類を変更するなどして対応しますが、性別や肌に合わせた治療は千差万別であり、治療の根拠を見つけ出すのにとても苦労します。
患者様と接する上で大切なのは、施術者本人が美容に興味があり、スキンケアなど綺麗になる努力を毎日続けていることです。また、仕事をルーティン化して右から左へ流してしまい、成長が止まる人がいますが、考える習慣をつけることが大切です。人は常に成長しなければ一流であることを維持できません。レジーナクリニックは高い接遇力を求めております。そのため、接遇研修では、患者様の雰囲気やご要望に応じて、サービスを提供するように指導しております。技術面でも毎回同じようにやるのではなく、患者様の肌質や毛質に合わせて行うようにします。どうすれば患者様にもっと喜んでもらえるかを考え、仕事をブラッシュアップしていくことが大切です。
日本でレーザー脱毛が始まったのは1990年代後半ですが、当時は全身脱毛で80万円近くかかりました。現在は脱毛機の進歩により、20万円ほどで出来るようになりました。その結果、近年脱毛業界では価格競争が起こっております。当院は価格競争には加わらず、いかに付加価値をつけて差別化していくかに重点を置いています。脱毛は医療でありながらもサービス業としての側面が強く、接遇に力を入れているのはそのためです。価格を維持したまま同業者に差をつけるには技術・サービス・空間デザイン・マーケティングの全てにおいて一流でなくてはならないと考えています。そのため、当院ではクリニックに関わる全てのことにこだわりを持っています。TVCMもマスで知ってもらうためには大切な要素であり、「脱毛と言えばレジーナ」というように、興味を持ってもらうことができます。
◾️美を追求し新しい時代を切り拓く
美しさとは中身も外見も綺麗なことだと思っています。しかし、定義するのはとても難しく、老けない身体作りが美につながるというのが私の見解です。美しさとは年齢によって違い、無理のないマイナス5歳ほどがちょうど良いのではないかと思っています。レジーナクリニックの患者様は20代が中心ですが、どの年代の方も目標は変わらず、その人に合った美を追求しています。
コロナ禍ではマスクをしている間に手術などでイメージチェンジを図りたいと考える方も多く、美容医療は拡大しています。脱毛と聞くとクリニックとエステが混同されがちですが、医療脱毛はれっきとした医療です。昔は脱毛=エステのイメージが強くありましたが、現在では一般の方にも広く浸透してきています。次のステップとして当グループの知見を元に、少しでも美容医療業界の進歩に貢献できればと考えていますが、そのためには日々の積み重ねが大切です。私は今まで積み上げてきたものを学会や論文投稿を通じて同じ志を持つ医師に知ってもらいたいと考えています。
◾️message
学生のときは思いっきり好きなことをするべきだと思います。遊ぶにしても悩むにしても、モラトリアムの最後の期間を有意義に使ってください。社会人になると皆さんが想像する以上に時間はありません。なんとなく好きだからやるというのではなく、いろいろなところにアンテナを張ることが重要です。やっていることの意味を考え、他人の良いところを見習い、日々観察できる人になってほしいと思います。そして、自分自身を成長させてください。
学生新聞別冊2022年7月1日発刊号 関東鍼灸専門学校3年 竹原孔龍
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