TBCグループ株式会社 代表取締役 手塚圭子
人は変われる。健康的な美しさをお客様、そして従業員にも。
TBCグループ株式会社 代表取締役 手塚圭子(てづかけいこ)
■プロフィール
東京大学医学部保健学科在学中に、ミス日本グランプリ受賞。医学博士、保健学博士。卒業後、TBC グループ株式会社入社、エステティシャン養成校教育部長、その後総合研究所の研究員として大学との共同研究や学会発表を行う。2010 年より現職。コースや商品の開発から採用活動、人材の育成等に力を入れている。
多くの競合企業がひしめくエステティック業界。そんな中、創業47年の伝統を持ち、お客様の美しさと健康を追求し、業界を牽引し続けるのがTBCグループ株式会社だ。主力のエステティックサロンの展開のみならず、近年様々なサービス・商品を生み出し続けている。そんなTBCグループ株式会社について、今回は代表取締役である手塚氏にお話を伺った。
大学時代は理系の学部に通っていたので、実験や実習で忙しい日々を過ごしていました。そんな当時、私は周りから「むっちゃん」と呼ばれていたんです。あだ名の由来を知らずに過ごしていたのですが、ある日男子学生から「ムチムチしているからむっちゃんだよ」と言われて、かなり大きなショックを受けました。その日から自分の外見に自信を失くし、家に引きこもるようになってしまいました。しかし、このままではダメだと痩せることを決心し、結果1年間で10kgの減量に成功したのです。この成功体験が大きな自信となり、私生活は一変、自ら積極的に外に出向き活動するようになりました。その後、姉に誘われて出場した「ミス日本コンテスト」ではなんと、グランプリを受賞することができました。外見が変わると、内面までも変わることができるのだと実感した経験でした。
■TBCとの出会い
大学卒業後はNHKに入社し、制作業務局に配属となり、庶務兼秘書の仕事をしていました。ただ、一度庶務や秘書の仕事に就くと異動が難しいと知り、元々報道関係の仕事がしたかった私は、NHKを退職しました。その後は日本テレビでフリーのキャスターをし、『ズームイン!! 朝!』という番組の初回放送から、東京のキャスターとして出演していました。他にも国際協力に関する業務に従事するなど、様々な仕事を経験した20代でしたね。
その中で、たまたま知人の紹介で興味を持ったのがTBCでした。元々美容への関心は高かったのですが、美容の中でも飾る美しさではなく、本来の姿そのものを美しくしようというTBCの提供するエステティックに興味を持ったのです。そして実際に、お客さんとしてTBCの脱毛サービスを受けてみることにしました。正直最初は、「毛が生えてこないなんて嘘なんじゃないか」と疑っていたのです(笑)。ただ、脱毛の施術を実際に受けてみると、本当に毛が生えてこなくなって。かなりの衝撃と共に、脱毛についてもっと知りたくなって東京大学の医学図書館で論文を探してみたのです。すると1875年の文献を見つけ、TBCが行なっている脱毛法は米国の医学研究に基づいたもので、エステティック用に改良された美容電気脱毛だと分かったのです。TBCのエステティックが本物であることを確信し、入社を決意しました。
■1番の魅力は「従業員の働きやすさ」
入社後はまず、エステティシャン養成校の立ち上げを担当する部署に配属されました。その後は研究所へ配属となり、大学との共同研究で論文を執筆し、博士号を取得しました。そして2010年に、当社の代表取締役に就任することとなりました。当社ではこれまで多くの経験を積んできたからこそ、多くの魅力を感じています。特に設立から47年の伝統、そしてトータルビューティーを叶えるエステティックサロンであるという点は、お客様だけでなく多くの企業様からも信頼していただけるポイントだと考えています。
また当社の強みとしては、創業当初から自社で研究所を持ち、研究開発を通してサロンで使用する化粧品や健康食品、美容機器などの製品開発や教育までサロンの舞台裏をサポートしている点です。自社開発だからこそ、品質や安全性の高さに自信があります。近年では一般の方向けに販売する商品も増え、異業種企業とのコラボ商品も多くの方に利用いただいています。
さらに、当社は業界に先駆けて、従業員の働きやすさを追求しています。例えば、再雇用制度を設け、結婚・出産で辞めてしまった従業員の再雇用をサポート、その他勤務間インターバル制度を通して、労務管理の面からも働きやすい環境づくりを行なっています。現在は、業務終了後の休息時間を9時間確保しており、今後は11時間の確保を目指しています。
こうした多くの取り組みを通し、当社は2020年から4年連続で「健康経営優良法人」に認定されています。エステティック業界においては数少ない認定企業ということで、これからも引き続き認定されるよう努力していきたいと思っています。今後も従業員ファーストで、社員が健康的に働ける環境づくりを推進していきます。また、当社の従業員は9割が女性です。今後も業界のリーディングカンパニーとして、女性がライフイベントに大きく左右されず、キャリアを築ける企業でありたいですね。
■心からお客様を大切にすること
エステティックの仕事では、1対1でお客様と向き合い、コミュニケーションを行う必要があります。だからこそ、お客様の気持ちを尊重し、常に共感できる人材が求められています。私共ではエステティック技術の提供に対してお金を頂戴しているので、エステティシャンとその技術なしには成り立たないビジネスなのです。そのくらい当社にとって人材こそが資源であり、源泉なのですね。だからこそ、1人ひとりのお客様と真摯に向き合い、心からお客様を幸せにしたいと思える方に入社して欲しいです。そして今後はエステティックだけでなく、人々のライフスタイルに幅広く貢献できる企業を目指しています。新たな価値を発信していく企業の一員として活躍したい方はぜひ、当社に入って力を発揮して欲しいです。
■大学生へのメッセージ
社会人になっても学び続けることは大切ですが、学生ほど勉強にコミットできる期間はありません。ぜひ学びの時間は大事にして欲しいです。そして社会に出る前に、自身の適性を知っておくことも非常に重要です。適性を知るには様々な行動や経験が必要となるので、部活動やサークル、旅行など多くの活動を通して自己理解を深めてください。
学生新聞オンライン2023年5月31日取材 慶應義塾大学4年 伊東美優
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