株式会社リソー教育  代表取締役社長 天坊真彦

子どもたちの未来を考えるからこそできる教育

株式会社リソー教育  代表取締役社長 天坊真彦(てんぼうまさひこ)

■プロフィール

1990年東京大学文学部を卒業。塾での講師経験を経た後、1995年株式会社日本教育公社(現株式会社リソー教育)に入社。2014年取締役に就任、2015年に社長、2019年に副会長を経て、2022年より代表取締役社長へ再度就任、現在に至る。「すべては子どもたちの未来のために」を企業理念とし、完全一対一の本物の個別指導を難関校進学に至るまで提供するとともに、「勉強プラスワン」という考え方でスポーツ・芸術・文化支援活動を始めとする社会貢献活動にも積極的に取り組んでいる。

完全一対一の進学個別指導塾「TOMAS」をはじめ、教育を中心とした幅広い事業を展開するリソー教育グループ。子供の教育に携わる同社は、どのような思いで生徒と向き合い、事業を展開しているのか。株式会社リソー教育の代表取締役社長である天坊真彦氏にお話を伺った。

大学時代は友人たちと演劇に熱中しており、演劇の稽古の合間にアルバイト(塾講師)へ行くというような日々を過ごしていました。
大学卒業後も演劇を続けようと思い、当時行っていた塾講師のアルバイトを続けていたのですが、30歳で、ちょうど子どもも産まれるタイミングで「このままではいけない」と思い、環境を変えることを決心しました。「自分に向いていることは何か」、過去の自分を振り返ったところ、やはり先生として「生徒にわかりやすく教えることが好き」ということを再認識しました。
そんな時、当社の求人広告を見つけ、個別指導ということに魅力を感じて入社を決めました。何も知らず、生徒に直接指導ができるものだと思って入社したのですが、業務は保護者対応や講師のフォローなど、教室運営が中心でした。
それでも、生徒たちが成長していく様子を目の前で見ることができるので、やりがい満載でした。ただ、在籍年数が長くなり経験を重ねるにつれて責任も増してきて、指導対象が生徒ではなく社員や講師になっていったことで、これは本当に自分がやりたかったことなのかと悩んだこともありました。そんなときは、生徒の笑顔を思い出し、生徒のためになると信じることで乗り越えていくことができました。これらの思いや経験が自分の成長に繋がったと思っています。

■子どもたちの未来を第一に

リソー教育グループでは、「すべては子どもたちの未来のために」という企業理念を掲げ、教育を中心とした事業を幅広く展開しています。「TOMAS」では進学個別指導塾のオンリーワンポジションとして中核を担い、生徒一人ひとりに合わせた進学個別指導で高い合格実績を出しています。「名門会」では、プロ社会人講師が生徒を指導することで、通常の指導では目の行き届かないところまで教育しています。
また、「伸芽会」では小学校受験を控える、就学前の子どもの受験をサポートする体制を整えることで、リソー教育グループとして就学前から大学受験まで一貫した支援を行っています。ほかにも「スクールTOMAS」では、学校内に個別指導塾を導⼊し、⽣徒⼀⼈ひとりに合わせた一対一の個別指導を提供しており、「プラスワン教育」では、子どもたちが社会を生きる上でより必要とされる行動力・判断力・挑戦心・協調性などを身につけられるよう、様々な体験授業などを展開しています。

■「一対一」が教育の本質

教育の基本かつ理想は「一対一」だと考えています。「一対多数」の形式は、教える側の都合でしかありません。それだと生徒それぞれに合わせて指導することはもちろんできず、生徒の理解にもばらつきが出てしまうため、本当の意味での教育になりません。だからこそ、当社では、生徒一人ひとりに向き合って教えることを大切にしています。コロナ禍においても「TOMAS」の良さである「一対一」の指導をすべく、できる限りの感染対策をしっかりとすることで、早い段階から対面授業を再開しました。
そんな教育現場も近年ではAIやICTなどが取り入れられており、大きく変化していると言われています。しかしながら、教育の本質は変化するものではありません。「誰かが誰かに教えることで、できるようになっていくもの」であり、「一対一」かつ対面で指導することが教育の本質だと考えています。
この「誰かが教え、誰かが学ぶ」という今後も変わらないシステムの中で、子どもが学習して成長していく環境を提供し続けていくことが大切です。当社ではそんな場所を守るべく、これからも取り組んでいきます。
また、成長を見守る講師に関しては、生徒のことを第一に考え、相手の立場になれるような人を採用しています。生徒の将来を左右する可能性がある仕事なので、大きなやりがいを感じることができる一方で、大きな責任も伴います。生徒の将来のためにも、学ぶことを楽しいと感じてもらうため、生徒に合わせた講師が必要になります。生徒は十人十色で、それぞれ相性や価値観は違います。だからこそ、生徒に合わせた教育を行うべく、多種多様な講師が在籍しており、生徒の成長をサポートしています。

■子どもを第一に考えるからこそできる事業

現在、新規事業として不動産会社であるヒューリック株式会社とコナミスポーツ株式会社と連携し、「こどもでぱーと」の開設準備を進めています。「こどもでぱーと」は子どもに関するすべてがこの1か所で完結できる場所です。本事業は、「子どもの一生を支えたい」という思いを持つ企業同士が集まってスタートしました。ほかにも、共働きのご家庭の「習い事に通わせる時間はないものの、様々な経験をさせてあげたい」というニーズにより、コナミスポーツ株式会社と「伸芽会」でタッグを組み、文武両道型の学童保育もスタートしました。このように教育に重きを置きながらも、子どもたちの個性やご家庭のニーズなどを踏まえて事業展開できるのが、リソー教育グループの強みの1つです。

■大学生へのメッセージ

学生時代はやりたいことができる時間がたくさんあります。今になってそれを痛切に感じます。可能性は無限大だからこそ、何事にも恐れず躊躇せず、勇気を持ってチャレンジしてほしいです。失敗してもいい。失敗からこそ学ぶことができます。一気に何かを変えるのではなく、一歩ずつで構いません。学生時代の貴重な時間を大事に突き進んでいってください。

学生新聞オンライン2023年8月3日取材 國學院大學3年 島田大輝

中央大学2年 亀井義和喜 / 専修大学4年 竹村結 / 国際基督教大学1年 渡邊和花 / 國學院大學3年 島田大輝

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