テリー伊藤 コラムVol.20 地方の図書館 盛り上がってます

今、地方都市で面白い現象が起きていると「読売新聞」に掲載されていた。公立図書館を空洞化した市街地の再生拠点として活用する動きが広まっている。静かな環境の中、本を読める空間を確保し、会話を出来るスペースもありカフェなども設け人気を博していると。

宮崎県都城市図書館は、2011年に経営破綻した「都城大丸」のショッピングモールの建物を改築して出来上がった。再び百貨店にする計画もあったが、市立図書館を移転する事を決断。計画当時の来館者見込みは年間27万人だったが、今年は2月まで約6年間に3倍以上の約555万人が来館し、シャッター商店街だった市街地再生の拠点となったそうだ。嬉しいニュースじゃないか。最近地方都市の駅前百貨店の閉店報道が続く。原因は郊外に設けられる大型ショッピングモールに客の流れが変わったからとも言われている。確かに駐車場完備、フードコート、遊戯施設も併設され、ファミリーにとっては半日過ごす事が出来るまさに遊園地感覚が需要を伸ばす要因と思われるが、日常の過ごし方そんな人々ばかりとは限らない。もっとリラックスして、ゆっくり本やネットを見ながらコーヒーの香りを楽しみたいと思っている人には、ピアノの音色が流れる図書館は最高の隠れ家なのでは。

不思議なものだ。活字離れ、本離れと言われて久しい。読者好きも電子書籍で楽しむことが増えている現状なのに。図書館が地方都市を活性化してくれるのは嬉しい限り。他の地方都市も賑わっている。愛知県安城市駅前の総合病院跡地に開館した公立図書館は、今年度2月末までに55万人が来館。三重県亀山市駅前の4階建てビルに入居の公立図書館は電車通学の高校生らが訪れ賑わっている。この動きに出版界も連携。日本出版インフラセンターによると2004年度全国の約2万店舗あった書店は今年約1万1000店舗まで減少した。これはまずい「活字は日本の大切な文化」なのだ。出版界も応援したい。

考えてみると懐刀寂しいとショッピングモールに行っても楽しくない。時間もつぶせない。図書館ならお金が無くても平気。むしろ初めての書籍との出会いもあり有意義でオシャレな時を過ごせる。この流れこれからも地方都市で更に進むのでは。これからの人生テーマは「お金が無くても時を過ごせる」。最近都心にオープンした高級モールは敷居も値段も高すぎる。ラーメン2500円が普通に登場している。インバウンド狙いも良いが都内の人も気楽に過ごせる「ゆったりオシャレ図書館」があったらいいな。そんな場所なら恋も芽生えるのに!

テリー伊藤(演出家)

1949年、東京築地出身。早稲田実業中等部、高等部を経て日本大学経済学部を卒業。
2023年3月、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了。
テレビ番組制作会社IVSテレビに入社し、「天才たけしの元気が出るテレビ」「ねるとん紅鯨団」などのバラエティ番組を手がける。
その後独立し、テレビ東京「浅草橋ヤング洋品店」など数々のテレビ番組の企画・総合演出を手掛ける。
著書「お笑い北朝鮮」がベストセラーとなり、その後、テリー伊藤としてメディアに多数出演。
演出業のほか、プロデューサー、タレント、コメンテーターとしてマルチに活躍している。
YouTubeチャンネル「テリー伊藤のお笑いバックドロップ
LALALA USAでコラム連載中
https://lalalausa.com/archives/category/column/terry

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