第8回 全国豆腐品評会

一般社団法人 全国豆腐連合会(本社:東京都台東区上野、会長(代表理事):東田和久)は、全国6ブロックの地区大会予選より選出された「豆腐」の日本一を決める全国豆腐品評会を2024年9月7日(土)に開催しました。

我が国が世界に誇る伝統食品「豆腐」は、サスティナブルで優良な植物性タンパク質摂取源であることに加え、その機能性や汎用性の高さから世界から注目され「TOFU」として定着しています。
品評会の様子を取材させていただきました。

■一般財団法人全国豆腐連合会 会長(代表理事) 東田和久

豆腐品評会は「おいしい豆腐とは何か?」という疑問から始まりました。今回のイベントは8回目の開催で、初回は京都で行われました。私は京都で豆腐を作っていて、京都の豆腐もおいしいけれど、日本各地を旅して食べた豆腐がとても美味しかったことから、全国大会を開いてみようと考えました。日本の食文化において豆腐は欠かせないものであり、国産大豆を使ったおいしい豆腐を広めたいという思いが背景にあります。会場には、たくさんの豆腐が並んでいますが、豆の種類によって味が全く違うことを感じてもらいたいです。そして、手作りの豆腐は、同じ材料や条件でも、作る人によって味が変わる点が魅力です。今回出品されている豆腐は全て、オートメーション化された豆腐とは違い、人が関わって作っている豆腐だからこその、味の深さがあります。

■一般財団法人全国豆腐連合会 副会長 大石眞太郎

今回のイベントで第8回目となりましたが、年々、参加者が一段と美味しい豆腐を作ろうと奮闘してくださり、豆腐のレベルが上がっています。豆腐のチェーン店を作るのは難しいかもしれませんが、将来的には地域の豆腐屋さんがパン屋さんのように町で利益を出せる形にして、スーパーに頼らなくても成り立つ豆腐屋が増えればいいなと思っています。国産大豆の自給率の低さの問題などもありますが、良い方向に進めるためにも、若い人にもぜひ豆腐のことを知ってほしいと思います。

日本豆腐協会 会長 三好兼治

日本の豆腐文化は世界で最も多様化しており、寄せ豆腐、木綿豆腐、絹ごし豆腐、充填豆腐など、見た目は似ていても味や食感が全く異なるんです。お店で並んでいる豆腐を見ただけでは違いが分かりにくいかもしれませんが、実際に食べ比べるとその違いがはっきりと分かると思います。特に若い人たちの中には、豆腐はあまり味がないと思っている人も多いのですが、何もかけずに食べてみると驚くほど味の違いを感じることができるはずです。

【審査方法】

豆腐の「味」、「風味」、「後味」、「食感」、「総合評価」の5項目につき各5点、ただし「好み」のみ1.25倍とし、その合計点にて評価する。

【審査対象】

木綿豆腐部門、絹ごし豆腐部門、寄せ・おぼろ豆腐部門、充填豆腐部門の4部門。大豆、(水)以外の原材料および豆腐用凝固剤以外の添加物を使用していないもの。

■感想 ~取材を終えて~

この取材に参加するまで、豆腐は食感こそ異なれど味に大きな違いはないと思っていました。実際に食べ比べをしてみると、豆腐の食感や味、色味までもがそれぞれ全く異なっていて驚きました。生産者の方々の豆腐に対する熱い思いも伝わり、豆腐という食材の奥深さを改めて感じました。審査員一人一人の豆腐に対する愛情を取材を通じて実感しました。これからも全国豆腐品評会が長く続き、豆腐に興味を持つ若者が増えてくれたら嬉しく思います。      

学生新聞オンライン2024年9月7日取材 城西国際大学1年 渡部優理絵

法政大学4年 島田大輝 / 城西国際大学1年 渡部優理絵

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