日本マイクロソフト株式会社 業務執行役員 Modern Work GTM本部 本部長 山田恭平
Copilotと共に、あなたの未来をはばたかせるサポートを
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日本マイクロソフト株式会社 業務執行役員 Modern Work GTM本部 本部長 山田恭平 (やまだきょうへい)
■プロフィール
2007年に米ワシントン大学を卒業後、マイクロソフト株式会社(現、日本マイクロソフト株式会社)に入社。サポートエンジニアリングマネージャー、カスタマーエクスペリエンスリード職など経て、2023年8月より現職
今、企業で急速に広がるMicrosoft Copilot。「副操縦士」という意味のAIツール「Copilot」を導入することで、会議進行やレポート作成、データ分析等の通常人間が時間を費やしていた多くの業務を効率化できるようになったという。AIを使って働くことが日常化する時代に、「操縦士」である私たちはどう向き合っていくのがいいのだろうか。その最前線で自身も操縦士として、また働く環境におけるAI活用推進を率いる山田氏に、これまでのキャリアを通じて得た成長、そして日々進化するAIとの向き合い方について伺った。
■顧客理解がすべてである
米ワシントン大学を卒業後、新卒でマイクロソフト株式会社(現、日本マイクロソフト株式会社)に入社しました。まず、配属されたのはサポートエンジニアのポジション。企業のお客様が使用しているマイクロソフト製品やシステムのトラブルシューティングが主な仕事でした。当然、最初は右も左もわからない状態。周りの先輩方に支えられながら、一歩一歩成長していきました。この時期に得た最も大きな財産は、顧客の本質的なニーズを理解する力でした。単に目の前の質問に回答するだけでなく、お客様がなぜその質問に至ったのか、どういうポイントを支援すればお客様が役に立ったと感じて頂けるか、を考えるようになりました。表面的な対応ではなく、関わる人々の未来まで見据えて考える習慣が身についたのです。この経験は、後に別部署でマネジメントを担当することになった際にも、大きな糧となっています。
■AI活用推進で創造的に働ける環境づくりへ貢献
現在、私はMicrosoft 365 Copilotというアツいツールの導入に携わっています。その最大の魅力は、なんといっても社員の業務効率化です。具体例を挙げてみましょう。 弊社だと海外のメンバーと英語で会議をすることが非常に多いのですが、人によっては英語が苦手で中々 ディスカッションには入れ込めないということがありました。そんな中、Copilot を使うことで、相手が喋った内容を日本語で質問しながら会議で話されている文脈を理解することで ディスカッション に入ることができるようになりました。また、その会議のまとめや今後のアクション等もAIが適切に提案してくれるのです。従来なら、実現できなかった人同士のつながりが、テクノロジーを介して作れるようになったり、また時間のかかっていた作業も、あっという間に完了する。その結果、社員はより創造的な仕事に時間を使えるようになりました。また、効率化だけでなく、安全面も見逃せないポイントです。企業の機密情報を扱う際、Copilotは厳格なセキュリティ基準に則ってデータを処理します。情報漏洩のリスクを最小限に抑えることで、安心してAIを業務に取り入れられる環境を実現しています。私自身、このツールを使って社内トレーニングや導入プロジェクトを進めていますが、面白い変化を目にしています。最初はAIに抵抗感を示していた社員も、実際に使ってみるとその便利さに目を見張り、どんどん業務改善が進んでいく。単なる効率化を超えて、社員一人ひとりがより自由に、より創造的に働ける環境づくりに貢献できる。それこそが、この仕事の醍醐味だと感じています。
■AI活用の未来 – 「操縦士」であることの役割と責任
日本は新しい技術、特にAIへの関心が非常に高い国です。多くの企業や個人がAIの可能性に注目していますが、単に導入するだけでは不十分です。本当の課題は、その技術をいかに継続的に活用していけるかということにあります。例えば、Microsoft 365 CopilotのようなAIツールを企業で定着させるには、組織文化が重要な役割を果たします。AIツールを導入しても、社員が自然に使いこなせるようになるわけではないので、自社の業務フローの中でどのようなポイントであれば AI で変革ができるかを検討する必要があります。
ここで成功の鍵となるのは、社内の情報連携です。部門間の垣根を越えて情報がスムーズに流れ、それぞれがAIツールを効果的に活用できる環境を整えることが大切です。日本マイクロソフトでは、弊社社長の津坂自らがCopilotの活用方法を率先して示すことで、大きな効果が得られました。このようなトップダウン、ボトムアップの双方のアプローチにより、AI活用が企業文化として根付き、社員一人一人がその価値を実感できるようになったのです。ただし、AIツールを使用する際は、プロフェッショナルとしての責任も忘れてはいけません。AIの出力をそのまま採用するのではなく、必ず人間の目でレビューし、検証することが重要です。これは、パイロット(操縦士)と副操縦士の関係に似ています。AIはあくまでもサポート役であり、最終的な判断は人間が下すべきなのです。AIを使う際には、この境界線を意識し、責任を持って活用することが求められます。
■大学生へのメッセージ
大学生の皆さんに一番伝えたいのは、失敗を恐れず、どんどん挑戦してほしいということです。マイクロソフトでは、「グロースマインドセット」を大切にしています。これは、どんなに困難な状況に直面しても、それを成長のチャンスとして捉える考え方です。自分の能力は固定されたものではなく、努力や学びによって成長できると信じることが重要です。どんな壁にぶつかっても、乗り越えた先に必ず成長が待っているので、挑戦し続けること。私も入社した当初は分からないことだらけでしたし、うまくいかないことも多かった。でもそれを乗り越えたからこそ、今の自分があります。皆さんも社会に出ると、上司や同僚との関係でうまくいかないこともあるかもしれませんが、「自分ができることは何か?」と常に考えて行動してください。そうすることで、周りとの信頼関係を築き、チーム全体で成長できるようになると思います。自分の力を信じて、前向きに挑戦を続けていけば、必ず大きな成果が得られます。どんな状況でも自分の成長を最優先に考え、学び続けましょう。社会に出ると、また違った挑戦が待っていますが、挑戦することでこそ、真の成長が得られます。
学生新聞オンライン2024年12月20日取材 明治大学大学院2年 酒井躍
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■Information 「Surface ソーシャル動画コンテスト開催」
最新の Surface と Copilot を活用し、学生生活にどのように役立つかを自由に表現してみませんか?
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応募期間:2025年2月7日 (金) から 2025年3月9日 (日) 23:59 まで。
応募資格:2025 年 2 月時点で現役の大学生、短大生、または専門学校に通っている学生であること。
詳細は下記を確認ください。
https://blogs.windows.com/japan/2025/02/07/surface-social-video-contest-entries-now-open/
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