エレガント・マナースクール 学院長 平林都

エレガント・マナースクール 学院長 平林都(ひらばやし みやこ)
「形なくしては心は伝わりにくい」という信念を掲げ、接遇を通じて笑顔と信頼を届ける“伝説のマナー講師”平林都さん。年間200件を超える研修を手掛ける平林さんに、就活で役立つ第一印象の磨き方など、企業面接に臨む際に、ぜひ知っておきたいマナーについて伺った。
◾️第一印象を良くするには何が必要ですか
第一印象は3秒で決まると言われています。そのため、見た目や態度に気を配ることが大切です。
ポイントは『見る』『聞く』『確認』の3つです。
『見る』では、清潔感のある身だしなみや明るい表情が重要です。前髪で顔を隠すのではなく、額の一部を見せるようにします。また、スーツにしわが寄っているのではなく、折り目正しいという語源が示すように、ズボンの折り目を付けることで、手をかけているという印象が見えます。“わが社に入りたいのだな”という意欲が感じられることでしょう。日頃から服装や髪型を整え、自然な笑顔を心がけます。
『聞く』は、自信を表す言葉遣いがポイントです。「ありがとうございます」を明るいトーンで伝えるだけでも印象が良くなります。また、相手の話を聞く姿勢が大切で、誠実さや共感を示すことが好印象につながります。
『確認』では、相手の話をしっかりと聞き、適切な相槌を打つことが重要です。「おっしゃる通りです」などといった丁寧なリアクションを心がけてください。これらを意識するだけで、面接官に好印象を与えることができます。
◾️面接での身だしなみで注意すべき点は何ですか
顔の『額縁』を意識しましょう。額、眉、耳が見えることで、明るくシャープな印象を与えられます。前髪で顔を隠すのは避けましょう。また、健康的な見た目も重要です。体調不良は清潔感を損なうため、十分な睡眠や食事を心がけ、万全な体調で面接に臨みましょう。
◾️笑顔を意識することがなぜ大切なのですか
笑顔は親しみやすさを伝える大切な要素です。面接において、笑顔は安心感と親しみやすさを伝える最大の武器です。上の歯4本と下の歯4本を見せる笑顔を意識してください。自然な笑顔を身に付けるには練習が必要です。たとえば、口元を固定しながら「おはようございます」と発声する練習を繰り返すことで、笑顔が習慣化されます。
◾️正しい言葉遣いを身につけるための方法は
語尾を上げる練習を積み重ねることが効果的です。「ありがとうございます」を、語尾を上げて明るいトーンで伝えるだけで、元気で好印象を与えられます。また、「ございます」「いたします」など丁寧な表現を使うことで信頼感が増します。鏡の前で練習したり、家族や友人との会話で意識してみてください。身だしなみ、言葉遣い、笑顔といった「形」を整えるだけで自信が生まれてくるものです。
学生新聞2025年4月号 津田塾大学2年 石松果林

慶應義塾大学3年 松坂侑咲/津田塾大学2年 石松果林/東京経済大学1年 望月虎輝
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