「KIMONOIST (キモノイスト)2025」開催

キモノイスト実行委員会(総合スタイリスト:斉藤上太郎、京都府京都市)は、2025年10月7日(火)に第5回目となります「KIMONOIST 2025」アワードを開催いたしました。
「KIMONOIST」アワードを通じ、時代と共に変わりゆく美意識や価値観の中で、日本の民族衣装である「キモノ」が、大人の嗜みとして愛されるファッション文化として、サスティナブルかつグローバルに定着することを目指すことを目的とし、日本の伝統産業や職人にもフィーチャーし技術の継承を未来へつなぐ取り組みのために2021年に発足した「KIMONOIST」は、節目の5年目を迎えた本年、文化庁の協力を得た初めての「KIMONOIST」アワードとなります。
記念すべき本年は、仁科亜季子さん・高橋克典さん・大黒摩季さん・唐田えりかさん・長濱ねるさん・枝並千花さんの6名が「KIMONOIST 2025」を受賞。会場を新たに和楽器の音色が奏でられるなか「KIMONOIST 2025」アワードが行なわれました。
■仁科亜季子さん

4歳から毎日のように着物を着ていましたが、今回選んでいただいた着物は自分では全く思いつかないデザインで、目から鱗でした。八掛がグレーの模様だったり、足袋も二重で襟にはラメが入っていたりと、72歳にして新しい境地に立った気分です。昔は季節やしきたりに合わせた着物が多く、ハードルが高いものでしたが、今はアートとコラボしたような感じで親しみやすいと思います。ご年配の方々には、ぜひ冒険して着物を楽しんでほしいです。
■高橋克典さん
以前から時代劇を通して、着物とお付き合いしてきました。普段は江戸時代の着物が多いので、今回のような『新しい古典』をテーマにした、モダンな着物を着させていただくことは初めてでした。今日はコートのような軽い羽織りもあり、少しとっぽく着たくなりますね。若い頃と違い、この年になってから着物の持つ奥深さや素敵さに気がつきました。普段着ているものよりも軽いので、構えずにこれからも着続けたいですね。

■大黒摩季さん

サングラスをして登壇しているのは、歌わないで歩くのがなんだか恥ずかしいからですね。私は大太鼓を習っていて、日本を代表する和太鼓奏者の方々とライブをした際に、着物を着せていただきました。私たちクリエイターは、何にもないところから音を積み上げていきますが、お着物はもっと繊細な糸から始まる。その繊細さとアバンギャルドさを両立できていて、すごいなと思いました。
■唐田えりかさん
色味やシックな感じが個人的に気に入っています。でもその中にも白や黄色の華やかな部分があって、「お着物を個性として着れる楽しさ」を初めて体感できました。私は作品をやらせていただく時くらいしか着物を着る機会がないのですが、普段から着られている方は凛としていて品があり、かっこいいなと思います。私自身も着姿が見合うような人なりたいなと思いました。

■長濱ねるさん

普段自分で選ぶ色合いよりも大人っぽいシックな赤色で、背中を押してくれるようなお着物です。いつもの自分よりも少し大人びた気がしました(笑)一方で、足袋にはレースが使われていて親しみやすさも感じました。着物に袖を通すと、背筋が伸びて所作まで美しくなれるような気がします。祖母が80歳になったのですが、お着物が大好きなのでぜひ見せたいと思います。
■枝並千花さん
今回選んでいただいた着物を見た時、「品格」「情熱」という言葉が思い浮かびました。まさに、私がステージに立つ時にいつも意識しているキーワードで、いつかこのお着物を着て演奏したいと思っています。私は4歳からバイオリンを習っていますが、バイオリンも着物も長く受け継がれてきた伝統芸術という点で共通していると思います。伝統芸術を伝承することが私の使命だと思っていますので、これからも音楽のジャンルを越えて伝え続けていきたいです。

学生新聞オンライン2025年10月7日取材 上智大学4年 白坂日葵/青山学院大学1年 松山絢美

上智大学4年 白坂日葵/総合スタイリスト 斉藤上太郎/青山学院大学1年 松山絢美


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