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ゆきぽよ / シュウペイ(ぺこぱ) 

笑い合い、寄り添い合う、ふたりのトリセツ

■ファッションモデル・タレント ゆきぽよ
2012年、雑誌『egg』の読者モデルとしてデビュー。17年、恋愛リアリティ番組『バチェラー・ジャパン』に出演。天真爛漫なキャラクターが人気を博し、出演後はテレビのバラエティー番組を中心に活躍している。

■お笑い芸人 シュウペイ(ぺこぱ)
アルバイト先で知り合った元バンドマンの松陰寺と元ギャル男のシュウペイが2008年にコンビ結成。着物と派手なメイクが特徴的な松陰寺が、着物をスーツに替えて臨んだ「M-1グランプリ2019」では初の決勝進出を果たし、3位に。この「M-1」で“ノリツッコまない”とも呼ばれるボケや「時を戻そう」といった印象的なフレーズが大きな話題を呼び、一躍人気者となった。

モデル・タレントとして活動するゆきぽよさんと、お笑いコンビぺこぱのシュウペイさん。二人が共同でメインMCを務めるYouTube新バラエティ番組『私たちのトリセツ』が、7月21日(月)より配信を開始した。今回の取材では、そんな二人の学生時代の経験や仕事観、自身の“トリセツ”に迫った。

ゆきぽよ:私が学生時代に一番力を入れていたのは「メイク」です。通っていた高校はちょっとギャル寄りで、授業中にお化粧をしていても先生に怒られないような雰囲気でした。毎日自分の顔と向き合って、「もっと上手になりたい」「もっと可愛くなりたい」と思ってメイクの研究をしていました。
高校1年生のときに雑誌『egg』のモデルになり、「芸能の道で生きていきたい」と思うようになりました。撮影を優先しすぎて単位が足りず、留年も経験しましたが、そのときに得た「自分に似合う色」や「見せ方」は、今の仕事にしっかり活きています。

シュウペイ:僕の場合、学生時代はサッカー一筋でした。プロを目指して毎日練習に励んでいて、週に1回だけのオフである月曜日は、自分のための“勝負日”。荷物を極限まで減らして町田の丸井に行って、女子高生に「カッコいい」って思ってもらえるように全力を注いでいました(笑)。
本気で取り組んだサッカーを通じて、友情も育ちました。男子だけのクラスで過ごした高校時代の仲間とは、今でもグループLINEでつながっていて、お互いの誕生日を祝い合っています。あの頃のつながりは、今も心の支えです。

■続ける理由、届けたい想い

ゆきぽよ:芸能の仕事は、高校時代からずっと続けているので、もはや「どこが一番楽しいか」と聞かれても選べないくらい、全部が楽しいです(笑)。でも、やりがいを感じる瞬間は明確にあります。それは「ギャルって素敵だよ」と伝えられたとき。
私はギャルという文化を日本の伝統のひとつだと思っています。見た目が変わっても、心はずっとギャルのまま。若い世代や海外の人たちに「ギャルって自由で最高だよ」と伝え続けたいです。「ゆきぽよちゃんを見てギャルになりたいと思いました」と言われたときは、本当にギャルをやっていてよかったと心から思います。

シュウペイ:僕はお笑いに最初から興味があったわけではありません。でも、同級生がJリーガーとして活躍する姿を見て、「自分も何か一つ続けて結果を出したい」と思うようになりました。
そして、今この仕事を続けていられるのは、やっぱりファンの皆さんの存在が大きいです。コロナ禍での無観客ライブやリモート収録を経て、地方のイベントでたくさんの人が来てくれたとき、「僕たちを待ってくれていた人々がこんなにいたんだ」と実感しました。今は、「ファンが一人でもいる限り続けよう」と思って活動しています。

■YouTube新バラエティ番組『私たちのトリセツ』の裏側

ゆきぽよ:『私たちのトリセツ』では、友達と話す感覚でMCをしています。登場するVTRのゲストの女の子たちは、どこかで私と似ていたり、共感できたりする部分があって、すごく心の距離が近いのです。
ゲストの子たちが大切にしている価値観を聞くことで、「私もそれ大事にしよう」と思えたり、自分自身を振り返るきっかけになったりします。撮影のたびに「私、また一つ豊かになったな」と感じるのです。ちなみに、個人的に美味しい餃子の情報もありがたいです(笑)。

シュウペイ:僕が番組で意識しているのは「とにかく現場を明るくすること」です。進行を回すというよりも「自分が一番楽しもう」という気持ちで臨んでいます。スタッフさんが笑ってくれると「よし!」って思えるし、それが画面越しの視聴者にもきっと伝わると思っています。
番組の場が楽しくなれば、自然とみんなの言葉も引き出せる。そんな空気をつくることが、自分の役割だと感じています。

■自分自身の“トリセツ”

ゆきぽよ:私の“トリセツ”は、「裏表なく生きること」です。オンとオフの切り替えは大切ですが、裏表があるのはイヤ。家でも、家族といても、犬の前でも(笑)、ずっとこのままの私でいたいです。
素直でいることは、失敗もあるけれど、それでも一番大切だと思っています。素直な人って一緒にいて気持ちがいいし、私は「素直な女の子が一番モテる」と本気で思っています(笑)。

シュウペイ:僕も「自然体でいること」を大切にしています。誰かと関わるときに嫌な思いをさせたくないから、穏やかに接するようにしています。怒ったり、荒い口調になったりすることもほとんどありません。
オンとオフの切り替えは必要ですが、無理に飾らないことが一番。自分を気にしすぎると、幸せが逃げてしまう気がするので、「気にしすぎない」ことを意識しています。また、人と一緒にいて「楽しかったな」と思ってもらえるように、心がけています。

■大学生へのメッセージ

ゆきぽよ:私の妹も大学生で、社会に出る準備をしている時期です。妹にもよく伝えているのは、「やりたいことは早めに見つけた方が、人生がスムーズに進むよ」ということ。
焦らなくてもいいけれど、自分のやりたいことがあるなら、まっすぐに突き進んでほしい。たとえ失敗しても、それは必ず自分の糧になります。やりたいことがある人は、誰に何を言われても、とことんやりきってほしいです。

シュウペイ:僕がずっと大切にしているのは、「今を生きること」です。将来どうなりたいかを考えるのも大事だけど、それ以上に「今この瞬間」に全力で向き合うことが、未来につながると思っています。
何が起こるかわからないからこそ、今日という日を大切にして、今できることに挑戦してみてください。「今を全力で生きる人」を、僕は心から応援しています。

学生新聞オンライン2025年8月10日取材 津田塾大学3年 石松果林

津田塾大学3年 石松果林/昭和女子大学2年 阿部瑠璃香

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