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Archive for 運営スタッフ

コラム

テリー伊藤 コラムVol.39 青山通りからVANが消える

青山に店を構え日本のIVYファッション発祥の地とも言われる伝説の「VAN・KENT SHOP」が来年3月をもって閉店する事になった。学生時代から憧れ、お店に入ることすら緊張したVAN。当時アメリカIVYリーグの学生達が着て流行っていたボタンダウンのシャツ、エンブレム付きの紺のブレザー、スタジアムジャンバー、マドラスチェックのバミューダパンツ、コインローファーなど、学生服しか知らない日本の若者にとってその格好良さは黒船以上の衝撃だった。アメリカでは学生の普段着だったが、1ドル360円時代、VANSHOPのスタジアムジャンバーは9千円、地方出身の大学生の住む家賃が早稲田辺りで4畳半5千円、新入社員の初任給が1万8千円、如何に高額だったか。欲しくても自分たち学生にはとても手が出る価格ではなかった。そんな訳で着飾ったウインドウを青山通りの外から眺めることしかできなった。そんな憧れからか、この歳になった今でもお店に行くとドキドキする。若い頃の思い出が甦る素敵な空間だ。 青春の聖地が来年3月になくなる。店長に聞いた。「若い顧客がどうしても育たない。顧客の平均年齢が55歳以上。70歳以上のお客様はリタイヤして年金生活の方が多く新しい洋服の購入を控えています。」そうなんです、当時若者に大流行したVANファッションも新しいファンを掴めず、オシャレな高齢者と共にブランド事態も歳をとってしまった。これって芸能界でもよくある話。デビューした時は青春スターだったが、年齢を重ね、気が付けばスターもファンもみんな老人になっている。先日舟木一夫さんのコンサートに行った時、舟木さん本人がこの現象をギャグにしてお客さんに話していた。しかし、スターはともかく、ブランドは回復のチャンスは幾らでもある。トラディショナルファッションなら、若い女性にダーゲットを広げては。カラフルなウインドブレーカー、ヨットパーカー、赤やベージュのダッフルコートも小太りな中年男性が着るより似合う。ボルドーカラーのクールネックセーターも親父が着ると日曜日のパパだが、娘が素肌にルーズに着こなせばセクシー。洋服って着る人によって生まれ変わることが出来る。 青山のお店は閉店になるが、このままでは勿体なさ過ぎる。2025年VAN復活計画は発進するに決まっている。小さな店でも、青山じゃなくても、セレクトSHOPでも構わない。創立者の石津謙介氏の精神「金が無くても創造力さえあれば」を心に頑張って欲しい。いつの日かZ世代が憧れるブランドになる事を信じて。 テリー伊藤(演出家) 1949年、東京築地出身。早稲田実業中等部、高等部を経て日本大学経済学部を卒業。2023年3月、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了。テレビ番組制作会社IVSテレビに入社し、「天才たけしの元気が出るテレビ」「ねるとん紅鯨団」などのバラエティ番組を手がける。その後独立し、テレビ東京「浅草橋ヤング洋品店」など数々のテレビ番組の企画・総合演出を手掛ける。著書「お笑い北朝鮮」がベストセラーとなり、その後、テリー伊藤としてメディアに多数出演。演出業のほか、プロデューサー、タレント、コメンテーターとしてマルチに活躍している。YouTubeチャンネル「テリー伊藤のお笑いバックドロップ」LALALA USAでコラム連載中https://lalalausa.com/archives/category/column/terry

前田蓮峰

ライフイズテック株式会社 代表取締役 CEO 水野 雄介

世界中にワクワクする教育を普及する ライフイズテック株式会社 代表取締役 CEO 水野 雄介(ミズノ ユウスケ) ◾️プロフィール1982年生まれ。慶應義塾大学理工学部卒、同大学院修了。大学院在学中に開成高等学校の物理非常勤講師を2年間務めた後、人材コンサルティング会社を経て、2010年にライフイズテックを創業。中高生一人ひとりの「世界を変える学び」のための教育×テクノロジーに注力しながら、企業や自治体とも連携し、社会をより良く変えていく次世代のデジタル・アントレプレナー育成に取り組む。 学生時代から「教育」と「社会」に強い関心を持っていたというのが、ライフイズテック株式会社・CEOの水野雄介氏。これまで、理想の教育を実現するために、教師としての経験を経て、社会全体を変える必要性を感じ、起業を決意。現在では、教育とITを融合させ、実社会に役立つ学びの場を提供する水野氏にお話を伺った。 学生の頃から、私は「教育」と「社会」に対する深い興味を抱いていました。特に、熱中していたのが理系の学問である物理です。でも、その一方で教育制度に対して深い疑問も持っていました。周囲の学生たちを見ても、まるで進学するためだけに勉強しているように感じることが増え、私自身も「このままで本当にいいのだろうか」と考えるようになりました。そんなとき、私が理想とする教育とは何か、そしてその実現方法について真剣に考えるようになったのです。 既存の教育は、非常に堅苦しく、画一的であるということ。そもそも、物理という学問自体が「本質を探る学問」だと、私は思っていました。それに対して、世間が押し付ける「正解」を教える既存の教育制度に強く疑問を感じ、もっと個性を尊重する教育が必要だと考えるようになったのです。この思いが、私を教員免許取得の道へと駆り立てたのです。 ◾️教育だけでなく社会も変える 大学の1年生から4年間、私は「教育制度を変えたい」という想いを胸に教員免許を取得しました。忙しい理系のカリキュラムの中で教育実習や教員免許の勉強を並行させるのはかなり大変でしたが、それ以上に充実感を感じることが多かったです。教育実習中も、私は生徒と向き合う中で、自分がいかに「理想的な教育」を実現したいかを再確認しました。その後、大学院での研究と並行して、私立の高校で非常勤として2年間教鞭をとりました。この経験が、後の私のキャリアの方向性を決定づけたのです。教師として働きながらも感じたのは「社会に出てみないと本当の教育はわからない」ということでした。次第に「教育を変えるためには、教育現場だけではなく、社会全体を変える必要がある」と強く思うようになりました。そこで、社会経験を積むために、ベンチャーとしても注目を集めていた人材コンサルタント会社に就職することを決めました。 業務上、中小企業の社長に接することが多かったのですが、彼らの挑戦心や事業への熱意に触れ、「自分も何か新しいことをしたい」という気持ちが強くなりました。そうした経験を通じて、学問だけではなく、社会全体が「変化を求めている」という感覚を強く抱くようになり、教育を変えるために行動を起こす決意を固めるようになったのです。 ◾️理想の教育のために 企業での経験の後、私が選んだのは起業の道です。メンバーは、テニスサークルの友人や、同じベンチャー企業で働いていた仲間たちです。 最初は教育の具体的なビジネスモデルやサービス内容を考えるよりも、「どんな教育を提供したいか」を強く意識していました。理想の教育を提供するためには、まずその世界観を作り、みんなでそのビジョンを共有することが重要です。この起業の段階で、私は本当に多くの本を読み、さまざまな成功者のケーススタディを学びました。中でも印象に残っているのは、スープストックの創業者である遠山正道さんの話です。彼の「スープのある1日」というアイデアに触発され、私は「教育もストーリーとして語れるものだ」と考えるようになりました。教育を提供するだけではなく「どんな世界を作りたいのか」「どんな人々がどんな人生を歩むのか」というビジョンを明確に描き、それをサービスに反映させようと決意しました。起業から少し経ち、私たちは中高生向けに職業体験ができるキャンプを企画したのですが、これは実現しませんでした。では何をしようかと思った時、非常勤講師時代に、ITが好きで自分が作ったものを「見て見て!」と言ってくる生徒が多かったのを思い出しました。 ちょうどシリコンバレーで子ども向けのITキャンプが行われていることを知り、これを日本でも展開したいと考えました。実際に現地に視察に行き、IT分野に興味がある中高生たちを対象としてプログラミングキャンプを開催しました。これが、「ライフイズテック」の始まりです。その後、様々な事業に挑戦しつつ現在では学校向けのプログラミング学習用オンライン教材「ライフイズテック レッスン」の提供にも力を入れています。これにより、地理的な格差を超えて、より多くの中学生・高校生に質の高いデジタル教育を届けることができるようになりました。さらに、企業のリスキリング支援やDX(デジタルトランスフォーメーション)の支援といった分野にも展開し、教育だけでなく社会全体に変革をもたらすための取り組みを進めています。 また、ライフイズテックのキャンプで中高生を教えるのは大学生メンターです。次世代の教育に関わりながら、同時にデジタルやコミュニケーションの力を伸ばしていく大学生メンター育成プログラム「Leaders」も開催しています。 ◾️学生へのメッセージ 学生のうちに海外に行っておくことを強くおすすめします。卒業してから職に就くと、時間はどんどん取れなくなっていきます。自分だけの価値観で生きるのではなく、こういった生き方をしている人もいると、多様性を知ることが自分への最大の投資になるはずです。そして、情熱と意思を持って日々を過ごしてください。私の場合、教育に対する情熱と、社会全体を変えていく意志が、私を起業という道へと導いてくれました。これからも、教育という分野を通じて、より多くの人々に影響を与え、社会をより良い方向へと導くために努力し続けていきたいと思っています。 学生新聞オンライン2024年11月7日取材 中央大学3年 前田蓮峰 中央大学3年 前田蓮峰 / 立教大学4年 緒方成菜

学生新聞インターン

縁petit株式会社 代表取締役社長 丸尾聖

「仕事をするのではなく、楽しいことをする」 ■プロフィール辻学園調理技術専門学校卒業後、同校で勤務を経て独立。現場で培った店舗経営ノウハウが評価され、多くの飲食店を再生。その経験から「美味しい≠売れる」の重要性に気づき、2017年に縁petit株式会社を設立しマーケティング特化型の飲食店を運営。2020年には革新的なFCビジネスを展開する01ヌードルJAPANを設立し、12店舗を展開中。2022年には財務支援を行うToSee株式会社も設立し、事業拡大を図る。  フランス料理とラーメンを組み合わせた「フレンチラーメン」を展開する縁petit(エンプティ)株式会社。学生時代にフレンチ料理を学んだ経験を生かしながら、女性が訪れやすい空間作りにも注力している。同社代表の丸尾聖社長は、カレーバーや餃子店も経営経験がありながら、なぜラーメンを選択したのか。イベントやフェスで売上No.1店舗になるまでの道のりを伺った。 ◾️調理師を目指した学生時代 高校時代はアルバイトに明け暮れる日々を送っていました。キャディや新聞配達、神社、ピザ屋など、とにかくたくさん経験しましたね。飽き性なので、仕事を覚えるまでが楽しくて、ある程度覚えてしまったら次のアルバイトを探していました。高校卒業後は、大阪の辻学園調理技術専門学校へ入学。苦手な学業では追いつけないと考え、同時にスタートして一流になれる分野を探したところ、行き着いたのが調理師だったんです。専門学校でフレンチの世界を学んだこともあり、この時、洋食の道に進んで30歳で独立することを決意しました。調理師という世界の真新しさと、「こんな料理を作れたら最高だな」というワクワクで満たされた1年間でしたね。そのまま同じ学校に就職し、講師として教えていました。ただ、この頃はもっと料理漬けになって学びたかった。講師を辞めたタイミングで上京し、食べ歩きで見つけたフランス料理店に就職を希望しましたがタイミングが合わず、ショットバーで働くことにしました。 ◾️何をするかよりも誰とするか お酒を学ぶために勤めたショットバーは、キャッチでお客さんを捕まえ、自分で売上を稼ぐシステム。自分の名前の伝票の数が勝負なので、人一倍声をかけ、2ヶ月目にして店内で売上1位、3ヶ月目にはグループで1位を達成しました。その後、縁あって赤字店舗を任されることになったんです。毎月赤字店舗をもらい、7店舗黒字化しました。経営の勉強をしたことはなくて、とにかくやってみて答え合わせをするという感じ。ただ、10年先も同じように働ける未来が見えなかったので、株式会社Ambienteを設立しました。阪急電鉄が所有していた7坪のテナントでカレーバーを始めたんです。業績は好調でしたが、カレーバーでは100店舗展開するのは厳しいと知り、餃子店の設立に至ります。居酒屋は「人につく」業態です。つまり、商品や接客、空間があるとしたら、一般大衆に最も大事にされるのは接客なんですね。ただ、接客に依存してしまうと、店舗ごとに接客の差が生まれてしまう。そこで、私は「何をするか」よりも「誰とするか」の方が価値が高いと思ったんです。そのため、現在、縁petitの社員も全員自分でヘッドハンティングして働いてもらっている人ばかりです。 ◾️女性を虜にしたフレンチラーメン 飲食店を経営するからには100店舗以上展開したいと思い、マーケットの大きいラーメンを選択しました。外国人観光客がおすすめする日本食の1位2位を争うのが、ラーメン。世界からみたら、ラーメンは日本食になるそうです。最も入れ替わりの激しい業界で、年間約40%が廃業してしまう世界ですが、当時女性の顧客は全体の2割しか取れていませんでした。「脱サラ」でラーメンを立ち上げる話はよく聞きますが、フレンチラーメンは参入障壁が低い。そこで、専門学校時代から仲が良く、フレンチレストランを経営している友人を呼び、フランス料理とラーメンを組み合わせた「フレンチラーメン」を開発しました。日本食といえば魚介だと思ったので、特に廃棄部分をスープやパウダーにできる鯛を選び、2017年にできたのが「鯛塩そば 縁」です。その後は、長期的にビジネスを続けられるように、実験的に店舗を出してはデータを集めてブラッシュアップしました。現在、客層の6割が女性です。もっと気軽にフレンチを楽しめるように、日本一安いフレンチを作りました。 ◾️ラーメンビジネスを世界へ これからは、先進国に縁petitが築いた仕組みを届けることが目標です。ラーメンを使ったビジネスで市場が潤ってほしい。そのためには、社員全員が優秀なメンバーでなければなりません。サラリーマンマインドではなく、経営者マインドである必要があります。先ほどもお伝えしましたが、縁petitの社員は、学生時代の同級生や元お客さん、元営業マンなど全員私のヘッドハンティングです。相手にとって利益になるように交渉して、引き連れてきました(笑)。みんな性格の良い人たちばかりで、「仕事ができる」というよりも人間味があって伸び代がある人たちです。そして、いつか労働が厳しくなって来た時に、労働対価ではなく知識や体験を生かした知識対価の働き方が求められていると思います。「仲間と自由に働きたい」という目標を達成するためには、この仕組みが必要です。1人1人が経営者として自分でビジネスをできるように育てたいと思っています。優秀なメンバーたちが縁petitで確立したラーメンのビジネスを世界に展開してほしいです。 ◾️大学生へのメッセージ 「努力は必ず報われる」という言葉は半分間違いだと思っています。なぜなら、適切な目標と正しい努力が必要だからです。やみくもな努力は報われないこともあります。人間は1日のうちにも約5000回の決断をしていると言われていますから、夢や目標は何回変わっても問題はありません。ただ、その中でブレない芯を見つけられたら、それが本質です。人間は少なからず適材適所があるので、自分が楽しいと思うことを見つけられたら勝ちです。私が天才だと思う人はみな、とにかく好きなことを仕事にして楽しんでいます。特に何も頑張っていないんです。ただ、自分にとって楽しいことをしているだけ。その領域に達することができたのであれば、どんな天才にも勝てる、はっきり言って無敵です。 学生新聞オンライン2024年10月25日取材 上智大学3年 白坂日葵 上智大学3年 白坂日葵 / 東洋大学2年 越山凛乃

太田楓華

Aiロボティクス株式会社 代表取締役社長 龍川誠

起業そのものはゴールではない。もはやライフスタイルのようなもの Aiロボティクス株式会社 代表取締役社長 龍川 誠 (たつかわ まこと) ◾️プロフィール大学在学中にwebサービスや通販化粧品ブランドの立ち上げを経験したのちに、2013年に女性向けメディアを運営するロケットベンチャー株式会社(現4MEEE株式会社)を設立。サービス開始から8ヶ月で上場企業に会社を6億円でバイアウトし、メディア事業に参画。2016年4月にAiロボティクス株式会社を創業し、2024年9月に東証グロースに上場。 独自開発のAIシステムである「SELL」など自社で培ったAI技術を活用したD2Cブランド「Yunth(ユンス)」の販売など幅広い分野に絶えずチャレンジし続けている龍川誠氏。まさに、起業家たちの次世代リーダー的存在である龍川氏に、現在に至るまでの道のりや今後の展望について伺った。 ◾️“小学生”の頃から起業家という職業に関心を持つ 会社を経営しようという想いは、小学生の頃から抱いていました。小さい頃から僕は世の中で高い成果を出している人は何をしているのかを研究するのが好きなのですが、その人たちはだいたい経営者をしていたからです。 また、フォーブスランキングに載っている世界の長者番付ランキングなどを見ていくと、 上位にいる人たちは、エクイティ、つまり自社の株式を保有している人ばかりです。自分の株式の価値を高めることが、資産を形成する上での基本原則であり、最短の道だと思いました。そこで漠然と「将来は自分もエクイティに絡む必要があるな」と思うようになりました。  そこで「株式会社とは何か」を学ぶため、ロバート・キヨサキさんの『金持ち父さん貧乏父さん』という本を読みました。その本を通じて、結局、「自分で働く場合は、得られる結果には限界がある。よって、起業家として、資本をベースに成長していくことが、成功者になるには一番早い道のりだ」と感じました。  つまり、途方もない資産を作ろうと思ったら、 自分で作った会社を売るか、あるいは自分の作った会社を上場させるかの2つ以外に道がない。なので、まずは起業を進めていきました。 ◾️事業をすることの本質 事業をすることの本質は、自分のためではありません。何か社会において不便だったり、誰かしらの困難だったりに対して、「こういう改善がある」「もっと便利にできる」という提案をする、すなわち課題解決です。起業そのものが本質ではなく、社会の課題に向き合い、それを解決することが自分たちの目的だと感じています。そのために、結果的には組織が必要になって、人を採用し、お金の流れが生まれていきます。一部の人にとって起業やバイアウトがゴールだと思うのですが、僕にとっては自分の生き様そのもの。いまや自然と息を吸うようにビジネスをするので、もはやライフスタイルの一部のようなものですね。 ◾️AIの活用により増える選択肢 AIの力は、本当にすごいと思っています。通常のRPA (ロボティック・プロセス・オートメーション) にはAIは搭載されていないですが、僕らはそのRPAにAIを搭載し、独自のシステムを作り、それによって精度の高いオートメーション化を進めています。だからこそ、社名をAiロボティクスにしました。 AIを活用することで、人々の選択肢はかなり広がると感じています。まず、仕事がかなり効率化されるので、収入を増やせるでしょうし、これまでは100人、200人で成り立っていた事業タスクを、二十数名で運営することも可能になります。その場合、各社員に払う給与条件を高められるようになります。 そして、AIを導入するかどうかで生まれる経済格差が、今後、人々の選択の幅を広げていくのかなと思います。 選択肢の幅は、経済力にかなり左右されるものです。たとえば、お金があれば5,000円のランチを食べられますが、お金がなかったら100円のおにぎりしか食べることが出来ないし、所持金が0円だったら何も食べられません。ただ、どんなにお金があっても時間がなかったら意味がないとも感じます。AIを利用することで、これまで忙しかった人が時間を捻出できるようになります。AIを利用することで起こる変化はすごい。だからこそ、幅広い選択肢を届けることが、今のビジョンとなっています。 ◾️大学生へのメッセージ 学生さんと話をするときによく思うのが、世の中を知らないがゆえに、自分の限界を勝手に決めてしまっている点です。この世の中は、何があるかわかりません。コロナ禍になることもあるし、未来も読めない。もしかしたら、5年後には宇宙人が街中歩いている可能性だってあります。そんな現代において、大学や就職先に違いはあっても、世の中の常識に囚われる必要は全くありません。自分の考えを狭めるのではなく、それこそ選択肢を幅広く考え、できる限り挑戦し、早く失敗することが大事だと考えています。多分、多くの人は成功したいと思うのですが、早く失敗した分だけうまくいくと思います。 周囲の人がみんな優秀で能力も高いという状況で、一番大事なことは、人に好かれることです。人に愛され、信頼されるような、真心を持った人がベストです。たとえば、相手を徹底的に分析して、徹底的に理解して、誰よりも、なんならその人自身よりもその人に詳しくなる。そんな状況になった場合、相手は必ずあなたのことが好きになると思います。  幻冬舎の社長である見城徹さんが、よく「他者への想像力」とおっしゃられています。他者への想像力を働かせるということは圧倒的に努力しなければならないことなので、すごく大変です。でも、努力して、相手の心を動かすことが出来れば、仕事においてはできないことがなくなるので、この世では無敵だと思います。これは、Aiロボティクスの行動方針 (VALUE) として定めております。  あと、大切なのは“人生無駄なし”というポリシーです。どんなことでも将来に繋がるのでやってみてください。また、「自分は周りより抜きんでていて天才だ!」と思う人がいたら、ぜひ我が社に応募してください。一緒に働きましょう! 学生新聞オンライン2024年11月8日取材 東洋大学3年 太田楓華 武蔵野大学4年 西山流生 / 東洋大学3年 太田楓華 / 法政大学4年 島田大輝  

人事

株式会社ジーニー 人事部 採用グループ マネージャー 池田真弓

「誰もがマーケティングで成功できる世界」に向け、事業成長を加速中 株式会社ジーニー 人事部 採用グループ マネージャー 池田真弓(いけだまゆみ) ■プロフィール2023年5月入社。人事部採用グループマネージャーとして、新卒・中途採用のマネジメント業務に携わる。 広告プラットフォームやマーケティングSaaS事業を中心に展開する、株式会社ジーニー。最先端のテクノロジーを駆使し、日本企業にとって使いやすい製品を提供することで、急成長し続けている。テクノロジーの力で成長を続ける同社で、人事部採用グループのマネージャーを務める池田真弓さんにお話を伺った。 私たちは、最先端の技術を活用し、広告プラットフォーム事業・マーケティングSaaS事業を中心に展開しています。例えば、広告プラットフォーム事業では、Web上の広告枠を売りたい側と買いたい側のニーズをマッチさせる仕組みを提供しています。また、マーケティングSaaS事業では、最新のテクノロジーを活かしつつ、ユーザーが商品やサービスを認知して購入し、さらに再購入に至るまでのプロセスを一気通貫で解決する仕組みを提供しています。 ■日本企業が抱えるマーケティングの課題を解決したい 「マーケティング」と一口に言っても、その領域は非常に広く、実行には大きなコストがかかります。最近ではSNSの多様化を始め、企業がお客様と接点を持つ場が増えたことにより、マーケティングが複雑化しています。このため、多くの日本企業では専門的な知識やスキルを持つ人材を確保できず、マーケティングを効果的に実行できていないという課題があります。 ジーニーでは、このコストや知識の壁を取り払い、「誰もがマーケティングで成功できる世界を創りたい」と考えています。そのために、シンプルで使いやすい製品を手の届きやすい価格で提供し、企業がマーケティングを実行できるようになるまで、しっかりとサポートするサービスを提供しています。 ■社員の半数が新卒社員!活気ある職場が特長 弊社はビジネスパーパスとして「誰もがマーケティングで成功できる世界を創る」を、コーポレートパーパスとして「日本発の世界的なテクノロジー企業となり、日本とアジアに貢献する」を掲げています。これらを実現するために乗り越えるべき壁は大きいため、成長意欲高く、一緒に様々な課題に挑戦いただける方を求めています。 募集はビジネス職とエンジニア職で行い、合計60名程度を毎年採用しています。オーナーシップとコミットメントが高い方を求めており、学生時代に粘り強く課題解決に取り組んだり、困難を乗り越えたりした経験をお持ちの方を歓迎しています。 全社員の半数がプロパー社員であるため、活気あふれる社風の中、同じ目標をもつ仲間たちと世界的なテクノロジー企業づくりに挑戦していただきたいです。 ■大学生へのメッセージ 大学生活は、興味関心を追求し、没頭することができる貴重な時間です。失敗を恐れず壁を作らずに挑戦を続けることで、将来の人生に影響を与える経験が得られるはずです。すべての経験には意味があり、主体的に取り組むことでその価値が増していくもの。ぜひ、大学生活でさまざまな活動に取り組み、幅広い視点を持って未来を切り開いてください。 学生新聞オンライン2024年9月18日取材 京都芸術大学1年 猪本玲菜 京都芸術大学1年 猪本玲菜/城西国際大学1年 渡部優理絵

コラム

テリー伊藤 コラムVol.38 私の唯一のセレブな友人

パリに住む友人から美しいエッフェル塔の夜景の写真を添えたとんでもないLINEが届いた。「テリーさん、エッフェル塔の一番上に泊まれますよ。以前はこの場所にはエッフェル家しか入れなかったんです。中のレストランも素敵ですよ。私は外から見るのが一番好きですが。是非パリにいらしてください!エッフェルさんとも知り合いです、ご紹介しますね。」と夢のようなお誘い。知りませんでした、エッフェル塔の名前の由来がエッフェルさんだったとは。ましてエッフェル塔に泊まれるなんて。あまり観光ガイドにも書いてないのでは。エッフェル塔の上に泊まる、どんな感じなのだろう。パリの夜景を眼下にシャンソンを聴きながら、飲めないシャンパンを飲む。当然タキシードで決めたい。お隣には素敵なパリジェンヌがいて欲しい。夢は広がるばかり。 それにしてもヨーロッパの社交界は相変わらず華やかだ。フランスでは移民問題、高い失業率、物価高など、一般社会では難しい課題はあるが、一方セレブな文化、芸術、ファッションが常に生活に根づき憧れの対象となっているのが羨ましい。 実は40年以上パリに行っていません。全くのおのぼりさんですが、こんなチャンスは絶対にないはず。夢のようなお誘い、出来れば来年の春頃「花の都パリ」に行きたいと思っています。エッフェルさんの顔も見たいし歴史も知りたい。当時の貴重な写真も見たい。出来ればエッフェル塔とスリーショットを撮影したい。パリに行くなら勢いついでにモンマルトルの丘に上って画家気取りで油絵も描いてみたい。学生時代から大好きだった、詩人アルチュール・ランボーが眠るシャルルヴィルの街のお墓も訪ねてみたい。先日亡くなられた世紀の二枚目アラン・ドロンの自宅の前だけでも行ってみたい。完全に話が逸れてしまった。 肝心のセレブの友人だが、間もなく日本に来るそう。帰ってくるとは言わない。友人は勿論日本人だが長いフランス暮らしと世界を駆け巡る日常なので、国際感覚なのだろう。羨ましい。私なんて、長年日本で、しかも東京しか行動範囲がないのが情けない。ヨ~シ、まだ体力に自信がある今こそ行動しないと。先ずはドジャースに優勝してもらい、ワールドシリーズでヤンキースとの対決があると信じてニューヨーク行きのスケジュールを空ける。ドジャース大谷翔平の活躍で優勝するのを目にして、その勢いでパリに飛ぶのも悪くない。でもそんなゴージャス旅行いったい幾らかかるのか。最近ドルが安くなったとはいえ…パソコンで調べてみると…。いかん、この考え方がまずい。いつまでたってもセレブ社交界には入れそうもない。 テリー伊藤(演出家) 1949年、東京築地出身。早稲田実業中等部、高等部を経て日本大学経済学部を卒業。2023年3月、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了。テレビ番組制作会社IVSテレビに入社し、「天才たけしの元気が出るテレビ」「ねるとん紅鯨団」などのバラエティ番組を手がける。その後独立し、テレビ東京「浅草橋ヤング洋品店」など数々のテレビ番組の企画・総合演出を手掛ける。著書「お笑い北朝鮮」がベストセラーとなり、その後、テリー伊藤としてメディアに多数出演。演出業のほか、プロデューサー、タレント、コメンテーターとしてマルチに活躍している。YouTubeチャンネル「テリー伊藤のお笑いバックドロップ」LALALA USAでコラム連載中https://lalalausa.com/archives/category/column/terry

企業に聞く

クオールホールディングス株式会社 財務部 課長 兼 クオール株式会社 ...

数字を通じて企業を支える、挑戦を恐れない財務としてのやりがい クオールホールディングス株式会社 財務部 課長 兼 クオール株式会社 管理本部 財務部 課長 北村みゆき(きたむらみゆき) ■プロフィール2012年にクオール株式会社へ新卒入社。コーポレートコミュニケーション部へ配属されたのち、2015年より現在の管理本部 財務部へ異動。2018年に持株会社制となって以降は、クオール株式会社とクオールホールディングス株式会社の2社を中心に経理を管理している。 クオールホールディングス株式会社財務部課長として、主に経理を担当し会社運営を支える重要な役割を果たしている北村みゆきさん。そんな北村さんに、若手にもチャンスを与えるクオールの社風や、チームで協力して成果を形にするやりがい、今後の展望について語っていただきました。 ■入社を決めた理由は、クオールの社風に惹かれて 私が就職活動をしていたのは2011年。当時は営業職での内定もいただいていたのですが、どこか違うなと感じ、引き続き、管理系の仕事を探していました。そんな時にクオールの説明会に参加し、その雰囲気に惹かれたんです。説明会の担当者がとても真摯で、印象が良かったことが決め手でした。また、クオールは医療業界に携わっており、社会貢献できる点にも共感しました。入社後はコーポレートコミュニケーション部に配属され、のちに財務部に異動しました。共にバックオフィスとして、会社の運営を支える重要な役割を担っています。財務・経理という会社の根幹に関わる仕事にやりがいを感じています。 ■社員全員がひとつの方向を向いていることが、会社の強み クオール薬局は、かかりつけ薬局として患者さまに寄り添った薬局づくりを基本としています。最近は、特に在宅医療に注力していますね。利益を追求しつつも、それだけに偏ることなく、医療機関としての使命を果たすことに重きを置いている、と一社員としても感じます。企業理念がしっかりしているため、社員一人一人がその方向性を理解し、患者さまに最善のサービスを提供できていると思います。さらに、クオールでは若手社員に多くのチャンスが与えられ、早い段階で責任ある仕事に挑戦できるのも魅力の一つです。 ■業務のやりがいは、会社の動きを数字でみられること 現在、私は、主に持株会社であるクオールホールディングス株式会社と事業会社であるクオール株式会社の2社の会計を担当しています。主に経理に携わり、連結子会社約30社の実績データを吸い上げ、全社の数字をまとめて最終的に開示する役割を果たしています。会計の数字を適切にまとめ、法令や会計基準に基づきどう表現するかを検討するのが私たちの重要な仕事です。入社当初は数字に対して苦手意識がありましたが、会社全体の動きについて数字を通じて見えるようになり、次第に面白さを感じるようになりました。特に、チームで協力し合いながら、一つの形に仕上げるプロセスには大きなやりがいを感じます。 ■気をつけているのは「ミスを防ぐ仕組みづくり」 私が常に心がけているのは、ミスを防ぐための仕組みづくりです。人が行う仕事にはどうしてもミスがつきものですが、それを最小限に抑えるために チェック体制を整え、できるだけ根本的な課題解決になるように対策を講じています。また、課題が発生した際には、迅速に対応することが求められます。今後は、財務部でもDXを進め、特にペーパーレス化に取り組んでいきたいと考えています。現在はまだ経理関係の書類は紙での提出が多いのですが、それをどう改善していくかが課題です。また、財務部には若いメンバーが多いので、研修や教育の制度を整え、彼らが社会人として成長し続けられる環境を作っていきたいと思っています。 ■大学生へのメッセージ 最後に、これから社会に出る大学生の皆さんにお伝えしたいのは「視野を広げ、さまざまな経験を積んでほしい」ということです。特に、異なるバックグラウンドを持つ人や年齢の違う人との交流から得られるものは大きいです。コロナ禍で思うような経験ができなかった方もいるかもしれませんが、これからはぜひ行動して、自分の五感で学び取ってください。私自身、留学をはじめとする壁にぶつかってきた経験が今の仕事に活きていますので、皆さんも恐れずにチャレンジしてほしいです。 学生新聞オンライン2024年9月7日取材 専修大学3年 増田音生 京都芸術大学1年 猪本玲菜 / 東洋大学2年 越山凛乃 / 城西国際大学1年 渡部優理恵 / 専修大学3年 増田音生

学生新聞インターン

クオール株式会社 代表取締役社長/薬剤師 柄澤忍

『何だって相談できる身近な薬局を目指して』 クオール株式会社 代表取締役社長・薬剤師 柄澤忍(からさわしのぶ) ■プロフィール名城大学薬学部を卒業後、病院薬剤師として就職。その後、パート薬剤師としてクオール株式会社へ入社。2020年からは代表取締役社長に就任し、全国約600店舗に展開するクオール薬局の経営を行っている。 薬局といえば、薬をもらう所というイメージを持つ人がほとんどだろう。しかし全国に薬局を展開するクオール株式会社の代表取締役社長、柄澤忍さんは「何かあったら一番最初に行くところが薬局であってほしい」と語る。気軽に相談できる薬局を目指す柄澤さんに、会社の魅力やこれからの薬局の在り方などを伺った。 ■身近な存在の薬剤師に憧れて 私は両親が薬剤師で、母親は町に一軒しかない小さな薬屋さんを営んでいました。その店は薬のことだけでなく世間話や相談事など、いつも誰かが来ていて母親と話をして帰っていく、「町の集まる場所」でした。小さい頃から、お母さんのしている仕事は、医療面だけでなく人の役に立つ、喜ばれる仕事だと感じていたので、私が薬学部に進学し、薬剤師になるのは自然な流れでした。進学した名城大学は総合大学なのですが、薬学部だけ違う場所に棟があったので薬剤師を目指す人たちばかりの中で大学生活を送っていました。研究の結果を共有するなど、常にいい仲間たちと一緒に学生生活を過ごすことができました。今でも彼ら、彼女らとはずっと付き合いが続いています。 ■ママ友たちの言葉から始まったクオールとの縁 結婚をして、病院の薬剤師を退職した頃、ママ友たちとの会話の中で、薬剤師として働いていたという話をしたときに「もったいない! アルバイトでもやった方が良いよ」と言われました。初めて「自分の仕事はみんなからもったいないと言われる仕事なんだな」と思い、家の近くにあったクオール薬局でアルバイトとして働き始めました。ママ友たちのアドバイスによって仕事に復帰し、そのアルバイト先がたまたまクオール薬局だったという縁があっての入社でした。そのときのママ友と今でも会うのですが、「まさか社長になるとは思わなかった」と言っていました(笑)。社長に就任するまでには子育てや母の介護もあり、周りの人たちに助けてもらうことの連続でした。これまで温かい人たちに恵まれ、アドバイスをもらいながら、アルバイト、社員、責任ある仕事へと任される中で、人との出会いの大切さを感じました。社長に任命されたときは、や はりびっくりしましたし、不安もありました。ですが、クオールホールディングスの中村社長から「これが本当に正しいのかと迷ったときは『わたしたちは、すべての人の、クオリティ オブ ライフに向きあいます。いつでも、どこでも、あなたに。』という大切な企業理念に当てはめて、社長としての判断の目安にしてください」とアドバイスをもらったことで、何とか自分でやれるかもしれないと思えました。 ■仕事が違っても、同じ方向を向いて働く社員の姿 薬局で活躍する社員の姿を見るのは大事なことだと思っているので、月に5~15店舗を回っています。行くことで、「この店は段差があるから直した方が良いな」などと気付くこともあります。本社の社員も現場に足を運び、ときには電話などで話す機会が多いので、本社と現場が分かり合うような形を取っているなと感じます。本社の機能は、現場の機能をより高め、スムーズにすることです。だからこそ、本社の社員が、現場を理解する気持ちが大切です。一見、全然違う仕事をしているようだけど見ているところは同じで。それがクオールの特徴だと思います。“社長”は、相手を緊張させる肩書きだと思います。ですから、公平であることや、店舗を回るなど近い存在に感じもらえるように色々な努力をしています。目指しているのは、怖いけど温かい社長、すなわち“こわあたたかい”社長です。「ちょっと怖いな、社長にみせるから資料も良く確認しないとな」と緊張感を持ってもらうことも必要ですが、いつでも相談できて信頼できる温かくてフレンドリーな上司でありたいなと思っています。 ■クオールは挑戦したいを実現できる会社 クオールは挑戦ができる会社です。社員たちが出してくれる色んなアイディアをどんどん実現させるのが魅力だと思います。ある社員のアイディアで始めたのが、『子育て大学』という取り組みです。これは子育てをするうえで様々な心配事がある地域のお母さん達に向けて行う勉強会です。クオール薬局が、薬の使い方や保存方法を教えたり、他にも他の企業さんを招いて、資生堂さんによる子どもの日焼けの話、アシックスさんによる最初に履く運動靴の選び方などの勉強会を行います。子どもを育てるお母さん達に頼られる薬局にしたいと、この子育て大学は、いまでは10年以上続いています。また、弊社で伝統的なアイテムとなっているのがクオールの名前が入ったビブスです。東京ドームで行われたコロナのワクチン接種の際、社員からのアイディアで作られたのがきっかけですが、今年の能登半島地震のときにも着用しました。当時、クオール薬局能登町店は津波により一階が浸水し、すぐに薬局を開局することができませんでした。しかし、近くには薬局がうちしかなかったため、薬剤師たちが避難所である中学校の被服室で薬局を開き、避難所に届く薬を開封して被災者の方に説明を行いました。 ■新しい医療が始まる時の先駆者、リーダー会社になりたい 今後はオンライン服薬指導や電子処方箋など、どんどん医療がデジタル化していきます。今まで対面で服薬指導を行っていたときは、薬剤師が患者さまの目の前にお薬を出して、「これは何錠飲んでくださいね」と説明していましたが、オンライン服薬指導後に配達されたお薬を患者さま本人が自分で確認するとなると、「薬の飲み方が分からない」「薬剤師にも聞きづらい」という課題が出てきます。本来、新しいことが起きたときは今までやれていた以上に良いものにしなくてはいけないはずです。そこで、オンライン服薬指導の導入で不便なことはなかったかなど、定期的に社員たちを集めて意見を聞いたり、オンラインで薬を説明する際は必ず裏表を患者さまに見せるなどの取り組みを行っています。些細なことですが、便利になっても、今までやれていたことが置き去りにならないように気を付けています。これから先、薬局は違った形にどんどん進化していくと思いますが、違った形になったとしても地域の方にとって非常に信頼され、有効で安全な薬の治療になるようにこれからも努力していきたいと思います。 ■医療のファーストアクセスを目指して 私は、医療のことで困ったりしたときに気軽に相談できる薬局でありたいと常日頃思っています。そのために、健康サポート薬局などを設置し、処方箋を持たずして来てもらえるように努力を行っています。そのほか、ローソンやビックカメラなど他の企業とコラボを行っているのはクオールならでは、です。今後も企業とコラボし、街ナカや駅ナカなどみんなが来やすい身近なものにしていきたいです。薬局を「処方箋を持っていく場所」から「何でも相談できる場所」に変えていくことが、これからの課題ですね。 ■学生へのメッセージ 今の大学を好きになっていただいて、友人も大学生活の間もそして卒業してからもその関係性を続けていってもらいたいです。大人になると仕事上で付き合うことも出てきます。そのとき、相手といい関係であるといい仕事ができると思います。私は薬学部という狭い社会の出身なので、当時の友人たちと一緒になることも多く、いい関係であったからこそ、いい仕事ができた経験があります。自分でいろんなことを判断できる大学時代だからこそ、ともに4年間という長い時間を過ごしてきた友人関係を大切にしてください。 学生新聞オンライン2024年9月10日取材 東洋大学2年 越山凛乃 京都芸術大学1年 猪本玲菜 / 東洋大学2年 越山凛乃 / 城西国際大学1年 渡部優理恵 / 専修大学3年 増田音生

学生新聞インターン

株式会社マルハン 代表取締役 東日本カンパニー社長 韓裕

業界の未来を描く力が、会社を進化させる 株式会社マルハン 代表取締役 東日本カンパニー社長 韓裕 (はんゆう) ■プロフィール1963年生まれ、京都府出身。1990年マルハン入社。1990年代当時サービスの概念が無かったパチンコ業界に危機感を抱き、「業界を変える」と決意。業界初の新卒採用、モデル店のオープン、マルハンイズム策定と人材育成と組織改革に注力し、会社の発展に寄与。2021年にマルハン東日本カンパニー社長に就任。パチンコをエンターテイメントに昇華させるブランド構築と新規事業にも積極的に取り組む。 『人生にヨロコビを』を企業のブランドメッセージに掲げ、全国にパチンコ店舗を展開するマルハン。パチンコ業界では、近年店舗数が減少、また企業の独自性を出しにくいとされる中で、なぜマルハンは存在感を高め続けることができるのか。常に時代の一歩先を見据えるマルハン東日本カンパニーの韓裕社長に話を伺った。 ■野球漬けの日々から経営者へ 大学時代は野球部に所属し、毎日野球一色の生活を送っていました。高校時代からプロ野球選手になりたいという夢があり、甲子園にも出場し準優勝を果たした経験があります。一生懸命野球に費やす高校時代を送った後、今度は六大学で野球をしたいと法政大学に進み、そこでもひたすら野球に打ち込みました。高校・大学と野球をやりきったので、就職を機に野球はきっぱりやめようと、そして将来的には父が創業したマルハンに入ろうと決めていました。当時のマルハンはパチンコ事業以外にも、ボーリング場やゲームセンターなども事業展開していました。将来的にはゴルフ場やリゾートホテルも展開したいと父から聞いていました。そのため、私が入社した後には、新たに始まる可能性があるホテルやゴルフ事業の勉強をしようと考えていたのです。 ■1店舗から理想を実現する しかし、マルハンに入社してすぐに「あ、ここは私が思い描いていた会社じゃない」と思いました。当時、マルハンはパチンコ業界ではすでにトップ5に入っていました。しかし業界全体の雰囲気は、お客様に視点が向いていない違和感がありました。「お客様がお金を使っていただいている」「時間を使っていただいている」という価値観が存在せず、入社した頃は、その価値観をどのように作っていくのかを考えました。 そこで私は、当時35店舗全店を変えるという考えを止めて父に直談判し、1店舗だけ実験的店舗として自分が理想とする店舗作りを試みました。『100匹目の猿』という話をご存じでしょうか?ひとつの集団において、特定の考えや行動をとる個体が一定数を超えると、接触のない同類の仲間にもその思考や行動が伝播するという現象です。この話を聞いた時、「だったら同じように私が理想とする店舗やスタッフが増えれば、全体が変わるのではないか」と考えました。 そして、組織の体質や世の中を変えるには若い力が必要です。そこで、「私はこういう会社を作りたい」「パチンコ業界にはこんな可能性がある。ここは変えないといけない」という考えを若い人たちに伝え、共感してくれる人たちと共に、業界の未来の姿を描いて行こうと決め、翌年から新卒採用を始めました。若い人たちの未来を描く力と情熱が、少しずつ会社を変える力になったと思っています。 ■マルハンイズムの力 マルハンでは、経営理念・ビジョン・提供価値・企業姿勢・組織理念・社訓・行動指針を掲げた「マルハンイズム」を大切にしています。これらは社員全員で意見を出し合って形となった会社の在り方です。マルハンイズムがなかったらどうなっていたのだろうと不安になるほどこの考え方に支えられています。社会に対してどのような姿勢で向き合うのか、従業員に対して会社はどのように考えるのか全部示されていています。マルハンイズムは企業としての軸であり、我々の強みです。パチンコ業界は、特色を出すのが難しいビジネスです。店舗規模、設置台数の違いはあるものの機械や景品に大きな差はありません。マルハンの個性を挙げるならば、やはり「人」です。店舗には1日に何百人から千人を超えるお客様が来店してくださいます。お客様にご挨拶する、お名前を呼ぶ、お声がけすることから、お客様の反応をよく見て、次の行動を考えるきっかけにします。マニュアルや私たちの価値観だけを軸にして行動するのではなく、お客様が今この瞬間何を必要とされているのか考え、思いやりと感謝の気持ちをもっておもてなしすること。マルハンイズムが土台となった従業員一人ひとりがマルハンの存在感を高めている理由だと思います。 ■パチンコを通して世の中を元気に パチンコに対する考え方は人それぞれですが、我々はパチンコをする時間は「自分を表現し楽しく過ごす大切な時間」だと考えています。この考えを世の中の当たり前にすることが重要だと思っています。遊びやエンターテイメントは、自分を表現できる、楽しい時間を過ごすことができる、そのような自分の好きな時間は心を豊かにワクワクさせてくれます。我々はパチンコを通して世の中を明るく元気にしたいと思います。 ■ホテル事業を第二の柱へ 今後ホテル事業は成長産業だと考えています。多くの観光客が東京や大阪、京都を訪れますが、地方にはまだ注目すべき魅力がたくさんあると思っています。地方にはホテルが少ないのです。日本は安全で清潔、人も親切で、魅了するところが満載なのだけど、都市部に比べて地方には旅行者を魅了できる宿泊施設が少ないのは勿体無いと感じています。我々はマルハンイズムで培ったの人財力を活かして、本気で今度はホテル業界を変えようと東日本カンパニーでは思っています。 ■大学生へのメッセージ 皆さんには自分にしかない個性があり、魅力があります。自分にしかない個性や良さを見つけて、磨いて、社会の中での自分の存在意義を自ら作っていって欲しいです。自分の強みがわかれば、自然と自己肯定感が高まります。自分自身の力を信じて社会に挑んでいってください。 学生新聞オンライン2024年9月17日取材 東洋大学3年 橋本千咲 東洋大学3年 橋本千咲/城西国際大学1 年 渡部優理絵/大妻中野高等学校3 年 加藤眞優花/東洋大学2 年 越山凛乃/国際基督教大学2 年 若生真衣/東京大学4 年 吉田昂史

DX・WEBマーケティング

ミサワホーム株式会社 ITソリューション部 部長 兼 財務経理部 担当部長...

DX推進で変革! 日本をリードする住宅メーカーのIT戦略とは? ミサワホーム株式会社 ITソリューション部 部長 兼 財務経理部 担当部長 滑川智之(なめりかわ ともゆき) ■プロフィール1993年横浜国立大学経済学部卒業後、ミサワホーム株式会社入社。神奈川県を中心に新築戸建住宅の営業に従事した後、本社に異動し2003年から約20年間財務経理部門に所属。2017年財務経理部長に就任、2023年にITソリューション部に異動し部門長として自社及びグループで利用するシステムの運営とIT・デジタル戦略に取り組む。 日本の総合住宅メーカーであるミサワホーム。同社独自技術の「木質パネル」を活用した建物は高い耐震性と気密性が特長。創立時から続く極地における建物建設のサポートなど、高い技術力が必要とされる分野にも挑戦を続けている。そのような技術や働く人を支えているITソリューション部で部長を務める滑川氏に、DXの魅力や可能性について伺った。 ■入社のきっかけ 学生時代から「何か形に残せる仕事がしたい」という思いがありました。就活はちょうどバブル崩壊の直前で、金融業界が全盛期だったため、金融業界に進む友人も多くいました。金融業界と比較したとき、自分の努力や仕事の成果が“建物”という目に見える形として残る仕事に面白さを感じ、住宅業界に足を踏み入れました。住宅業界の中でもミサワホームは、ジョブローテーション制を取り入れていて、様々な経験ができるというところが魅力的で、入社を決意しました。入社後は、新築住宅の営業のほか、リクルーター、監査、などの部署を経験した後、財務経理の部署で長く仕事をしました。現在は、これまでのノウハウを活かし、ITソリューション部の責任者として、全国のミサワホームグループで使うシステムの運営やDX推進などを進めています。 ■スピーディーな開発で事業を支える! ミサワホームは、戸建住宅などの新築事業、リフォームを中心とするストック事業、商業施設やマンションなどを活かしたまちづくり事業、北米と豪州で展開する海外事業、医療・介護を組み合わせたウエルネス事業という5つの柱で経営を行っています。特に強みとしてあるのは高い技術力です。南極の昭和基地を作ったり、最近はJAXAと協力し月面に居住空間をつくる研究も行っていたりと、極地における技術開発にも注力しています。限られた人数で効率的に作業できる工夫をしていることが、他にはない独自性を生み出しています。その中でも、ITソリューション部の役割は、お客さまに対して、満足度向上のためのよりよいサービスの追求と、社内に対して、柔軟な働き方ができるようDXを推進することです。これを実現するために、ITソリューション部ではインフラ企画課、情報システム課、ソリューション課、イノベーションプロジェクトという4つの部署が協力し、様々なサービスを提供しています。今年4月、イノベーションプロジェクトという新しい組織を立ち上げました。IT・デジタルを活用し新しいことに挑戦していくために、グループ全社員に向けてIT・デジタルの活用案を公募。そこで集まったアイデアをそれぞれの事業分野に振り分け、検討を重ねました。その中から選ばれたアイデア実現のために、ITソリューション部だけではなく、各部門から推薦のあった適任者を兼務発令し、協働してプロジェクトを進めています。また、各取組テーマの仕様や機能を決めるにあたっては、実際に現場で業務に従事している人たちの意見をもらい、よりよいサービスの提供を目指しています。進めていく中で最も重視しているのがスピードです。昔は細かくスケジューリングしてシステム開発を進めていましたが、最近は、とにかくトライアンドエラーを繰り返しながら改善していくアジャイル開発というスタイルで開発を行い、早い段階から現場で使えるよう挑戦しています。ITはとても移り変わりが早い業界です。自分たちで作り込みすぎず、世の中のトレンドを受け入れつつ、スピーディーに提供することを心がけています。 ■DXの活用で「安心」を届けたい DXの魅力は、一般的に認識されている内容の他に感動を生み出す可能性を持っているところです。「こんなこともできるんだ」という感動を自分たちが提供できたらいいなと思いながら取り組んでいます。一方で、システム開発には多くの投資が必要です。そのため投資額以上の価値を生み出すことが私たちの使命でもあります。「一部の社員ではなく、全社員に効果を実感してもらえるものを作らなければ!」という緊張感が、いつもあります(笑)。しかも、実は直接的な事業投資を除くと会社の中で一番お金を使うのが、システム関連の維持・開発です。だからこそ、予算の使い道が本当に効果的であるか、経営会議で数字を報告するようにしています。今回のイノベーションプロジェクトも、今後どのような数字が出てくるのか緊張感もあり楽しみでもあります。既に世間一般に普及しているDXの取り組みの一例として、在宅勤務があります。コロナ以降WEB会議やクラウドサービスの活用が進み在宅勤務が可能となった上に、就業時間にフレックス制が導入され、働き方改革により、子育て世代にとっては、これまでなかったほど子どもと接する時間が増えたよい取り組みだと思います。DXと呼べるほどのレベルではありませんが、当社独自の取組の一例としては、自然災害に備えたハザードマップの作成ツールにも工夫を加えました。これまでは、いくつもある土地のデータを一つ一つ、プレゼン資料に落とし込んで準備していたので作成するのはとても大変でしたが、最近は住所入力だけで表示されるように変えたことで多くの土地情報を記載することができるようになり、お客さまには、より効率的に土地の比較検討を行っていただくことが可能になりました。住宅は人生の中でもとても大きな買い物だからこそ、お客さまに安心して土地を選び、住まいを購入いただけるように日々努力しています。 ■変化に適応していく 当社は新築事業から始まり、今では様々な分野に事業を拡げてきました。今後も事業の構造は変化を続けていくものと考えています。この変化に伴って、システムも適応し続けていかなければなりません。世の中のテクノロジーの発展に置いていかれないように、常に最新の情報をキャッチし、どう我々のビジネスに組み込んでいけるかを考えていきます。 ■大学生へのメッセージ 社会人になると、使える時間が非常に限られてきますので、たくさん時間を使える学生時代は日頃から自分について振り返る時間を持つと良いと思います。その日々の振り返りがきっと就職活動の成果にもつながってくるはずです。時間を使って、自分がどういうことがしたいかをしっかり考えてみてください。皆さんが自分の行きたい方向に進めるよう、応援しています。 学生新聞オンライン2024年7月9日取材 立教大学4年 緒方成菜 国際基督教大学2年 丸山実友/国際基督教大学2年 渡邊和花/立教大学4年 緒方成菜

前田蓮峰

株式会社ZMP 代表取締役社長 谷口 恒

自動運転やロボティクスを通じて、日本社会に貢献を 株式会社ZMP 代表取締役社長 谷口 恒(たにぐち ひさし) ■プロフィール2001年にZMPを創業。家庭向け二足歩行ロボットや音楽ロボット開発・販売を手掛け、2008年から自動車分野へ進出。メーカーや研究機関向けに自律走行車両の提供を行う。創業理念(Mission)は、楽しく便利な社会を創る。現在、ロボットを社会インフラにするというVisionを掲げ、ZMPの各種製品やサービスが活躍する、Smart City、Smart Airport、Smart Hospital化に向けた、RoboTown®戦略を進めている。2019年 3月 東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了、美術博士取得。 技術者としてキャリアを積んできた後、起業家として自動運転技術やロボット事業に挑戦している株式会社ZMP代表取締役社長の谷口恒氏。商社での営業経験を通じて培った広い視野と、技術で社会に貢献するという強い信念が、ZMPの成長を支えている。社会全体で深刻化する人手不足を解消し、より豊かで便利な未来を目指す谷口社長にお話を伺った。 学生時代、私は様々なバイトを経験しました。ゴルフ場のキャディから始まり、工場のライン作業や家庭教師、カラオケ道場での勤務など、多岐にわたる職種に挑戦しました。大学卒業後、私は地元の兵庫県姫路市に戻る予定でした。実家がお寺だったこともあり、父親から「お寺を継ぎながら働いてもいい」と言われていたのです。しかし、就職活動を進める中で、制御機器メーカーに出会い、結局、横須賀に転勤することになりました。これは、私にとって予定外の展開でしたが、技術者として働く中で、機械と電気を融合させるメカトロニクスの分野に深く関わることができました。特に、アンチロックブレーキシステムの開発に携わり、大型トラックなどの特殊な車両に技術を提供する仕事は刺激的でした。 ■常に先を見据えて行動する 技術者としてのキャリアを積み重ねる中で、私は「もっと広い視野で仕事をしたい」という思いを抱くようになりました。エンジニアは、製品を設計・開発することが主な業務ですが、私自身は人ともっと直接的に関わり、技術を通じて社会にどう影響を与えるかを考えたいと思うようになったのです。そのため、技術系の商社に転職し、そこで営業のスキルを学びました。営業は、単に物を売るだけでなく、顧客との信頼関係を築き、技術をどのように価値として提供するかを考える仕事です。この経験は、私にとって非常に大きな転機となりました。商社での経験を通じて、私はビジネス全体を見渡す力を身につけ、次第に「自分の会社を持ちたい」という思いが強くなりました。そして、インターネットバブルが訪れた時期に、広告代理店の知り合いとともにインターネット関連の会社を立ち上げました。ウェブサイトの制作やコンテンツ販売の運用を手がける中で、ブランディングやマーケティングの重要性を学び、さらに広い視野でビジネスを展開していくことの面白さを実感しました。しかし、インターネットバブルが崩壊すると、私は次のステップを模索することになりました。その時、ロボット技術に目を向けたのです。日本の技術力を世界に発信する機会があると感じ、ロボット関連の事業に乗り出しました。今では、自動運転技術やスマートシティの構築を通じて、社会全体をインフラの面から支える仕事に携わっています。 ■社会問題解決を目指して ZMPの事業と私たちの理念は、常に「ロボットを通じて社会に貢献する」という強い信念に根ざしています。私がこの会社を立ち上げた当初から抱いていたのは、自動運転やロボティクスの技術を活かして、私たちの暮らしをより豊かに、そしてより便利にしたいという思いでした。その中で、ZMPの事業には三つの大きな柱があります。まず一つ目が、「インダストリアルモビリティ」つまり産業向けの自動運転技術です。私たちが目指しているのは、空港の車両や清掃車といった、特定の作業を担う車両を無人で運行させることです。この技術は、今の時代の課題である「人手不足」の解決策として非常に有効だと考えています。実際、空港や大規模な施設では既にこの技術が導入され、作業効率を飛躍的に向上させる結果を出しています。ZMPの自動運転技術が現実の課題を解決し、実際の現場で役立っている姿を見ると、私の中には強い達成感が生まれます。次に、私たちが大切にしているのが「ライフモビリティ」という分野です。これは、生活圏における自動運転技術の活用で、私たちの日常生活をサポートするロボットの開発です。例えば、買い物の手伝いや介護のサポートをするロボットが、日常の移動手段として利用される未来を想像しています。この技術が実現することで、高齢化が進む日本の社会に大きなインパクトを与え、より豊かで便利な生活を提供できると確信しています。そして、三つ目が「ROBO-HIⓇ(ロボハイ)」というプラットフォームです。これは、私たちが開発した自動運転車両やロボットだけでなく世界中のロボットをクラウドから一元管理するシステムであり、まさに「マルチロボOS」と呼べるものです。ロボハイを通じて、複数の車両やロボットの動きを効率的に制御できるため、スマートシティや病院のような現場で大きな力を発揮しています。私は、このシステムが都市全体をより効率的で持続可能なものに変える重要なツールになると信じています。デザインにおいても、私たちは常に「人間中心のデザイン」を心がけています。特に、ロボットに「目」を持たせるというアイデアは、私自身非常にこだわりを持っています。ロボットに目があることで、人間は自然にロボットを信頼し、対話が生まれると感じています。私たちが作るロボットは、人と共に働き、人の生活をサポートする存在です。そのため、単なる機械としてではなく、もっと親しみやすい存在であるべきだと思うのです。私はZMPの未来に対して、大きな希望を抱いています。自動運転技術やロボットが、社会の様々な分野で活躍する姿を想像すると、まだまだ挑戦することがたくさんあると感じます。私たちの技術が社会にどれだけ貢献できるか、そしてどれだけ多くの人々の生活を豊かにできるか。それが、私がこの仕事に情熱を注ぎ続ける理由です。 ■大学生へのメッセージ 昔、日本は世界でトップを走り、特にアメリカが日本の成功を研究していました。しかし、日本が停滞する中、他国が成長しました。今こそ、若い世代には「ジャパン・アズ・ナンバーワン」の再来を目指して欲しいと思います。そのためには、技術だけでなく、アートやクリエイティブな視点を持つことが重要です。問題解決やデザインにも創造力が必要であり、それが次世代の日本を再び世界のトップへ導く力になると信じています。 学生新聞オンライン2024年10月11日取材 中央大学3年 前田蓮峰 国際基督教大学2年 丸山実友 / 中央大学3年 前田蓮峰

イベント・企業紹介

嵐・二宮和也 スーツで魅せる圧巻の風格 二宮節で会場を虜に

俳優・嵐の二宮和也氏が11月13日、東京都内で行われた「SUITS OF THE YEAR 2024」受賞式に登壇。今年で7回目の開催となるアワードは、「五感を刺激する」がテーマ。二宮氏は、エンタテイメントで人々に感動を与えた人に贈られるアート&カルチャー部門を受賞し、頭の回転が速いトーク力と愛嬌で会場を沸かせた。 ■スーツも自分も、“魅せる”プロフェッショナル 柔らかなグレーのスーツに身を包み、風格と色気を纏って颯爽と登場する二宮氏。「常にエンタテイメント界の先頭を走り、国内外の作品では卓越した演技力を発揮。SNSなどネットを駆使してファンの裾野を広げるなど、情報発信の可能性を模索し続ける“飽くなき探究心”」が讃えられた。 向けられるカメラとフラッシュにはさすがの対応力。Paul Stuartのスーツを着こなしつつ、LONGINESの時計がカメラに映るよう腕を組んでポージング。常に時計をつけた左手でマイクを持ったり、受賞トロフィーを胸に掲げるなど、意識か無意識か、“自分の魅せ方”を分かっている。これが「エンタテイメント界の先頭を走る」と称される理由なのだろう。「この1年は、初めてのことも多くて試行錯誤しながら過ごしたのですが、このような賞をいただけてとても嬉しいです。来年もこの賞をいただけるような貪欲な気持ちを持って仕事をしていけたら」と語った。 ■五感にまつわるエピソード 鮮やかなトークで会場を笑いに包む その後のトークショーでは、五感にまつわるエピソードが飛び交った。「ゲームで五感を研ぎ澄ませて没頭する瞬間はあるか」と問われた二宮氏は、「好きなことをやっている方が台詞が入ってきやすいので、没頭というより仕事と併用することが多い」と回答。“好きなことをやれている”というリラックスした状態で集中することや、次の仕事に切り替えるための“ゼロになる瞬間”として大切にしているという。 イノベーション部門で受賞した映画監督の山崎貴氏が「ゲームしながら台詞を覚えるの!?」と思わずマイクを取ると、「監督の作品は別ですよ(笑)」とおどけた様子。「(二宮を)使ってみてください!(笑)」とに逆オファーし、その鮮やかな切り返しに会場からは拍手が起こった。こうやって、業界人も”二宮ワールド”に巻き込まれていくのだろう。 また、ビジネス部門で受賞した株式会社Nature Architectsの須藤海氏や、スポーツ部門で受賞した高橋大輔氏らと和やかに絡む場面も。須藤氏が「技術オタクなんですが…」と科学×五感の共通点を熱く語ると、「マニアですね~(笑)すっごい楽しそうに喋る」とコメントを挟んだり、名前を二度呼ばれて焦る高橋氏に「“高橋さん“は一人しかいないからね(笑)」と突っ込んだり。授賞式という公式的な場においても、臨機応変なリアクションやフォローを軽々とやってのけ、会場を明るい雰囲気に包んだ。 ■五感を刺激する表現とは。意識したいのは“引き算”の演出 「テレビやYouTubeなど異なる場面で表現を使い分ける印象だが、その工夫はあるか」という質問に、「見て下さる方に最終的に委ねる」と二宮氏。「例えば山崎監督の『ゴジラ-1.0』は、怖いものだけれど音を奪ってしまえば悲しく見える。環境音やゴジラの声、逃げている人たちの声がないと、『ゴジラは何のために吠えているんだろう』と思ってしまう。五感の一つを奪うとまた違った表現が届くことが面白いと感じるので、僕も見ている人によって届き方が異なるような表現方法の自由度を上げていきたい」と語った。二宮氏ならではの独特な感性と物事の捉え方に脱帽するばかりである。 これに対して山崎監督は、「さすがです。あるレベルに達した時、どれだけ引き算ができるかが重要なんですよね」と唸る。「作り手もレイヤーのある表現をしたいと思っているし、感性の鋭い人はそこに異なるものを見る。さすがの視点で感動しました」という言葉に、二宮氏は「(次作品)決まりました!!」とクレバーな返答で会場を笑わせた。 また、山崎氏からは「巨匠の演出の話を聞くのが好きで、クリント・イーストウッド監督の作品に出演した二宮くんに、先ほど個人インタビューをしていたんです。大好物の話が聞けてとても良い収獲でした」とステージ裏の仲睦まじいエピソードが語られた。「何かあったら断らないでくださいね(笑)」の山崎氏に「もちろんです、それはもう!(笑)」と返し、山崎氏と二宮氏のタッグが見られる機会が待ち遠しい。 ■感動を共有できるのは、やっぱりスポーツ そして、そんな二宮氏が逆に心を動かされる瞬間は、スポーツの力に触れた時だと言う。「スポーツは、同じ苦労や経験をしていなくてもその場所に連れて行ってくれる。例えば甲子園では、その高校に入学したことがないのに一緒に泣けちゃったりする。自分もその感動を共有できるのは、スポーツならではの力だと思います」と、野球少年だった一面も垣間見せた。 ■次のステージへ 「この機会だからこそ、他の4名に聞いてみたいことは?」という取材陣の問いに、「それぞれのお得意な分野で、二宮をどう使ってみたいですか」と全員を話の渦へ誘う。「どんな分野でもぜひ(高野氏)」、「私は自動車の設計に携わることが多いので、車に乗ってカッコいい姿を(須藤氏)」、「ダークもライトもどんな役もできる方なので一緒の作品を(山崎氏)」、「俳優さんが氷の上でお芝居する機会を作ったりしているのでぜひ(高橋氏)」。二宮氏の”飽くなき探究心”が、いつの日かこのコラボレーションが実現し、また私たちの五感を刺激してくれることに期待が高まる。 学生新聞オンライン2024年11月13日取材(執筆・構成) 上智大学3年 吉川みなみ

学生新聞インターン

株式会社はるやまホールディングス 取締役会長 治山正史

ビジネスウェア業界のチャレンジャーとして、歴史に名を残す! 株式会社はるやまホールディングス 取締役会長 治山正史(はるやままさし) ■プロフィール1964年岡山県生まれ。89年立教大学経済学部卒業後、伊藤忠商事株式会社に入社。94年ニューヨーク駐在から帰国後、家業のはるやま商事(現・(株)はるやまホールディングス)に入社。2003年社長に就任。「はるやま」「P.S.FA」「フォーエル」などビジネスウェアを中心としたアパレルチェーンを全国に展開。 ビジネスウェア業界の最大手の1つであるはるやま。その特徴は、とにかくチャレンジャーであり続けることだ。これまでも業界を超えた企業とのコラボで、人々の想像を超えるたくさんの挑戦を行ってきた。そんな、好奇心とチャレンジ精神旺盛な治山正史会長にお話を伺った。 小学生の頃、卒業アルバムに「ノーベル賞を取りたい」と書きました。この夢のきっかけは、「正しい歴史」という意味を持つ「正史」という名前をつけてもらったことです。幼い頃から「歴史に名前を残せ。虎は死して皮を留め、人は死して名を残す」と言われてきました。様々な夢を抱きながら大学生になり、「歴史に残る映画を製作したい」と考え、映画サークルで所属し活動していました。また、仕送りがなかったため、スタジアムでのアルバイト、交通量調査、ゴルフキャディー、レストラン勤務、お茶の訪問販売など、数多くのアルバイトをこなしていました。ネタ集めや好奇心を満たすために、興味を持ったことには何でも挑戦するように意識していたと思います。そんな中、先輩社会人が授業をしてくれる社会人授業で、伊藤忠商事の方が商社マンの面白さやポジティブな側面についてお話ししてくれる機会がありました。その中で、海外に大きな雇用を生み出し、工場を作ってきたというお話がありました。そんな「自分の生きた証」を残せるような仕事に携われるのだと知り、幼いころからの夢でもある「歴史に名を残そう」と決意し、伊藤忠商事に入社しました。 ■歴史に名を残すには 伊藤忠商事でこのまま働き続けるつもりでしたが、時間軸で考えた時にふと、名を残すためには実家に戻る方が早いのではないかと考えるようになりました。ちょうど、家業であるはるやまが上場を目指している時期で、父からの要望もあり会社を辞め、はるやまに入社しました。入社後は、上場プロジェクトの一員となりました。そのプロジェクトを通じて会社の隅々まで知ることができたのは、とてもラッキーだったと思います。その後、前社長である父の退任を機に、社長に就任しました。この経験で学んだのは、No.1とNo.2の差は、新入社員と副社長の差よりも大きいということです。それまでの実務経験から、社長職をこなせると思っていましたが、実際に就任してみると、自分のハンコ一つで会社の未来が左右されるという責任の重さを実感しました。 ■ビジネスウェア業界でのチャレンジャーとなる ビジネスウェア業界は差別化が重要です。皆さんも他のスーツメーカーとの違いがわからないように、はるやまに入社してすぐの僕もわかりませんでした。そこで、他社が行っていなかったビジネスシューズの販売を、靴メーカーと共同で始めました。さらに、レディーススーツの販売も雑誌とコラボレーションして展開し、業界に新しい風を吹き込みました。そのほか、足袋屋とコラボし、体が疲れない靴を開発するなど、世の中にないものをどんどん生み出すことを意識しました。また、北京オリンピックでは、オフィシャルパートナーとして着心地の良さやシワになりにくさをを追求した式典用・渡航用ウェアを提供するなど、革新的な取り組みを行いました。衣食住の中で、食は添加物がないものなど体にいいもの、住は、枕やベッド、マットレスなど、体によいものがあります。しかし、「衣」に関しては、健康や体に良いかどうかで選ぶことはあまりありません。私が衣料は食と住と同じくらい大切だと考えるようになったのは、東日本大震災がきっかけでした。多くの店舗が被災し、それまで見た目でお客様の幸せに貢献したい思っていましたが、本当に大切なのは命や健康だと気づいたのです。そこから、健康を軸に3つの宣言をしました。1、体にいいものをつくる。2、健康ステーションをつくる。3、スタッフの健康を実現する。これに基づいて、新商品の開発や健康をサポートする製品を店内に配置する取り組みを進めています。これからも業界を越えてコラボレーションを行い、スピード感を持って挑戦を続けていきたいと考えています。特に、「健康」と「服」を結びつけ、さらに介護の現場で必要とされる服や、体に良い服を展開していきたいと考えています。僕個人としては、これまで繰り返し伝えてきたように、自分の生きた軌跡を残したいと考えています。一気に世の中を変えるような大きな改革でなく、ワイシャツやスーツの固定概念を一つひとつ変えることで、新たな常識を生み出していきたいと思っています。これからのはるやまのチャレンジのために、明るく元気な人と働きたいです。元気な人は、まわりを元気にすることもできます。そして、好奇心を持ち続け、自分をブラッシュアップし続けるような人は魅力的です。チャレンジできる環境なので、起業したい人にもおすすめだと思います。 ■大学生へのメッセージ 僕が言いたいことは4つあります。1つ目は、「学生時代に親友を作れ!」ということです。たった一人でいいから、何でも相談できる、自分以上に相手のことを思いやれる人を見つけることをお勧めします。2つ目は、「尊敬できる人を作れ!」ということです。歴史上の人物でもどんな人でもよいです。見つけることで自分が何をやりたいのか、どんな人になりたいのかが分かるようになってきます。3つ目は、「チャレンジしよう!」です。学生時代はお金はないけど時間はあり、社会人は時間はないけどお金があります。だから、時間の許す限り、背負えるリスクは負って好奇心に蓋をしないように、どんどんチャレンジしてください。最後は、「折れない心を培う!」ことです。ほぼ60年間生きてきて分かったことは、大抵のことは、心が折れなければ、なんとかなります。だからこそ、若いうちにたくさんのチャレンジをして、折れない心を培ってほしいです。 学生新聞オンライン2024年10月16日取材 慶應義塾大学3年 山本彩央里

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第39回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2024 AUTUMN/WINTER ~IVE(...

2024年9月7日(土)さいたまスーパーアリーナにて『第39回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2024 AUTUMN/WINTER』が開催されました。今回のテーマは「A STEP FORWARD」。新たな冒険や挑戦へのスタートを意味するA STEP FORWARD 。TGCは、新しい自分に出会える“トキメキ”が詰まっています。秋の訪れとともに迎えたマイナビ TGC 2024 A/Wの多彩な豪華出演者の中から韓国の6人組ガールズグループ IVEさん(ユジン,ガウル,レイ,ウォニョン,リズ,イソ)にお話を伺った。 ■IVE(アイヴ)プロフィール ユジン,ガウル,レイ,ウォニョン,リズ,イソの6人から成る2021年12月1日デビューの韓国ガールズグループ。「I HAVE=IVE」を意味するグループ名には、「私、そして私たちが持っているものを、IVEらしく堂々とした姿で見せる」という決意が込められている。 ■ユジンさん Q1 まずは、初めて「マイナビ TGC 2024 A/W」に出演した感想を教えてください。 IVEとして初のTGCでしたが、本当に楽しくてファンの皆さんもたくさん来てくださって嬉しかったです。 Q2 夢を叶えるために頑張っている若者に向けて、応援メッセージをお願いします。 いつも私たちIVEが応援しているから頑張ってください。 ■レイさん Q1 今回はオープニングのライブステージにご出演されましたが、出演中はどんなことを考えていましたか? 初めての出演で、しかもオープニングステージということですごく緊張しましたが、ファンの皆さんがいてくださって、会場に目を向けながら楽しく歌えました。 ■イソさん Q1 今回の衣装のお気に入りポイントを教えてください。 やっぱり青色が私たちのポイントですね。 ■ウォニョンさん Q1 秋冬にオススメのファッションアイテムは何ですか? 暖かいマフラーをオススメしたいです。自分の好きな色で合わせてみてください。 ■ガウルさん Q1 初の東京ドーム公演を終えたばかりだと思いますが、いかがでしたか? 夢にみていた東京ドームのステージに立つことができて本当に嬉しかったです。そしてたくさんのDIVEの皆さんとご一緒できたこともとても嬉しくて、これからずっと長く記憶に残ると思います。 ■リズさん Q1 この日本滞在期間中に、「これだけはやっておきたい!」というものはありますか? 温泉に行ってみたいです。 マイナビTGC OPENING SPECIAL ARTIST LIVE©マイナビ TOKYO GIRLS COLLECTION 2024 AUTUMN/WINTER 取材者:上智大学3年 網江ひなた イベント名称:第39回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2024 AUTUMN/WINTER(略称:マイナビ TGC 2024 A/W)開催日時:2024年9月7日(土) 開場12:00、開演14:00、終演21:00会場:さいたまスーパーアリーナ公式サイト:https://tgc.girlswalker.com/24aw/

コラム

テリー伊藤 コラムVol.37 世界で一番美しい車シトロエンC6がやって来た

また車を購入してしまった。自他ともに無駄遣いの王様と認めている通り、また、やりました。新たな愛車はフランス生まれ「シトロエンC6」2007年モデル。世界で最も美しいセダンと呼ばれ、ニコラ・サルコジ第23代フランス大統領も専用車として使用していたというフランスを代表する車。当時販売価格は750万円のまさに高級車。その美しいフォルムを世界中が絶賛し、私もいつの日か欲しいと思っていた。 月日が経ち、なんと、憧れのC6が知り合いの横浜の車屋さん「AZ auto」に並べられているのを発見した。かつて世界で最も高貴でエレガントな佇まいと言われたC6が、他の欧州の小型車や大衆車と一緒に置かれ寂しそうにいるではないか!実はC6は華々しく欧州の社交会にデビューしたにもかかわらず、シトロエン特有の乗り心地機能、ハイドロシステムが複雑なためか人気が出ず、生産年月も2005年~2012年のわずか8年と短命に終わった。そんな物語を知っているので余計野ざらし状態に置かれたC6が愛おしく見えた。 フロントガラスに貼られた180万円諸経費込みのプライスにびっくり。当世人気中古車は販売価格より高額で売買されるケースも多い中、隣に置かれた同じフランスの超大衆車シトロエン2CVと価格が変わらないじゃないか。社交界の貴婦人C6と下町娘2CV。17年の歳月を経て2台がここに並んで居るとは。C6はどんな気持ちなのか。こうなったら私が引き取るしかない。早速購入する事に。 担当の児玉さん曰く「壊れやすい車なのでくれぐれも優しく接して下さい。出来ればサンルーフも開けない方が良いです。それとカップホルダーも繊細なので利用は控えめに。壊れると部品調達が難しいので。」普通ならアドバイスにたじろぐところだが、長年古い車に乗っているため、この程度の事は織り込み済み。 納車後、早速ドライブ。パリジャンを気取って赤いベレー帽とフランス製のホワイトコートで決め、横浜までひとっ走り。不思議なくらい順調。シトロエンが誇るハイドロも機嫌が良い。車内に流れる音楽は当然フランスのシャンソン歌手シャルル・アズナヴール。幸せな時間を過ごす事が出来た。しかし翌日、車に乗り込もうとドアーの取っ手を見ると、親指を掛ける部分が消えている。昨日のドライブ中に恐らく飛んで行ったのだろう。しかし動じない。あくまでも想定内の出来事。幸いパーツが見つかった。 貴婦人シトロエンC6との付き合いは始まったばかり。なにがおきるか分からない。楽しみは尽きない。 テリー伊藤(演出家) 1949年、東京築地出身。早稲田実業中等部、高等部を経て日本大学経済学部を卒業。2023年3月、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了。テレビ番組制作会社IVSテレビに入社し、「天才たけしの元気が出るテレビ」「ねるとん紅鯨団」などのバラエティ番組を手がける。その後独立し、テレビ東京「浅草橋ヤング洋品店」など数々のテレビ番組の企画・総合演出を手掛ける。著書「お笑い北朝鮮」がベストセラーとなり、その後、テリー伊藤としてメディアに多数出演。演出業のほか、プロデューサー、タレント、コメンテーターとしてマルチに活躍している。YouTubeチャンネル「テリー伊藤のお笑いバックドロップ」LALALA USAでコラム連載中https://lalalausa.com/archives/category/column/terry

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第39回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2024 AUTUMN/WINTER ~生見愛...

2024年9月7日(土)さいたまスーパーアリーナにて『第39回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2024 AUTUMN/WINTER』が開催されました。今回のテーマは「A STEP FORWARD」。新たな冒険や挑戦へのスタートを意味するA STEP FORWARD 。TGCは、新しい自分に出会える“トキメキ”が詰まっています。秋の訪れとともに迎えたマイナビ TGC 2024 A/Wの多彩な豪華出演者の中からモデル・女優の生見愛瑠さんにお話を伺った。 ■TGCのステージはパワーをもらえる場所 毎回この時期が来るとドキドキします。TGCのステージは、ファンの方々やお客さんとすごく距離が近いですし、顔やうちわが後ろまで見えるので、めちゃくちゃパワーをいただいています。ステージに備えて、数日前から塩分を控えたり食生活など気を付けて臨みました。今回クールに見せるステージだったので、いつもよりハッピー感は抑えていたのですが、やっぱり楽しくて途中で手を振ってしまいましたね。(笑) ■「楽しいだけではダメ」と気付かされた女優の仕事 昔はモデルを中心にやっていたので、ファッションやメイクがメインで好きなことをしているという感覚でした。最近は演技をするお仕事の機会が増えてきたので、「色々な作品を見て勉強しなきゃ」と感じることも多く、楽しいだけではダメだなと思うようになりました。演技のお仕事は初めて会う方が多いので、人見知りしないように、そして現場に早く馴染めるように、メイク段階から「役として居る」ことを心掛けています。まだまだ「めるる」と呼ばれることが多いので、俳優「生見愛瑠(ぬくみめる)」として知っていただけるようにもっと頑張っていきたいです。私は食べることが好きなので、普段からご飯をご褒美にするなどして、お仕事のモチベーションを上げています。 ■美しさの秘訣は? 世間で話題になっているものは、実際に試してみるように心がけています。高額な商品は難しいかもしれないけれどまずは試してみないと分からないので、試したうえで自分の髪や肌に合うものを選んで使っています。 ■学生へのメッセージ 私は悪い方向に全く考えないポジティブなタイプなので、人生ノリで楽しんでいます。(笑)学生の皆さんは、まだまだ挑戦できることがいっぱいあると思うので、一つに絞らずにやりたいことにどんどん挑戦して、好きなことをたくさん見つけてみてくださいね。 取材者:東洋大学2年 越山凛乃 イベント名称:第39回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2024 AUTUMN/WINTER(略称:マイナビ TGC 2024 A/W)開催日時:2024年9月7日(土) 開場12:00、開演14:00、終演21:00会場:さいたまスーパーアリーナ公式サイト:https://tgc.girlswalker.com/24aw/

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第39回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2024 AUTUMN/WINTER ~ガンバ...

2024年9月7日(土)さいたまスーパーアリーナにて『第39回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2024 AUTUMN/WINTER』が開催されました。今回のテーマは「A STEP FORWARD」。新たな冒険や挑戦へのスタートを意味するA STEP FORWARD 。TGCは、新しい自分に出会える“トキメキ”が詰まっています。秋の訪れとともに迎えたマイナビ TGC 2024 A/Wの多彩な豪華出演者の中からお笑いコンビ ガンバレルーヤのまひるさん・よしこさんにお話を伺った。 ■華やかなTGCステージで夢のダンスショー よしこ:とにかく華やかな世界だなと思いました。ステージに立った時のお客さんの歓声がすごくて、お客さんみんなノリが良いというか温かい方達ばかりで、みんなと一緒に盛り上がっているという感じがしました。 まひる:TGCは誰もが憧れるステージじゃないですか。私自身もTGCのステージでダンスするのが幼少期からの夢で。そのためにこの世界入ったので、夢が叶って嬉しかったです。 よしこ:だとしたら相当遠回りよ。(笑)今回、s**t kingzさん振り付けで踊らせていただけるというのが嬉しくて、とにかく楽しかったです。&TEAMのKさんとペアで躍らせていただいたのですがKさんがカッコよすぎて顔が小さすぎて、近くにいても遠くにいるような異次元の存在でした。一緒に踊れて夢のような時間だったなと感じます。 まひる:ダンサーなら誰しもが憧れるs**t kingzさんの振り付けで、このTGCのステージで踊れたことは本当に嬉しかったです。私は加藤諒くんとペアだったのですが、どれだけ離れていても近くに感じるというか、どこにいても諒くんだと分かるぐらい華やかな方です。一緒に踊ることでたくさん学ぶことがあって、表情一つにしても、プロ意識を感じました。 ■ガンバレルーヤの魅力『仲の良さ』は遺伝子レベル!? まひる: 私達、前前世から一緒なんです。前前世は夫婦で移動式サーカスを営んでいて、前世は一卵性の双子だったと言われたことがありますし、今世はこうやってコンビを組んでいます。あまりにも仲が良いから番組でDNA鑑定をしたら、姉妹とかにしか出ない99%以上の相性が出て、科学的にも証明されました。何より、お互いを尊敬しあっています。とにかく大好きです。ずっとこいつと楽しいことやっていきたいなと思っています。 よしこ:出会ってからずっと、13年間一緒に住んでいます。本当に尊敬しているし、大好きです。あと、笑いのレベルが小学生で。(笑)そこも合うんです。 ■笑いを届ける原動力は? まひる:テレビを見てくださった方、応援して下さるファンの皆さんが「面白かったよ」とか「二人を見て元気でました」と温かいメッセージを毎日のように送ってくださって、それを見ると頑張って良かったなと思うし、もっと笑いを届けられるように頑張ろうと思える原動力になっています。   小さい頃からの「芸人になる」という夢が叶って、とても嬉しいです。お仕事を通して、素敵な出会いがあり、芸人にならなかったら体験できなかったお仕事もたくさんあります。芸人は毎日違う仕事で、その中で出会う方々とのご縁で成り立っている仕事だと思っています。 よしこ: まーちゃんが、私のために「よっちゃん、これどう?」と提案してくれたり、頑張ってくれることがたくさんあります。だからこそ、私もまーちゃんのことを笑わせたいし、力になりたいと思っています。今まで芸人を続けてこられたのは、まーちゃんのおかげです。 ■学生へのメッセージ よしこ:学生はこれから何でも出来ますから。だから好きなことやれっ!(笑) まひる:明日なんていい、今を一所懸命生きろっ!(笑) 取材者:東洋大学2年 越山凛乃 イベント名称:第39回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2024 AUTUMN/WINTER(略称:マイナビ TGC 2024 A/W)開催日時:2024年9月7日(土) 開場12:00、開演14:00、終演21:00会場:さいたまスーパーアリーナ公式サイト:https://tgc.girlswalker.com/24aw/

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第39回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2024 AUTUMN/WINTER ~矢吹奈...

2024年9月7日(土)さいたまスーパーアリーナにて『第39回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2024 AUTUMN/WINTER』が開催されました。今回のテーマは「A STEP FORWARD」。新たな冒険や挑戦へのスタートを意味するA STEP FORWARD 。TGCは、新しい自分に出会える“トキメキ”が詰まっています。秋の訪れとともに迎えたマイナビ TGC 2024 A/Wの多彩な豪華出演者の中から俳優の矢吹奈子さんにお話を伺った。 ■TGCについて 毎回盛り上がりますが、今回はさいたまスーパーアリーナということもあり、より広く感じました。上の方まで大勢のお客さんがいらっしゃったので、皆に見守られながらランウェイを歩いている気持ちになり、緊張もほぐれて安心出来ました。TGCに出演すると、ステージを見てくれた方から「身長が低めの私でもいい感じで着こなせそう」とか「小さくても似合うファッションを見つけられる」などと言葉を頂くことが多いので、私の中では勇気につながっています。パワーを貰える場所ですね! ■仕事のやりがい アイドルを卒業して、今は俳優としても活動の機会をいただいています。今までは努力はもちろんするのですが、卒なくこなすタイプだと言われることが多かったと思います。しかし最近はお仕事で壁にぶつかる瞬間が多々あります。だからこそもっと勉強しようと意欲がわきますし、同世代の俳優さんがたくさんいる中でどうやったら自分の色を出していけるかなということも考えるようになりました。難しいからこそ、やりがいを感じられています。こうして長い間活動できているのは、自分が負けず嫌いだからかもしれません。今はお仕事がとても楽しいですね。楽しみながらお仕事をして、「もう満足!」と思えるようになるまで、頑張りたいです。もちろん楽しいばかりではなく、大変と感じる時もありますが、意外とお料理をすることがリフレッシュに繋がっています。料理をしている時は作ることに集中しているので、余計なことを考えなくていいんですよね。最近はハンバーグを作りました!その時は美味しいものを作りたくて、国産の良いお肉を買って作ったらとても美味しくできたので嬉しかったです。(笑) ■これから挑戦したいこと 今はドラマの撮影が終わって少し余裕があるので、お芝居のレッスンやボイトレなどインプットする強化期間にしようと思っています。声を褒められることが多いので、いつか声優のお仕事にチャレンジしてみたいです。俳優としては活発で明るい元気な役をいただくことが多いので、逆にめっちゃ真面目でボソボソ喋るような役を演じてみたりして、イメージを崩していきたいという気持ちがあります。 ■学生へのメッセージ 今思えば、学生時代はめちゃくちゃ楽しかったですね。大変なこともあると思いますが、その時にしか味わえない楽しさが絶対にあります。毎日を大切に過ごしてほしいです。そして夢があるなら、諦めないでください。自分には無理かなと思う瞬間があるかもしれませんが、挑戦することは無駄ではありません。一歩踏み出すことが大事だということが届いたら嬉しいです。                    取材者:上智大学3年 網江ひなた イベント名称:第39回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2024 AUTUMN/WINTER(略称:マイナビ TGC 2024 A/W)開催日時:2024年9月7日(土) 開場12:00、開演14:00、終演21:00会場:さいたまスーパーアリーナ公式サイト:https://tgc.girlswalker.com/24aw/

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第7回「SUITS OF THE YEAR 2024」受賞式

11月13日、日本経済新聞社のTHE NIKKEI MAGAZINEが主催する第7回「SUITS OF THE YEAR 2024」の受賞式が行われた。今年は「五感を刺激する」がテーマで、ビジネス、イノベーション、スポーツ、アート&カルチャーの4部門で表彰。オリエンタルランド代表取締役会長兼CEOの高野由美子氏や、俳優・嵐の二宮和也氏らがスーツに身を包んで登壇し、会場を魅了した。 ビジネス部門 ■株式会社オリエンタルランド 代表取締役会長兼CEO 高野 由美子 氏 このような素晴らしい賞を頂けて大変光栄に思います。この賞は情熱を持ってチャレンジを続ける方に贈られるということですが、オリエンタルランドはディズニーシーの新エリアやクルーズ事業参入を発表するなど、本当にチャレンジの1年でした。ファンタジースプリングスのエリアは、鳥のさえずりやポップコーンの香りなど何度訪れてもサプライズを提供できる、まさに”五感を刺激する”全く新しいテーマパークを目指しました。この受賞を励みとして、皆様に喜んでいただけるようにさらに努めてまいりたいと思います。 スーツは、受賞の場ということで華やかな白を選びました。以前は男性の多いビジネス場面で目立たないようにダークスーツを着ていたことが多かったのですが、「自分らしさを表現すること」も大切なおもてなしだと思うようになったんですよね。 スタイリスト 四方章敬さん:立体感のあるシルクで光沢を演出し、エグゼクティブな印象です。ブラウスや時計の文字盤はグリーンで、今年のトレンドカラーも取り入れています。 ■Nature Architects株式会社 代表取締役CEO 須藤 海 氏 このような素晴らしい賞をいただき、大変光栄です。会社の仲間やコラボレーションしている企業様とご一緒したからこそ、この賞を頂けたと思っています。普段は会社のロゴ入りTシャツや作業着を着て現場に行くことが多いのですが、しなやかなスーツに身を包むと、これからもこの受賞に恥じない仕事をしようという気持ちになります。 実は、スーツの内側に弊社を表した「カタチのチカラ」という文字を入れています。三角形の組み合わせによって、水に浮くほど軽い金属を作れて、それが環境に優しい自動車作りに繋がるなど、カタチは地球環境や身の回りの暮らしを変えるほどの大きなチカラを持っているという意味です。このスーツも、一本一本の糸の細さや種類によって光沢や質感が変わるということで、人の身体を美しく魅せるカタチのチカラだと思います。非常に面白く、共通点を感じています。 四方さん:クラシックな仕立てだけれど古臭く見えない軽やかなスーツです。細い糸が使わていている高級素材なので、しなやかでありながら耐久性もあるものになっています。また、ベルトレスのパンツも特徴的です。 イノベーション部門 ■映画監督 山崎 貴 氏 この賞は毎年イケている人たちが受賞している印象があったんですが、ついに私にもやって来たかと。周りに自慢してしまいました(笑)。ゴジラには沢山の景色を見せてもらっていて「ゴジラありがとう」という気持ちですが、新作も発表したのでまたこの場に来られるように頑張りたいと思います。 スーツはシャドーストライプという柄で、反射によって高級感や深みが出るものです。普段携わっているCGでも反射の仕方を使っているので、視覚効果的に共通点を感じています。また、山崎組の現場は遅刻に厳しく、1分の遅刻で高級お弁当をプレゼントすることになったりするので、時計は本当に大切なんです(笑)。とても素敵な時計をいただいたので、これからも励んで参ります。 四方さん:見る角度によってストライプが光る生地がポイントのオーダースーツです。シャツやネクタイも、スーツと合わせてダークネイビーのワントーンにしてモード感を出しています。 スポーツ部門 ■プロフィギュアスケーター 高橋 大輔 氏 引退して1年経つのですが、自分でもまさかこれほど挑戦する機会があると思っていなかったので、評価していただけて大変嬉しいです。特に今年は、映画出演やアイスショー演出にも挑戦して貴重な経験ができました。その中で「エンターテイメントが好きだなぁ」と改めて思ったので、もっとエンタメで色々なことに挑戦したいですね。 普段の衣装も含めて着心地にはこだわりがあるのですが、このスーツは生地感が素晴らしいですね。アスリートは変な筋肉の付き方をする部分があるので、生地が柔らかすぎると筋肉感が見えてしまうことがあって。でもこの生地は、柔らかいのに身体がシュっと見えたり、艶っぽい色でセクシーさがあったりします。似合ってますよね?(笑) 四方さん:艶やかな光沢のある生地が、歩くたびに光って見えてエレガントです。また時計はスポーティーなモデルですが、スーツのブルーを拾った同色の文字盤が映えて素敵なんです。 アート&カルチャー部門 ■俳優 二宮 和也 氏 この1年は、初めてのことも多くて試行錯誤しながら過ごしたのですが、このような賞をいただけてとても嬉しいです。来年もこの賞をいただけるような貪欲な気持ちを持って仕事をしていけたらな、と思います。僕は、基本的に「自分が楽しいと思っていることを楽しめば、楽しんでいる姿を見て楽しんでいただける」と思っています。僕自身もそれが一番伝えやすい形なので、テレビやYouTubeなど異なるメディアでも、やっていることは違ってもそのスタンスは変わらないですね。 僕自身、スーツや時計を数多く持っている方ではないので、お店の方とどうしようかと話していて。最終的には柔らかくて動きやすい生地感のものを選びました。スーツはピシッとする場面が多いと思うのですが、柔らかい生地だと心はピシッとしますが見た目は柔らかい。緊張せずにいつも通りでいられるなと思い、とても気に入っています。 四方さん:「攻めた生地を選んでみたい」と仰っていたのでワイドストライプのスーツを。柔らかいフランネル生地でリラックスした印象を与えます。スーツの色は、グレーベースにオリーブが少し入っているのも特徴的で、インナーにニットを合わせるなどファッション性も高いです。合わせたグリーンの時計はクラシカルな表情で、柔らかい印象のスーツによくお似合いですね。 学生新聞オンライン2024年11月13日取材(執筆・構成) 上智大学3年 吉川みなみ

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第39回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2024 AUTUMN/WINTER ~本田響...

2024年9月7日(土)さいたまスーパーアリーナにて『第39回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2024 AUTUMN/WINTER』が開催されました。今回のテーマは「A STEP FORWARD」。新たな冒険や挑戦へのスタートを意味するA STEP FORWARD 。TGCは、新しい自分に出会える“トキメキ”が詰まっています。秋の訪れとともに迎えたマイナビ TGC 2024 A/Wの多彩な豪華出演者の中から俳優の本田響矢さんにお話を伺った。 ■TGCは今を詰め込んだキラキラした空間 TGCのステージは会場の皆さんと時間を共有することで、最新のファッションや今旬な情報などを一緒に摂取できるようなキラキラした空間だと思います。今回の衣装は、ジャケットにデニムという組み合わせで若者はよく着ているファッションではないでしょうか。プラスでネクタイをして、よりカッチリした少し昔の学生のような雰囲気も出しつつ、ブーツはごつくボリュームがあるので、バランスがとれたすごく素敵なコーデになったと思います。そして、衣装に合わせて珍しく前髪を下ろしたことがポイントです。 ■チャレンジ精神から始まった俳優の仕事 負けず嫌いな性格ということもあり、自分の周りの仕事仲間が俳優業をやっているのを見て、「俺もやってみたい!」という興味から始まりました。コンテストに出場することを決めて、俳優業へチャレンジしましたが、まずは一歩踏み出してみるという気持ちはとても大事だと思います。実は元々芸能界に興味があったわけではなく、人前に立つのも苦手なタイプなんです。作品の撮影でカメラの前に立つのは大丈夫なのですが、イベントや舞台挨拶のようにお客さんがたくさんいる中でステージに立つというのは、いまだに緊張します。自分なりに緊張をほぐすよい方法がないか、ずっと探しているのですがいまだに模索中です。 ■剣道から教わった礼儀と感謝 学生時代は部活動を頑張っていました。小学校3年生から高校までずっと剣道をやっていて、小さい頃から「礼儀は大切に」と教わってきました。今、俳優として活動していく中でも礼儀はずっと大事にしたいと思いますし、感謝の気持ちも忘れずにやっていきたいです。また、剣道や周りの先輩方が目指していた影響で、学生の頃は警察官になりたいと思っていました。警察官の役は役者人生の中で一度は演じてみたいです。 ■Netflixシリーズ『恋愛バトルロワイヤル』について 学生時代を振り返ると、学校の中のルールが全てだったような気がします。例えば、前髪はこの長さ、襟足は肩についちゃダメとか、それが当たり前として生活していたし、それを守って生きていかなきゃいけないものだと思い込んでいました。この作品は”男女交際禁止”の校則が制定された超エリート高校が舞台のお話です。それぞれのキャラクターが「何でだろう?どうしたらいいんだろう?」と悩んでもがいて葛藤しています。そんな姿を見て、自分自身、いろんなことを考えさせられるようなお話だなと思いました。演じるにあたっては、嘘のないように役になりきることを意識しました。以前、別の作品で監督とご一緒したときに、物音がして気が散ってしまったときなど一瞬自分に戻ってしまう瞬間を見透かされてしまったことがあったので、その経験から学んだことを活かせるよう、注意しました。 ■学生へのメッセージ 僕がこうしてこのお仕事をやらせていただいているのは、何かのきっかけや運、タイミングが重なったからだと感じています。自分で何かやってみたいなと思ったとき、自分はこうだから無理だと言い訳をせずに、自分の気持ちに素直になりましょう。やりたいことを言葉に出すとより叶いやすくなると思います。前向きに考えていれば、きっと良い未来が待っているはずです。 取材者:東洋大学2年 越山凛乃 上智大学3年 網江ひなた/東洋大学2年 越山凛乃 イベント名称:第39回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2024 AUTUMN/WINTER(略称:マイナビ TGC 2024 A/W)開催日時:2024年9月7日(土) 開場12:00、開演14:00、終演21:00会場:さいたまスーパーアリーナ公式サイト:https://tgc.girlswalker.com/24aw/