株式会社クイック 代表取締役社長 川口 一郎

個人に感謝され企業に評価され、自信をつけ、成長する

株式会社クイック 代表取締役社長 川口 一郎 (かわぐち いちろう)

■プロフィール

大学卒業後、株式会社日本リクルートセンター(現:株式会社リクルートホールディングス)入社、その後トランス・コスモス株式会社常 務取締役を経て 2005 年株式会社クイック入社、人材紹介事業本部長、常務取締役執行役員を経て2019 年代表取締役社長就任。2020年株式会社キャリアシステム代表取締役社長も兼務し現在に至る。

「関わった人すべてをハッピーに」というグループ経営理念に基づき、独自の体制で人材紹介事業を展開する株式会社クイック。転職を考える個人から感謝され、企業に評価されるいい仕事をすること(BtoB&C)が人材紹介の面白さだと語ってくれた川口社長に、仕事における信念や大切なことについて語ってもらった。

大学時代はボート部に所属していました。ボート部は年の半分が合宿で、部活中心の生活を送っていました。 就職においては、会社選びの3つの基準を自分で決めていました。1つ目は、平均の能力と平均以上の意欲を持つ自分が、 代に鍛えられ成長できる会社かどうかです。 2つ目は、いい仕事をしたときに評価がダイレクトな会社、3つ目は経営理念の理と事が一致している会社です。多くの会社で経営理念が掲げられていますが、それが社員全体に浸透し、実際の業務に生かされている会社かどうかは、私にとってとても大事な会社選びの基準でした。

■新入社員に伝える3つのこと

1つは「失敗を恐れるな」です。失敗は前を向いて動くから生まれるもの。失敗は財産で失敗する自分をむしろ褒めてほしいとも言っています。
2つ目は「悩むな」です。ビジネスにおいて悩んで解決することはなにもなく、考えて行動し、行動して考える、その繰り返しの中で知恵を出すことが大事で、無駄に悩んではいけません。
3つ目は「101の仕事をしてほしい」ということです。 100は言われてする仕事ですが、100の次の1は自発的にやる仕事です。その自発的な1を1年、2年続けると、その姿勢がビジネスパーソンとして大事な筋肉になり大きな財産になります。

■独自の制度と社員の成長

多くの人材紹介会社は、早期戦力化というメリットもあって、分業制を取っています。しかし私は、人材業界の面白さややりがいは、個人と企業の間に入り、介在価値を両者に提供し、その結果、個人に感謝され企業に評価されるいい仕事をすることにあると考えています。 それを具現化するためにクイックは独自の一気通貫性を取っています。一人のコンサルタントが、個人対応も企業対応も両方担うという体制です。そして自分が担当する転職を考える個人の方に紹介したい企業を他のコンサルタントが担当している場合には、その二人のコンサルタントがコラボレーションして、個人と企業のマッテイングを図ります。チーム力、組織力でいい仕事をする体制です。 新卒が我々の考えるコンサルタントになるまで2年はかかります。その間は研修や実践を通じて、勉強勉強の連続で相当大変ですが、我々はそれでいいと思っています。社会に貢献できるバリューの高いプロになるためには、最初の2年間でどれだけ木の根っこをしっかり作っておくかがその後の成長に大きく影響すると思っているからです。

■人材紹介のやりがい、 そして大切なこと

私のやりがいは、たくさんのメンバーがマーケットに対していい仕事をしお客様から評価を受け、成功体験を積み重ねることで自信を産み、さらに力をつけようと努力する、そんな姿を見ることですね。
社員の成長がいい仕事につながり、結果、事業規模の拡大に、そして組織がよりよい仕事ができるようになっていけば、私の喜びはさらに増えていきます。
クイックには、「関わるすべての人をハッピーに」という経営理念があり、迷ったら理念に立ち戻りどうその理念に近づいていけるかを考えます。
一部上場しているので、ステークホルダーを大切にし、様々なステークホルダーから見て魅力的な会社にしたい。その中で一番大切なのは社員です。社員がどれだけクイックでやりがいを感じ、成長を実感し活性度の高い組織にできるか。人が人に対してするサービスなので、仕事に誇りとやりがいを感じられないと、 強いエンジンにはなりません。社員を一番に考え、社員が活性化している組織であることが最も大切だと考えています。

■message

当社の求める人材には3 つあり、一つ目は意欲の高い人、自分の成長のエンジンとなるものを持っているです。
2つ目は地頭の良さです。学歴ではなく様々な課題に対して知恵を出せる人。
3つ目はチームワークの取れる人です。
新入社員は、すべてが初体験ですから失敗はあたりまえです。様々な経験を通して成長していく、そしてその人たちを育てる土壌が自社にはあります。入社したら仲間であり、社員はみんなで育てていくという風土を持っています。
大学生のみなさんは、学業でもスポーツでも何か自分なりのチャレンジを徹底的にやってみる経験をされたほうがいいと思います。自分の時間はたくさんあるので、挑戦を 繰り返すべきです。挑戦すると、最初は失敗してつらい思いをするかもしれませんが、それも財産になります。

学生新聞2020年10月号 青山学院大学2年 鈴木理梨子

青山学院大 2 年 鈴木理梨子/日本大学 3 年 大橋星南

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