さんだる

「楽しくお笑いをしている」と思われるような芸人に。

お笑い芸人 さんだる [ 堀内将人(ほりうち まさと)(左) 宗洸志(そう こうじ)(右)]

■プロフィール

2013年結成。2019年第1回ツギクル芸人グランプリ決勝進出、キングオブコント2019準決勝進出、2020年キングオブコント2020準決勝進出。2021年はNTV「ぐるナイおもしろ荘2021」に出演、5月30日には単独ライブを開催。ラジオアプリGERA「さんだるのぴよぴよさんだる」(毎週月曜日更新)に出演中。

同じ養成所に入ったことをきっかけに結成されたお笑いコンビ「さんだる」。結成当初から出場し続けた「キングオブコント」で、準決勝に2年連続進出。今年、800組を超える芸人の中から選出され、テレビ番組『おもしろ荘』にも出演を果たした、お二人の理想の芸人像とは? 現在に至るまでの経験や思い、これからの展望と共に伺った。

■学生時代から芸人を目指していましたか?

宗:全く考えていなかったです。高校の文化祭で漫才をやったことはあるんですが、中学・高校のときはお笑い番組をほとんど観ていなかったです。でも、大学進学後に、『ダウンタウンのごっつええ感じ』や、ジャルジャルさんなどのお笑いDVDをよく見るようになり、「俺がやりたかったのはこれだ!」と思ったんです。

堀内:僕は反対に、小学生から芸人になることが夢で、卒業文集にも「芸人になりたい!」と書いていたほどでした。そのころから、お笑い番組やネタ番組を相当観ていましたね。特に、『めちゃ×2イケてるッ!』と『内村プロデュース』を観ていて、「芸人さんはふざけてお金をもらえていいなぁ。楽しそうだな。自分も出たい!」と思い、いつからか芸人という仕事を目指していました。

■お二人が出会ったきっかけや、選んだ理由は何ですか?

宗:お笑い養成所で、同じクラスだったのがきっかけです。クラスの中で、これから一緒にお笑いをやっていく人を探すわけですが、僕には条件がいくつかありました。それは、「年が近いこと」「東京出身であること」です。なぜ「東京出身」という条件を出していたのかというと、さまぁ~ずさん、おぎやはぎさんたちのような東京出身の先輩方に続けという想いがあったからです。また、僕自身、ナインティナインさんみたいに「若いころから売れたい」という思いがあって、できればキレイ目な人と組みたかったので、これらの条件の整っていた堀内ともう一人(のちに脱退)と一緒に、トリオとして「さんだる」を結成しました。

堀内:養成所で最初に自己紹介や一発芸をやるのですが、その後、宗ともう一人のメンバーの3人で、「誰が面白くなかったか」という話を3人でしていて、同じ人を挙げたことをきっかけに仲良くなりました。感受性が近かったのだと思います。僕は、「友達として仲良くなれる人とやりたい」と思っていたので、2人とは養成所時代から楽しく過ごせたのも、よかったんだろうなと思います。

■印象に残っている仕事はありますか?

宗:印象に残っているのは、「キングオブコント」で初めて準決勝の舞台に立ったときです。「さんだる」はずっと「キングオブコント」に出続けているのですが、結成して6年目までは毎年1回戦敗退でした。挑戦し続けた大会で、準決勝に立った時、その舞台に立つ前までわからなかった感覚や手ごたえを感じられて、「もうひと頑張りしなきゃ」と思ったのを覚えています。

堀内:僕も印象に残っているのは「キングオブコント」ですね。ただ、準決勝に進出したときではなく、その前の年の2回戦での舞台が印象に残っています。今までは「キングオブコント」の舞台でウケたな……手ごたえを感じたことはなかったのですが、初めて凄くお客さんの反応がよくて、強い手ごたえを感じて、ものすごく興奮しました。結局、その年は準々決勝で敗退してしまいましたが、今もその年の2回戦でやったネタはとても大事にしています。

■ネタはどうつくりますか?

宗:基本は僕が考えています。まずは、ネタの設定だけを相方に伝え、相方も面白いと言ったら、本格的に作りだします。僕は、面白いネタは言葉で伝えた時点で既に面白いと思っているので、相方に設定を伝えて「面白くない」と言われたら、「このネタは50%の人が面白くないと思っているんだな」と考えて、使いません。
ネタ作りの際は、自分から意識して「ネタを考えよう」と思った際に生まれたことは1度もないです。映画やドラマなどのほかの作品を見ていて、ふとした瞬間にアイディアが出てくるんです。

■苦労していることはありますか?

宗:最近、ネタ番組に出演させていただく機会が増えているのですが、その中で感じるのが、コントを中心にやる芸人ならではの難しさです。漫才師は、その芸人自身として舞台に立ちますが、コント師はネタの中の役を演じて、お客さんを笑わせます。しかし、トークするときは芸人本人としてコメントしなければならないので、ネタの中で演じた役の枠から出ることになります。ネタ中とその後のトークでキャラに落差があってはいけないと常々思っているので、この「コント中」と「トーク中」のキャラクターの出し方については、本当に難しいですね。

■今後の目標やチャレンジしたいことはありますか?

宗:まずは、キングオブコント決勝に進出したいです。あと、僕は映画に出たいですね。ネタは、面白い時期を過ぎると後で見ても笑えないことが多いですが、映画は長い間残ります。エンドロールに自分の名前が載るのが夢ですね(笑)。ちなみに、僕たちのネタで『孤独のグルメ』をモチーフにしたものがあるので、ぜひ『孤独のグルメ』に出演させていただきたいと思います!
あとは、単独でもおもしろいと思われる芸人になりたいです。僕たちは、ネタをメインにやってきているのですが、バナナマンさんのように一人ひとりが単独で活躍しても面白いと思われる芸人さんに憧れます。最終的には、「あの人たちは、普通にまったりと話をしているだけで面白いよね」と思ってもらえるような芸人にもなりたいですね。あとはもちろん、ずっと楽しくお笑いをしている芸人でありたいと思います!

■message

宗:芸人をやっていて、様々な知識が必要だということを痛感します。これは芸人だけに限られたものではないと思います。どんなことでも「これやっていてよかった」とふと思うことがあるので、やるかやらないかで迷ったら、確実にやる方を選んだ方が楽しいと思います。

堀内:僕は小学校のときから芸人を目指してきたので、大学に進学することは考えていなかったです。しかし、今思えば、退路を断って「これしかなれない道」を歩むよりも、様々な選択肢の中で選んだ道に進んだ方がいいと思います。大学生を楽しみながら、親を大切に、感謝して過ごしてほしいですね。そして大学生の皆さんが、僕たち「さんだる」を見て、楽しんでほしいと思います。

学生新聞WEB 2021年2月15日取材 明治大学2年 山本真人



<さんだる単独ライブ>

【タイトル】さんだる単独ライブ③すりっぽん

【日程】2021年5月30日(日)

【会場】渋谷ユーロライブ

【時間】開場14:30/開演15:00

【チケット】前売・当日とも¥2500

【チケット販売フォーム】チケット購入は TIGETにて https://tiget.net/events/126904

津田塾大学 1 年 佐藤心咲 / 日本女子大学 2 年 神田理苑 / 明治大学 2 年 山本真人

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