阿部桃子 モデル、そしてゴルファーだからできること
1994年9月17日生まれ、千葉県出身。
2017年ミス・ユニバース・ジャパン。6才からゴルフを始め、ベストスコアは68。
タレント・モデルとして活動するほか、プロゴルファーを目指し様々なゴルフ番組でも活躍している。
YouTube「UUUM GOLF」、BS11「諸見里しのぶ実践ゴルフテク!」、wowow開局30周年記念連続ドラマW「トッカイ~不良債権特別回収部~」等、多数番組に出演。
「神様は乗り越えられる試練しか与えないと思っています」。そう語るのは、タレント・モデルの阿部桃子さん。ゴルフで鍛えられたメンタルは強く、ポジティブな性格だと笑う。芸能界でも活動しながら、ゴルフのプロテストを受けるなど、多彩な活動を続ける彼女にお話を伺った。
■ゴルフ一色の学生時代
ゴルフを始めたのは6歳のときです。母がプロゴルファーだった影響で、練習場について行って教えてもらうようになり、以来、プロゴルファーを目指して練習していました。大学生時代はゴルフ部に入り、ゴルフ漬けの毎日でした。朝練して、授業受けて、帰って、練習して……と、いま思い出してもゴルフだらけの生活でしたね。大学では「常にゴルフクラブを持ち歩いている学生」として、有名だったと思います(笑)。当時は、母にゴルフを教えてもらっていたので練習中は母を「先生」と呼ばなくてはならず、甘えたい時も甘えられなかったり、喧嘩をしたりと、辛いこともありました。「もうゴルフをやめたいな」と思ったことだって何度もありました。ただ、今ではすごく仲良しで、最近では父も含め家族3人でゴルフをしに行くこともあります(笑)。また、ゴルフ部時代の友達も今でもずっと繋がっているため、やっぱりゴルフ部に入ってよかったと思っています。
■憧れのミス・ユニバースに選出
2007年のミス・ユニバース大会で、日本代表の森理世さんが優勝した時にミス・ユニバースという存在をはじめて知り、憧れるようになりました。ミス・ユニバースは、外見の美しさだけではなく、知性・感性・人間性・誠実さ・自信などの内面が重視されるコンテストなのですが、そんな中で活躍される出場者のみなさんがとても素敵でした。
18歳から応募することができるので、大学1年生の時にミス・ユニバースを目指したいと両親に伝えたのですが、最初は「大学4年生になってもその気持ちが変わらないようだったら、もう一度話してほしい」とその時は反対されました。その後、4年生になったときに、いまだ憧れを持っていた私は、両親を説得し、ついに念願のミス・ユニバースへ応募しました。
ミス・ユニバースにはさまざまな審査項目があり、スピーチ力などメンタルが試されるものもたくさんあります。私の場合は、ゴルフを通じて、自分自身に向き合う時間がとても多かったので、メンタルには自信がありました。いま考えれば、それが私の強みだったのだと思います。日本代表として世界大会に行ったときは、世界各国の代表と友達になれたことが嬉しかったですね。ユニバースに出場する女性は、女性の地位向上のために努力をしていたり、思いやりに満ちていて優しかったりと、魅力的な人たちが多いんです。彼女たちとは、今でも繋がっていて、連絡を取っています。
■ミス・ユニバースを通して見えたもの
もともと大学時代もボランティア活動はしてきましたが、ミス・ユニバースに選ばれた後は、活動の一環として、様々な場所でボランティアを行いました。海外では、衣食住がままならない人もいて、日本は恵まれていると痛感することも多かったです。「スマイル・トレイン」という子供たちを笑顔にする活動では、いろんな方と触れあうことができました。特に印象に残っているのは、カンボジアで出会った子どもたちのこと。日本とは環境も価値観も違いますが、子どもたちと一緒に遊んだ時、彼らが笑顔になってくれたのが嬉しかったです。親がいない子も多いのですが、そんな子たちが私に抱きついてきてくれたりすると、「何とかしてあげたい」という気持ちを強く感じました。「一人で世界に貢献できることは少ない……」と思うかもしれないですが、誰かがペットボトルの蓋を寄付する行為が、誰かの1本のワクチンにつながるなど、決して他人ごとではないのでこうした個人でできるボランティアとその効果について、少しでも発信していけたらと思っています。
■ゴルフの世界から芸能界へ
ミス・ユニバースに応募するときは、「コンテストが終わったら、またプロゴルファーを目指して練習するんだろうな」と思っていました。でも、ミス・ユニバースになってから、芸能の仕事が増えて、その中で楽しさを感じ、この道に進むことを決めました。父と一緒に仕事できることはとっても嬉しくて、親孝行にもなっているのかなと思います。
芸能界の仕事では、見てくれている人に勇気や元気を与えたいと感じています。最近ではゴルフ関係のメディア出演などもあり、芸能の世界の中で大好きなゴルフに携われる喜びを感じています。特にゴルフウェアの仕事は、ゴルフをやっていたからこそできるしぐさやポーズもあって、自分がやりたかったことが全部繋がって形になっている感じがして、うれしいです。
ゴルフの魅力は、自然の中でできること。そして、世代を超えて幅広い年代の様々な人と繋がれることだと思います。そのほか、練習の結果が出て一打を縮められたときの嬉しさはとても大きいですね。あと、一緒にゴルフのコースを回ると、その人の性格もわかります(笑)! 今でもプロテストを受けたり、試合に出たりもしていて、将来的にはライセンスを取ってゴルフを教えるお仕事もしてみたいなとぼんやり考えています。芸能界のお仕事では、女優業にチャレンジしたり、ゴルフファッションの認知度を広げたりと、今後もゴルフに関わる仕事ができたらと思います。
■すべてに感謝をしてつながりを大切に
大学生のみなさんには、自分がやりたいと思ったことには、すべてチャレンジしてほしいです。あとは、感謝を忘れずに。いただいた仕事や出会った人など全てに感謝をすること、人と人との繋がりに感謝することが大事だと思っています。人は一人ではいきていけないですし、特に大学時代の友達はこれからも繋がっていくと思うので、大事にしてくださいね。
学生新聞オンライン 東洋大学2年 濱穂乃香
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