衆議院議員 環境大臣政務官 内閣府大臣政務官 穂坂泰

若い力で変えていく、強くやさしい日本へ

衆議院議員 環境大臣政務官 内閣府大臣政務官 穂坂 泰(ほさか やすし)

■プロフィール

1974年2月17日埼玉県志木市生まれ。家族は妻、3人の子、犬。青山学院大学理工学部卒業後、会計事務所へ勤務。その後、療養病院老人保健施設や特別養護老人ホーム、リハビリ病院、予備校や専門学校など中小企業の経営に従事。関東信越税理士会会員。
2017年10月の総選挙で当選。現在2期目、環境大臣政務官兼内閣府大臣政務官。

衆議院議員二期生でありながら、前回の衆議院議員選挙では開票率0%の状態で当選確実が報じられるなど高い支持率を誇る穂坂泰衆議院議員。環境大臣政務官と内閣府大臣政務官を兼任しながらも、スローガンとして掲げている「強く優しい日本」とはどのような国であるのか。ご自身の考える日本で変えていくべき社会の仕組みについて迫りました。

■社会を幸せにするために政治家へ

私は昔から政治家になろうとは思っていたわけではありませんでした。私の父が政治家をやっていたので、政治は幼い頃から身近なものではあったのですが、自分が将来政治家になるとは思ってもいませんでした。政治家になると色々な面で家族を巻き込んでしまうし、ドラマや映画では悪役として描かれることも多く、良いイメージはなかったのです。
大学時代は政治家や公務員には興味がなく、いつか会社を経営したいと思っていたことから青山学院大学の理工学部で会計学を学んでいました。社会に出てすぐ会計事務所に入所しましたが、平成12年に介護保険制度が確立したことをきっかけに、介護の仕事をするようになりました。介護の仕事は直接たくさんの「ありがとう」を言っていただける仕事で、とてもやりがいを感じていましたね。 しかし、介護の仕事をする中で「この社会は本当に幸せなのか?」という疑問を持つようになったのです。介護をする際、悲しいですが高齢の方の最後を看取る時があります。高齢の方が危篤状態にある時、ご家族にそのことを連絡するのですが、「処理が終わったら呼んでください」と言われ、最後を見取りにきてくれないご家族の方がいらっしゃいました。
自分の家族が危篤状態にあるというのに会いにきてくれることもなく、最後の瞬間を「処理」と見做してしまうことに私は本当に悲しくなりました。このようなことが普通に起こってしまう社会は本当に幸せと言えるのでしょうか。言えませんよね? そこで、「この社会の仕組みを変え、日本の社会を本当に幸せにしたい」と思い、政治家を目指したのです。

■環境大臣政務官としての役目

環境省の仕事は主に二つで、一つ目は、不変の原点の追求です。環境省は水俣病の問題がきっかけで厚生労働省から切り離して設立された省でした。公害病などの問題を解決し、地球の自然環境や生態系を守り、暮らしやすい環境を維持していくことが仕事です。
そして、二つ目は気候変動問題の対応です。CO2の削減のための脱炭素化、プラスチックの再利用などの資源循環社会の形成、各地で分散してエネルギーを作り、その地域で社会が成り立つようにするための地域分散型社会の創造がメインとなる気候変動問題の対処法です。地域分散型社会の創造には供給側と需要側の二つの面があります。供給側は二酸化炭素を減らすことなど抜本的な解決を目指すため、経済産業省が主に活動することになるでしょう。一方で、環境省が主に力を注ぐことになるのは、需要側である国民の取り組みを促していくような政策を考えることです。最近有料になった使い捨てビニール袋が代表的な例になります。使い捨てビニール袋が有料になったことで、エコバックを持って買い物に行くようになった人が増えましたよね。このように、国民に環境に配慮した活動を促すような仕組みを考えることが環境省の一員としての役割でしょう。

■経済力で日本を強く優しい国に

「若い力で変えていく、強くやさしい日本へ」。これは、私が前回の衆議院議員選挙から掲げているスローガンです。若者の中には、政治は何も変えてくれないと諦めてしまっているように見える人もいますが、実際はそんなことはないんですよ。
菅政権で取り組まれた携帯電話料金の値下げや、現在進んでいる不妊治療保険制度の制定などは若者の声から実現に至った政策でした。若者には政治は声を挙げれば変わるということを知ってほしいと思っています。そのために、学生を集めて対談を行ったり、国会議事堂見学会を開催したりと若者との交流活動にも取り組んでいます。
また、今の若者は海外をみている人が多いと感じているので、若者がグローバルに活躍できる環境を整えていきたいと思っています。教育を自由に受けられるよう、学校の無償化や奨学金の範囲を広くするなどの政策を考えています。金銭面で学校を辞めざるを得ない若者が出てしまわないよう、誰でも安心して教育をうけられるようにしたいのです。
また、私のスローガンにある「強くやさしい日本」とは、弱い人が安心して暮らせる社会のことであると思っています。そのためには、強い国家、経済力、意思をもった国民が必要でしょう。その中でも特に重要なのが強い経済力です。政治において気持ちのいい言葉を並べても意味がありません。経済力向上のために、教育費や建設費など将来的にリターンがあるものに対しては、国債発行してもよいのではないかと私は思っています。 お金というものは不思議なことに、借金をして増えるものなのです。例えば、高度経済成長期に景気が良くなったのは、民間人が借金をし始めたことによりお金の量が増え賃金がアップしたのです。お金の使い手は、個人、企業、政府の三つです。今は個人と企業は投資をしない状況ですので、経済成長のためには国が借金をし、投資をすることで経済を成長軌道に乗せることが必要です。強い経済力で日本社会を支えていける仕組みを築いていくことが、私の今後やるべきことなのです。

■大学生へのメッセージ

自分の可能性を信じてください。若い皆さんは今からなら何でもできますよ。皆さん一人一人に素晴らしいものが備わっていることを忘れないでください。自分が持っているものを認め、それを磨いていけば花を咲かせることができるでしょう。今すぐに花を咲かせることができなくても、強い根を生やしてみてください。自己肯定感を上げ、自分の可能性を信じてください。

学生新聞オンライン2022年3月7日取材 津田塾大学2年 佐藤心咲

明治大学3年 酒井躍 / 津田塾大学2年 佐藤心咲

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