株式会社Globee 代表取締役社長 幾嶋 研三郎 

ビジネスはやってみないと分からない!だからこそ、チャレンジする

株式会社Globee 代表取締役社長 幾嶋 研三郎(いくしま あきさぶろう)

■プロフィール
2015年3月に慶應義塾大学法学部卒業。2014年6月、大学在学中に株式会社Globeeを創業。
英語学校の運営を通して、IT×英語教育の可能性を感じ、現在は『学習量×学習効率の最大化』をミッションとしたAI英語教材「abceed」と、『学習支援効率の最大化』をミッションとした反転学習プラットフォーム「abceed for school」の開発を行う。

最短での英語力UPを支援する、AI英語学習サービスのabceedを手掛ける株式会社Globee。AIを活用することで、利用者一人一人にパーソナライズされた効果的な英語学習を提供している。前向きで真摯に取り組む姿勢が印象的な幾嶋社長に、大学在学中の起業に関するエピソードや会社の強みを伺った。

受験英語は自信がありましたが、大学に入学してみると、帰国子女や留学生を含む、英語が流暢な非ネイティブスピーカーが多くいることに驚きました。そこではじめて自分のスキル不足を痛感し、大学時代に実践的な英語力を磨くことを志しました。具体的には大学1年生の終わり頃からフィリピンでの短期留学を経験し、国際交流サークルで留学生の友達を作りながら英語学習に取り組んでいましたね。その結果、英語を「話す」・「聞く」能力が飛躍的に向上し、自分の英語力に自信がつくようになり、多くの人から英語力向上の方法を尋ねられました。それが結果的に英語教育に関心を持つきっかけになったと思います。その後、大学3年生から英語教育を広めるために、大学生や社会人向けの国際交流イベントやディスカッショングループの運営などを積極的に展開していきました。それがGlobeeの創業に繋がっています。起業に関してですが、在学中でも会社を立ち上げることは可能であり、制約はなかったので、起業しない理由はありませんでした。しかし、「なんか起業ってかっこいいな」という漠然とした思いがきっかけで会社を作ってしまったので、時折、無名な会社の代表取締役でいることは世の中に大きな影響を与えられているのかという疑問を持つ瞬間もありました。

■イノベーティブな事業にシフト

最初は国際交流イベントと英会話教室の運営からスタートしました。友達や留学生をアルバイトの講師として雇用し、自らも講師としてレッスンと教室の管理を行っていましたが、色々なトラブルが発生し、思うように授業を進められない日々もありました。その際、自身の時間に依存せず、かつストレスを最小限に抑えながら事業を展開する方法を模索する必要があると感じ、マネジメントコストを削減し、より効率的な事業展開が可能であるソフトウェア開発への転換を選択しました。また、自社の存在意義を考えた際に、他の英語教室との差別化が不十分で、革新的な要素が欠けていることに気付きました。そこから、「英語を習得したい人が実際に英語を習得できていない」という英語教育産業の課題に注目し、AIなどのテクノロジーを活用することで、学習効率を大幅に向上させようというアイデアが生まれました。この英語教室を立ち上げた経験があったからこそ今があると思っています。「ビジネスはやってみないとわからない」ということに気づきましたね。

■泥臭い努力を積み重ねる

abceedの正式ローンチまでの約1年5か月は、本当に大変でした。最初はアプリ開発の方法も分からなかったので、周りのエンジニアの友達に声をかけたり起業した人に話を聞いたりしていました。その中で、会社に入ることで優秀なエンジニアと出会えると思いソフトバンクに一度入社し、そこで現在弊社のCTOを担当する上赤に出会いました。また、abceedの魅力であるAIを作る上で重要視していたのが、コンテンツ、学習ツールとしてのソフトウェア開発、ユーザー獲得の3つの要素です。しかし、コンテンツのライセンス取得の問い合わせを全部断られたり、ローンチ後も1か月に30ダウンロードあるかないかの時期があったりと、苦難の連続でした。その中でも、愚直な努力を積み重ねて1つ1つの課題を解決していったことが、現在に至る大きな要因だったのではないかと思います。abceedの他社との差別化ポイントは、圧倒的なデータ量とコンテンツの質だと自負しています。現在、私たちのデータベースには約15億件分の学習データが蓄積されており、このデータ量の多さを誇りにしています。利用者の年齢層は、学生が全体の約4割を占め、残りの6割は社会人です。中には中高生も利用しており、一部の学校でもabceed for schoolが導入されているため、学校を通じて利用されている方も増えています。

■英語のハードルを下げたい

受験勉強で一生懸命英語の勉強をしたにもかかわらず、実際に英語を使う場面で自信を持てないという課題を払拭したいと考えています。これまでも小中高校生から大学生、社会人まで、幅広い年齢層の方が必要とする英語スキルを網羅できるようなコンテンツのバリエーションを増やすことに、非常に力を入れて取り組んできました。これからも学生時代からabceedを活用することで、社会に出てからもスムーズに英語を使えるレベルに到達できるよう、英語の壁を低くし、汎用性のある英語力を身に付けられるようなサービスにしていきたいですね。そのためにコンテンツのバリエーションを増やすことや、機能面をブラッシュアップしていくことを続けていきます。また、グローバルに事業を展開し、世界中の人が信用してくれるようなグローバルブランドを作りたいです。そして、現在約10万人弱の有料会員数を、100万人にすることを一つ大きな目標として持っています。新卒採用はまだ行っていませんが、選考の際には、仕事をする上でのプロ意識、つまり責任と誇りを持って自分の仕事に向き合っているかを非常に大事にしています。自分で自分の仕事に価値を見いだせない人が、よい仕事をできるとは考えていないため、役職問わず自分の仕事に対してどういう気持ちで向き合ってきたのかを重要視したいです。

■大学生へのメッセージ

リスクを取ろう、チャレンジしようと伝えたいですね。難しいとは思いますが、大人になると自分のためだけに挑戦することができなくなってくると思いますし、何か大きなことを成し遂げるには、ある程度のリスクを取る必要があると思います。志や自分の追い求める夢などがあるのであれば、ぜひ積極的にチャレンジしてみてほしいです。

学生新聞オンライン2023年9月14日取材 上智大学短期大学部2年 大野詩織

駒澤大学4年 三上山明里 / 国際基督教大学1年 若生真衣 / 上智大学短期大学部2年 大野詩織 / 立教大学4年 須藤覚斗 / 武蔵野大学4年 西山流生

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