株式会社ゲオホールディングス 代表取締役社長執行役員 遠藤結蔵

お客様にとっての最善を考えた事業づくり。ゲオが豊かな生活を支える

株式会社ゲオホールディングス 代表取締役社長執行役員 遠藤結蔵(えんどうゆうぞう)

■プロフィール
1978年1月21日生まれ、愛知県出身。2000年早稲田大学政治経済学部卒、同年株式会社ゲオ(現株式会社ゲオホールディングス)入社。2004年取締役社長室副室長を経て、2011年代表取締役社長に就任。2013年代表取締役社長兼執行役員、2019年代表取締役社長執行役員(現任)。

リユース事業やレンタル事業、モバイル事業を中心に、幅広い消費者向けサービスを提供するゲオホールディングス。今や国内外に展開する「セカンドストリート」などのリユースショップを通じて成長を続けている。常に顧客の生活を豊かにすることを目指してきたゲオホールディングスの魅力を、代表取締役社長である遠藤結蔵氏に伺った。

私の学生時代は、アルバイトに明け暮れていましたね。子供のころから政治に興味があり、選挙特番や新聞の政治特集をよく見ていました。そのため政治やマスコミへの道が選択肢としてありました。ただ、知れば知るほど、政治やマスコミの世界は難しいなと感じるようになり、家業に関わることを考えるようになりました。ゲオは家業から始まった会社ですが、創業社長である父親からの誘いで少しずつその事業内容を知るようになり、最終的には入社を決意しました。ただ、卒業後すぐに就職したわけではなく、以前からご縁があった別の会社での勤務を経てから、ゲオに入社しました。当時のゲオはビデオレンタルが主力事業でした。しかし、ビデオのニーズが将来的にどんどん小さくなっていくだろうと予測し、事業の多角化を進めていきます。2011年に社長に就任してからは、より一層その方向性を意識して実行してきました。

■お客様に豊かで楽しい暮らしを提供する

ゲオが掲げている理念は、「豊かで楽しい日常の暮らしを提供する」です。これを実現するために、リユース・モバイル・レンタルの三本柱で事業を展開しています。特にリユース事業には大きな可能性を感じており、現在はリユースショップの「セカンドストリート」を国内で850店舗まで増やしましたが、今後は1000店舗にまで拡大したいと考えています。
リユース事業はフリマアプリの登場で競争が激しくなっていると言われますが、私たちはそこまで危機感を持っていません。他社のCtoCサービスで個別に売りたいお客様もいれば、リユースショップでまとめて売りたいというニーズもあるので、うまく使い分けられているとの印象があるからです。お客様が便利に利用できるような環境を提供し続けたいと考えていますので、あえて大きな差別化は行っていません。
ゲオの最大の強みは、「安さ」「品揃え」、そして「近くに店舗があること」です。私たちはお店に必要以上のお金をかけません。新築の店舗を建てることはほとんどなく、他店が撤退した場所を再利用し、最小限のコストで出店をすることで、お客様に安く商品を提供することができています。価格設定も、全国規模で統一しており、北海道から沖縄までを俯瞰的に見て全体最適を常に意識していますね。
また、私たちは新しいことを始める際には必ず「最悪のシナリオ」を考えています。失敗したらどうなるか、どんなリスクがあるかを先に想定しておけば、思い切って進むことができるんです。リユース事業を世界に広げるという目標も、こうした慎重な計画に基づいています。

■グローバル展開とリユースの未来

リユース事業において、日本を含め米国や台湾、マレーシア、タイなど、すでに5か国に進出していますが、同等の規模感で展開している企業はあまりいません。これからグローバルでガリバー的なポジションを確立できる可能性を感じたからこそ進出を決めました。今後も、リユースを日本から世界へと広げていきたいと思っています。

■全部できなくていい。自分の強みを武器に

私は社員とのコミュニケーションをとても大切にしています。週に一回「社長通信」を配信していて、現場の声を聞くと同時に、自分の想いも伝えています。どの事業においても、お客様第一主義を貫くことが重要だと感じています。採用においても、ゲオでは好奇心旺盛な人材を重視しています。チェーン店は分業体制が基本ですが、それぞれの分野でプロフェッショナルが必要です。全てを完璧にこなす必要はありませんが、「これだけは負けない」という何かしらの強みを持っている人は輝いていけると思います。また、ありがたいことにゲオはゲームや音楽、映画など、自身が取り扱っている商品が好きで関わってくれている社員さんやアルバイトの方も多いですね。

■目指すは一兆円企業へ。日本から世界へ飛躍する企業を目指して

今後はリユース事業を中心に据え、さらに事業を拡大していきたいと思っています。リユース業界全体を盛り上げ、最終的には1兆円企業を目指しています。リユース・モバイル・レンタルの積み重ねで、お客様の暮らしを豊かにし、その価値を高めていくことがゲオの使命です。リユースを通じて、まずは日本から、そして世界へと飛躍することを目指していきたいですね。

■学生へのメッセージ

学生のみなさんには、好奇心を満たすことに自分の時間を使ってほしいと思います。学生時代は自分の興味や好奇心を追求できる貴重な時間です。その経験が最終的に個性を磨きあげ、社会に出た時に役立つのではないでしょうか。また、この業界は基幹産業ではありませんが、お客さまの娯楽や日々の生活を支えています。リユース・モバイル・レンタルの業界にもぜひ興味をもってもらえると嬉しいです。

学生新聞オンライン2024年10月7日取材 法政大学4年 島田大輝

武蔵野大学4年 西山流生 /東洋大学2年 越山凛乃 / 京都芸術大学1年 猪本玲菜 / 法政大学4年 島田大輝

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