俳優 町田啓太

止まらず動き続ければ、きっとチャンスに巡り合える

俳優 町田啓太(まちだけいた)

■プロフィール
2010年に俳優デビュー。NHK連続テレビ小説『花子とアン』で主人公の義弟役を演じ注目を集める。様々なドラマに出演し、現在放映中の大河ドラマ「光る君へ」では藤原公任役を好演。

俳優として活躍する町田啓太さん。大河ドラマ『光る君へ』では藤原公任役を熱演中。10月8日、都内で行われた『KIMONOIST(キモノイスト)2024』授賞式で、俳優として日々心がけているマインドや仕事観についてお話を伺った。

■自分にとってのダンスと俳優業の原点

僕がダンスに出会ったのは高校時代のことです。それまでは田舎で育ち、ダンスや芸事とは無縁の生活を送っていました。高校の寮生活で部活動に入らなければならなかった時、新しいことに挑戦してみようと、ダンスを選びました。初めは単なる好奇心でしたが、次第にのめり込み、やがてダンスを通じて自己表現の楽しさに気づいたのです。
大学時代にはダンスを職業にできるか真剣に考え始めました。そんな中、プロのダンサーの方から声をかけられ、事務所に入るチャンスを得ることができました。これが俳優業に進むきっかけの一つです。当時は「何とかなる」と思っていましたし、実際にその時の努力が次へと繋がったと思っています。動き続ければ何かしらチャンスはやってくると感じていましたし、その時の努力が今に活きている部分も多いです。

■人との繋がりがもたらす成長

俳優業を続ける中で痛感しているのは、人との繋がりがいかに大切かということです。自分一人ではなく、周囲の人々と協力し合うことで、より多くのチャンスや成長が生まれていくのです。俳優という仕事を通じて、多くの作品に携わり、たくさんの人々と出会う機会がありました。さまざまな役柄を演じることで自分の内面と向き合い、成長につながったと感じています。特に、他者との交流を通じて得た知識や経験は、自分にとってかけがえのない財産です。

■自分自身との対話と俳優としてのやりがい

俳優という職業の醍醐味は、自分自身との対話にあると感じています。役を演じることで、自分の中にある感情や思考を探り、それを表現することで一歩前進する。そんな感覚があります。また、作品を通して、観客の方々にポジティブな影響を与えられることが、僕にとって大きなやりがいです。映画やドラマを観ることが好きだった僕にとって、俳優という職業はとても特別なものでした。観客として感じていた高揚感を、今度は自分が提供する側になれたのは、大きな喜びです。作品を通じて、何かを感じてもらえる瞬間があること。それが俳優としてのやりがいであり、僕がこの仕事を続ける原動力になっています。

■新たな挑戦と未来への展望

これまで多くの作品に出演させていただきましたが、俳優として挑戦したいことはまだまだたくさんあります。例えば、医療関係者の役にはまだ挑戦したことがなく、機会があればぜひ演じてみたいと考えています。俳優という職業には終わりがなく、常に新しい役柄や表現方法を探求し続けることが大切だと思うのです。僕自身、時にはネガティブな感情に囚われることもありますが、そんな時こそ「面白いことを見つけよう」という気持ちを持つように心がけています。ポジティブなエネルギーは自分を前向きにしてくれますし、それが新しい挑戦への原動力になるのです。

■大学生へのメッセージ

僕が大学生の皆さんに伝えたいのは、「何とかなる」ということです。「夢を持たなければならない」とか、「絶対にこれをしなければならない」というプレッシャーを感じる必要はありません。自分が納得できる選択をし、少しずつでも前に進んでいけば、必ず道は開けると思います。そして、何かに挑戦する時、自分を信じて行動し続けることが大切です。動き続けていれば、必ずどこかでチャンスに巡り合うはずです。

学生新聞オンライン2024年10月8日取材 津田塾大学2年 石松果林

■取材を終えて
一人一人の目を見て話されており、素敵な人柄が伝わってくる取材でした。
行動力と繋がりを大切にし、自ら道を切り拓いていった町田さんのように、私も自分の面白いと思ったものを追及し、人とのご縁を大切に日々過ごしていきたいなと思いました。
(慶應義塾大学3年 松坂侑咲)

京都芸術大学1年 猪本玲菜/慶應義塾大学3年 松坂侑咲/東洋大学2年 越山凛乃/津田塾大学2年 石松果林/上智大学3年 白坂日葵

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