駐日フィンランド大使館 報道・文化担当参事官 レーッタ・プロンタカネン
■フィンランド共和国
フィンランドはバルト海に面した国で森と湖に囲まれた北欧諸国の一つ。首都はヘルシンキ。面積は33.8万平方キロメートルと日本よりやや小さい。人口は約560万人。公用語はフィンランド語とスウェーデン語。通貨はユーロ。「世界幸福度ランキング」で2018年から8年連続1位。2024年よりアレクサンデル・ストゥブが大統領を務める。


■駐日フィンランド大使館 報道・文化担当参事官 レーッタ・プロンタカネン

Profile:
フィンランドのハメーンリンナ生まれ。英国のケント大学で政治と国際関係の学士号を、キングスカレッジで戦争研究の修士号を取得。長年、危機管理や平和構築の報道や広報に携わる。2020年10月から2025年8月まで日本に駐在。
※肩書は取材当時
▼仕事を始めたきっかけは
私が現在の仕事を始めたきっかけは、昔から外国に強い興味があり、そこで暮らす人々にも深い関心があったからです。外交という仕事には、外国の人々に興味を持ち、世界に関心を持つことが不可欠です。外交官は外の世界に対して無関心でいられる職業ではないからです。
そのような意識の中で、私はイギリスの大学に進学しました。そこで北欧協会の副会長として、さまざまな企画や調整に携わったことも、外交官としての私の基盤を築く上で役立っています。イギリスでの勉学や勤務に加え、アルバニア、ボスニア、ウクライナ、ジョージア、ベルギー、セルビア
など、多くの国々で生活し、働いた経験も、私の外交官としてのキャリアを支える土台となっています。
▼フィンランドの魅力とは
フィンランドの魅力は多岐にわたりますが、私が特に誇りに思うのはジェンダー平等です。外務省での大使の男女比はほぼ半々で、国会議員の約半数が女性です。これは長い時間をかけて築いてきた成果であり、性差別を禁じる強力な法律もあり、平等な社会が制度として根付いています。
また、教育と福祉の充実もフィンランドの強みです。プレスクール(就業前教育)から大学までの教育が無償で、義務教育は18歳まで続きます。若者が自分らしくいられる環境を整えているのです。これらの制度は、税金を教育・福祉に重点的に投じる国家の意思の表れです。こうした安心感がフィンランドは「世界一幸せな国」と呼ばれる理由だと感じています。
▼自国の文化について
フィンランドの食文化は自然の恵みを大切にしています。湖が多いため魚料理が豊富で、森のベリーやオーツ麦を使った食事も多く、サーモンスープは代表的な家庭料理です。そして、やはり欠かせないのがサウナです。人口約560万人に対して約300万ものサウナがあり、国民全員が同時に入れるほどの数です。サウナは体を清めるための生活の一部であり、心身を癒す空間としても定着しています。水辺のコテージでサウナに入り、海や湖に飛び込むのはフィンランドならではの贅沢な習慣です。日本の温泉や銭湯文化と似ている部分も多く、日本でサウナが人気なのも納得しています。
また、フィンランドデザインも国際的に評価されています。ミニマリズムを好む文化は日本と共通しており、イッタラやマリメッコといったブランドも日本で人気です。大使館の空間もフィンランド外務省のデザイン担当者がコーディネートしており、「小さなフィンランド」を体験できます。
▼日本の学生に伝えたいこと
外国語を学ぶことで新たな世界が広がります。そして、世界に飛び出すことで、人生はより豊かになります。留学や海外経験は、自分自身を成長させる最高の機会です。ぜひ、その一歩を踏み出してください。
学生新聞オンライン2025年7月4日取材 情報経営イノベーション専門職大学1年 襟川歩希
■参事官おススメのとっておき情報!!
フィンランドは若者にとっても魅力的な旅行先です。治安が良く自然が豊かで、アート展などユニークな文化体験が楽しめます。個人的におススメなのが、ヘルシンキの音楽フェス「Flow Festival」とタンペレのムーミン美術館、そして現地の日常を味わえる公衆サウナ。活気溢れるヘルシンキのカッリオ地区は、トレンディなショップやバーで賑わっています。きっと気に入るはず!




国際基督教大学3年 若生真衣/津田塾大学3年 石松果林/情報経営イノベーション専門職大学1年 襟川歩希


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