舞台『成瀬は天下を取りにいく』記者会見

7月4日(土)~12日(日)東京・サンシャイン劇場、7月16日(木)~26日(日)京都・南座、7月28日(火)~29日(水)滋賀・大津市民会館にて、大人気小説『成瀬は天下を取りにいく』が舞台化・上演されます。
舞台版『成瀬は天下を取りにいく』は、主人公・成瀬あかりが全力で我が道を突き進む姿が読者を魅了し、2024年の本屋大賞はじめ数多くの文学賞を受賞した宮島未奈のデビュー作『成瀬は天下を取りにいく』(新潮文庫刊)と続編『成瀬は信じた道をいく』(新潮社刊)をもとに構成。シリーズ累計発行部数220万部を突破する大人気作は、周囲におもねることなく自由に生きる成瀬あかりの姿や、成瀬に影響を受けて新しい生き方を見つけていく人々の姿を生き生きと描き、滋賀県大津市を舞台にした新たな青春小説として、世代を超えた多くの読者の心を捉えています。
成瀬あかり役には、本作が初の舞台単独主演となる山下美月。その他、あかりの親友・島崎みゆき役に藤野涼子、成瀬のバイト先のクレーマー・呉間言実役を山崎静代、成瀬を気にかける広島県の男子高校生・西浦航一郎役をISSEI、あかりの父・成瀬慶彦役を天宮良、そしてあかりの母・成瀬美貴子役を田畑智子が勤め、個性あふれる登場人物たちが、舞台を彩ります。脚本・演出にはミュージカル『SPY×FAMILY』、『有頂天家族』など数々の人気原作の舞台・演出を担当しているG2が勤めます。
このたび5月29日に開催された記者会見を取材しました。

■まずはご挨拶をお願いいたします。

G2:今回の作品は『成瀬は天下を取りにいく』『成瀬は信じた道をいく』の2本を原作とした舞台です。僕もお話をいただく前から原作のファンでしたので、一も二もなくやりたいと言いました。しかし、よくよく原作を読むと連作の短編であり、1本の作品にすることが非常に難しかったです。そこをなんとか頑張って、台本を書き終えました。キャストのみなさんが本当にお芝居が大好きな方ばかりが集まってくれたので、今からすごく楽しみにしております。僕もせっかくですから、ちょっと変わった演出やビジュアルを考えています。劇場に入ると、「これは面白いけど、どうやって芝居するの?」というものを、まずビジュアルとして飾る予定です。あとはずっと音楽劇のように、生演奏でピアニストとコラボレーションしながらやっていきます。さらに、原作が連作短編である以上、どうしても各エピソードにおけるキャラクターの登場回数が限られてしまいます。そのままでは舞台として中途半端なバラバラの作品になってしまうため、全員がほとんどの場面になぜか出ているという演出をする予定です。全員一丸となって作る舞台、きっと出演者のみなさんにも楽しんでやっていただけると思っています。

山下美月:成瀬あかりを演じさせていただきます、山下美月です。この作品のお話をいただいたのは、去年の夏頃でした。どの書店に行っても、成瀬の顔をたくさん見かけて。本当に大人気の原作、たくさんの方から愛されているこの作品を舞台化するということで、最強で天才なあかりを私が演じられるかなと、すごく不安に思っていました。そしてG2さんの演出の構成を私も今初めて聞いたので、若干プレッシャーにもなりつつも、この素敵なキャストのみなさんと一緒につくり上げられることが本当に楽しみです。今年の夏はこの成瀬と共に、爽やかに全力で精一杯駆け抜けていけたらいいなと思っています。私も成瀬の役柄に助けてもらいながら、成瀬がたくさんの人を救っていったように、見てくださっているみなさんの心をちゃんと救えるような、そんな主人公を演じたいです。

藤野涼子:島崎みゆき役を演じさせていただきます、藤野涼子です。 原作を読んだ時は、成瀬あかりがいろんなことに果敢にチャレンジしていく姿を見て、すごく憧れと尊敬の気持ちを持ちました。成瀬あかりに対して、こんな子が友達だったらいいな、こんな子が近くにいたら自分もすごく前向きになれるだろうなと思いながら読んでいたので、まさか自分がその親友役として演じられることがすごく楽しみです。私自身は結構おてんばで周りが見えてないところがあるのですが、今回は成瀬あかりの大ファンのうちの一人として隣で見守っていけたらいいなと思っています。緊張はしているのですが、これから素敵な共演者の方々と楽しい舞台を作っていきたいです。

山崎静代:呉間言実役をやらせていただきます、山崎静代です。 この舞台に出させてもらうと決まってから原作を読んだのですが、とても面白くて、成瀬に会いたいと思うような作品でした。その世界に入ることができて、しかも成瀬と会えるというのがすごく嬉しいですし、楽しみです。 私はクレームをいっぱいつける役なのですが、普段クレームをつけないんですよね。 すごく溜め込むタイプなので、役作りのためにクレームをつけていこうと思ったのですが、なかなかできなかったです。まずは相方にクレームをつけるところから始めようかなと思います。(笑)

ISSEI:西浦航一郎役を演じさせていただきます、 ISSEIです。 僕もこのお話をいただいた時はとても嬉しかったです。 原作があるということで、すごく責任感とプレッシャーはありますが、今年のこのひと夏をさらに盛り上げて、素晴らしい舞台にしたいです。そして、成瀬あかりの自由な部分に振り回される西浦くんの心の変化もしっかり演じられたらなと思います。 すごくワクワクしてますし、たくさんの方に見ていただけたら嬉しいです。

天宮良:私は、自由奔放で予測不能な娘、成瀬あかりの父親である成瀬慶彦役を演じるのですが、きっと舞台装置がとんでもないことになっているんだろうなと楽しみにしています。みんなで力を合わせた素敵な舞台ができることを、みなさんも楽しみにしていてください。

田畑智子:今回は成瀬あかりのお母さんである成瀬美貴子役ということで、この作品はすごくファンの方が多くて、私もその中の一人だったので、まさか出させていただけるとは思ってもいなくて。何年か前にG2さんとはご一緒しているのですが、G2さんの舞台ってすごく疲れるんです。(笑) でもそれがすごくいい疲れというか、うわぁ、やり切ったというのが毎回、毎公演あります。 なので、一筋縄ではいかないなとは思ってます。
また今回の作品は滋賀県が舞台になっていて、滋賀県でも公演があるので滋賀のみなさんもすごく楽しみにしてると思います。
私は地元が京都で、京都のみなさんも公演をすごく楽しみにしていると思うので、今年の夏も一生懸命この作品と共にパワフルに乗り切りたいと思います。

■今回、人気原作小説の舞台が決まった時の、一番初めの率直な感想はいかがでしょうか。

山下:原作を読ませていただいて、成瀬はちょっと奇想天外な行動も多いので、どう舞台化するんだろうと思いました。会話劇というか、短いエピソードがたくさん重なってできている一冊だったので、これを舞台にした時にどう表現するんだろうなと。あとは何より私自身が成瀬のかっこよさや天才的な部分をどう表現できるんだろうかということなど、本当にいろんなことを考えました。ですが、演出がG2さんということで、多分全部解決してくださるんだろうなとも思い、もちろん自分も頑張りつつ、たくさん教えていただいていい舞台を全員で作りたいなと思いました。

■これからの舞台をみんな楽しみにしてると思いますが、乃木坂メンバーやOGメンバーで来てほしいメンバーはいらっしゃいますか?

山下:全員で来てほしいですね。人数が多いグループなので、総出で来てもらえれば。会場も全部埋まるぐらい、全員一人残らず来てくれたら嬉しいなと思います。(笑)

■舞台だからこその表現の仕方、挑戦したいことはありますか?

山下:『成瀬は天下を取りにいく』は、本当に魅力的な言葉がたくさん詰まっています。もちろん私が演じる成瀬あかりの言葉からも勇気をもらえますし、それぞれのキャラクターがハッとするような言葉を原作ではたくさん言っています。舞台では、よりキャラクター同士の掛け合いの中で、温かくも鋭い言葉をかけあうことになると思うので、ぜひ客席からもそこにハッとしたり、勇気をもらったりしていただけたら嬉しいなと思っています。

■長い作品をまとめるのに大事にされたところはどこですか?

G2:原作を読んで思ったのは、成瀬がずっと変わらず我が道を行くように見えて、実は成瀬の中に微妙な変化があるような気がしていて。だんだん自分は何をしていけばいいのかを見つけていく話じゃないかと思い、そういう観点で一本にまとめてみたいと思いました。本当に最近の世の中は、人の目を気にして生きていくっていうのがスタンダードになっているということに改めて気づかされる原作です。人の目を気にせずに、本当に我が道を行く成瀬というキャラクターは、すごく変わり者に見えたりとても特別な存在に見えたりするんですけど、「本当にそんな世の中でいいのか」という、なんとなく辛口な批評のベースが原作の根底にあると思うので、そんなところを舞台上で出していけたらいいなと思っています。

■台本を読んだ時の印象を教えてください。

天宮:G2さんがおっしゃったように、今の世の中はなるべく目立たないよう、みんなが無難に生きていかなければいけない空気があると思います。しかし、それを舞台という空間に落とし込んだ時に、どう起承転結をつけ、お客様を飽きさせずに長い時間楽しませていくのか。G2さんの頭の中には、きっとさまざまな仕掛けがあるのだろうなと思いながら台本を読んでいました。その形がどうなっていくかは、本当に稽古が始まってみないとわからないのですが、楽しみですね。

田畑:膨大な会話の量で「すごい会話劇だな」という印象ですが、一つひとつのエピソードが際立っているため展開も早く、成瀬というキャラクターがより浮き彫りになっていると感じました。観てくださるお客様にも、よりパワフルな印象を与えられるのではないかと思っています。

山崎:台本がすごく面白くて、原作に忠実でありながら綺麗にまとめられているなと感じました。ここから自分たちでどう立体的にしていくかが勝負だなと思っています。また、結構独白が多いのですが、一人で喋るというよりは、お客様を巻き込んで喋りかけたりするような表現を少し取り入れたらいいのかな、などと考えながら読んでいました。

山下:原作は一つひとつのエピソードがとても濃厚なので、正直、舞台化にあたってこぼれてしまうエピソードもあるのではないかと思っていました。しかし、G2さんが一つひとつ丁寧に拾って脚本として組み立ててくださっているのがすごく嬉しくて、演じるのが楽しみになりました。成瀬は天才ではありますが、決して完璧な人間ではないと私は思っています。その不完全さこそが成瀬の魅力の一つであり、完璧ではない部分にこそポイントがあるのではないでしょうか。舞台の台本ではその部分が際立って描かれている感じがして、私自身、演じるのが非常に楽しみです。

藤野:独白が結構多いので、それを一体どうお客様に投げかけるのか、あるいは自分の中で解決していくものなのか。これらは今後の稽古を重ねていく中で磨き上げられていくものだと思っていますので、すごく稽古が楽しみです。成瀬の世界にどっぷりと浸かっていただけるのではないかと思います。

ISSEI:初めて台本を読ませていただいた時、率直に「めちゃくちゃ成瀬が好きだな」と感じました。その理由は、自分らしさを大事にしている人はとても素敵だなと思ったからです。僕も普段音楽活動をしていて、曲を作ったり歌ったりする時には、自分らしさを絶対に残そうと意識しています。だからこそ、今の時代を生きる同世代や若い世代の方々にこの舞台を観ていただき、成瀬のようなポジティブで前向きに自分らしさを大切にする姿勢を、伝えられたらいいなと思っています。

学生新聞オンライン2026年5月29日取材 東京都立大学4年 坂倉彩月

公演概要

舞台『成瀬は天下を取りにいく』
原作:宮島未奈『成瀬は天下を取りにいく』(新潮文庫刊)『成瀬は信じた道をいく』(新潮社刊)
脚本・演出:G2
音楽:かみむら周平 美術:伊藤雅子 照明:髙見和義 音響:岩楯岳志 衣裳:髙木阿友子 ヘアメイク:miura
舞台監督:下柳田龍太郎 演出助手:渡邉さつき 制作助手:尾崎裕子
<配役>
成瀬あかり 山下美月
島崎みゆき 藤野涼子
呉間言実  山崎静代
西浦航一郎 ISSEI
成瀬慶彦  天宮良
成瀬美貴子 田畑智子

<公演スケジュール>
東京・サンシャイン劇場 2026年7月4日(土)~12日(日)
京都・南座 2026年7月16日(木)~26日(日)
滋賀・大津市民会館 大ホール 2026年7月28日(火)・29日(水)

慶應義塾大学4年 山本唯那/成城大学2年 小澤実桜/東京都立大学4年 坂倉彩月

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