株式会社ワールドインテック 代表取締役 社長執行役員 栗山勝宏

仕事を通してプロフェッショナルになることが大切

株式会社ワールドインテック 代表取締役 社長執行役員 栗山勝宏(くりやま かつひろ)

■プロフィール
1967年生まれ。茨城県出身。1994年から半導体製造のアウトソーシング業界に入り、一貫してキャリアを積み重ね、2014年株式会社ワールドインテック入社。中国に合弁会社設立やアメリカに独資会社の設立等を得て、2021年同社代表取締役執行役員就任。趣味はゴルフ。

「人が活きるカタチ」の創造を目指し、ものづくりに関するさまざまな事業を行っているワールドインテック。新卒採用の数はグループ全体で1500人にも上り、新時代を作り出す企業といえる。大切なのは探究心を持つことだと語る栗山社長から、自分は何をすべきかについて悩む全国の大学生に向けてメッセージをいただいた。

私が大学生のころ、時代はバブル期の終わりで、日本の未来がどうなるか分かりませんでした。当時のアメリカは日本に比べて経済も進んでいました。そこで、日本の将来がどうなっていくかを勉強しようと思い、アメリカの大学に進学しました。田舎の大学でしたので、周りに何もない環境で大学生活を送りました。アルバイトは友達の家の牧場の手伝いです。牧場では長くなった牛の角を切り落としたり予防接種をしたり、牛の移動などが主な仕事でした。
アメリカの友人たちは普段は能天気なことばかり言っているのですが、自分の興味があることは熱く語り、物事を深く追求していくのです。そのような彼らの姿を見て、探究心の大事さに気づかされました。当初は語学力がなくて何を言っているのか分りませんでしたが、みんなとコミュニケーションを取る中で英語を習得しました。英語がわかるようになってからはビジネスマネジメントを学ぼうと思い、経営学を勉強しました。

■世界に誇る日本のものづくりを支える

日本に帰ってきたときは景気が非常に悪く、アメリカの大学の卒業時期が半年ずれていたので就活は出来ませんでした。そのような中で近所の半導体工場が社員募集をしていたのです。半導体は将来性があり、次世代に続くという考えからその会社に就職したのですが、製造請負のアウトソーシングの会社でした。
会社では、衛星回線を使って世界中の工場とやり取りしていて、自分は英語力を買われて仕事を任されるようになりました。私が半導体の工場の責任者になった時期は、プラザ合意で日本の半導体メーカーは厳しい状態に陥っていました。その解決策として構造改革を推進し、工場内での生産や品質を高めて効率化を図るという動きになりました。
その後、日本中の半導体の会社をまわって自分たちの取り組みの内容を説明する、製造請負の営業をしていました。そんなときにワールドインテックに出会ったのです。気が付けば30年以上の間、今の業界で日本のものづくりを支える仕事に従事しています。
日本人のものづくりに対する考え方や探究心はすばらしいと思いますし、世界に誇る日本のものづくりを現場から支えられることに喜びを感じます。いろいろなプロジェクトに携われる使命感や社会的意義は非常に大きいです。社員も以前の経験に今の経験をさらに上乗せして成長することができます。そういった社員の成長を間近に見ることが出来るのが嬉しいですね。

■人が活きるカタチを創造する

当社は何度も景気の上がり下がりを経験しているので、今回のコロナ過においても社員を守ろうという方針を出し、増収にもつなげました。このように、当社を取り巻く環境は厳しいながらも追い風を常に感じる環境で仕事をしています。日本の製造業にさまざまなプロジェクトを通して関わることができるため、ワールドインテックならではの成長を感じられるのが魅力です。
また、キャリアパスを人生のイベントに合わせて進めることが可能なところも他社との差別化になっています。若い世代には最先端の現場で活躍してもらい、子育て中は同じ会社に在籍しながら働き方を変えられ、経験豊かな社員は次世代の育成や管理職として関われる。そういった多種多様な働き方が用意されています。これこそが当社のDNA「人が活きるカタチ」の創造です。
仕事は個人プレーでは出来ません。チームワークを大事にし、人をいたわる気持ちを持てる人と一緒に働きたいです。チームで力を結集し、会社全体で結果を出せることを目指しています。また、人と人の関わりが好きな人や好奇心旺盛な人もワールドインテックに向いていると思います。会社の仕事を通してプロフェッショナルになってほしいという思いがあるので、何事においても常に好奇心を持って深く技術を探究できる人になってほしいと思います。
2022年からの第二次中期計画にも示していますが、それぞれが持てる力を発揮して世界中の人と仕事をしていきたいと思います。以前から取り組んでいるSDGsにも全力で取り組み、より加速させていきます。社会にはさまざまな課題があります。我々は業務を通じて課題解決ができる会社になっていきたいと思います。そうすることで社会的に意義のある仕事に関わっていることを実感し、働いている意義も感じられる、もっといい会社になると思います。

*message*

学生時代に将来やりたいことや好きなことが分からず、悩む人は多いと思います。でも安心してください。私を含め多くの先輩方もそうだったと思います。会社に入って仲間に出会い、思いやりの気持ちや探究心を持つようになって、仕事を極めることで周りから認められるようになっていきます。社内外でも認められるようになると、将来に対して展望や希望が見えるようになり、自分の中での変化が起きてきます。失敗しても大丈夫です。環境を変えることで違う面白さが見つかります。自分の役割を見つけるために、失敗を恐れず前に進んでいってほしいです。

学生新聞2022年10月号 明治大学 4年 酒井躍

法政大学1年 佐伯桜優/明治大学4年 酒井躍/國學院大學3年 島田大輝

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