人事インタビュー カゴメ株式会社 常務執行役員CHO 有沢正人

カゴメ株式会社 常務執行役員CHO(人事最高責任者) 有沢 正人(ありさわ まさと)

協和銀行(現りそな銀行)、HOYA、AIU保険を経て2012年1月、カゴメ株式会社に特別顧問として入社し、カゴメの人事面におけるグローバル化の統括責任者となる。2012年10月より現職。社員の「働き方」ではなく、「生き方(人生)」を重視した改革を行い、社長の年収の社内報での公表や会社幹部の休日の過ごし方の公表、東京本社での農園作り、会社説明会に参加した学生の自宅にカゴメ製品を贈るなど他社に見られないユニークな取り組みを行っている。

エントリーシートの書き方と上手なPRの仕方を教えてください。
私はチームで働いた経験があるかどうかを一つのポイントにしています。大学生活、アルバイトなど、今までの人生において、みなさん苦労した経験があると思います。その時にどんな解決策を考えて、どういう行動をしたか、これを起承転結を付けて話すことが大事です。苦労や課題を自分なりにどう考えて立て直したか、チームに対してどう活かせたかまでPRできたら満点です。
「バイトリーダーをしていました」「サークル長でした」などの自慢話はいりません。それよりもどんな苦労をして何を得たのかが大事であり、個人の力量でチームにどう貢献できたのか、個人のマーケットバリューに興味があります。
具体的な数字、たとえばいくら売上が上がったとか部員を何人増やしたとか、数量的に計れるエピソードがあるとなお良いです。経験談は直近のエピソードの方がいいけれど、大学で経験がなければ高校時代の経験談でも問題ないです。人事側も学生のいいところを見つけようと思ってエントリーシートを見ています。

企業が欲しい人材とは、どのような人材ですか?
異なる価値観、異なる考え方、異なるバックグラウンドを持っている人を求めています。いろいろな経験をもった人にきてほしいです。飲食店のアルバイト経験がある人は、お客様のクレーム対応をしている可能性が高いため、個人的には期待しています。
苦労=経験値でもあるので、遊びでもよいから何でもチャレンジしてほしいですね。自分の人生の枠を広げることにもなるし、特別なことではなくて、普段の自分の生活の延長戦として考えればいいと思います。
最低限のマナー、礼儀、相手の目を見て話す、笑顔で接するなどは、普通に出来ていてほしいです。また、仕事は一人ではなく、チームで協力しながら進めていくものなので、リーダーシップや協調性も大事です。

良い企業の選び方とは? 自分に合った企業の見つけ方は?
仕事に関する固定観念は捨てた方がいいと思います。学生は未来のパートナーになるかもしれない大事な人であり、同時にカスタマーだと思って接しています。まんべんなく学生を大事に扱ってくれる会社はいい会社だと思います。また、面接で役職の上の人がどんどん疲れてくるような会社は気を付けた方がいいかもしれません。元気にイキイキ働いているかどうかをきちんと見ることです。
だからこそ数をこなすことも大事。はじめからこれと絞らずに、いろいろと見てみること、すぐ決めつけないことですね。また、自分がいいなと思っている会社や業界が周りからどう見えているかを聞いてみると新しい発見があるのでおすすめです。
自分が行きたい会社が取引先や他業界からどう思われているのかを聞くことで違った見方をすることができ、視野が広がります。また学生しか本音は聞けないケースが多いです。今のうちにたくさん行動し、いろいろな角度からの意見を聞いた方が良いです。就職した後に役に立つ情報もありますから。自分と波長があう会社を見つけることですね。

内定がたくさん取れる人と取れない人の差はどこにありますか?
ポイントは2つです。1つめは、自分のことを整理して、しっかり話すことができるか否か。短所は悪いことではなく克服すべきことであり、ポジティブに解釈することです。2つめは、相手にきちんと伝えることができるか否か。フェイス・トゥ・フェイスでのコミュニケーションができるかどうかです。SNSが習慣になっていると思いますが、エントリーシートに書いたことを面と向かって論理的に話せるかどうか。苦労している人や挫折した経験がある人は、這い上がる過程で何かをつかんできます。その結果、コミュニケーションに長けている人が多いように思います。経験が差を生むんじゃないかな。だからこそ、いろんな経験をしてほしいですね。

学生へのメッセージをお願いします。
可能性をもっていない学生はいない。リーダーシップをもっていない学生もいない。今の自分は、自分で思っている以上に素晴らしいものだから、それを信じて就職活動にあたってください。自信をなくすこともあるかもしれないけれど、決してへこたれることなく、「自分はできる!」と自分を信じること。ただし、慢心につながらないようにね。必ずみんないいところを持っているし、必ず波長の合う会社があるから心配しないことです。
最後に、顔色が悪い学生を採用したいとは誰も思いません。健康とスケジュール管理も大事なポイントです。就活するにも仕事するにも、まずは体と心が健康じゃないといけません。

学生新聞2019年10月号 就活大作戦コーナー 
専修大学3年 山崎 蓮/駒澤大学3年 安齋英希

専修大学3年 山崎 蓮/駒澤大学3年 安齋英希
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