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テリー伊藤 人生、なめてかかって真面目にやる 好きなことが、人生の「勝利の方程式」

<プロフィール>

テリー伊藤 

1949年東京築地出身、演出家。早稲田実業中等部、高等部を経て日本大学経済学部に入学。大学卒業後、テレビ番組制作会社IVSテレビに入社。「天才たけしの元気が出るテレビ」「ねるとん紅鯨団」などヒット番組を手掛ける。その後独立し、テレビ東京「浅草橋ヤング洋品店」を総合演出。「サッポロ生搾り」「ユニクロ」「プロピア」「MGローバー」等数々のテレビ番組やCMを演出。

テレビ番組の演出のみならず、タレント、コメンテーターなど様々な顔を持ち、芸能界でマルチに活躍しながら、70歳にして慶應義塾大学大学院に通われているテリー伊藤さん。そんなテリーさんに学生時代のことや人生のコツ、大学生へのメッセージをうかがった。

テリー伊藤さんが代表を務める株式会社ロコモーションのオフィスにて

大学時代の感動体験が仕事に

大学時代の僕は最低でしたね。女の子にうつつを抜かしていて、どうすればモテるようになるかばかり考えていました。卒業後は就職もしないでフラフラしていたので、家族からは「同世代はみんな頑張っているのに、お前は何をやっているんだ」なんて言われていて。初任給やボーナスをもらい始める仲間や、外資系に勤めている友だちに外国人の彼女ができた話を聞いて、焦りました。自分はこのまま人生負け犬で終わっていくのか、参ったなあと途方に暮れていました。これが人生を振り返るきっかけでしたね。

その時、それまでの22年間を思い出して、何かいいことがなかったかを箇条書きにしてみたんです。そうしたら、大学2年の時にコンサートの演出をしたことが浮かびました。自分が手掛けた舞台が終わり、どん帳が下がって行く時に、自然と涙が出たんですよね。過去に何かを見て感動して泣いたことはあったけれど、自分で行動をしたことで涙を流したのは生まれて初めてだったんです。それで、演出の仕事をしよう!と思いました。

みなさんにも、「これは人よりも頑張れる」「これは寝ないでやっても苦じゃない」と思えることを箇条書きにすることをおすすめします。自分の好きなことが、1つでもあればいいじゃないですか。その好きなことが、人生の「勝利の方程式」につながると思います。自分の好きなことを研究して形にできるといいと思います。焦りやコンプレックスを自分の中でどうパワーに変えていくかが大事です。

実は、この業界に入る時に心に決めていたことがあります。それは「人生、なめてかかって真面目にやる」ということです。真面目な性格はいいことだけど、成長するときにそれが歯止めになることがあるわけですよ。逆に、「大したことないや、この世界」という視点を持っていると、難しいことにも果敢に挑めます。なめつつも、一生懸命やる。ぜひこれを、みなさんに参考にしてほしいです。

仕事に苦労は見当たらない

仕事に苦労はないですね。なぜなら、演出の仕事は、自分たちのやっていることが表に出るからです。テレビに自分の名前が出れば、家族や友だちに見てもらえますよね。目に見える結果が出る。表に出れば批判を受けることもあるけど、やりがいがあって面白いです。「忙しくて大変ですね」なんて言われますが、僕たちがスタジオに入った時には既に、照明さんや美術さんが用意をしてくれている。僕たちが帰った後には片付けをしてくれている。いろんな方がいて支えてくれている。それを思ったら、なんで自分が「苦労してる」なんて言えるんでしょう。

自分のポジションをネガティブに捉えようと思えばできますよ。「いやあ、苦労もありましたよ」なんて。そうじゃなくて、プラスの面を探すんです。みなさんも就職した際には、「こんな仕事、嫌だよ」ではなくて「こんな仕事に就けたんだ」って考えることによって学べるものがあると思います。これは、人に対しても同じです。ネットを見ると他人の批判に溢れていますが、「この人がどうやったらもっと素敵になるか」を考える方がポジティブですよね。

打席に立ち続ける生き方を提案したい

僕たちの世代は、若い世代に嫌われていると思うんですよね。なぜなら僕たちの世代がファッションも音楽も大体形づくってしまったので。それ以降の世代に、新しく生み出すものがあまり残っていないんですよ。その責任は、僕ら世代が背負って生きている部分もあるのかなと思います。これから歳をとっていく団塊の世代に、どうしたら幸せになれるかを提案していけたらいいですね。僕らを見て、「ああいうふうに人生生きたら、歳をとっても不安じゃないな」って思わせられるような面白い提案ができるといいなあと思っています。今、ちょっと大学でそんな研究をしているんですよ。なかなか難しいんですけどね。「生き方の方程式」は、いくつもあるよと伝えたいです。

僕、今YouTubeやってるんですよ。テレビで人を批判していても埒があかないなあと思って。YouTubeに出て、自分が批判対象になった方が面白いなあと思ったんです。高齢者にこそYouTubeをすすめたいですね。自分が現役でバッターボックスに立って、三振したら罵声を浴び、ヒットを打ったら拍手をもらうというような、刺激を受けるポジションをとることが大切なんだと思っています。

大学生へのメッセージ

好きなことをやってほしいなあと思いますね。チャンスは何度でもあると思うから、やりたいことやって、学んで、自分の中のよさを世間に見せつけてやるっていうのが大事なことだと思います。挑戦していく中で、「ああ、もうだめだ。」っていう絶望感に駆られることってあるじゃないですか。でも、人生って「51対49の法則」というのがあるんです。49の悪いことがあるでしょう。でも、51のいいこともあるんですよ。51のいいことがあるんだったら、その51にかける人生もあるんですよね。壁にぶつかった時は、「昔の方よかった」と懐古的になるより、「51のいいことがあるから、もうちょっと頑張ってみよう」と思えばいいんじゃないかと思います。

学生新聞2020年4月20日号より (早稲田大学1年 田中智里)

国際基督教大学3年 鈴木菜桜 / 学生新聞アンバサダー 近藤智美 / 慶應義塾大学 4年 山本アンナ / 早稲田大学1年 田中智里

写真撮影:プロカメラマン 広田成太

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