株式会社 ポーラ ブランドクリエイティブ部スキンケア開発チーム 紅本祐佳

化粧品であるからこそ提供できる豊かな時間をお客様に

株式会社 ポーラ ブランドクリエイティブ部スキンケア開発チーム 紅本祐佳(べにもと ゆか)

■プロフィール

2007年ポーラ入社。訪販事業部にてトレーナー・コンサルティング業務からキャリアをスタート。
2012年より商品企画部に所属。『APEX』・エステ・美容理論開発に携わったのち、
2018年より『B.A』ブランド担当として、『B.A第6世代』、『B.A アイゾーンクリーム』などの商品企画・開発を担当。

私たちの生活はコロナの影響を受けて大きく変化した。毎日パソコンに長時間向き合い、外出するときはマスクを付ける。そんな生活の中で重要視される目元の悩みを解決するための「B.A アイゾーンクリーム」 がリニューアルして誕生。ポーラだからこそ提供できるアイゾーンクリームの企画開発を担当した紅本祐佳さんに、仕事への思いや商品完成までの裏話を伺った。

■美容の仕事は、お客様の価値観に影響を与えられる仕事

就活中、ポーラの「お客様の肌はもちろん人自身を深く知った上で商品を販売する」姿勢に惹かれて、入社を決めました。入社後は販売現場でビューティーディレクターのサポートを担当し、お客さまやスタッフと接する機会も多く 、その経験を商品に生かしモノづくりに携わりたいと考え、現在はブランドクリエイティブ部でB.Aというスキンケアブランドの企画開発を担当しています。
化粧品やスキンケアは、もちろん自分を美しくするための手段ではありますが、それだけではなく毎日のお手入れの時間を通してお客様の生活・気持ち・価値観に影響を与えられる仕事であることに魅力を感じます。また、実際にユーザーの方からスキンケアをする時間や年齢を重ねることに対してポジティブな気持ちになれたというお声を頂くこともあり、一番のやりがいになっています。
私のお仕事はあくまで企画を行うプランナーであり、自分で商品を具現化することも売り出すこともできません。商品の開発は研究員、PRはPRチーム、実際にお客様に販売する際はビューティーディレクターやビューティーコンサルタントさんなど、一つの商品が生まれるまでには多くの人の協力や共感が必要になります。私自身はプランナーとして、自分の考えを言語化して分かりやすく相手に伝え、人を巻き込んでいかなくてはなりません。簡単なことではありませんが、だからこそ面白いですし、いかに共感を得るかを意識しつつ、相手を尊敬する気持ちを忘れないようにしています。

■マスク生活の中での目元に注目

今回新発売となったB.Aのアイゾーンクリームの企画が始まったのは約2年前。当時は、ちょうどコロナ禍でニューノーマルといわれる生活様式が始まった頃でした。ライフスタイルは大きく変化し、リモートワークやオンライン授業でパソコンを見続け、外に出るときはマスクをするようになりました。また、美容業界としても売れる化粧品の種類が変わり、スキンケアにかける時間が伸びていることが分かりました。そこで、ライフスタイルの影響を大きく受け、マスクから唯一出ている目元にアプローチするスキンケア商品のリニューアルを決め、今回のアイゾーンクリームが誕生しました。
B.Aはもともとエイジングケアブランドですが、若い人でも目の下のたるみや瞼の重さに悩みを抱える人が多く、年齢以外の影響を受けていると考え、注目したのが眼輪筋という目の周りの筋肉です。パソコン作業などで目を動かさない生活習慣や加齢など様々な原因で目元の筋肉が劣化をしてしまい、目元の印象に影響を与えてしまいます。アイゾーンクリーム は、目元の筋肉に着目することによってお客様が気になっている悩みにアプローチしています。「スキンケアでここまで目元が変わる」と感動していただけるような肌実感と朝も夜も心地よく使いやすいテクスチャーを意識して研究員とともに作り上げました。研究員の作ってくれたサンプルを何十回と自分の肌で試して地道な作業を繰り返し、数値では測れない感覚的なテクスチャーにこだわり「肌が変わったと実感してもらえる」ことを目指した商品です。
また、目元のお悩みはライフスタイル・加齢・紫外線などの環境要因など様々な複合的なトラブルが原因となりがちですが、B.Aのエイジングケアブランドとしての総合力を生かし、その複合的なトラブルに対し、1本ですべてケアできるような商品を目指しました。「B.Aの化粧品を使用するのはまだ早い」と考えている人も多いと思いますが、アイゾーンクリームは目元へのスペシャルなケアで普段のスキンケアにプラスして使用する商品なので、若い方など今までB.Aを使ったことのない新しいお客様にも使っていただけたら嬉しいです。

■豊かな時間の提供

ポーラでは、ただ見た目をきれいにするだけではなく、商品を通して人生で豊かな時間を過ごしていただきたいと考えています。肌を美しくする手段なら美容医療など選択肢がたくさんある時代に、化粧品を毎朝毎晩パーソナルな時間にお使い頂くことに意味があり、化粧品でしかできない価値を提供できればと思います。
今回のアイゾーンクリームも、ただのクリームではなく、「なぜポーラがこの商品を提供するのか」にこだわってきました。ポーラの自社研究機関であるポーラ化成工業では、1929年の創業以来さまざまな研究をしており、さらにB.Aブランド37年の歴史の中では、肌領域にとどまらず、脳科学や心理学、コミュニケーション学など人をあらゆる視点から多角的に捉え、人の可能性を広げるためにできることを模索しています。だからこそ提供できる機能性はもちろん、感性的価値の高い商品をお届けすることを大切にし、化粧品を通してお客様の時間そのものを豊かにすることで、肌への効果や気持ちへの効果にも繋がると考えています。
また、B.Aというブランドを通して、「いつからでも、誰にでも、美しさの可能性は広がっている」ということを伝えたいですし、前向きに挑戦し続ける方の背中を押すブランドでありたいですね。そして、今後も「ポーラは圧倒的に良い」と思っていただきつつ、夢や可能性を感じられるような時間を提供できるものづくりを極めていきたいです。

■今を全力で楽しんで

私は学生時代、「自分のやりたいことを探さなきゃ」という焦りを感じながら就活をしていました。しかし、いろんな経験をした今は、いくつになっても、新しいことをやろうと思ったときにやれる環境や手段はあると感じています。私自身、「どうしても化粧品の仕事をしたい」という強い思いからこの仕事を始めたわけではありません。でも、この仕事を通してより化粧品に魅力を感じたり、化粧品から他のことに興味が広がったりしています。最初から好きなことを仕事にできたらベストかもしれませんが、学生や社会人といった立場や年齢にこだわらず、今を楽しむことが先の可能性を広げることに繋がると思っています。

学生新聞オンライン2022年10月19日取材 東洋大学3年 濱穂乃香

日本大学3年 石田耕司 / 河村学園女子大学4年 岡﨑美諭 / 東洋大学3年 濱穂乃香 /立教大学4年 須藤覚斗

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