株式会社ブシロードムーブ 代表取締役社長 中尾祐子

お客様に寄り添い、時代に求められるコンテンツを届ける

株式会社ブシロードムーブ 代表取締役社長 中尾祐子(なかおゆうこ)

■プロフィール
上智大学国際教養学部卒。2016年9月、株式会社ブシロードに中途入社。入社後、広報宣伝部門に配属。2019年11月、株式会社響 代表取締役社長に就任。2020年2月、株式会社響は株式会社ブシロードメディアから吸収分割により広告代理店事業を承継、また同日付で社名を「株式会社ブシロードムーブ」(以下、弊社)に変更。

広告代理店事業から、声優事務所の運営まで、様々な事業を展開する株式会社ブシロードムーブ。トレーディングカードゲームやコンテンツのプロデュースを行うブシロードの魅力を世の中に広め、時代の先手を打つことをビジョンに掲げる。エンタメ業界を盛り上げるべく奮闘する中尾祐子代表に、事業内容から仕事のやりがいなど、幅広いトピックスで伺った。

■個性を生かす3本の矢とは?

私たちブシロードムーブは、トレーディングカードゲームカンパニーのブシロードの子会社として2020年に誕生しました。現在、3つの事業を展開しています。
まず1つ目は、制作事業です。自社でスタジオを持っており、ブシロードムーブの声優や新日本プロレス・スターダムに所属するプロレスラーが出演する番組を月に20本以上制作しています。コロナ禍でオフラインイベントの数が減ったため、配信にシフトしました。私たちの強みは、番組のキャスティングから納品まですべて自社で行っていることです。自社でタレントを抱えているため、スケジュール調整の時間が短縮できます。番組を企画する段階から、お客様にどうやってコンテンツの魅力を伝えるか、どうやって宣伝するかを大事にしています。
声の収録ブースも社内にあり、ナレーション、ラジオ、アプリのボイス収録など多岐に渡って利用されています。響ラジオステーションというインターネットラジオサービスも運営しています。地上波ラジオでもコンテンツをファンへ届けています。偶然ラジオを聞いた人にブシロードのコンテンツを認知してもらう目的もあります。電車やテレビなどでブシロード関連の広告を多く見かけるのも、こういった理由です。
2つ目の事業としてブシロードムーブが力を入れているのが、声優・タレントのマネジメント事業です。声優事務所「響」には、男女合わせて22名が所属しています。声優としての活動だけではなく「歌を歌いたい」「表舞台に出たい」といったマルチに活躍したい想いを持ったタレントもいます。現在は、8人のマネージャーが彼らのスケジュール管理や、レッスン、営業、オーディションなどのサポートを行っています。「響」では所属声優1人1人の個性を大事にしています。また、SNSでの発信も積極的に行うようにしています。
3つ目の事業は広告代理業です。テレビ、ラジオ、雑誌、WEB、様々なジャンルの媒体とコネクションを持ち、クライアント様に新しい広告やイベントのご提案を行います。ブシロードグループでたくさんの経験があるので、過去実績も参考に、グループ外のお客様ともお仕事しています。

■今後の目標は外部の仕事も増やすこと

現在、ブシロードムーブの売り上げはブシロードグループとそれ以外で成り立っています。今後はさらに外部クライアント様の仕事を増やしていくことを目標にしています。例えば最近印象に残っている案件を例に挙げると、三田製麺所とスマホアプリの「ロード・オブ・ザ・リング:戦いの幕開け」のコラボです。店舗でのコラボだけではなく、ブシロードグループである新日本プロレスの選手にも三田製麺所のつけ麺を食べてもらい、TwitterでPRをしてもらいました。このようにブシロードムーブは、ブシロードグループのコンテンツを外部のクライアント様と繋げられることを得意としています。この強みを生かして今後はエンタメだけでなく、色んな業界と関わっていきたいです、

■常識に囚われず、さらなる成長を

ブシロードムーブの今後の目標は、年間売り上げを倍にすることです。当然ですが、今やっていることだけでは、その目標額は達成できません。今後、自分たちが伸ばしていくべき部分は沢山あります。映画の配給やアニメの製作委員会への出資など、新しいことにどんどんチャレンジしています。他社と一緒に作品をつくると、新しい出会い・発見が毎回あります。エンタメに関わる企業同士で協力して、業界を盛り上げることも重要と考えています。同業者はライバルと思うこともありますが(笑)、他社との付き合いを大事にし、お互いにメリットが出るようにする。そのために、今後もブシロードムーブは、斬新奇抜な広告やイベントをお客様に届けていきたいと考えています。

■大学生へのメッセージ

大学生のうちは、たくさん遊んでおくことが一番いいと思います。私が大学生の時はやりたい仕事も、将来なりたい自分の姿もありませんでした。ゲームやアニメが好きでブシロードに入った訳ではなかったものの、入社してから仕事、この業界で働く楽しさを知りました。将来の夢や、やりたい仕事を焦って見つける必要は全くありません。私も気付いたら社長になっていました。皆さんの未来は可能性に満ち溢れています。今、将来の夢ややりたい仕事が明確ではなくても、仕事を始めてから「この仕事に就いて良かったなぁ」と思えることがきっとあります。まずは恐れず、社会に一歩足を踏み入れてみてください!

学生新聞オンライン2022年10月14日取材 明治大学 4年 酒井躍

中央学院大学4年 田根颯人 / 國學院大學3年 峯松諒太 / 立教大学4年 須藤覚斗 / 明治大学4年 酒井躍 / 國學院大學3年 島田大輝 / 東海大学4年 大塚美咲 / 武蔵野大学3年 西山流生

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