THE ORAL CIGARETTES 目的のためなら腹括って酸いも甘いも全部乗り越えてやる

あきらかにあきら(Ba/Cho)/ 山中拓也(Vo/Gt)/ 鈴木重伸(Gt)/ 中西雅哉(Dr)

ロックバンド THE ORAL CIGARETTES (ジ・オーラル・シガレッツ)

■プロフィール
2010年奈良にて結成。人間の闇の部分に目を背けずに音と言葉を巧みに操る唯一無二のロックバンド。
2023年2月8日(水)にDigital Single「Enchant」を配信リリース。
4月26日(水)にはLive DVD & Blu-ray「PARASITE DEJAVU 2019 at IZUMIOTSU PHOENIX」「PARASITE DEJAVU 2022 at SAITAMA SUPER ARENA」を同時リリース予定。

2010年から活動を開始し、今年で14年目を迎えるTHE ORAL CIGARETTES。日本最大級の音楽フェスではメインステージを多くの観客で埋め、人の闇の部分に光を当てた唯一無二の音楽で会場内の熱気を最高潮まで高めるロックバンドだ。そんなバンドメンバー4人に音楽の魅力やバンドマンを選択した背景を伺った。

■なぜバンドマンの道を?

山中:元々は銀行員になろうと思っていました。けれど、実際に銀行の内定が決まりそうになって真剣に考えた時に、バンドをしている先輩方をみて「この人たちと一緒に人生を歩んでいった方がたとえお金がなくても幸せそうだ」と思ったんです。

中西:元々車の整備士とトラックの運転手をしていて、結構稼いでいました。当時は仕事しながらドラムをする程度で、むしろ音楽は聴く方が好きだったんです。しかし、仕事に追われて睡眠時間も少なく、趣味すらできないという生活が1年くらい続いて、稼いだお金に価値をあまり感じなくなっていました。そこで仕事を減らしてバンドやみんなと集まる方を重視していきました。当然それに比例してお金は減っていきましたが、お金はないかも知れないけどワクワクするし、色んな人、土地に出会って刺激的で楽しいと感じていました。仕事ばかりやっていたときは稼ぐことしか価値がなかったものの、バンドの活動は稼ぐことを上回る価値をくれました。だから、バンドを選ぶ選択をしたんです。

■音楽の魅力って?

山中:心を豊かにしたいという想いが誰かに連鎖して心を豊かにできる。その世界観がすごく好きなんです。心を豊かにするツールの1つが音楽なんだと思っています。音楽を作ったら誰かの話題になるし、それが人と人を繋いでくれる一種のコミュニケーションツールみたいなものになる。そのツールを通じて、俺も人間として成長させてもらっています。

中西:僕にとって音楽は付箋でもありモチベーションを管理するツールでもあります。ふと曲を聴くと昔の記憶が思い起こされることってよくありますよね。その頃自分が感じていたこととか曲を聴くことで思い出せるので、自分の中では目印みたいなものになっています。また、元気になる曲、落ち込む曲とかマインドとリンクするものでもあると思っています。

■バンドの魅力ってどんなところですか?

あきら:バンドの魅力は4人の人間が集まってぶつかり合う人間模様、お客さんとの化学反応の生のライブ、4人で頭を抱えながら悩んで悩んで出したフレーズや展開。そういうものの一つひとつが魅力だと思うし、そのインプットを受けて自分なりにアウトプットしていくのも楽しいなって個人的には思っています。

鈴木:人となりが反映されているところですかね。高校の軽音楽部の発表会とは違って、ライブハウスではアーティストごとに会場内の雰囲気がガラッと変わったり、店長の面白い色があったりして面白いなって思います。音楽の魅力と通じるかもしれないですが、海外で演奏させてもらったときに僕は一言も話さずに弾いていたのに褒められることがあって、会話がない中で何かしら発信しているんだと実感できました。

■対バンツアーを終えてどうでした?

山中:今回の対バンツアーは俺が心からライブがカッコイイと思う人しか呼んでないので、俺らもその熱にあてられて心を揺らされているなって感じました。やっぱりこの仲間最高やなって思ったし、バンドマンカッコええなって改めて思いました。

中西:4月に発売するLive DVD & Blu-ray「PARASITE DEJAVU」、今回の対バンツアーもそうですが、そうそうたるメンツが参加してくれて凄いと率直に感じています。対バンツアーの時に他のバンドのステージを袖から個人的な目線で見ていたりすると、とてもじゃないけど勝てないなと思うこともあります。でもこの4人でステージに立つと自信をもって戦えるって思うんです。1人ではもどかしいと思う部分もバンドとして立ち振る舞えるときはすごい強くなれるって改めて感じました。

■今後の夢はありますか?

山中:後輩のロックシーンの道を作ることです。今まで責任感は先輩に全部預けて自由にやらせてもらっていました。コロナ禍で若手の出る場所が減って、俺らの出る場所も減って、ロックシーンの衰退をここ3年、肌で感じていました。そんな中でもずっとロックシーンにいる俺らがこれからやれることは、「バンドをやりたい」と思っている子たちや若手の子たちに道をつくって、ロックシーンを盛り上げていくことだと思っています。最近では「DREAMLAND」というクリエイティブレーベルを立ち上げて、そのイベントでは基本的に自分たちの後輩をメインで呼んでいます。そこでお客さんには新しい音楽と出会ってほしいですし、そうした中で音楽の新しい遊び方を一緒に作っていきたいと思っています。

■大学生へのメッセージをお願いします。

あきら:やりたいことをやってほしいと思います。やりたいことを我慢してやらなあかんことに追われる日々が大学生のうちに続くと思います。「やればよかったな」って未来よりも「やってよかったな」と思う未来を作ってほしいです。

山中:自分の経験上、目的をもって腹をくくることってすごい大事やなぁって。「今の仕事が嫌だから、転職する」って聞いたりするけど、俺はそれを絶対にNOだと思っています。転職した先に目標がないと同じことを繰り返すだけです。人はやりたいことの代償を絶対に払わないといけない。だから、やりたいことのために腹を括って、目的をもった行動の先にやりたいことをやれる未来があると思います。

鈴木:人生の中にはきっと本心からやりたいことに出会う時がくると思います。だからそんな焦らなくてもいいんじゃないかなって。長い人生を考えたら大学生のうちに絶対にやりたいことを見つけなくてはと思わなくていいと思います。切羽詰まっているよりも周りに余裕をもって楽しく生きてください。とはいえ、怠けないようにしてくださいね(笑)。

中西:自分が目指した職業が性に合わないってあると思います。子供のころ好きだったことが今も好きかっていったら違うわけで、その職業に夢だからってしがみついているのも違うと思います。いい大学に入っていい企業に就職するというのが言葉としてあるけれど、就職とか仕事とかの責任感を独りで持ちすぎて、やりとげなきゃと背負わないでください。周りの人と話したりすることで、自分を知って、肩の力を抜いて、自分らしく生きてください。

学生新聞オンライン2023年3月30日取材 明治大学4年 山本真人

【Information】

◎2023年4月26日(水)

Live DVD & Blu-ray「PARASITE DEJAVU 2019 at IZUMIOTSU PHOENIX」
DVD(2枚組):AZBS-1078 価格¥6,600(税込)
Blu-ray:AZXS-1045 価格¥7,700(税込)
※デジパック仕様

◎2023年4月26日(水)

Live DVD & Blu-ray「PARASITE DEJAVU 2022 at SAITAMA SUPER ARENA」
DVD(2枚組):AZBS-1076 価格¥6,600(税込)
Blu-ray:AZXS-1044 価格¥7,700(税込)
※デジパック仕様

◎2023年2月8日(水)

Digital Single「Enchant」
▼Subscription / DL
https://theoralcigarettes.lnk.to/Enchant

中央大学1年 前田蓮峰 / 明治大学4年 山本真人 / 津田塾大学4年 宮田紋子 

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