参議院議員 齊藤健一郎
正直者が馬鹿を見ない世界を目指し、子どもが憧れる政治家へ
参議院議員 齊藤健一郎(さいとうけんいちろう)
■プロフィール
1980年12月25日兵庫県尼崎市生。神戸弘陵学園高等学校野球部出身、奈良産業大学法学部法学科卒業。会社員を経て2006年飲食店を事業承継、のちに株式会社aquaLstyleを設立。2017年からは堀江貴文の運転手兼アクティビティ担当秘書に。2023年3月参議院議員ガーシーの除名に伴い繰上当選。#秘書がホリエモン
「ガーシーの後任、ホリエモンが秘書、参議院議員、政治家女子48党、齊藤健一郎のサンキュー!チャンネル~」というなんともユニークなキャッチコピーで、今日もYouTube視聴者2万人へ満面の笑みを届ける齊藤議員。そんな齊藤議員が目指す政治家像や、今年3月、世間を騒がせたガーシー元国会議員の後釜当選の裏側と政界の現実に迫る。
小・中・高はずっと野球一筋の学生で、常に野球推薦で進学してきました。大学も推薦で入りましたが、高校までガッツリ管理される野球をしていた僕にとっては、大学野球のように管理されるわけでもなければ、かといって自由でもない中途半端な状態が嫌でした。あとは、野球バカで終わらず早く自立したくて、一回生の5月に野球をすっぱり辞め、ガストのオープニングアルバイトや、ピザーラの宅配、プールの監視員バイトなど、一日中バイト漬けの日々を送っていました。
■政治家までの道のりと、後釜当選の裏側
僕の人生には3人のメンターがいます。まず、第1メンターが「アクアカフェの社長」。カフェ巡り中に出会って直感的に、この人についていけば社長になれると思いました。その場でバイトを申込み、社員、店長を歴任しました。就活は勉強になるからと社長に言われたので、20-30社受けたものの全落ち。カフェの社長になりたい想いが見透かされたのでしょうね。その後、25歳でカフェの会社を買い、話題の人気店になって人脈が広がり、偶然紹介の紹介で出会ったのが、第2メンター「ホリエモン」です。当時、彼はメルマガ事業やオンラインサロンを展開し、一方僕は政治家への想いが芽生えていました。そのキッカケは、橋下徹さんです。橋下さんが自分の言いたいことをバーッと話す姿を見て、こう思いました。「政治の世界が変わる。今後は、政治家が自分の言葉で話せる世の中になるな」と。いずれ政治家が子ども達の憧れの職業になる時代がくる、その時の自分も政治家でありたいと思ったのです。そして、人脈の広いホリエモンの運転手を務めながら、数々の政界人を紹介される中で出会ったのが、第3メンター「立花孝志」です。立花は、ホリエモンに政界へ戻って来てほしいと、長年アピールしていました。その気がないホリエモンは、自分の代わりに政治家を目指す僕を引き渡した。ここから僕の選挙活動が始まります。
そして、勝負の選挙が2022年の参議院選挙。参議院選挙には、党が獲得した議席を特定の議員に渡せる特定枠があります。ただ、知名度の低い齊藤では、票が集まらず一議席も取れない=国税政党の要件を満たせない。では、齊藤の代わりに票を集められるのは誰かといって出てきたのが「ガーシー」です。彼の勢いを使って党に票を集めれば、「齊藤君を政界に送り込める!」 そう考えた立花は、ガーシーに「党から3億円渡すから選挙出てくれへんか?」とシンプルにお願いしました。ガーシーは借金まみれでお金も無かったので快諾し、狙い通り当選。 参議院の比例名簿に名を連ねた内、この時点で僕の得票数は4番目でした。2番目は山本太郎。3番目は黒川敦彦。
ガーシー当選に至った票は、それぞれ個人が獲得した議席ではなく、あくまで「立花孝志の党が獲得した議席」です。立花の構想は、齊藤健一郎を国会に送り込む事。ひいては、齊藤のバックにいる堀江貴文の力を得ることです。立花は「齊藤君に議席を渡すために離党してほしい」と記者会見の場で伝えました。こうして、僕がガーシーの後釜として繰り上げ当選したのです。現在は、主に議員活動が中心です。週に2〜3回ぐらい本会議もしくは委員会があるので、法案の賛成・反対の意思表示や、大臣や行政への質問準備などをしています。また、ホリエモンから送られてくる膨大な指示をピックアップして政府に投げかけています。彼が実生活の中から得られる社会問題を国民のリアルな声として国会に届けています。
■若者が目指したい政治家と国会へ
我々は「正直者が馬鹿を見ない世界をつくる」というスローガンの下、立花孝志に集っています。僕は元々橋下徹さんが自分の言葉で話す姿に憧れて政治家になったので、政治家として、常に何も隠さず全てをさらけ出しています。それを体現しているのがYouTube配信です。僕はあまり落ち込まないタイプなので、毎日とにかく楽しく配信しています。Youtuberがなぜ子どもたちの憧れの職業になるか分かりますか? それは、皆が楽しそうだからです。政治家は誰も楽しそうに見えないから目指したくない職業なのです。つまり、楽しそうだと子ども達が憧れる=競争が激しくなる=優秀な人材が集まる。
本来、国会は優秀な人が集まり、優秀な人が国家運営する必要がありますよね。だから競争力を高める必要があるのに、今の政治家は「政治家なんてやめた方がいいよ。君達みたいな経験無い子が、公の身にさらされて大変だよ」と、若い芽を潰すのです。そして自分がラクに当選できる仕組みを作る。
この状態を変えるために今後推進したい政策は、「被選挙権の年齢引き下げ」です。今、皆さんと僕の実力差はほとんどありません。ひと昔前は10年で得た知識や経験がものを言う部分も多く、大きな差がありました。ただ、IT社会の現代は吸収力が高い若者の知識量が我々の経験値を上回った時、能力の差はほとんど無くなります。例えば、今年の4月30日に開催された「G7デジタル技術大臣会合」の資料。何とも思わないでしょう? でも60代の国会議員はこの資料を見ると「うわっ!」と顔を背けるんですよ。開いたら訳の分からない専門用語が沢山出てくるから。今から同時にITの勉強を始めた場合、20代と60代の伸び率を考えたら圧倒的前者ですよね。単に年齢の若さが理由で被選挙権が与えられないのは、真の意味で民意を反映している民主主義とは言えません。若者の声を届けるためにも、YouTubeを伸ばして影響力を大きくすることに注力していますね。
■大学生へのメッセージ
就活に政治家を一つの選択肢として入れてください。今みなさんはまだ立候補できませんが、選挙権は持っている。被選挙権の年齢引き下げが実現された暁には、君たちが僕を引きずり下ろし、国を動かすのです。ぜひ政治家としての道も考えてみてください。
学生新聞オンライン2023年5月2日取材 専修大学 4年 竹村結
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