俳優 鈴鹿央士 Netflixシリーズ「喧嘩独学」
逆境から這いあがろうともがく姿は、誰かに勇気を与える

俳優 鈴鹿央士 (すずかおうじ)
■プロフィール
2016年にスカウトされたことをきっかけに18年より芸能活動を開始。同年秋に第33回『MEN’S NON-NO』専属モデルオーディションでグランプリを受賞しモデル活動を始める。19年に映画『蜜蜂と遠雷』で俳優デビューを果たすと、第44回報知映画賞、第43回日本アカデミー賞など計5つの映画賞で新人賞を受賞。ドラマでは『ホリミヤ』(21・MBS)で初主演を務め、『ドラゴン桜 第2シリーズ』(21・TBS)や『silent』(22・CX)などの話題作に多数出演。
Netflixシリーズ「喧嘩独学」。原作漫画は、グローバル累計閲覧数22.8億回(2026年1月時点)を超える大ヒットWEBトゥーン漫画。若いキャストが集まり、熱量溢れる作品になったと語る鈴鹿さん。初挑戦のアクションシーンに対する思いや、役作りに対するきめ細やかな努力も垣間見えた。
■ 喧嘩という行動の根源にある、誰かを想う気持ち
僕が演じる主人公の志村光太は、何よりも人のことをずっと想っている青年です。喧嘩という行為はある種暴力で、決して良いことではありません。しかし、志村は病気のお母さんを助けるために喧嘩の生配信でお金を稼がなければならない。仲間ができてからは仲間のため、そして好きな人ができてからは好きな人のために。誰かのためにずっと動いている、そんな人です。愛情深くて優しい部分が魅力だなと感じていたので、その核の部分は忘れないように演じていました。
志村のセリフには、ずっと誰かのことを想っているからこそ出てくる言葉もあります。お芝居をするときは、仲間や大切な人のことを想っていました。一人のシーンであっても、仲間のカネゴンや秋ちゃん、朝宮さんやお母さんの存在が常に頭にありました。
その一方で、仲良くなった後にはふざけたり、ちょっかいを出したりするような部分も志村の魅力だと思います。遊べるところは遊ぶ役だと思ったので、役に幅を持たせるようにも意識しました。特にこだわったのは、ドキドキする感情の表現です。朝宮さんの存在に対して、「女神降臨」と感じるようなシーンがあるのですが、撮影しながら監督に「気持ち悪いよ」と冗談で言われたこともありました(笑)。どこまでドギマギ感を出すのか、不慣れな感じをどう表現するのかは、かなり考えていましたね。また、志村は新しいことや夢見ていた学校生活など、“普通”というものを追い求める人でもあります。手に入れられないかもしれない“普通”に憧れている感情は、演じる上でも大切にしていました。
『喧嘩独学』はアクションだけでなく、友情、愛、家族の物語でもあり、社会のことについても触れています。SNSが大きな影響力を持っているこの時代に、自分たちがどう向き合っていけばいいのか、改めて考えるきっかけを与えてくれる作品です。
■生身の人間がぶつかり合う、実写の熱量
『喧嘩独学』の原作は漫画ですが、生身の人間が演じることで生まれるものもあると思います。静止画ではなく、一つのカットの中でずっと動いていて、心の揺れ動きも見えてきます。
アクションシーンの中で、スローモーションでバンッと顔に拳を当てているとき、唇が取れているように見えるシーンがありました。このように、想定していなかった迫力あるシーンが生まれたり、お互いが共鳴し合っていたりする感じは、実写ならではの魅力だと思います。作ろうと思って狙った訳ではないものが自然と生まれる部分が面白いなと感じました。
また、この作品を通して、まっすぐな“熱さ”を持つことの大切さにも気付きました。どれだけ逆境に追い込まれていても這い上がろうともがいている姿は、誰かに勇気を与えられるものであり、同時に美しいものでもあると思います。
共演者やスタッフの方々の熱量、そして作品への深い愛情が、画面を通して真っ直ぐに伝わる作品になったのではないでしょうか。


■新しいことに飛び込む怖さも恥ずかしさも、やってみないとわからない
俳優をやっていると、歌を歌ったりダンスをしたり、さまざまなことをやらなければならない場面に遭遇します。
今回、殴られても何度も立ち上がる志村の姿を演じながら、自分自身も挑戦することの大切さを感じました。
本格的なアクション作品に出演するのは今回が初めてだったので、自分にとっては大きな挑戦でもありました。新しいことを始めるときは、「できなかったらどうしよう」という怖さや恥ずかしさもあります。しかし、何事も一回やってみないとわからないものです。今までこのような作品に巡り合わせがなかったので、「どうしよう」と戸惑いながらも自分なりに向き合っていました。
ちなみに、個人的にいま挑戦してみたいことは陶芸です(笑)。ぜひやってみたいです。
■大学生へのメッセージ
26歳になり、「勉強って楽しかったんだな」と思う瞬間がたくさんあります。自分が学んでいることが仕事に繋がれば、継続して学びがあります。しかし、僕のように別ジャンルの道に進み、高校や大学で学んだことから離れてみると、実は言語や法律などいろいろな学びに向き合っていた時間はすごく楽しくて貴重な時間だったのだなと感じるようになりました。
たくさん勉強して知識をつけたり、バイトをしたり、免許を取ったり、仲間を見つけることも大切だと思います。学生の皆さんには、今しかない時間をのびのびと楽しんでほしいです。
学生新聞オンライン2026年5月8日取材 東京女子大学3年 浮田梨紗
■Netflixシリーズ「喧嘩独学」(6月11日配信スタート)

Netflixシリーズ「喧嘩独学」
キャスト: 鈴鹿央士 見上愛 菅生新樹
濱尾ノリタカ 浅川梨奈 前田拳太郎 長田拓郎
関口メンディー 高山璃子 坂口涼太郎 前田公輝 名村辰
伊勢谷友介 佐野岳 オラキオ 大鶴義丹
片岡鶴太郎 原田美枝子 生見愛瑠
原作:「喧嘩独学」原作:PTJ cartoon company 作画:金正賢(「LINEマンガ」連載)
監督:武内英樹
脚本:徳永友一
音楽:Face 2 fAKE
撮影:谷川創平
照明:李家俊理
美術:棈木陽次(※「棈」は「木」ヘンに「青」)
アクション監督:藤井祐伍
編集:穗垣順之介 村﨑達
リレコーディングミキサー:金杉貴史
録音:中嶋翔太
スーパーヴァイジングサウンドエディター:伊東晃
VFXスーパーバイザー:長崎悠
エグゼクティブ・プロデューサー: 福井雄太(Netflix)
企画・プロデュース:稲葉直人
プロデューサー:前田茂司
企画制作:ミリアゴンスタジオ
制作プロダクション: 楽映舎
製作:Netflix
配信:2026年6月11日よりNetflixにて世界独占配信
https://netflix.com/

津田塾大学4年 山下さくら/昭和女子大学3年 阿部瑠璃香/京都芸術大学1年 猪本玲菜/東京女子大学3年 浮田梨紗


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