座間市長 佐藤弥斗
声を上げれば、まちは変わる。
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座間市長 佐藤弥斗 (さとう みと)
■プロフィール
1988年 千葉県立長狭高等学校卒業
1991年 法政大学文学部日本文学科中退
2004年 座間市議会議員(初当選)
2008年 座間市議会議員(2期目当選)
2012年 座間市議会議員(3期目当選)
2016年 座間市議会議員(4期目当選)
2020年 座間市長(初当選)
2024年 座間市長(2期目当選)
21歳で母となり、市民活動から政治の世界へ。夫の闘病を機に議員へ転身し、4期を経て神奈川県座間市初の女性市長に。DX推進や循環型社会の構築など、市民目線の改革を続ける佐藤弥斗市長が描く、「住みやすい座間」の未来とは。
■母親となる覚悟
大学時代、自身で学費を稼ぎながら独立したいという思いから比較的学費を抑えることができる法政大学の夜間に通っていました。
当時は日本語教師を目指していたので、日本文学科で学びながら、日中は「語学の勉強も並行できるから」と出版社でバイトをしていました。
そんな中、大学在学中に知り合った夫と結婚しました。夫が長男でしたので「長男の嫁になったからには早く嫡男を産まなければならない」という考えが無意識的に働いて、21歳で第一子を生んでから、さらに3人の子どもを授かりました。義両親と一緒に住み始めたり、大学を辞めたりと、その頃はいろいろありました。家庭のことも何とかこなしながら、と忙しくしていたら、気がついたら、あっという間に時間が経っていた、そんな時期でしたね。
■行動へ移す力
3人目を育てていた頃、当時住んでいた小松原という地域に火力発電所の建設計画が持ち上がりました。住宅と工業地域が入り混じる住工混在地域で、目の前に新築の家が建ち並ぶ場所での計画に「さすがにこれはダメだ」と、近所の人たちと市民活動として反対運動を始めたのが、政治に触れた最初のきっかけです。
この問題を自治会で取り上げようという話になった際、「自分たちは反対運動のために役員になったわけじゃない」と当時の役員が全員辞めてしまいました。困っていたところ、夫が「じゃあ俺がやろうか」と自治会長を引き受けてくれて、そこから二人三脚で活動を行いました。最終的には県議会に提出した請願が全会一致で可決され、企業側も計画を断念し白紙撤回となりました。
その運動の中で、都市計画法も座間の地下水のことも知らなかった自分が、初めて「声を上げないと物事は進んでしまう」と気づきました。それが政治への出発点です。夫が市議会議員になり、私はレポート作成やホームページ・ブログの更新などのサポートをしました。しかし1期目の終わりに夫の末期がんが発覚し、余命3ヶ月との診断を受けました。2期目の選挙の準備はすべて整っていましたが、思い切って「私が代わりに出馬します」と決意しました。その後、市議会議員を4期務める中で市政をより大きく動かしたいという思いが強くなりました。2020年、議員の職を辞して市長選に挑戦し、座間市初の女性市長として当選。現在は2期目を務めています。
■DX化を進め「非来庁型窓口」を目指す
市議会議員時代で1番力を入れてきたのは「地域活動」です。地域の課題解決に向け、市民活動団体の皆さんや企業の方々と協力して、行政との間に立ち繋げる役割を果たしてきました。
市長になり、そういった取組みをさらに進めていく為に、情報発信・情報収集が非常に重要だと考え、ホームページのリニューアルや市LINE公式アカウントなどの立ち上げを行い、情報発信をよりスムーズにしました。またDX推進計画も策定しました。特に市LINE公式アカウントの方は、座間市民13万人に対して11万人以上の方にご登録いただけている状況です。
双方向での市民とのつながりでは、LINEを活用した「市民の声」の意見収集や、道路の損傷などを写真で通報できる仕組みも導入しています。粗大ゴミの申し込みから決済まですべてLINE上で完結できるなど、「非来庁型窓口」を目指して手続きのデジタル化を着実に進めています。
また、ゴミ収集車へのDX導入も、座間市が先進的に取り組む施策のひとつです。小田急電鉄が開発した「WOOMS」というシステムを全車に導入し、タブレットでリアルタイムに回収状況を共有できるようにしました。これにより、約40分離れた焼却施設への搬送回数が減り、大幅な効率化が実現しました。剪定枝や草木を燃えるゴミとは別ルートで回収・資源化する仕組みも整備。市民の皆様に生ゴミを堆肥化して頂き、その堆肥を市で収集し、市内農家に活用して頂き、収穫した野菜を小学校給食や市民が購入できるという循環型社会の構築も、本格的に動き出しています。
■座間の魅力と自然の豊かさ
子育て支援では、これまで保育園の待機児童解消に力を入れてきましたが、次の課題は学童保育の充実です。「座間は子育てしやすい」と感じて頂けるまちを目指し、引き続き取り組んで参ります。また、働く様になると市外へ住んでしまう若者を地元につなぎ止めるため、市内企業との連携を強化し、地元就職につながる仕組みづくりも進めていきたいと考えています。
座間市の魅力は、まだ十分に伝えきれていないと感じています。市内のほぼ全域でスーパー・コンビニ・ドラッグストアが徒歩10分圏内にあり、小田急線・JR・相鉄線・田園都市線と複数路線へのアクセスも抜群です。それでいて緑が豊かで水がおいしく、旧石器時代から人が住む歴史の深いまちでもあります。「緑の多さ」は市民満足度調査でも高い評価を受けており、自信を持っておすすめできるポイントのひとつです。
この「生活の便利さ」と「自然・歴史の豊かさ」が共存する魅力を、もっと広く発信していくことが、これからの重要なテーマだと思っています。
■大学生へのメッセージ
とにかくチャレンジし続けてほしいと思います。今の若い人は失敗を恐れるあまり、発言や行動をためらってしまう方が多いように感じています。でも、失敗しなければ成功もありません。失敗をくよくよ引きずらず、すべてを成長のためのプラスの経験として前向きに捉え、明るくチャレンジし続けてください。
学生新聞オンライン2026年6月16日取材 情報経営イノベーション専門職大学2年 山田千遥

情報経営イノベーション専門職大学2年 山田千遥/法政大学1年 山田賢彦


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