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Archive for 運営スタッフ

学生新聞インターン

国務大臣 河野太郎

世界で戦える英語力を身につけ、水平線の向こうへ羽ばたけ 国務大臣 河野太郎(こうのたろう) ■プロフィール 1963年1月10日生まれ。1985年米国ジョージタウン大学卒業、1986年富士ゼロックス株式会社、1993年日本端子株式会社入社。1996年神奈川県15区で衆議院議員総選挙に初当選、以来8期連続当選。総務大臣政務官、法務副大臣、衆議院外務委員長、国家公安委員会委員長、行政改革担当、国家公務員制度担当、内閣府特命担当大臣(防災、規制改革、消費者及び食品安全)、外務大臣、防衛大臣などを経て、2020年9月行政改革担当、国家公務員制度担当、内閣府特命担当大臣(規制改革・沖縄及び北方対策)に就任、2021年1月より新型コロナウイルス感染症ワクチン接種担当大臣を兼務。 ■どんな学生時代を過ごしていましたか 私は中学校から慶應義塾大学の附属校に通っていて、箱根駅伝に出場することを目指し、大学も慶應義塾大学に進学しました。大学では競走部に入部したのですが、たとえ駅伝のメンバー10人に選ばれることができたとしても、予選を通過して箱根駅伝に出場できる上位15校には入ることができないと察し、退学して渡米したのです。渡米後はとにかく英語に苦戦しましたね。マサチューセッツ州のサマースクールに通い始めた初日は、ご飯を食べる場所を英語で周りの人に尋ねることができず、食事をとることができませんでした。そのため、英語を勉強しなければと思い、その後入学した全寮制のジョージタウン大学では、消灯時間を過ぎても英語で書かれた教科書を夜中の3時まで読み込んでいましたよ。 ■若い世代にこれから求められるものはなんでしょう 現在、日本企業の経営者はほとんどが50代以上の男性で、日本出身の人が多いですよね。海外へ仕事で交渉に行くと、相手の年齢や性別、出身国はさまざまです。日本企業も海外のように、もっと多様になっていくべきでしょう。日本人は海外で就職するという選択肢を考えておらず、就職は日本国内でするものと思ってしまっている学生が多いですよね。この問題は、日本人の英語力が関係しているのではないでしょうか。中学生から大学生まで10年間も英語を勉強しているのに、何故日本は生徒に実用性のある英語力を身につけさせてやれないのだろうと疑問に思います。海外には面白い仕事がたくさんありますから、学生時代に英語力を身につけて、水平線の向こうを視野に入れていかなければ、もったいないですよ。 ■大学生へのメッセージをお願いします 将来世界標準で戦うために、大学を卒業するまでに英語で仕事ができるようになってほしいですね。実用性のある英語を身につけるためには、豊富な単語力が必要です。ただ単語の意味を暗記するだけではなく、英語で書かれた文章を読み込み、単語の多様な使い方を学ぶと良いと思います。皆さん20代ですから、体力的にも精神的にもまだまだこれからです。可能性を大切に、広い視野で世界を見て、羽ばたいていってください。 学生新聞2021年10月1日発刊号 津田塾大学2年 佐藤心咲

芸能人

IMY 山崎 育三郎・尾上 松也・城田 優 自分を信じ抜くこと、夢は必ず叶う

山崎 育三郎(やまざき いくさぶろう)1986年1月18日生まれ。東京都出身。2007年にミュージカル『レ・ミゼラブル』のマリウス役に抜擢されて以降、その甘く気品のある歌声、確かな演技力で多くの観客を魅了。主な出演作品として『エリザベート』『ミスサイゴン』『プリシラ』などがある。 尾上 松也(おのえ まつや)1985年1月30日生まれ。東京都出身。父は六代目尾上松助。屋号は音羽屋。1990年5月『伽羅先代萩(ルビ:めいぼくせんだいはぎ)』鶴千代で、二代目として尾上松也を名乗り初舞台。2009年より歌舞伎自主公演「挑む」主宰。 城田 優(しろた ゆう)1985年12月26日生まれ。東京都出身。2003年に俳優デビュー以降、ドラマ、映画、舞台、音楽など幅広いジャンルで活躍。代表作に、ドラマ『ROOKIES』(2008年)、大河ドラマ『天地人』(2009年)、映画『亜人』(2017年)等がある。 山崎育三郎・尾上松也・城田優の3人が、自分たちの感性で作品を制作したいという思いから結成された「IMY(★アイマイ★)」。その舞台公演の第1弾となる「あくと」が11月に上演される。普段から仲が良いという3人のパフォーマンスが楽しみである。本作品の見どころとコロナ禍の中で改めて感じる舞台への想いを伺った。 ■「あくと」の魅力とこだわり 山崎 「あくと」は、普段ミュージカルや舞台を見たことがない人でも楽しめる作品をコンセプトに製作しました。特に学生の方を意識していて、25歳以下の人はチケット代が半額、18歳以下はIMYシートでチケット代が1500円で楽しめるという、新しいスタイルの公演となっています。「あくと」は4部作で、一つ一つの物語がハラハラドキドキ、誰でも楽しめる内容となっています! 今まで舞台を見たことがない方でも、生のステージで役者が演じているところを体感していただける、とても良いきっかけになると思います。たくさんの学生の方に見て頂きたい作品です。 松也 IMYは今までの既成概念にとらわれない新しいことや、自分たちにしかできないことをやっていくことが大きなテーマであったりします。「あくと」では、初めて舞台に出る人や、初めて演出を務める人もいます。こうした新たな出会いや発見があることで、演劇全体の可能性を広げていきたいと考えています。そして、今作では見る側の皆さんへも演劇への興味や関心を高めてもらうために、今までの舞台にはない要素を取り入れました。劇場に来なくてもエンターテインメントが楽しめる時代に、生の舞台を見てもらうことの良さを感じてもらい、僕たちの思いを伝えていきたいです。 城田 オリジナル作品を作りたいという思いから、3人でIMYを発足して5年近く経ちました。僕ら3人はとても仲良しでいつもふざけていますが、このリラックスした状態から生まれたアイディアを大切にし、突き詰めて、形にしたものが「あくと」です。お互い心を許している僕らだからこそ作れる楽しいエンターテインメントを、皆さんにお届けできたらと思います。歌やお芝居もあれば、コントもある、今まで舞台に触れたことがなかったどんな人でも楽しむことができる、いわばエンターテインメントのおもちゃ箱のような作品です。 ■コロナ禍で感じる仕事への想い 山崎 昨年はコロナ禍で突然公演がなくなることを経験しました。そのため、舞台やミュージカルの公演では、その日が最後の公演になるかもしれないという覚悟で挑んでいます。先のことよりも、今この瞬間を大切にしています。たとえ今日が最後になったとしても悔いが残らないように、各公演で自分の想いを最大限込められるよう、集中して臨むようにしています。 松也 一回目の緊急事態宣言後、舞台の公演がすべてなくなり落ち込んでいた自分が乗り越えられたのは、エンターテインメントの力があったからです。自粛中に映画やドラマをたくさん見て、元気をもらい、エンターテインメントのすばらしさを実感しました。自粛後の現場に復帰したときは、涙が出るほど嬉しかったです。改めて自分は演じることが好きなのだと気づき、より一層モチベーションが上がりました。この先も文化、エンターテインメント、芸術は絶やしてはいけないと強く感じることができましたし、自分がお芝居をする価値を感じることが出来ました。この思いを絶やさずに、次の世代へと繋げていきたいと思います。 城田 コロナの影響でツアーや公演がなくなっていき、次いつできなくなるかわからない状況の中でモチベーションを保つことは難しかったです。たくさん悩んだ結果たどり着いたのは、エンターテインメントの力を信じることでした。僕自身小さいころからエンターテインメントの力に救われてきたからこそ、今は僕がその力を多くの人に届ける使命があると感じました。この状況の中でも舞台に足を運んでくださったお客様に、自分の歌やお芝居を通して元気や勇気を届けることが今のモチベーションになっています。エンターテインメントの力で救える心や命があると信じてこれからも舞台に立ち、歌っていきたいです。 ■学生へのメッセージ 山崎 学生のうちに、多くのことにチャレンジして欲しいと思います。僕が音大生の時には、仲間を集めてお金を出し合い、一から衣装や小道具を作って『レ・ミゼラブル』の公演をしたことがありました。青春時代の今だからこそできることはたくさんあると思います。いろいろなことに挑戦してください! また、社会に出ると自分で考えて発信し、行動することが必要になります。大学生のうちに、自分の力で、自分で考えて行動して、何かをやり遂げることは、今後の人生で強みになると思います。「一歩踏み出す勇気」をもって、今しかできないことに全力で取り組んでください! 松也 自分が人生を振り返った時に、悔いのないような生き方をしてください。「思い立ったら即行動」の言葉の通り、先の不安や心配事にとらわれずなんでも思いっきり挑戦することが大事です。特に、責任がまだない大学生のうちはどんなことにもチャレンジすることが出来ると思います。この先やりたいことが決まっていない人は、何でもとにかく経験してみること。経験することでなにか得ることがあるかもしれません。そして今やりたいことや夢がある人は、それに向かって自分を信じてやり続けることが大事だと思います。「叶わない夢はない」って思います。まずは自分を信じること。これが一番大切です。周りがなんと言おうと、自分は絶対にできるって諦めない心を持つ。自分が自分を信じることが、夢への第一歩です。頑張ってください。 城田 学生時代は、人生のボーナスステージであり未来への分岐点だと思います。自分は何が好きで、何を目指しているのか、夢として何を追いかけていくのかを見つける時間にしてほしいです。大人になると責任やプレッシャーがのしかかってきて、今よりも余裕がなくなります。時間や心に余裕がある今だから、いろんな経験を通してたくさんのことを吸収してください。今夢や目標がある人は、それに向かって自分がどうしていくべきかを考え行動すること。まだ見つけられていない人も、焦る必要はありません。今を楽しみながらいろいろなことに興味をもって挑戦して、失敗して成長してください。そして山ほどある選択肢の中から、自分の夢や自分が好きなことを見つけ、未来につなげてください。 学生新聞2021年10月号 文教大学3年 坂本鈴佳 INFORMATION あいまい劇場 其の壱 あくと「IMY」プロジェクト オリジナル舞台第一弾! ミュージカル? ストレートプレイ? ショー?ジャンル不問のエンターテイメント要素がたっぷり詰まったIMYオリジナル4話のオムニバス!! 脚本:福原充則・城田優/演出:成河/音楽監督:栗原まこ出演:山崎育三郎・尾上松也・城田優・皆本麻帆・清水美依沙・キムラ緑子 <公演>期間:11月20日(土)~12月5日(日)会場:EXシアター六本木主宰:ニッポン放送・テレビ朝日 <英文記事> IMY, Ikusaburo Yamazaki, Matsuya Onoe, Yu Shirota  Believe in yourself and your dreams will come true  ■Profile: Ikusaburo Yamazaki  Born on 18 January 1986 in Tokyo. Since being cast as Marius...

小嶋櫻子

神尾楓珠 人に喜んでもらうため、自分の「楽しい」をとことん追求し、表...

1999年生まれ。2015年より俳優として活動開始。その後、数々の作品に出演。10月から始まる東海テレビ(フジテレビ系)「顔だけ先生」主演や、12月公開の初主演映画「彼女が好きなものは」、来春公開「20歳のソウル」などの作品も公開が控えている。また、ボートレースやahamoのCMでも活躍中。 ■俳優を始めたきっかけを教えてください 中学生の頃にスカウトされたことがあり、「芸能界」という言葉が頭にあったので、高校で「環境を変えたい」と考えたとき、芸能活動を始めました。当時は演技の難しさを痛感しながらも、学業との両立を行っていました。高校卒業後、仕事一本になったことで、いろいろ吹っ切れて、「頑張るしかない」と仕事に向き合うようになりました。特に、ドラマ「3年A組」で、初めて同年代で一つの作品をつくりあげることになり、その楽しさとともに、負けたくないという熱い思いが芽生え、演技により一層力が入るようになりました。 ■演技で心がけていることを教えてください 自分にとって演技は、「自分がどこまでできるか」を試すものです。役によって、表現するポイントが変わるため、その都度自分でイメージし、役づくりをします。特に大切にしているのは「小さな感情の表現」です。目の動きや表情の変化などを意識し、自分にしかできない表現ができるように頑張っています。自分の強みは、自然体なところだと思うので、ありのままの自分で人を魅了し、「神尾楓珠が出ているなら見よう」と思われる存在になりたいです。そのために大切なのは、まず自分自身が演技を楽しむことだと思います。それができれば、自然と人の目を引くことのできる存在になれると思っています。 ■大学生へのメッセージをお願いします 大人がとやかく言ってきたりすることもあると思いますが、まずは自分のことを考えてほしいです。自分の人生だからこそ、自分自身がどうしたいか、どうなりたいかを優先して考える。上手くいかないこともあると思いますが、それでも自分自身を一番に考えることを忘れないでください。 学生新聞2021年10月号 明治学院大学4年 小嶋櫻子

川浪亜紀

磯村勇斗 現場で生きたお芝居を表現する。どこにもない宝箱をどこかにあ...

主な出演作にドラマ「ひよっこ」、「今日から俺は!!」、「恋する母たち」、映画「東京リベンジャーズ」など。WOWOWオリジナルドラマ「キン肉マン THE LOST LEGEND」(10月8日放送・配信開始)に出演予定のほか、待機作に劇場版「きのう何食べた?」(11月3日公開)がある。12月には舞台「泥人魚」への出演を控えている。 ■劇場版「きのう何食べた?」につい 作品のテーマの一つは「食事」です。このご時世、食事が孤独になることもあると思いますが、本作を観て、誰かと食事をする大切な時間の温かさを感じていただけたらと思います。また、いろいろな人に当てはまる「愛の深さ」も見てほしいです。劇中のジルベールは憎めない魅力的なキャラクターです。彼を理解する上で、同性愛やLGBTのことを学ぶ必要がありました。一方で、一人の人間として役に対して生きればいいという感覚もありました。 ■俳優としての心構えを聞かせてください 現場を大切にしたいと思っています。自分の役作りをそのまま現場で出すと、独りよがりのお芝居になる。現場には他の俳優さんやスタッフさんがいて、みんなで作品を作っています。そしてお芝居は二度と同じものを出せない、生き物なんですよね。だからこそ、みんなで一緒に作品を作る現場を大切にしたいと思っています。作品やお芝居には正解がなく、常に変化して成長していく必要がある。そこが俳優をやめられない理由かなと思います。 ■大学生へのメッセージをお願いします 大学生活の4年間という大事な時期に、コロナ禍に見舞われ、もがいている人もいると思います。しかし、逆にこの苦しい時代を経験できる人って特別な存在だとも思っています。「こんな時代に生きているの、面白くない?」混乱の時代を生きていることを少しの喜びに変えるだけで、希望が見えると思います。あまりネガティブにならず、視野を広げて、自分の目で真実や世界を見てほしいなと思います。 学生新聞2021年10月号 津田塾大学4年 川浪亜紀 劇場版「きのう何食べた?」11月3日(水・祝)より全国東宝系にて公開Ⓒ2021 劇場版「きのう何食べた?」製作委員会 Ⓒよしながふみ/講談社

学生新聞インターン

木梨憲武 チームという存在があってこそ個が輝く!

お笑いタレント・歌手・画家1962年3月9日生まれ。1980年、高校時代の同級生、石橋貴明と「とんねるず」を結成。NTV『お笑いスター誕生』で10週勝ち抜き、グランプリを獲得。KTV『ねるとん紅鯨団』(87年~94年)、CX『とんねるずのみなさんのおかげです』(88年~97年)など、数々のバラエティー番組を担当。歌手としても「情けねぇ」(91年)で日本歌謡大賞を受賞するほか「ガラガラヘビがやってくる」(92年)、「一番偉い人へ」(92年)などでミリオンセールスをはたす。2019年よりソロ音楽活動をスタートさせ、1stアルバム「木梨ファンクザベスト」は、iTunes総合アルバム・ランキング1位をはじめ8冠を獲得。画家としても94年より7度の個展を開くなどマルチに活躍中。 高校時代からテレビ出演をしていたという木梨憲武さん。今や芸歴40年。バラエティー番組だけでなく、音楽活動や自身の個展も開き、多方面で活躍している。木梨さんが芸能人生で大切にしていること、軸になっている考え方など、学生時代を振り返りながらお話を伺った。 ■サッカー一筋だった学生時代 小学校からずっとサッカーをしていて、高校では当時サッカー強豪校として知られていた帝京高校に進学。そこには全国から集まった選りすぐりの選手たちがたくさんいてプロに行く人もいました。しかし、自分はプロからは声がかからないだろうなということが分かっていました。大学で続けるという選択もありましたが、大学に入れば1年生だしまた雑用から始めるのか、と思うとそれが嫌で、高校まででサッカー人生を終えようと思いました(笑)。そして時を同じくして帝京高校野球部には石橋貴明がいて、彼もずっと野球をやっていたのですが、引退すると同時にテレビ番組への出演を始めていました。ある日、貴明に「面白そうなテレビ番組があるから一緒に出ないか?」と誘われ、二つ返事で快諾しました。それが初出演した所ジョージさんの番組「ドバドバ大爆弾」でした。その後も「お笑いスター誕生」などのお笑い勝ち抜き番組に出演していきました。すると周りのテレビ関係の人たちから、ウチの番組に出ないかなどと誘われることも多くなっていき、どんどんテレビに出始めました。 ■台本通りが必ずしも正解ではない テレビ番組の出演が多くなってきたのですが、僕たちは師匠もいなければ習う人もいない。コントや漫才というものがどういうものなのか全く分かりませんでした。そこで当時から披露していたのは、僕と貴明の持ちネタを交互に見せるツッコミもボケもないというお笑いでした。高校の部室でやっていたことをそのままテレビでやっているようなものでした。だからいまだにそれが正解だったのかどうかはわかりません(笑)。ただ、出演したオーディション番組でタモリさんと赤塚不二夫さんが「お前ら何やってるかわからないけど面白い」と言ってくれたのです。40年経った今でもその当時のスタイルを続けていますね。その後、レギュラー番組を持つようになり、番組内では自由にやらせていただきました。台本とは展開が違ってもいいから自由にやれと言われ、僕らも思いっきり暴れ回りました(笑)。大概はそんなことをしていたらプロデューサーやマネージャーに止められたりするのですが、僕らの周りの人たちはそれを許してくれていました。そのほうが僕らにはすごく向いていたのです。もちろん台本があり、決められたストーリーや流れはあるのですが、台本通りにやることが必ずしも正解ではないと思っています。流れにぴったり沿う必要はないし、一言一句違わずに言う必要もないと思います。物事の順番が前後したり、トラブルが発生したりしても最終的に面白いものが作れればそれでいいと思います。一番大切なのは、そこに笑いがあることなのです。だから共演者とのコントも1回だけ合わせて、内容もしっかり把握しないままに本番を迎えます。共演者には、本番では絶対に面白くしてくれる何かが起きる。怯まないであたかも練習通りです、みたいな感じでやってみてと(笑)。音楽や個展も同じです。初めはテレビの一コーナーだったのですが、周りから本格的にやってみないかと言われ、二つ返事で引き受けたところ、とんとん拍子に進んで行きました。そこにはプロの人たちがいるから、絶対いいものができるってわかっていました。後は僕の面白そう、やっちゃおうという気持ちを乗せるだけでした(笑)。 ■ゼロから作り上げるやりがいだらけの世界 芸能界、音楽、美術とたくさんのことをしているけれど、すべてやりがいだらけの世界です。どれも何もない世界なので、そこからみんなで一つのチームとなって作り上げていく。それを見て僕自身も面白いと思うし、みんなが面白いと言ってくれる。それがテレビなのかYouTubeなのか、音楽なのか芸術なのかの違いだけで、全部一緒の作品だと思っています。そこにはチームという存在があって、どうすれば相手に伝えられるかをみんなで考えて、一丸となって作り上げていくものなのです。アートだったら線と色で、音楽だったら歌詞とメロディーで人に伝える。こんなに面白くてやりがいのある世界はないと思いますね(笑)。だから苦労は全くありません。たくさんのことをしているけれど、どの番組でも共通して一番大事にしていることは、作り上げていく上でそこに笑いがあるかどうかですね。自分も面白くて周りもそれを面白いと言ってくれる。自分だけが面白いと言ってはしゃいでいても絶対ダメだし、いいものは出来ないですね。チームが力を合わせることによって、一つの作品を作り上げていくものです。チームで楽しむことができていたらすごくいい作品ができますし、チームとして強いと思いますね。 ■やりたいことを優先する人生を 今まで全て自分のやりたいようにやってきましたが、それでよかったと思っています。自分のやりたいこと、面白いと思うことを優先してください。そうすれば不安や心配があっても最終的には苦労することはないし、面白い人生を送れると思いますよ(笑)。それと間違ってもいいから、何か思い立ったら早い勝負を仕掛けることが大事です。どんなことでもとりあえずやってみる。やってみて間違っていたらすぐに修正する。それを何回も繰り返していると、どんどん人生がいいほうに回転していきますよ! 学生新聞別冊2021年10月号 早稲田大学3年 原田紘志 <英文記事> Noritake Kinashi  Individuals shine because of the existence of the team!  ■Profile: Comedian, singer, painter.  Born on 9 March 1962, he formed ‘Tonneruzu’ with his high school classmate Takaaki Ishibashi in 1980.  After winning the competition for ten weeks, he won the grand prix in NTV’s ‘Owarai Star Tanjo!’. He has been...

小嶋櫻子

杉野遥亮 頭と心で理解し「丁寧なものづくり」への挑戦と追求を繰り返す

1995年9月18日生まれ。映画「キセキ-あの日のソビト-」で俳優デビュー。近年の出演作にドラマ「直ちゃんは小学三年生」「教場Ⅱ」、舞台「夜への長い旅路」、映画「東京リベンジャーズ」などがある。また、「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~」(NTV/10月6日スタート)への出演を控える。 ■ドラマ「僕の姉ちゃん」について 初めて原作を読んだときは、率直に「姉ちゃんが本質をついていて面白い」と思いました。姉ちゃんの発する言葉一つひとつが、辛辣でもありますし、クスッとしたりします。その言葉のインパクトに驚くこともありました。でも、物語が進んでいく中で、本当に弟のことを思ってくれているからこそだと感じ、心の温まる話だと思いました。それを観てくださった人にも伝えられるように、「自然体」と「人との距離感」を大切にし、思わずクスッとしてしまうような世界観を作れるように心がけながら撮影に臨みました。 ■俳優という仕事の魅力はどんなものですか 一つの作品を作ることで多くの方に喜んでいただけることだと思います。実は、コロナウイルスの影響で自粛をする前までは、演技が楽しいというよりも、多くの人と関わることが楽しいと思っていました。そのため、自粛期間中に俳優という職業について悩むこともありました。しかし、舞台で「人に伝えることの楽しさ」を実感したことが、演技の喜びを知るきっかけになりました。そして、台詞や小道具一つひとつに意味を感じ、考え、伝えるという一連の流れから、「より丁寧にものを作ることを大切にしたい」と考えるようになりました。だからこそ、頭で考えるだけでなく、心でも理解し、自分ができる精一杯の演技への挑戦と追求を繰り返していきたいと思っています。 ■大学生へのメッセージをお願いします 自分の心に正直になってほしいです。やりたいことを無理矢理探さなくてもいいと思います。まずは自分が好きなことをやって、自分らしく生きる。後悔のないように、自分の心に耳を傾けてください。 学生新聞別冊2021年10月号 明治学院大学4 年 小嶋櫻子 「僕の姉ちゃん」〝姉ちゃんの本音〞旋風が巻き起こる!? Amazon Prime Videoにて2021年9月24日より全話一挙配信!テレビ東京にて2022年放送予定原作:益田ミリ、主演:黒木華、出演:杉野遥亮 Ⓒテレビ東京

伊東美優

宮沢氷魚 一つの仕事に執着せず常に新たな世界に目を向けていたい

1994年サンフランシスコ生まれ、東京都出身。「MEN’SNON-NO」(集英社)専属モデル。2017年、TBS系ドラマ「コウノドリ」第2シリーズで俳優デビュー。以後、NHK連続テレビ説「エール」、「偽装不倫」、映画「「騙し絵の牙」などに出演。初主演映画「his」では第12回TAMA映画賞最優秀新進男優賞、第45回報知映画賞新人賞、第42回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞、第30回日本映画批評家大賞新人男優賞を受賞。舞台に「BOAT」「豊饒の海」「CITY」「ピサロ」。次回作にドラマ「ソロモンの偽証」、NHK連続テレビ小説『ちむどんどん』を控える。 ■どのような学生時代でしたか 大学は2年間アメリカの西海岸にある大学に通っていました。授業が終わった後は、部活で野球をしたり、アルバイト代を貯めて購入した車でドライブをしたり、とにかく自由な時間を楽しんでいました。それと同時に、ずっと興味のあった芸能の仕事に一度挑戦したいという気持ちが強くなり、大学1年のときに今所属している事務所へ履歴書を送ったのが、現在の仕事につながる最初のアクションでした。 ■今までのお仕事の中での転換期は? 昨年出演した舞台「ボクの穴、彼の穴。」ですかね。自分の成長を一番感じられた作品でした。この作品は、僕ともう一人の俳優の2人芝居で、自分にとって初めての挑戦でした。当時僕が乗り越えられたのは、きっと相方の俳優や演出家など、一緒に作品を作り上げてくれた彼らのために頑張ろうと、意識を変えられたからだと思います。それから、僕は一つの仕事に「執着しない」ということを第一にしています。どんな仕事をしているときも、新たな世界に目を向けていたいし、世界で起きている出来事に対して目を閉ざすことは避けたいからです。今後も俳優という仕事に囚われず、どんなことでもオープンに、一回何でも取り入れてみるというマインドを大事にしたいです。 ■大学生へのメッセージをお願いします いざ社会人として仕事を始めると、学生時代と比べて本当に自分の時間がないんです。ぜひ時間を無駄にせず、思いっきり遊んで思いっきり学んでほしいですね。あと、僕自身今の年齢になって、「世の中知らないことが多すぎる」と感じています。ですから、今の環境に感謝し、決して学ぶことを怠らないでほしいと思います。 学生新聞別冊2021年10月号 慶應義塾大学2年 伊東美優

人事

株式会社NTTデータ 人事本部人事統括部採用担当部長 板屋一嗣

■プロフィール セキュリティエンジニアとして認証技術を専門に、幅広い業種業界のシステム開発に従事。経験を元に技術アナリストとして技術が主導する将来の社会変化を予見し、トレンドとして発信。現在は人事本部にて採用全般の責任者として活動中。 データ通信やシステム構築などの事業を行うシステムインテグレーター。公共、金融、産業分野で、社会インフラとしての情報事業に取り組む、世界的にも有数のIT企業である。 ■現在のIT業界の特徴を教えてください  ITはビジネスから生活まであらゆる分野に浸透し、活用が進んでいます。また、パンデミックの影響もあり、非接触型のサービスに対するニーズの増加など、ITは今まで以上に重要視されています。さらに、変化の激しい社会情勢にいち早く対応するため、さまざまな企業がデジタル技術の導入を推進しており、需要はますます高まっています。 また、さまざまな分野とITを掛け合わせた取り組みが盛んになっています。たとえば「IT×ヘルスケア」における弊社の取り組み例では、健康寿命の延伸に向け、病気が発現する前に兆候を見つけるための研究開発や、衣服に着けた装置でバイタルをリアルタイムで計測できるものなど、新しいサービス、ソリューションを開発、提供しています。 ■どのような学生を求めていますか  経験からしっかりと学びを得て、それを活かせる学生や、チームワークを重視できる学生です。アルバイトでもサークルでもどんな経験でもよいのですが、自身の経験から何を学んだか、それをどう活かしていけるか、自信と熱意を持って伝えることが大切です。さらに言えば、その経験が成功したか失敗にしたかは関係ありません。どのような理由でそのプロセスに臨んだのか、そこから何が学べたのか、次にどう活かせるのかが重要です。 また、弊社ではお客様の課題を解決するために社内でチームを作って対応します。そのため、チームワークを大切にするとともに、お客様のことを第一に考えることができる人財が求められます。自分の考えを熱意を持って相手に伝えることができるかどうかは、こういった点でも重要となります。 ■大学生へのメッセージをお願いします  情報系の学科出身ではないからと不安になったり、遠慮したりしないでください。ITは幅広い分野で社会から必要とされており、可能性も無限です。ただ、その分、自分が何をしたいのかを知り、学んで成長していく意欲は最低限必要です。コロナの影響で日々の生活が一変した世の中を変えていきたい、お客様に貢献したいと思う方と一緒に働いていきたいです。 学生新聞2021年10月号 立教大学3年須藤覚斗

人事

株式会社エポック社 管理本部人事部教育採用室 紀晶仁

■プロフィール 2017年度入社。国内営業部で法人営業を2年間経験した後、人事部へ異動。新卒採用や若手研修を担当。入社のきっかけは、業界の楽しさと若手から経験できる仕事の幅広さに惹かれたため。 シルバニアファミリー、アクアビーズ、野球盤やトレーディングカード、ジグソーパズルなどの製造・販売で知られる玩具メーカー。世界70以上の国と地域で事業を展開するグローバル企業。 ■業界の特徴について教えてください  まず、商品のメインターゲットが子供たちだという点です。これは他の業界にはないものです。玩具は子供たちが家族愛や人間性を育むツールであり、伝えていくべきものを伝える力があります。あらゆる世代に「心が躍る面白さを届けたい」という思いで働く人が多いですね。また機能性や便利さだけではない、プラスアルファが重要だというのも特徴です。単純に高い機能のものではなく、ユーザーの感情を揺り動かすような付加価値、アイデアが玩具には求められます。 ■どのような人材を求めていますか  弊社は世界規模で事業を展開し、シルバニアファミリーは世界70以上の国と地域で販売しています。主要な国には海外販社を持ち、海外駐在も視野に入れた、グローバルな志向を強く持っている人材を求める傾向にあります。語学力も大切ですが、広い視野を持つためのベースとなる「自分で論理的に考え実行し、反省できる」人間性が最も重要でしょう。また、自分たちの商品としておもちゃと向き合えること、商品としての魅力を語れることが肝心です。だからこそ、自分が面白いと思っていることを言葉にできる人は玩具業界に適応できるだろうなと思います。 ■御社の魅力を教えてください  魅力は主に3つあります。1つ目は、同業他社と比べて世界規模で広がっているため、グローバルビジネスを体験したい人には良いチャレンジの場となることです。どの部署でも海外とやりとりをする機会が非常に多く、若手の段階から語学力を活かして活躍することができます。2つ目は職種、業務が幅広いことです。企画から営業まですべて自社で手掛けているため、さまざまな仕事を経験することができます。3つ目は、自分たちの商品で楽しんでくれる人に出会える点です。おもちゃ売り場で商品を手に取り遊んでくれているお客様の姿を目にしたときは本当に嬉しい気持ちになります。 ■大学生へのメッセージをお願いします  興味があるもの、好きなものに真剣に打ち込む時間を作ってください。「行きたい」と思った展示や映画など、興味のあるものは体験して、蓄積してほしいです。 学生新聞2021年10月号 津田塾大学2年佐藤心咲

大学理事長・大使館

学校法人明治学院理事長 山﨑雅男

多様性を受け入れ、社会の中枢を担う人材を育成する ■プロフィール 1949年生まれ。1972年早稲田大学政治経済学部卒業後、東京電力株式会社入社。2010年東京電力株式会社取締役副社長に就任。その後、株式会社世界貿易センタービルディング取締役、労働審判員(東京地裁所属)を歴任。2017年より学校法人明治学院理事長に就任。 「キリスト教に基づく人格教育」を建学の精神とし、創設者ヘボンが生涯貫いた精神“DoforOthers(他者への貢献)”を教育理念に掲げる明治学院大学。創立以来150年以上の歴史ある大学で、次代を担う人材輩出のための教育に力を入れる山﨑理事長に話を伺った。 ■どのような学生時代を過ごされましたか  私の学生時代は、大学紛争の真只中で激動の時代でした。私はクリスチャンだったこともあり、早稲田大学入学後に課外活動としてキリスト教研究会に入り、活動しました。勉強では「日本経済史」を専攻しました。ちょうど高度経済成長期でもあり、日本がアジアにおいて急速にまた自律的に経済発展していた時代でした。そういうことからなぜ日本が明治以降アジアで唯一近代化したのかということに強い興味を抱いたのです。 卒業後は、何か公益的な仕事に携わりたいと考え、電力会社に就職しました。長期にわたり、労務人事部門や人事育成部門で仕事を行い、その後、業務組織の再編をする仕事なども担当しました。大学は日本の経済社会を支える人材を育成する仕事なので大学の理事長の仕事は大変有意義な仕事だと思いましたね。 ■大学経営について理事長として目指すところを教えてください  大学は日本の経済社会を支える人材を養成し、その発展を推進しうる人材を送り出す役割があると思います。日本が高度経済成長期に自律的に経済発展することができたのは、経済的要因に加え、教育の要因、即ち経済社会を担う人材が備えられていたからだと思います。だからその時代は大学はじめ敎育機関はうまく機能したと言えます。しかしその後の経済的停滞を見ると教育への投資の面をはじめ人材育成面で、教育機関も、企業などの組織も問題があったのだと思われます。 その話はさておき、大学は社会の変化を踏まえてより良い教育を進めることが求められているのですから、実際に教育・研究に携わる先生方が行いたいと考えることが実現できるように、支えていくことが大切だと考えています。従って堅実な財政運営、中長期的視点に立った諸計画の策定、それを推進しうる人材確保を大事にして経営にあたることが必要だと思います。 ■大学として重きを置いていることはなんですか  明治学院大学は、キリスト教精神を特に大切にし、「隣人と生きる世界市民の育成」を使命(ミッション)としています。その実現のため教育ビジョンを定めていますが、特にボランティアスピリッツの醸成、グローバルマインドの形成、キャリア教育の充実の三つを大切にしています。ボランティア活動と授業との連携を進める、留学制度を整え多様性の認識や視野の拡大を図る、産業界の人が参加する講義や寄付講座などを通して自らによるキャリア形成を促すなどの取り組みをしています。これらに加え、明治学院大学が長年に渡って築き上げてきた側面〜学生と先生との距離の近さ、充実した図書館、チャペルなどの歴史的建造物など〜を大切にして時代の変化に即した教育を展開していくことが重要だと思います。さらに、本学には「内なる国際化」というプロジェクトがあり、日本の中で進んでいる国際化に目を向け、外国にルーツをもつ子供たちの日本語の教育支援をしたりしています。現在、日本の学生を海外に送る国際化(外向き)の取り組みはあっても、その逆はなかなかないと思います。今の時代にこそ、多様性を受け入れていく環境をさらに整えていきたいですね。 ■大学生へのメッセージをお願いします  大学生で大事なことの一つは勉強です。自分がしたこととして確固とした一つのものを持ってほしいと思います。学生時代に身についた自分の勉強のスタイルや姿勢などの学びの方法論は社会に出てからも大きな力となります。 もう一つは、人間力を身につけてほしい。社会は人と人の繋がりで成り立っています。サークルやその他の活動で、多くの人と話をしさまざまな体験をすることで、視野を広く持って、人間としての深みを持ってほしいと思います。 学生新聞2021年10月号 津田塾大学4年川浪亜紀