
空音 ポジティブな言葉で引き寄せた夢で、聴く人に元気や勇気を与えたい
プロフィール 空音(そらね) 2001年生まれの19歳。兵庫県尼崎市出身。 高校生の時から早耳リスナーを中心に注目を集め、2019年12月にリリースした自身初の1st Album『Fantasy club』収録の楽曲「Hug feat. kojikoji (Album ver.)」のMVは、YouTubeで2,000万回再生超えの大ヒットとなる。 そして、2020年6月24日にリリースされた2nd Album『19FACT』は、Apple Musicの「ヒップホップ/ラップ」チャートで1位、「総合」チャートで6位獲得。 リード曲「Fight me feat. yonkey」は”FM802ヘビーローテーション”をはじめ全国各局のローテーションに選出されるなど、大きな話題を呼んだ。 12月16日には3rd Album『TREASURE BOX』をリリース。ヒップホップのジャンルという枠を飛び出し、幅広いリスナーに支持されるアーティスト。 12月16日に3rd Album『TREASURE BOX』をリリースした空音。誰もが予想していなかったクリープハイプとのコラボ楽曲「どうせ、愛だ feat.クリープハイプ」を含む本作は、20歳を目前にした自身の殻を破り、大人になるさまを表現した特別な作品だという。 虹色よりも鮮やかな楽曲の数々が詰め込まれた本作は、まさに宝箱。 いま勢いが止まらない空音に心境を伺った。 ■母から大事なことは教わった、道しるべのような存在 僕は高校3年の時に就職の内定を辞退して音楽の道に進みましたが、高校生の時には想像すらしていなかった毎日を送っています。一緒に仕事をする人たちの力を借りることで、世界が広がりました。 僕の背中を押してくれているのは、母です。音楽や夢に対する向き合い方、誰かに対する接し方のヒントは、母から学ぶことが多いです。生き方や考え方もそうですし、いくつになってもチャレンジする姿勢を尊敬しています。 母から教わったことのなかに「引き寄せの法則」というものがあります。夢は小さな粒子がいっぱい集まっていて、ポジティブな言葉を口にすればするほど、その粒子は大きくなっていき、夢は引き寄せることができる。母に言葉の力を教えてもらってからは、ポジティブな言葉を口にするようにしています。実際それでうまくいっているので、凄いなと思います。 ■自分は元気や勇気を与える立場でいたい だから、僕が母から教わったように、曲を聴いてくれる人には、「誰でも本気でやったらできる、夢が叶う」ということを伝えたいんです。自分を信じる力と、辛い事を乗り越えられるくらいにそれが好きな気持ちがあれば必ず何でもできます。僕も、アーティストとして作詞するときに苦労しますが、裏を返せば好きなことで悩めていることは幸せなことなんですよね。毎日、細かいところで苦労はあるんですけど、楽しいことが目前にあるので苦労に気付いていないかもしれないです。 たとえネガティブになることがあっても、曲ではそれを見せないようにしています。アーティストは元気や勇気を与える立場なのに、聴いてくれる人がなおさら元気を無くしてしまったら意味がないと思うんですよね。だからポジティブな発言をするようにしています。 僕の曲を聴いて生きる希望をもってくれる、そんな曲を作っていきたいと思っています。 ■3rd Album『TREASURE BOX』への想い このアルバムは、鮮やかな曲と僕の好きな私生活の物を集めた宝箱です。こういう大事なアルバムを、20歳前という大事な時期に出せることがとても嬉しいです。ジャケットの猫は、僕が実際に飼っているペットの猫です。リングも実際に持っているもので、自分が大切にしていることばかりを集めているんです。好きな時に聴いて、好きな時におもちゃみたいに扱ってもらえたらいいなと思います。 「only one」は、夢を持つ若い子が何かを始めるきっかけになればいいな、という思いから作りました。この曲は、僕が「scrap and build」で言いたかったことの第2章になっているのですが、僕の中にたった一つしかない音楽に対する思想も、空音という人間も、やりたいことも、声も、歌に込めることができたと思います。歌詞にある「胸を張って自慢出来る事 客演 呼んだぜ クリープハイプ」って、よく考えたらすごいことですよね。 高校の時にカバーしていたクリープハイプさんと一緒にやれることが、数年前まではあり得ないことだったし、みんなも予想していなかったことだと思うので、良い意味で裏切れたと思います。そういう意味でこの曲は特別です。 19歳で3枚のアルバムをリリースしましたが、今回リリースする『TREASURE BOX』の歌詞や表現の仕方、メロディーを聴いていただければ、僕が段階を踏むごとに自分の殻を破り、大人になっていく過程が伝わるのではないかと思います。 ■自分の音楽が、みんなの生活のBGMになったらすごい 僕は奇跡的にここまで来ることができましたが、やろうと思ったら誰でもできることって世の中にたくさんあると思うんです。誰でも夢が持てる時代なので、僕が好きなアーティストを追っていたように、僕の背中を追う子が出てきても面白いなと思います。 今は、20代のうちに大きな会場でライブをすることが目標ですね。おじいちゃんとおばあちゃんが天国に行く前に、色々なところで活躍しているところを見せてあげたいので、早く叶えられるようにチームに協力してもらっていますし、それ以上に自分自身が良い曲を絶やすことなく作り続けることがベストだと思っています。 音楽って、「聴こう!」と思って耳にすることも大切だけど、当たり前のようにそこに流れていることも大事だと思っているんです。鳥のさえずりみたいに。僕の音楽が、いかに生活のBGMになれるかが勝負です。 ■message 2020年は、やりたいことがあっても、新しく友達を作りたかったりしても、それが叶わなかった人が多かったと思います。でも、夢を追うために大学進学できていること自体が、まずすごいことだと思います。寂しい世の中だと感じているかもしれないけど、みんなで切磋琢磨して、何事も諦めずに頑張ってほしいです。そんなみなさんの背中を押せるアーティストになれればいいなと思います。 学生新聞WEB2020年12月11日取材 明治学院大学 3年 菅井七海 《作品情報》 空音『TREASURE BOX』 発売日:2020年12月16日(水) ※配信のみ12月15日(火)リリース scrap and build [Produced by...