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スターティアホールディングス株式会社 代表取締役社長兼グループ最高経営責任者 本郷秀之

地頭の良い若手を磨き、次世代の経営者へ育てる

スターティアホールディングス株式会社 
代表取締役社長兼グループ最高経営責任者 本郷秀之

■プロフィール

熊本県出身。29歳で有限会社テレコムネット(現・スターティアホールディングス株式会社 )を創業。
現在は指原莉乃さんのTVCMでもお馴染みのデジタルマーケティングツール「Cloud CIRCUS(クラウドサーカス)」を主軸とするデジタルマーケティング事業を積極展開。
また、中小企業向けのオフィスのITインフラ事業やDX化推進支援事業も行っている。

企業をITの力でサポートするスターティアホールディングスを設立し、日本の中小企業の生産性向上のために力を注がれている本郷秀之社長。専門学校卒業後から就職を経て、起業された本郷社長の人生とは? そして、日本の未来をより良くするために、本郷社長が若手に求める力と、若手への想いについて迫りました。

■ホテルマンになって知った「学歴」の重要性

私は熊本県で進学塾を経営している父に、「勉強をしなさい。」と幼い頃からずっと言われながら育てられてきました。私は天邪鬼な性格でしたから、父の言葉に反発していてあまり真面目に勉強はしていませんでした。そのため、周りからは「本郷先生のバカ息子」だなんて言われたものです。
学生時代の私は、「将来海外に行ってみたい」という夢を持っていて、将来は海外と関わりが多そうなホテルマンになりたいと思っていました。海外に行きたいと思ったのは、きっと口うるさい父と何もない田舎から離れ、別の世界に飛び込みたいと望んでいたからでしょう。父からは「勉強して東京大学や京都大学に進学しなさい」と言われていましたが、東京大学を出たからといって必ず成功するわけではありません。
もともと「学歴なんて必要ない!」と考えていた私は、父の期待をよそに専門学校に進学しました。父に反発した選択をしましたから、専門学校時代は仕送りもなく、ベルボーイをしながら勉強をしていましたね。苦学生ながらなんとか専門学校に通う傍ら、ホテルマンとして働き始めたのです。ただ、ホテルマンとして働きながら「ずっと必要ないと思っていたけれども、実は社会とは学歴がものをいう世界なのだ」ということに気が付きました。頑張って受験期に努力した人たちはやっぱりすごいと感じますし、高学歴な大学を卒業したいわゆる“キャリア”と呼ばれる人たちはすぐに出世していき、初任給も専門学校卒の人よりも多くもらっていました。また、東京大学など名門を卒業した人たちは「やっぱり頭いいなあ」と尊敬する面も多かったですね。

■インチキしない正しい会社を作ろう

ホテルマンとして働いた二年間で学歴社会を思い知らされ、その後、寝具会社の営業を経て、通信関係の会社に営業として就職しました。寝具の営業を経験した私からすると、通信関係の営業の方がやり甲斐があり、営業成績もかなり伸ばすことができました。「営業部長くらいにはなれるのでは?」と期待を胸に仕事に打ち込んでいましたね。
しかし、そんな順調な毎日を過ごしていたある日、社長の乱脈経営によって会社が突然潰れてしまったのです。どんなに社員が頑張って働いていても、その会社のトップが良くないと社員がバカを見てしまうと言うことを学びました。「だったら自分が社員想いでインチキをしない、正しい会社を作ろう!」と決意し、当時の部下たちと共にスターティアホールディングスの前身となる会社を立ち上げたのです。部下から「本郷さんについていきたい」と後押しをもらい、消去法的な選択での起業でしたが、今までこうしてやってくることができました。

■若手の成長が会社の成長

今年で会社を立ち上げて26年目なのですが、最初の頃と少しずつ会社にかける想いに変化が出てきました。創立当初は「一発当ててやる!」なんて気持ちが強かったのですが、今は日本の中小企業の生産性向上の手助けになりたいという気持ちで会社と向き合っていますね。
社長になってから日本の中小企業の生産性が低いことに気が付き、日本の未来に危機感を抱くようになりました。消費者や日本の企業が全て良くならなければ、日本の未来を良いものにはできないでしょう。そのために、我が社ではDX(デジタルトランスフォーメーション)化することにより、顧客企業が業務の効率化や売り上げの拡大をできるように支援を行っています。
また、創業者の私が引退しても成長できる次世代の経営者を育てていくため、若手に積極的に権限のある役職に就かせる取り組みを行っているのです。高学歴で勉強のできる若手もいいのですが、私は学歴がなくても地頭の良い若手を発掘していきたいと考えています。
だから、我が社では採用方法の一つに“麻雀採用”というものも行っています。毎年この採用枠で8〜10人程採用しています。「麻雀好き集まれ!」と告知をし、我が社に入社したいかどうかはひとまず置いておいて、集まった若い人たちと麻雀を楽しむのです。麻雀をすると色々なことが分かるんですよ。「この人は気が短いな」だとか、「この人は勘が鋭いな」など、その人の本質が見極められます。また、麻雀が強い人は空気が読めて周りを観察できる人ですから、地頭が良いのでしょう。このようにできる若手を集めてどんどん重要な役職を任せ、自由にやりたいことができるようにしています。その方が若手の成長も速く、会社も大きく成長するのです。

■大学生へのメッセージ

大学生の皆さんはとても頭が良く、優秀なのですから、是非ITを学ぶことで日本の問題点を改善していってほしいです。ITを駆使して一次産業や二次産業を活性化させ、未来に向けて日本の産業をより高めていってください。この先、何百年後における日本の未来は、一見自分に関係がないように感じている人もいるかと思います。しかし、皆さんの子供や孫には大きく影響してきますから、日本の未来は今生きる全ての人に関係することでしょう。若い頃は果敢に挑み、未来の日本を救う力を身につけてくださいね。

学生新聞オンライン2021年7月20日取材 津田塾大学 2年 佐藤心咲

津田塾大学 2年 佐藤心咲 / 法政大学 2年 鈴木悠介 / 早稲田大学 3年 原田紘志

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